風のワルツ

宝塚歌劇、楽しくブログで綴ります。

月組公演『Deep Sea 』ー海神たちのカルナバルー感想

月組公演『応天の門』に続いて『Deep Sea 』の感想です。

 

プロローグ

 

お芝居が和物でかつ匂わせ的な終わり方だったので、煌びやかなチョンパの始まりは良かったですね。気持ちがパッと切り替わり目も脳も覚醒しました。

華やかダンサーの暁千星さんが星へ異動したことに心配もありましたが、トップコンビの特性(月城さんが歌い海乃さんが踊る)や組子の得意分野が上手く活かされていて、エネルギッシュで魅力的な世界観のショーに仕上がってました。

また月組とラテンショーが想像以上にマッチしていたことも良かったですね!
深海の海神たちが繰り広げる神秘的なカルナバルというシチュエーションが興味深くて、私も一気に舞台(ディープシー)へとDIVEしていました。

 

月城かなと/海乃美月/鳳月杏さん

 

いきなりデュエットダンスの話になりますが、シックな黒の衣装の火花散らす系のデュエダン、私は結構好きでした。この演出は海乃さんが相手役だから決まるような気がします。

月トップコンビは現5組の中ではクラシカルで宝塚王道的な大人コンビという位置付けでありながら、ある意味個性の強いコンビと思えなくもありません。

 

印象的だったのは月城さんと女役鳳月さんとの絡み。よくあるパターンです。
女役になった鳳月さんが魅力的なのは過去の作品でも実証済みですが、やはり妖艶で美しく魅せてくれましたね。

バックで気持ちよく歌う風間柚乃さんの歌唱力はまたアップしたような。
月城さんの眺めの金髪も似合っていて素敵でした。

このシーンを見ていると、月城さんの相手役が鳳月さんのような魔性の美女系だったり、逆にフワッとした癒し系の娘役さんだと、今までと全く違う月城さんの魅力が誕生するのではと想像してしまいました。
逆にマーメイド(海乃)と吟遊詩人(鳳月)の2人がこれまたお似合い(男役も女役も変幻自在の鳳月さんはほんと凄い!!)

なので、月城-海乃ペアはショーや別箱などで別の相手役と組むと新鮮で面白い化学反応がおきそうに思えました。

特に月城さんは月組異動後の主演作品の相手役は海乃さん一筋なので(笑)余計に感じるのかもしれません。
もしこのまま添い遂げとなるならなおのこと。

2人ならではの作品もあれば、別々だからこそできる作品があると思います。

 

礼華さん、彩海さん

 

礼華はるさん、彩海せらさんを筆頭に若手の活躍には目を見張るものがありました。

礼華さんは着実に力を積み重ねているので、今後ここぞというチャンスが訪れた時には力を発揮されそうです。バウ初主演の『月の燈影』はまさしく大きなチャンスですね。

彩海さんはギャツビー の新公主演、ELPIDIOでの2番手役を経たことも大きいのか自信とオーラでキラッキラ。まだまだ伸びしろもありそうなので、このまま目指す男役へ向かって進んでほしいです。

あと2番手娘役を分つ彩みちるさんと天紫珠李さん。持ち味も被らずお芝居でもショーでも大活躍。キュートな彩さん、かっこいい天紫さん、いつもオペグラで追ってしまいます。

 

月組のショーは

 

ショースター不足と言われることもある月組ですが、振り返ると、大人な『FULL SWING!』、ドラマチックな『Rain on Neptune』、そしてはエネルギッシュでパワフルな『Deep Sea 』と、どのショーも全てバラエティに富んでいてハズレがなく、満足度が高いものでした。

そして次回のショー東京詞華集(トウキョウアンソロジー)『万華鏡百景色』は期待の声が大きいですね。
江戸・明治・大正・昭和・平成・令和と万華鏡のように景色を変えてきた東京を舞台とする現代的でレトロなレヴューということで、これは楽しみ。

しかも好評だった『夢千鳥』『カルト・ワイン』の栗田優香先生の大劇場レヴューデビューというのも期待特大!
これからの宝塚レヴューに新しい風を吹かせてほしいです。

うさぎ (@bluejasmine9121

 

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月組公演『応天の門』感想ー平安朝の月城かなと

月組公演『応天の門  』の感想です(2月宝塚大劇場で観劇)

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約1年半ぶりのブログ更新になります!
超マイペースぶりに自分でもびっくりですが、取り敢えずブログの書き方は覚えてました^^;;

久々の感想文、お付き合いいただけると嬉しいです。

 

印象的な出会いのシーン

 

道真(月城かなと)と業平(鳳月杏)の出会いのシーンがとてもいいです。

時は平安。京の都ー美しい満月の夜。
逢瀬の帰り人目を忍んで屋敷へ向かう業平と、書物を片手に屋根の上の道真。

ドラマチックな2人の出会いにワクワクします。

 

ビジュアルと役作り

 

先に漫画を見ていると、どうしてもキャラクターの顔がチラついてしまいます。

演じる人が、ビジュアルだけでなく表情だとか雰囲気までも漫画に寄せるのは大変だなぁと思いますが、月組生の応天キャラクターの再現率の高さは凄かったですね。皆さんの研究心と努力には感心しました。

例えば千海華蘭さんの清和帝があまりに清和帝で、セリフを聞いても応天の清和帝はきっとあんな声だろうとイメージできるほど。若干13歳の帝を違和感なく演じ切ったのはさすがでした。

また漫画で藤原基経(風間柚乃) の顔のタッチが他の人と少し違っていて浮世離れしているように感じましたが、それについては風間さんも意識されていたようでした(ナウオン情報)。
結果、ビジュアルなども忠実に再現されていて、基経特有の凄みや雰囲気がありました。基経と良房(光月るう)の親子は舞台でも異彩を放っていて存在感抜群でした。

楽しかったのは、この方たち。
白梅ー彩みちる
藤原常行ー礼華はる
紀長谷雄ー彩海せら
藤原多美子ー花妃舞音
不思議ちゃんの白梅、お調子者の長谷雄、生真面目な常行、無邪気な多美子と、4者4様の濃い目のキャラクターの役作りは完璧でした。

ハッとするほど美しかったのが大師の結愛かれんさん。舞も流麗でしたね。

勝ち気で妖艶な高子の天紫珠李さんも原作どおりの役作り。若い日の業平と高子の英かおとさんと蘭世惠翔さん、吉祥丸の瑠皇りあさんなど見目麗しくて眼福でした。

観劇前に原作を予習しようかどうかいつも迷いますが、今回は漫画を読んでいたことで楽しめたように思います。(漫画のイメージどおりの人が多かったのでスッと入れたことが理由かも)

 

月城ー海乃ー鳳月

 

さて、私のように先に漫画を読んだ方は、道真と業平は逆の配役(月城ー業平、鳳月ー道真)の方がピタッとくると思われませんでしたか。
私と息子は読後そのように意見が一致しました。
しかし仮に業平を主役にすれば原作の話の主旨が変わってしまい『蒼穹の昴』のようにはいきません。

蓋を開けてみると、頭脳明晰で尖っているのにどこかユーモラスな文章生を終始淡々と演じる「月城ー道真」、一方検非違使の長とは別の顔を持つ色気だだ漏れのモテ男を余裕で演じる「鳳月ー業平」と、どちらも漫画に忠実でありながら各々の個性を活かして好演。
今更ですが2人の演技力の高さと相性の良さを感じました。

トップコンビの恋愛要素がないので、漫画のように道真と業平のバディ感多めの演出になるのかと予想(期待)してましたが、道真と昭姫(海乃美月)のやり取りが多く、そこに業平が絡むという宝塚バージョンになってました。

道真×業平2人のかけ合いの歌などはもっとあってほしかったですが限られた時間ですからね。

姉御肌できっぷの良い昭姫は海乃さんハマり役。どちらかというと強めの声も役に合っていて所作もカッコよく決まってました。トップコンビに恋愛要素が全くないのもスパッと潔く感じました。

そういえば月組トップコンビのプレお披露目が『川霧の橋』と発表された時、和物なら『花の業平』の方が月城さんに合ってるのにと思った記憶があります。

初演の剣幸さんは江戸ものが非常に良く似合っていてハマり役でしたが、月城さんには平安ものの方がしっくりくるのでは、という単純な理由です。

しかし当初から月城-海乃3作目に『応天の門』が予定されていたなら、『花の業平』は候補にすら上がらなかったでしょうし、図らずも平安ものの月城かなとは堪能できたことになります。

 

全体的な感想

 

平安時代は何か怪異が起こると、鬼や物の怪のしわざと考えられることがありました。

もちろん恐ろしい出来事は全て人間の仕業。
舞台では多美子(花妃)入内に百鬼夜行を絡めながら、道真が業平や昭姫ら仲間と共に事件の真相を解き明かしていくストーリーで、わかりやすくまとめられているように思いました。

一つ注文をつけるなら、もう少し強めの盛り上がりが欲しかったことです。そうするとよりスリリングでインパクトある作品になったのではないかと思いました。個性的で可愛い宣来子(道真の婚約者)を登場させても面白かったかもしれませんね。

しかしながら月組の芝居力やキャストのハマり具合の完成度はかなり高く、それが作品のクオリティを上げていたことは確かです。

また、この公演での退団者が各々印象に残る役で卒業されることはとても良かったと思います。

最後に、原作となった灰原薬先生の漫画『応天の門』機会があればぜひ読んでみてください。
観劇前でも後でも大変楽しめる作品だと思います。

続いてショーの感想もアップ予定です。

うさぎ (@bluejasmine9121

 

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月組『桜嵐記』感想ー珠城りょうー美しい集大成

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『 桜嵐記』の感想です。
宝塚大劇場で2回観劇、今日大千秋楽の配信を視聴しました。

珠城りょうさん、美園さくらさんのサヨナラ公演です。

荒ぶる武将(男)たちの根底にある温かい心、愛する者たちへの思いが描かれていて台詞や歌に心揺さぶられ、宝塚歌劇史に名作と言える作品がまた一つ誕生したと思います。

 

珠城りょう / 楠木正行

 

滅びゆく運命のもと自問自答しながら自分の信じた道を行く。

珠城さんの凛々しいもののふの姿はまさに宝塚ならではの美しい武将、
高潔な若武者ぶりは神々しいばかりの輝きがあり、
強くて優しい一本気な正行の演技は多くの人を感動させる力がありました。

 

弁内侍とは出逢いそのものがロマンスで、2人の距離が近づいていくのは自然な成り行き。
2人の最後を見守る満開の桜が美しく、おそらく2人の心にずっと咲きつづける景色でしょう。

珠城さんとさくらちゃんの演技が素晴らしくて、素晴らし過ぎて、何度観ても感動しました。

 

ラストシーンの出陣式では、戻ることのない地を後にする正行の姿と、この舞台(宝塚)から去っていく珠城さんの姿が重なり胸が熱くなりました。

四條畷の合戦の時、正行はまだ推定23歳ほどの若さであったらしく(諸説あり)
その若さに驚きですが、軍事的才能は敵対する北朝からも人の範疇を超えるほどの驚異の念を抱かせたそう。

そのような圧倒的な強さに加え、包容力、統率力、温かさや切なさなど、珠城さんの持ち味が十二分に発揮され集大成にふさわしい役柄でした。

出陣する正行は最高にかっこよかったです。 

 

ハートフルな好青年役がはまり役とされていた珠城さん。
確かに温かくて優しい雰囲気と男気溢れる包容力は珠城さんの大きな魅力でした。

一方私が好きだった役は月雲の皇子の木梨軽皇子やこの桜嵐記の正行など熱くて強くて哀愁を秘めた切ない役で、いずれも上田久美子先生の作品でした。
総じて珠城さんは作品に恵まれた宝塚人生だったと思います。 

 

余談になりますが、現在河内長野市では正成・正行親子をテーマにしたNHK大河ドラマ「楠公さん」実現に向けて署名活動をされています。ご興味のある方は河内長野市HPをご覧ください。「楠公さん」を大河ドラマに! - 河内長野市ホームページ

 

そしてこの作品では2人の頼もしい弟 たちとの絆も大きなテーマとなっています。
愛しい人を残し戦う正行、遠く離れた人を思い戦う正時、兄たちの志を胸に戦う正儀。
三人三様、生き生きと描かれていたこともこの作品の大きな魅力でした。
 
 

鳳月杏 / 楠木正時


まずは優しくて温かい次男の正時。

戦より大好きな料理作り。
料理は父、正成から伝授されたものだとか。

ダイナミックな猪の丸焼きの焼き具合や出汁にもこだわる本格派。

今の世に生まれていたらマイホームパパとなり穏やかな一生を終えただろうと思わせる。
嫁の百合を大切に思っています。
兄を慕い弟を可愛がり嫁を想う、愛の人。
彼の周りはいつも春のように暖かくてそれだけに結末は悲しい。

ちなつさんのお芝居がいいですね。ちなつさんはいつもいい。
兄とは別の包容力で周りの人を温かく包み込む正時の人となりが十分に伝わってきました。

IAFAでは珠城さんの父親役、ピガールでは恋敵、そして桜嵐記では弟役と、別箱公演も含めると珠城さんと絡む役が多かったですね。

 

先日来年のカレンダーの発表があり、ちなつさんは月組の次期2番手と思われ大変嬉しいです。

月組、花組、月組とどの組にいてもどの役でも必ず期待に応えてくれるので、れいこさんにとっても心強いことでしょう。
ちなつさんへの信頼が厚かった珠城さんも、ちなつさんの活躍を期待されていると思っています。
 

月城かなと/ 楠木正儀
 

 

そしてやんちゃな三男の正儀役の月城かなとさん。
春にはクールで色気ダダもれ大人の男ラッチマンだった方が、いきなり「戦場は遊び場や」と登場する面白さ。

最後の2番手役はやっぱりややコミカル寄りなお役なのねと思うものの、れいこさんのこのような(お茶目な)役はいよいよ見納めになりそうで…そう思うと寂しいものです。(十分堪能しました)

しかし正儀は男らしい武将でもあります。
血気盛んではっきりもの言う。しかも勢いのある河内弁。それを誇りに思っているところも良い!←言い切る

歴史に伝わるところでは正儀は四條畷の合戦の後、父、兄に恥じない立派な人生を送ります。
 
さて、正儀役のれいこさん、
荒ぶる武将、コテコテの関西弁、コミカル、がらっぱち、やんちゃと、およそ月城かなとの任とは真逆の役を2番手最後の公演で演じたことは大きな意味があったと思います。
最大の当たり役を得た珠城さん、鳳月さんの弟としての体当たり演技は必ず今後に生きるはず。

れいこさんは実力に穴がなくノーブルな風貌から大人でクラシカルでクールなイメージがありますが、プリンス系やイケオジ系はもちろん、ダークな役もいけると思ってます。(かっこいいダーク役限定)

珠城さんから受け取ったトップのバトンは重いと思いますが、2番手時代に経験した数々の役柄を生かして月組に新たな花を咲かせることを期待しています。

 

暁千星 / 後村上天皇

 

ありちゃんの天皇役は意外でしたが、佇まいが美しく気品があり物腰は柔らかくても、南朝を回復するべく父・後醍醐天皇の遺志を継ぐ者として強さもある後村上天皇を好演。

また彼自身は平和主義者であり、父親の呪縛から逃れることができず多くの思いを抱えているところがあり憂いを含んだありちゃんの表情や演技が光りました。

年ふれば思ひぞ出づる吉野山
また故郷の名や残るらん
故郷の名や残る…

後村上天皇が出陣式でうたった和歌と、その後に続く「戻れよ」のセリフには優しさと切なさと力強さが入り混じっていて胸を打たれました。

 

印象に残った方たち
 

 

光月るう / 楠木正儀(老年)
始まりに私たちを南北朝の世界へと誘う難しい役どころですが、明瞭な台詞回しでわかりやすくスマートに導いてくれて、自然な形でその世界観へ入り込んでいました。老年期の正儀という設定も違和感なしで良かったです。

同じく夏月都さん、老年期の弁内侍を演じられましたが、彼女がその後もしっかりと人生を歩んできたと思えるような役作りでした。

 
紫門ゆりや / 高師直
ギラギラとした悪の華が見事にハマり、演技の振り幅の強さを感じました。
その爽やかで優しげなマスクから、ロイヤル感あふれるゆりさんとは真逆の色濃い師直役があまりに素晴らしく、専科での活躍が俄然楽しみになっています。


千海華蘭  / ジンベエ
実直でお人好しで情の熱いジンベエはこの物語の清涼剤的な役割もあり、そんな愛すべき男を舞台に息づかせたからんちゃんは素晴らしい!
いつも印象に残る役作りにわくわくします。

 

輝月ゆうま / 楠木正成
この役はまゆぽん以外考えられないと思えるほどのはまり役。
堂々とした風貌、武将としても息子たちの父親としても最高でした。

四條畷の合戦で戦う息子たちの思い出の中で、正成が歌う「エンヤコラ エンヤコラ どっこいせ」には涙しました。
ゆりさんと共に専科での活躍を期待しています。

 

海乃美月 / 百合
正時(鳳月)の可愛いお嫁さん。
ちなつさんとは2度目の夫婦役ですね。
出島でも相手役だったので息もぴったり。
悲しい運命を辿りますが最後の瞬間まで優しい正時の愛に包まれていたのではないかと。
そのような正時と百合の絆をちなうみから感じました。

 

風間柚乃 / 足利尊氏 
大劇場公演ではコミカルな役が続いてましたが、今回は歴史上の人物。
歌劇誌の座談会で日本物の型芝居は難しいと語ってましたがいつもながらビシッと決まってましたね。
ショーの銀橋ソロのシーンではふとなつめさんを感じましたが、やはり大物になる予感がします。

 

一樹千尋 / 後醍醐天皇
凄い迫力でしたね。
物語の中で象徴的に登場しますが物語の大きな要となる役です。
一樹さんの強さ、執念の演技はさすがで、存在感が半端なかったです。

 

美園さくら / 弁内侍

 

最後にヒロイン弁内侍役の美園さくらさん。

弁内侍は心に傷を負っていますがその傷を癒やしていくのが正行です。

先述したように正行との出逢いがロマンスで、男らしく眉目秀麗な正行の側にいて惚れないわけがなく、次第に彼女にとって大切な人になります。

 

同じ和物のお披露目公演の時はまだ硬さがありましたが、グッと女性らしくなり情感あふれる演技と歌で、短期間でのさくらちゃんの成長を感じました。

大劇場公演での主演は4作でしたが凛とした芯の強いヒロインが多く、どの役も脳裏に焼き付いています。

 

事情は違いますが自ら命を絶った儚げな百合に比べて、弁内侍は運命に翻弄されながらも強さを感じる女性で情熱的な人です。

桜の下の2人の舞は美しかったですね。
「今は生きたい」と言う台詞が悲しくて泣けました。

短い人生を真っ直ぐ生きて散っていった正行の人生に彩りをもたらし、彼女もその後の人生で彼を忘れることはなかったでしょう。

サヨナラの作品でこのように美しく静かで深い愛を演じることができてコンビの集大成としても素晴らしいことだと思いました。

 

幸せな夢の時

 

『Dream Chaser』やサヨナラショーのこともたくさん語りたいですが、思いのほか文字数が多くなったのでここは『桜嵐記』のみの感想にします。

 

最後に一言だけ、

サヨナラショーの珠城さんも華やかでかっこよくて素敵でしたね!
さくらちゃんもゴージャスで美しくて良いコンビだったと思います。

歌やダンスを観ていると月組公演の観劇後はいつも心が温かく幸せな気持ちになっていたことを思い出しました。

2人の心の中にも美しい桜の花が咲き続けることを願いつつ、

珠城りょうさん、美園さくらさん、数々の素敵な夢をありがとうございました。

 

月・うさぎ

 

 

月組次期トップコンビは月城かなと & 海乃美月

 

月組次期トップコンビが発表されました。
次期トップは月城かなとさん、娘役トップには海乃美月さんが就任されます。
まずはおめでとうございます!
ずいぶん気を揉みましたね。

 

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れいこさんは95期生の中で6人目、男役では3人目のトップスターになります。
華やかな期ですね〜
 
整ったノーブルな容姿、落ち着いた雰囲気、確かな演技力から正統派男役と言われることが多いれいこさん。

私は『ローマの休日』で演じた無精髭を生やした包容力のある大人の男アーヴィングに大きな魅力を感じたので、ワイルドで陽気な男も素敵だと思っています。
 
れいこさんと縁が薄そうなのはフェアリー役や少年役くらいで(わかりませんが)、
美青年、大人の渋い男、ちょいワル系、和物良し洋物良しで幅広い作品が演じられる頼もしいトップスターになりそうです。
 
海ちゃんは97期生初のトップになります。
別箱公演ヒロインを数多く演じて経験豊富、実力に穴がなくれいこさんとの相性も良し。
大人の女性を演じられることは大きな魅力です。 

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実はれいこさんがトップ就任した場合の相手役が予測できませんでした。
学年差が近いことや別箱でれいこさんと2度も組んでいる状況から海ちゃんは難しいのではと思っていたのです。
 
そうしたところへ夢のカップル誕生です。
月の光のような輝きのコンビは濃厚でドラマティックなラブストーリーが多くなりそうな予感がします。
 
月組の新体制も気になりますが2番手の希望はちなつさん(鳳月杏)。
ありちゃん(暁千星)、おだちん(風間柚乃)と続きそうですが、雪組と月組のトップコンビの卒業に伴い組み替えは必須になってくると思うのでまだまだわかりませんね。

 

プレお披露目公演は博多座公演『川霧の橋』『Dream Chaser -新たな夢へ-』

『川霧の橋』は初演が1990年。
31年ぶりの初の再演に2人が挑みます。

剣幸さんとこだま愛さんのサヨナラ公演となった柴田侑宏先生の傑作ですが、
未だファンが多いこの作品をれいうみがどう演じるのか。
芝居心のある2人はきっと多くのファンの期待に応えてくれると思います。
 
ショーは珠城さん(珠城りょう)さくらちゃん(美園さくら)のサヨナラ公演『Dream Chaser』(作・演出/中村 暁) に「-新たな夢へ-」と副題をつけて新生月組ver.へ。
 
まずはたまさく最後の公演『桜嵐記 / Dream Chaser』の幕が無事上がり完走できますように。
そして次期トップコンビが月のバトンをしっかり受け取ることができますように祈っています。

 
月・うさぎ
 

月組『 ダル・レークの恋 』感想「月城かなと」素敵でした!

『ダル・レークの恋』感想です。

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2/27配信、3/18梅田ドラマシティで観劇しました。
月城かなとさん、海乃美月さんの感想です。
 

      グランド・ミュージカル
     『ダル・レークの恋』
        作/ 菊田一夫
        監修/ 酒井澄夫
        潤色・演出/ 谷貴矢

 

ダル・レークの恋

 

愛し合う男女がボタンの掛け違いで上手くいかず、女が真実の愛に気づいた刹那に男が去っていく…
というラストで思い出すのはあの名作。

壊れたものを繋ぎ合わせるより新しかった時のことを追憶していたいと、
夕映えの中レット・バトラーは去って行きました。

男が去っていく姿はやたらかっこよくて、その切ない幕切れは憎らしいほどいつまでも胸に残るものですが、
ダル・レークのラッチマンもまことの愛を貫ぬこうと去って行きました。


突然別れを告げられる女はどのように気持ちを断ち切れば良いのでしょう。
しかも。
舞台はカシミールの「水の都」スリナガル
「スリナガルの宝石」「花の湖」と言われるロマンチックな湖ダル・レークでの恋。
相手は貴公子ラッチマン。

完ぺきなシチュエーションのもとに芽生えたひと夏の恋は、いつまでも女を過去の記憶に封じ込めてしまいそう。

こわい…!
 
カマラがラッチマンを忘れられずにパリの街を彷徨う姿は憐れで哀しくて、
その後の彼女にどんな救いがあるのか。
想像を掻き立てられるところにこの物語の奥行きの深さ、面白さがあります。

2人の別れからラストへ向けての流れが秀逸ですね。永久保存版。

唐突ですがトート(エリザベート)は登場シーンで、ラッチマンはラストシーンでどれほど惹きつけられるか私の注目ポイントになっています。
ダル・レークでは演者がラッチマンの人生をどれほど生きてきたのか全ての答えがラストシーンに表れるように思います。
 

ラッチマン 月城かなと

 

ラストシーンのれいこさんの歌は期待以上に彼の心情を語っていました。
余韻に浸ると言いますが今もなおダルレーコ(湖)にゆらゆら揺れている感覚です。
 
ラストパーティの時よりさらに魅せる力が大きくなり骨太な演技にぐいぐい引き込まれました。
歌の表現力が豊かになり、艶のある声、無理のない発声、高低音域の幅も広くて心地よく響き上手いと思いました。
 
特に印象に残る2シーン。
 
◆第1幕、ダル・レークの祭りのシーン。
街の人たちの言葉に戸惑う2人には未来は見えず…
2人の複雑な心境が伝わってくるシーンです。
この時が2人の別れを決定づけたのではないかと。

前夜はあの例の幻想的な湖畔での谷先生曰く大変大人のラブシーン。はい。
ラッチマンはこの夜に全てをかけたのでしょう。

しかし自分の身分を捨てきれなかったカマラ。
自分自身を愛してほしいラッチマンが、カマラを見送る姿が盛大に哀愁を帯びていて切なくなる場面です。

ここへきても自分の身分をあかさないラッチマン。
意思の強さは彼の男の美学でもあるのでしょうね…。
 
◆第2幕、7年前のパリ。
 
小雨のパリ、ナイトクラブ、黒いタキシード、グラス片手、シャンソン、イケメン

このキーワードのパズルを完成させると「月城かなと」になります。
魅力的でしたね、かっこいい。
ここのオペグラ⤴︎率はかなり高かった。
れいこラッチマンがグラス片手に歌うシャンソンは令和ver.のオリジナル曲、何度もリピートしたくなります。ここも永久保存版。

放蕩息子ラッチマンは決して純朴な王子様ではなくちょいワルな面もあります。
ここでは彼の父親との関係や詐欺師との勝負など、騎兵大尉とは別の顔で魅了してくれます。
このシーンは身分や家柄だけでなくラッチマンの本質を知る上で大切な場面です。
 
ラッチマンは難しい役ですね。
静かで重く、華やかで優雅で逞しく、強くて切ない。
数々の仰々しいセリフもサラッと言える技量がなければ心に響かないでしょう。
 
れいこさんは、ここ数年の大劇場ズッコケ役シリーズ(←まとめ方が雑^^;)から、ピガールでは本来の月城かなと路線へ、そしてダル・レークで魅力全開。
 
ラッチマンは今の宝塚でやはりれいこさんが1番しっくりくるように思います。
白いラッチマンも黒っぽいラッチマンも魅せられるれいこさんは決してラッチマンという役に負けてませんでした。

恵まれたビジュアルも大きく、ダル・レークの世界を理想どおりに作ってくれて素晴らしいです。

東京初日から連日のように「美」という言葉が飛び交っていましたが、れいこさん登場の度にオペグラがいっせいに上がるのは圧巻でした。

ピガールからダルレークにかけてもの凄い勢いと強さを感じます。
 

カマラ 海乃美月

 

ヒロインのカマラ役の海ちゃん(海乃美月)とは息もぴったり。
ラストパーティでもコンビを組み、アンナカレーニナでも夫婦役でしたね。
2人の安定感は確かに抜群です。
インドのお姫様の綺麗な衣装が良く似合っていました。

ラッチマンを求めて彷徨う姿は悲しさそのものです。
心にぽっかり空いた穴は誰にも埋められず、
眠りにつくまでラッチマンを思い、目覚めた瞬間からラッチマンを思うのでしょう。
友達と話していても食事をしていても誰かと踊っていてもラッチマンを思うのでしょう。
 
では彼と出逢わなかった人生が幸せだったのか、
傷つきボロボロになっても彼女の人生を彩る恋は必要だったのか、
カマラにさえわからないかもしれませんね。

インドのお姫様という私たちには想像の域を超えた世界の女性であっても人を愛する気持ちは同じ、どこからやり直せば上手くいったのだろうか…などとあれこれ考えたりしました。
大きく揺れるカマラの気持ちや悲哀には泣けました。海ちゃん良かった。

 

あと新しく登場した水の青年(彩音星凪)、水の少女(菜々野あり)のダンスはとても美しくて、作品を幻想的なものにしていて素敵でした。

 

巡り会う

 

頭で思うことと心と行動が上手く処理できないことはよくあります。
ラッチマンとカマラもそうなのかなと。
愛と憎しみは時代を超えて普遍的なテーマですね。

2人は高貴な身分の役がお似合いで、宝塚の伝統的な王道作品に大人の正統派コンビは見事に合ってました。
観劇後は宝塚らしい良い舞台を観たなぁと多幸感に包まれましたよ。

私のお隣は初演をご覧になったお二人連れで舞台を懐かしんでおられました。
懐かしい舞台に再び巡り会えることは宝塚の良いところです。

最後に。
れいこさんが頼もしかった!
作品の世界観を大切にしつつ「月城かなと」の世界観で描くラッチマンは大変魅力的でした。
れいこさんのこれからがますます楽しみです。

 

月・うさぎ

宝塚な花の名前集合!② 〜 シルクロード・れいこ・ゲーテ・男の背中・ガラシャ・・・

 

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春を迎えて街にも花々が咲き始めました。
1年ほど前にやりました、この企画↓ 

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今年も宝塚の作品名や役名、芸名などと同じ名前の花を集めてみました。

作品の名前の花

 

まずは宝塚作品にちなんだ名前

 

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マスカレード可愛い花なんですね。
ポーはラナンキュラスですよ!

 

役の名前の花

 

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おおっ、ゲーテとナポレオン揃い踏み!
そしてこんなところに…

雪ん子ぉ〜(号泣)

 

惜しい!

 

◎正しい役名は、
カマラ(ダル・レークの恋)
マチルド(赤と黒)
マリー=アンヌ(ひかりふる路)f:id:wind-waltz912:20210316142339j:image

ちょっと違う

 

珠城りょうスペシャル

 

娘役さんに囲まれたたま様

 

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はい。一ヶ所はピガール仕様です〜

 

ダリアとタカラジェンヌ

 

初夏から花咲く色とりどりのダリア。
宝塚市の神佐曽利は全国有数のダリア生産地域になっています。

そして望海さんのお好きな花でもあります。

そのダリア、かなりユニークな名前が目白押し。
このコーナーは私がジェンヌさんのイメージのダリア(花というより名前で)選ばせていただきました。
まずは各組トップコンビと専科さん。(2021.3/16現在)

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ユニークでしょう? 

 

花とタカラジェンヌ

 

↑上の続き↓

一挙18名のジェンヌさんのイメージした名前の花を。
花はダリア、芍薬、紫陽花。

ここではどの花の名前がどのジェンヌさんか書いておらず、
ジェンヌさんの名前と花の画像の順番も特に関係ありません。

どなたがどの花だと思いますか?^^

(敬称略)

瀬戸かずや 水美舞斗 永久輝せあ  
月城かなと 鳳月杏 暁千星 海乃美月
彩風咲奈 彩凪翔 朝美絢 朝月希和
愛月ひかる 瀬央ゆりあ 有沙瞳
芹香斗亜 桜木みなと 和希そら
凪七瑠海

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 愛ちゃん、迷いませんでしたか?

  

望海風斗スペシャル

 

のぞ様にちなんだ花の掲示板です。

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チェッカーズ可愛い、

 

良いニュース!

 

 今回も薔薇の画像は下記の[花の手帖]さんから多くお借りしました。
よろしければぜひご覧になってください。

hananotechou.raindrop.jp

 

さて昨日から今日にかけてOGさん含めたくさんの宝塚関係のNEWSが飛び込んで来ました。
新人公演、生オーケストラ再開、ご結婚発表、お誕生日情報などどれも嬉しいNEWSです。
こんな日はブログも楽しく書けます^^

最後にこれからの宝塚歌劇とタカラジェンヌさん、OGさんの幸せを願って。

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皆さんもハッピーな日をお過ごしください。
ありがとうございました!

 

 うさぎ

 

2020年の宝塚歌劇を振り返って

 

2020年の宝塚歌劇を簡単に振り返ってみます。

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宝塚大劇場5公演


 

5公演は全て大劇場にて観劇しました。(回数は色々)
+配信を観たものもあります。
 
『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』
『眩耀の谷 ~舞い降りた新星~ / Ray-星の光線-』
『はいからさんが通る』
『WELCOME TO TAKARAZUKA -雪と月と花と- / ピガール狂騒曲』
『アナスタシア』
 
全ての作品の感想をブログに書いてますので簡単に一言ずつ。

雪組公演は贔屓の集大成とも言える作品で私にとっては特別でした。
ムラでの公演中は望海風斗さんの退団も未発表でコロナの存在も薄く楽しい観劇の日々でした。
そんな望海さんとだいきほ雪組の完成形を見ることは大きな喜びでしたが、
同時にその先に見えるものを覚悟しなければならないと思った公演でもあります。
 

星組公演には大きなエネルギーをもらい、花組公演には限りない夢をもらいました。
礼真琴さんと柚香光さん、若い2人のトップが苦難を乗り越えてそれぞれ魅力を存分に発揮する舞台にどれほど希望を見出したことか。


続く月組公演と宙組公演の充実ぶり!
月組公演の華やかでノスタルジックな世界は何度も足を運びたくなる舞台でした。
また宙組公演が描く美しい世界観と音楽の素晴らしさには心が引き込まれ、
ここでも珠城りょさん真風涼帆さんが築いてきたものが実を結び花開いたように感じられました。

 
そして娘役トップの真彩希帆さん、舞空瞳さん、華優希さん、美園さくらさん、星風まどかさん、5人の力は私が思っていたよりもずっと大きくて素晴らしい活躍に感動しました。 

特別な作品↓

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素敵なレビュー↓

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別箱作品について

 

私が観劇したのは次の作品です。(DANCE OLYMPIAはライビュ、壮麗帝は配信のみ)

『DANCE OLYMPIA』
『マスカレード・ホテル』
『出島小宇宙戦争』
『FLYING SAPA 』
『壮麗帝』
『炎のボレロ / Music Revolution! -New Spirit-』
『NOW! ZOOM ME!!』
『パッション・ダムール -愛の夢-』
『エル・アルコン-鷹- / Ray-星の光線-』
『シラノ・ド・ベルジュラック』


上記もブログに書きましたので簡潔に。

・SAPAの芹香斗亜さん、炎のボレロの彩風咲奈さん、エルアルコンの愛月ひかるさんの93期トリオの活躍が注目でした。
スターの人数と人気で目立つ89期と95期の間にあって、静かに熱く華やかに存在感を放つ3人に来年への期待が高まっています。
 
・作品として特に好きなのは『DANCE OLYMPIA』『パッション・ダムール』『シラノ・ド・ベルジュラック』
ダンオリの柚香さんがかっこよくて、パッションでは凪七瑠海さんが素敵な愛の夢をみせてくれました。
シラノの轟悠さんはさすがの好演で3作とも素晴らしいと思いました。
 
・特別だったのはやはり贔屓の渾身のコンサート『NOW! ZOOM ME!!』
望海さんの宝塚での歴史だけではなく今後の可能性を感じさせる熱い舞台に心躍る思いでした。

・そして2つの1Day Special LIVE
真彩希帆ミュージックサロン『La Voile』
彩凪翔ディナーショー『Sho-W!』
無観客という異例のLIVEでしたが2人が素敵なスペシャルショーを届けてくれました。

通常の形でなくても望海さん真彩さん彩凪さん3人の宝塚への思いが詰まった歌にダンスに魅了され感動は今でも尽きることはありません。

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特に印象に残った生徒さん

 

全公演の中で、トップコンビ、主演の方を除いて特に印象に残った方10名です。(敬称略)

水美舞斗  DANCE OLYMPIA / はいからさんが通る

汝鳥伶  マスカレードホテル / FLYING SAPA 

音くり寿  マスカレードホテル  

彩凪翔  NOW! ZOOM ME!!

縣千  パッション・ダムール  

小桜ほのか  シラノ・ド・ベルジュラック(ヒロインですが特別ランクイン!)

月城かなと   ピガール狂騒曲    

松本悠里  WELCOME TO TAKARAZUKA 

夢白あや  FLYING SAPA 

和希そら  アナスタシア  

 

来年の宝塚

 

人事に関しては驚きの発表もありました。
来年は雪月のトップコンビ、花組トップ娘役の卒業に伴い組編成も大きく変わっていきます。

人事のことはわからないので私の宝塚歌劇への基本姿勢は変わらず生徒さんの情熱を客席で受け取るのみ。
また観客として何に気をつけなければならないか、どうあるべきかは自明の理と思っています。

今日公式HPでお客様へのお願いという動画が更新されましたのでリンクを貼っておきます。

kageki.hankyu.co.jp

 

2021年東京公演は月組公演が引き続き上演され、宝塚大劇場はいよいよ雪組公演が幕を開けます。
贔屓のサヨナラ公演になるので大千秋楽のその日まで毎公演、無事に幕が上がることを切に願っています。 

今年も当ブログをご訪問くださりありがとうございました。
来年も皆様にとって宝塚歌劇が喜びとなり癒しとなり、夢ときめきとなりますように。

全ての公演が予定どおり行われますようにお祈りしています。

 

うさぎ

 

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月組『ピガール狂騒曲』感想〜月城かなとの輝きを見た

1度の観劇予定でした。
気がつけば追いチケしながら数回観劇することになりました。

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舞台はベル・エポック(美しき時代)
ー19世紀末からの25年間(1889-1914)ー

シェイクスピアの「12夜」を枠組みに、華やかなりしパリのムーラン・ルージュを舞台にレビュー仕立てにしたコメディ作品です。 

 

日本物ショーWTTの感想です↓↓↓ 

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今日は配信を観ることが出来ませんでしたが、観劇後に少しずつメモしていたものをまとめてみました。 

         ミュージカル
   『ピガール狂騒曲』〜十二夜より〜
        作・演出/原田 諒

 

珠城りょう -輝月ゆうま-


早速ですが珠城さんの感想から進めて行きます。

珠城さんの役は2役、
女役  ジャンヌ→男装してジャックに。
男役  ヴィクトール
 
事情があって物語の大半はジャックとして登場します。
オスカルのように男装の麗人…なのですが、ジャックは男として育てられたわけではなく軍人でもなく普通の可愛い人。
それがちゃんと伝わってくる役作りをされています。
 
例えば、歩き方、しぐさ、化粧、表情など、雰囲気の違いでごく自然にジャックとヴィクトールは切り替わります。
14回の衣装の着替えは大変でしょうが私たちはそれも楽しいです。

珠城ジャックは茶目っ気たっぷりで可愛くて、ヴィクトールになるとイケメンになる。
アドリブ含めこんな自由な珠城さんを観たのは初めてかもしれません。

ジャックを追いかける女衒の元締めマルセル(輝月ゆうま)ら4人組もコミカルでストーリーを盛り上げます。
まゆぽんはこのお芝居のスパイス的な役柄を担っていて、アドリブも動きも上手くて無駄がなくて本当に素敵。

最後にジャックとヴィクトールが同時に出てくるところ。
珠城さんがジャック役として登場している時に、蒼真せれんくんが突然ヴィクトールになって出てきたのは、ちょっとしたサプライズでした。(セリフは珠城さん)

 

美園さくら  


美貌の女流作家ガブリエル・コレット
ガブリエルはこの時代には珍しいほど自立した現実的な女性で自分の考えを主張できる人です。
スタイル良くてどんな衣装も着こなせる、声質もしっかりしているさくらちゃん。
歌も演技もダンスも申し分なくゴージャス感があるので、こういうお役はぴたっとハマります。

ただIAFAのエマと少々役柄が被るところは否めません。
『赤と黒』が未見なので余計にガラッと違う役柄を演じるさくさくが観たいという思いがあります。
それは次回作で叶うと思っていますが、4作で最後となるのはやはり残念に思います。

 

実在の人物ガブリエルと夫のウィリーについてはまた後ほど。
 

鳳月杏 -風間柚乃 / 夢奈瑠音-


作家のウィリー(ゴーティエ=ヴィラール)
実は妻のガブリエルがゴーストライター
彼も実在の人物です。

見た目はダンディ、中身はコミカル担当のちなつさん、絶妙なアドリブ、同じくコミカル担当のおだちん、るねくんを巧みにリード、さすがです。

暴走しているようで計算されたセリフやアクションは本当に素晴らしいと思います。

 

そのちなつさんの弁護士ボリス演じるコミカル担当2のおだちん(風間柚乃)、目立ってましたね。
私は代役で観たルキーニが未だ忘れられず(あるいはカストロ)、今回もまた同じ人と思えませんでした。←褒め言葉

また秘書役の夢奈瑠音くんもこのコミカルメンバーの1人として大活躍。
このトリオは最高でした。

 

さてイケメンもコミカルも女役も悪役も何でもござれのちなつさんですが、大劇場でもちなつさんのかっこいいイケメン役と歌とダンスをたっぷり観たいですね。

男役の色気や魅力が完成されてきて今とても輝やいているちなつさんなので、今後も一層の活躍を期待しています。

 

実在のウィリーとガブリエル


実在した破天荒な夫婦、ガブリエル(美園さくら)とヴィラール(鳳月杏)について。
 
ガブリエル・コレットはフランス文学界で最も知られている女流作家です。
彼女が書いた数々の作品は演劇やミュージカルとなり、テレビで放映され映画化もされました。
2019年には映画「コレット」でヒロインのガブリエルをキーラ・ナイトレイが演じています。未見ですが大好きな女優さんなのでぜひ見たいと思っています。
 
その夫のヴィラール(ウィリー)。
ピガールの筋書きどおりガブリエルは彼のゴーストライターで彼女が執筆した「クロディーヌ」は当時一大ブームに。
才能豊かなガブリエルと遊び人で要領の良いウィリー。
それをきっかけに2人には亀裂が入るのですが…何ともエキセントリックな夫婦です。
 
詳しく知りたい方は
シドニー=ガブリエル・コレット - Wikipedia
 

 

ムーラン・ルージュ - 暁千星  他-

 

実在の人物と言えば、この2人も。
シャルル (月城かなと)
ロートレック (千海華蘭)
 
ムーラン・ルージュは1889年、ベル・エポックの幕開けと共にモンマルトル地区にオープンしたキャバレーです。
創設者2名のうちの1人が実業家のシャルル(月城)でした。
 
カンカンダンスを特徴とした贅沢なショーを取り入れて他の施設とは一線を画したものとなり大盛況に。
当時ムーランルージュのショーの多くのポスターを描いていたのが有名なフランス人芸術家トゥールーズ = ロートレック(千海)です。

 ロートレック画
ムーラン・ルージュの舞踏会』1890年   

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ロートレックもまた波乱万丈な人生を送った人物です。
からんさん(千海華蘭)はロートレックをかなり研究されていると思います。
外見だけでなく、酒好きなところの演技(歩き方、喋り方)、この時代の匂いを感じさせる人物として万全の役作りでした。

彼の生涯を描いた映画もあります。→「赤い風車」
彼について詳しく知りたい方↓
アンリ・ド・トゥールーズ=ロートレック - Wikipedia

 

『ピガール狂想曲』ではムーラン・ルージュで働く人々もたくさん出てきます。

振付師に光月るう、衣装デザイナーに紫門ゆりや、掃除婦に夏月都
ベテランの方たちは個性豊かな面々をユニークに、また味わい深い演技で毎回楽しませていただきました。

 

そしてダンサーのレオ役のありちゃん(暁千星)
このミュージカルではキラキラの担当です。
お芝居にはがっつり絡まず、ショースターとして素晴らしいダンスを披露してくれます。

ムーラン・ルージュのセンターで華麗にダイナミックに何度クルクルと回り続けてもブレない強い体幹、素晴らしいです。

 同じくダンサーに海乃美月天紫珠李
ダンサーチームは華やかでかっこよくて目は惹きますがセリフが少ないのは残念でした。
その分いつもに増して皆さんのダンスにパワーやエネルギーを感じ、数十年前に行ったムーラン・ルージュのショーを思い出しました。

 

↓この写真はムーラン・ルージュへ行った時に写したものです。 

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宝塚のレビューに慣れている私にとってはなかなか刺激的なショーでした。
今思うと本当に特別な夜を過ごしていたんですね。素敵な思い出です。
 

シャルルが作ったムーラン・ルージュのその後ですが、

火災や2つの世界大戦を乗り越えて130年以上経った今も尚、パリを代表する人気スポットの一つとして赤い風車は回り続けています。

 

最後はそのシャルルを演じた月城かなとさんについて。
 

月城かなと 


れいこさんが演じるムーラン・ルージュの創始者のシャルルはこの物語の要になっています。
良いも悪いも1番人間らしい人。

ムーラン・ルージュの華やかで煌びやかな金色の世界も、時の流れと共に経営が傾いていくセピア色の世界もシャルルが描いてきたものです。

ご覧になった方、れいこさんのシャルルは完璧ではなかったですか。

 明瞭な台詞回しと間の取り方は支配人としての貫禄と落ち着きを。

イケオジ的ビジュアルの完成度の高さ。
そのままレットバトラーが出来そうな。

そしてコミカル風味が大変上手くなられた…。
↑これは感慨深いものがあります。

↓ここからは私の思い込みです。
月組異動後、順風満帆なれいこさんですが、
何故かれいこさんのキャラとは真逆のヘタレ、おっちょこちょい、ずっこけ役が多いな…と感じてました。

もちろん様々な役に挑戦できることは素晴らしいことです。
しかし…これじゃ本来の持ち味を見失ってしまうのでは⁉︎
とまで飛躍して・・。

勿論そんなことあろうはずもなく全ての役から学んだ経験をしっかり蓄積されて、より魅力的な演じ手となられたことに感動しました。

歌もしっかりと心に響いてきました。

また珠城ジャックへのお願いソングのロングトーンの長さは日々進化してピガール注目のハイライトにもなってました。

アドリブもですが自然な形でコミカルさが板についてきたれいこさん。
数々の役を全力で演じてきたことが実を結んだような気がしてとても嬉しかったです。

 

夢を描いてたシャルル、経営者としてのシャルル、愛する人を見つけたシャルル、
色んな感情を持つ人間味溢れるシャルルを魅力的に演じたれいこさんは素晴らしかった。

ベルエポックという華やかで古き良き時代のパリ月城かなとが恐ろしいほどマッチして、この賑やかで楽しい物語にほのかな哀愁という彩を添えてくれました。
 

最後に

 

幕が上がる前にアコーデオン(だと思う)で曲が流れてきます。
「ムーラン・ルージュの歌」という曲です。

途中紹介したロートレック(千海・役)を主役にした映画「赤い風車」のテーマ曲で宝塚でもたまに歌われていますね。いい曲。

この作品は12夜という枠組みを大きく飛び越えて舞台をベル・エポックのムーランルージュに移したことや、
その中に女流作家のガブリエルを登場させたことは大胆で面白い発想だと思いました。

そこへ充実している珠城さんの月組メンバーが見事にハマった感じです。

今回長くなってしまい最後のショーについて書けませんでしたがまた機会があれば。

宝塚ならではの華やかさに今の日常を忘れて楽しむことができました。

月組さんはこの後の公演が次々発表されてますね。
珠城さん、美園さんが充実した宝塚での日々を送られますように。

ありがとうございました!

 

月・うさぎ

 

『WELCOME TO TAKARAZUKA -雪と月と花と-』感想ー夢夢しいことこの上なし

 

月組公演、お芝居、ショーともに素晴らしくて楽しくて、初めて宝塚歌劇を観劇される方にもぜひお勧めしたい作品です。

まずショーの感想を少し書いてみます。

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タイトルの『WELCOME TO TAKARAZUKA-雪と月と花と-』以下略してWTTと記します。
監修/坂東 玉三郎  作・演出/植田 紳爾

10月1日(B)、9日(A) 観劇しました。

 

雪月花ーせつげつか

 

幕開き、銀橋にズラリと並ぶ月組生、待ちに待った舞台に感動します。
真ん中の珠城さんのお顔を見ると嬉しくて、たま様〜と心の中で叫びましたよ。

宝塚ならではの華やかな和物レビューは豪華絢爛、目もくらみそうな美しさです。

例えばチョンパから始まるプロローグ

チョンパとは、
拍子木(柝)の“チョン”という音と同時に、“パッ”と舞台上の照明が一斉に入ると、銀橋はじめ、本舞台、花道に豪華な衣装を纏った出演者たちが登場。そのさまは夢夢しいことこの上なし。これは、日本物レビューの幕開きで多く用いられる「チョンパ」という手法。宝塚公式ホームページより

 

ほんと夢夢しい。
WTTは洋楽に合わせて舞う和と洋のコラボ(これも宝塚の特徴)したレビューなので、世界観に入りやすいと思います。

news.yahoo.co.jp

 
すみれ色の着物を着た106期生、延期になりましたが華やかなレビューでのお披露目となりました。本当に良かったです。
光月るう組長の歌舞伎さながらのご挨拶が印象的。優しさに溢れた温かみのある声・・いいですね・・好きです♡

106期生、今日組配属が発表されました。大きく羽ばたいて欲しいですね。

 

さてタイトルの中の雪と月と花と

宝塚の和物レビューにもよく使われますが、組の名前にもなっていますね。

「雪月花」の語源は唐の詩人、白居易の詠んだ詩で、宝塚の組名もここから。
やはり雅です、タカラヅカ。
詳しくは→雪月花 - Wikipedia

 

日本では古くから花も雪も月も身近な自然の産物として、四季折々の自然と寄り添って生きてきました。

そこて観劇前に私も自分が感じる雪と月と花の美しさをイメージしてみました。 

予習、ってやつですか。


の始まりを告げる初雪は淡くて手のひらに消えていく儚さです。やがて降り積もり美しい雪景色となるのですが。
雪が降るとこの私には人生が悲しくも美しいものに憂愁に満ちたものに思える、と詩によんだのは中原中也でした。


月の光があまりに美しくてただ静かに眺めていたいと思うの夜。
昔の人も同じ月を見て何を思ったのだろうと感傷に浸ったりしますが、月を愛でるのは日本の文化ですね。私のアメリカの友人はアメリカでは月の鑑賞は重要ではないと不思議なようです。


花が咲き始めるは喜びの季節です。名もない花でさえ美しくて可愛くて芳しい香りに癒されます。
ちなみに万葉集で1番歌われている花はハギが142首、次がウメで119首と。サクラも愛されてますがこの時代のお花見は春のウメと秋のハギでした。

 

こうして書き出してみると、四季の移ろいを感じやすい日本ではどの時代でも雪月花の自然が身近で大切なものであることがわかります。

ではまず「雪」から。

 

雪の巻 / 松本悠里

 

この公演で卒業される専科の松本悠里さん。
曲はヴィヴァルディの「四季」より「冬」
この選曲は最高に良かったです。帰ってから何度も四季を聞きました。

mainichi.jp

雪の降る朱色の千本鳥居を背景に、真っ赤な着物に傘を持った松本さんが登場すると空気が一瞬にして変わります。
昔と変わらぬ日本人形のような愛らしさには驚くばかり。

幻でしか会えない男においおい泣いている姿が切なくて。
そんな女の情念を舞いで表現される松本悠里さんお見事です。

カゲソロの美しい歌声は白雪さち花さん。
歌詞に出てくる雪しまきとは激しく雪が降ること、吹雪のことですね。

 

1988年花組公演『宝塚をどり'88』で松本さんは「雪しまき」という題目で踊られています。
朱の鳥居、赤い着物、和傘は同じ、音楽や演出は少し違いますが。
この作品はニューヨーク公演『TAKARAZUKA』でも披露されました。

6000人ほど入る大きな会場で満員のお客さんのスタンディング・オベーションに映画の世界のヒロインになったようだったとご自身が語られています。

松本悠里さんにとって思い出の雪しまきを題材にした舞で有終の美を飾られるのですね。

64年に及ぶの宝塚人生、宝塚の宝です。
最後の日まで私たちを魅了し続けてくださることでしょう。

 

月の巻 / 珠城りょう


月の男・珠城りょう、月の女・美園さくらのトップコンビを中心とした郡舞です。

曲はベートーヴェン、ピアノソナタ「月光」をボレロをアレンジしたもの。

圧巻の華やかさ美しさは宝塚日本物レビューの醍醐味ですね。
新月から三日月、十三夜と満月まで月が満ちていき、月のパワーを感じさせる力強い舞に感動です。ここはやはり珠城さん素敵だな。

まだ研13の若い珠城さんを見ていると早すぎるトップ就任は勿体なかったなぁと思います。
たまさく月組は今まさに素晴らしい充実期を迎えていてとても安定感があります。

話がそれましたが、この場面は珠城-美園、鳳月-海乃、暁-天紫というコンビが中心となった荘厳な郡舞は見応え十分。

さくらちゃんは和物メイクが格段に良くなりとても綺麗で舞台映えします。
ちなつさんは品があって色気もあり申し分のない若衆、ありちゃんは爽やかで華やか。
海ちゃんの和洋問わずの安定感、珠李ちゃんの役付きの良さを感じました。

 

花の巻 / 月城かなと

 

鏡を見ながら一人の美しい男役が誕生していく様子が表現されています。

曲はチャイコフスキー「くるみ割り人形」より「花のワルツ」

美しい若衆、花の男に月城かなと
鏡の男に風間柚乃

れいこさんの着物の着こなしや所作を見ていると、やはり経験は大きな財産になるのだと確信します。
加えて堂々としていて舞台映えする美しさ。
おだちんもスッとした男前で2人の息も合っていました。

この公演ではれいこさんの歌が多くて歌唱力もグンとレベルアップしていて、ショー、お芝居ともに強く印象に残りました。

そんな頼もしいれいこさんと、この場面で最後に見事な男役となった花の男がリンクしまして…やっと月城かなとらしい役が巡ってきたと嬉し泣きしております。(個人的にれいこさんの和物とイケオジが好みなので)

ピガールの感想はまた別に書きたいと思います。

 

最後に一言

 

さて、フィナーレでもう一度松本悠里さんが登場されて踊られる場面、カゲデュエットのきよら羽龍さんと咲彩いちごさん、素晴らしい歌声です。

きよら羽龍さんは少し大人しめの印象を持ってましたがこの公演で華を感じました。
何より声が綺麗で大変歌うまなのでダル・レークのヒロイン候補になるのではと思いました。
新公が中止になったことは本当に残念なことです。

 

劇場で観るWTTが素晴らしいだけに、今のこの状況が残念でなりません。

宝塚では日本物のショーはそんなに頻繁にはありませんし、とりわけ今回は植田紳爾(作・演出)、坂東玉三郎(監修)、そこへ松本悠里(卒業公演)、106期生(お披露目公演)と大変貴重な舞台です。

何よりも中身が詰まった見応えのあるレビューでした。
とてもいい舞台を観せていただいたと感動しています。

 

月・うさぎ 

宝塚スピンオフ作品を妄想する / 貧乏神 / 喜六 / ブルース / 谷三十郎 / ピットキン主演

 
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辛いニュースが多い中、先日TwitterでフォロワーAさんの呟きが目に留まりました。

20世紀号のタグを見ていたら心がほぐれると。
レビュー本で20世紀号のメンバーに再び出会えた喜びの素敵なツイートです。

その中で「ブルース」の文字が突如光って見えまして、彼のことをブログに書きたい!と思いました。
ブルースは『20世紀号に乗って』で彩風咲奈さんが演じた役です。

ブルース主演のスピンオフ作品があれば楽しいだろうなというところから、ユニークな登場人物5名を選んで、彼らを主役にしたスピンオフ作品を考えてみました。

私の愛すべきキャラクターたちのもう一つの物語です。(完全妄想)

* (      )は当時演じた方です。

 

 

ポージングレビュー 『桃色ブルース』 


主演 ブルース・グラニット (彩風咲奈)
-『20世紀号に乗って』より

 

屈託のない笑顔、無邪気な性格、一途な激ラブ視線…
ピンクのスーツを着こなしポーズを決めるナルシストな彼は列車の中でも一際目立つ存在でした。
学生時代も はちょっと浮いていたかもしれません。

しかし彼も人間ですからいつも笑顔ではいられないでしょう。
『20世紀号に乗って』は彼の人生のほんの一部分に触れたに過ぎません。
実生活では悔し涙を流す日もあれば苦悩に顔を歪める日もあるはずです。

ですがブルースにはいつも笑っていてほしい。

なので彼の主演作品は、持ち味の「軽さ」を生かした笑顔はじけるポージングレビュー!

もちろん全てこだわりのピンクの衣装でゴージャスに華やかに。

次々とポーズを決めるかっこいいブルース‼︎
ワクワクしませんか!?

脚長ポージングスターの名前をほしいままに、
『桃色ブルース』最高にhappyなレビューになりそうです♪

 
♡―――――♡

 
個性の強いキャラクターが目白押しだった20世紀号乗客の中でも、ブルースは異彩を放つ存在でした。

いちいちポーズをとるところが可愛いくて頭をぶつけるのも可愛い。
何も考えてなさそうな笑顔は可愛さの極みでした。
キャリエール役で感動を呼んだ咲ちゃんの真逆の魅力が光る貴重な役でした。

 

ああ!20世紀号に乗って、
本当に楽しかったですねー‼︎ ←突然の発作

 

落語コメディ『喜六の記録』

 

主演 喜六 (七海ひろき)
-『ANOTHER WORLD』より

 

康次郎の後を追って…というわけではないがANOTHER WORLDへひょっこり来てしまったっぽい喜六。

顔はどえらいイケメンなのに中身のずっこけぶりがたまりません。

そんな喜六は地上でも皆なに愛されていた。
よく食べよく眠り、朗らかに働き、陽気に遊ぶ、裏も表もない男。

そんな喜六のこの世での人生を描いたハートフルな落語コメディ「喜六の記録」

お人好しエピソード、お気楽エピソード、能天気エピソードなどなど、
悩み少ない喜六の人生エピソードが盛りだくさん。

もちろん友達の康次郎も絶賛出演中!!

鯖にあたってアナザーワールドへ行くまでの喜六のほのぼの人生の記録を是非劇場で体感してください。

 

♡―――――♡ 

 

『ANOTHER WORLD』は3つの落語をベースにした楽しいミュージカルでした。
その中でかいちゃん演じる喜六は大変チャーミングな男。

人生はどんなに頑張っても限りがある。
ならば笑って暮らしたい。
これがなかなか難しいわけです。

でも喜六なら。

彼ならそんな人生を送れるかもしれない、というところからの彼のスピンオフ作品です。

落語作家の小佐田定雄さんによると「美」の世界の宝塚と「笑」の世界の落語の縁が深まるのは素晴らしいことだと。
「ANOTHER WORLD」はまさにそれが実証された作品でした。

 

谷 ロマン『油小路に散る』

 

主演 谷三十郎  (奏乃はると)
-『壬生義士伝』より

   

『壬生義士伝』では仲間に嫌われ油小路であっさり斬られてしまい、さぞかし悔しかったことでしょう。
曲がりなりにも新撰組の組長まで務めた男です。

スピンオフ作品3作目は、新撰組7番隊組長として激動の世を太く短く生き抜いた男、谷三十郎の人生を描く幕末ロマンです。


彼にも秘めたる野望や (逃げ足の速さ以外の)才能、武勇伝の一つや二つ、ロマンスの三つや四つあったかもしれません。

今回彼は唯一実在の人物です。
そこで彼の人生を簡単に調べてみますと、

大酒飲みで女好き、組のものには嫌われてた と書かれているのを偶然見つけてしまいました…

分かりやすい人柄のようで、ますます興味をそそられます。
しかしまだまだ私の知らない谷三十郎も存在するはず。

 

『油小路に散る』は壬生義士伝では語られなかった彼の知られざる凄い一面を(必死で探して) 描いた作品です。

油小路のラストシーンでは全観客の涙を誘うことになりそうです。(雪吹雪の演出あり)


♡―――――♡ 


壬生義士伝でのにわ三十郎さん、お上手でしたね、好きでした。

宴会の席では目つきといい足のよろけ具合といい本当の酔っ払いのおっちゃんのような動きがお見事でした。

またどの場面にも谷の小物感が出ていたと思います。

油小路で切られる瞬間から倒れるまでの顔、特に目は、谷という男の人生そのものを映し出しているように感じられとても印象に残っています。

 

‪哀愁喜歌劇『怒らない男ピットキン』

 

主演 ピットキン・ブリッジワーク
    (英真なおき / 輝月ゆうま)
ー『ON THE TOWN』より


男好きの婚約者に適当にあしらわれても、
軽く扱われても、
完全になめられていても、

怒りもせず終始穏やかな口調で「わかるよ

哀愁漂う男の名はピットキン…

尋常ではない包容力をお持ちのおっちゃん ジェントルマンです。

最後はどうにも我慢出来なくなって爆発しますけどね。
→よく耐えたで賞

忍耐強いピットキンが肉食系女子の婚約者に愛想を尽かして、最後に心を通わせたのはユニーク系女子でした。

似た者同士の哀愁カップルの誕生
『怒らない男ピットキン』のラブロマンスの始まりです…

この2人の今後の愛の物語に興味を抱く方が、私以外にいらっしゃれば幸いです。

 

 ♡―――――♡ 

 

私が観劇したのは英真ピットキン。
じゅんこさんの独特の間合いの演技が面白くてかなりツボにはまりました。
歌もしみじみと歌い上げ、ピットキンの人間性が滲み出るような歌がお上手でした。

この老成したおじさまを若いまゆぽんが好演したというのは凄いと思います。

 『ON THE TOWN』は娘役の活躍の場も多くて賑やかな舞台を楽しみました。

 

貧乏ミュージカル『貧ちゃんズ』

 

主演  貧乏神
(華形ひかる/朝夏まなと/祐澄しゅん/望海風斗)
ー『くらわんか』より


最後は『くらわんか』の貧ちゃんたち。
4人の役替わり公演でした。

最高に可愛い4人の気弱な貧乏神たちがチーム結成‼︎「貧ちゃんズ」

貧乏の王道を説く真面目な貧ちゃん
お掃除もする健気な貧ちゃん
お金も貸してくれるお神好しの貧ちゃん

4人の貧ちゃん主演の楽しい貧乏ミュージカルです。


『くらわんか』では気弱な貧ちゃんでしたが、『貧ちゃんズ』では彼らの活発でやんちゃな一面を描いています。

『貧ちゃんズ』のプログラムで4人の貧ちゃんの紹介文を見てみましょう。
中途半端な関西弁で書かれているのが特徴です。


世界の貧ちゃんH
あの世とこの世のプチ二股生活をおくる貧ちゃん。
あちら(アナザーワールド )では冥途観光案内のアルバイトをしてちゃっかり稼いではりまっせ。

スタイリッシュ貧ちゃんM
なんと!!  福の神昇格へ向けて修行中の傍ら、異国のライバル黄泉の帝王トート役で舞台出演中‼︎  ごっつ人気もあるようで凄いでんな〜

ダンサー貧ちゃんS
お仕事が終わったらそそくさとダンスのお稽古熱心にしてはる貧ちゃん。
弱そな貧ちゃんも剣舞はかっこようて嫁の小糸も惚れ惚れしてますがな。

歌うま貧ちゃんD
お休みの日は歌劇観劇ツアーにちょこんと参加。
冥土歌劇団「ベルサイユの蓮」はプレミアチケットゲットでおめめウルウル、お口ニマニマ。
根っからのオタク貧ちゃんですわ。

 

皆んな個性強そうですね〜
可愛い貧乏神たちがあちこちであばれる貧ちゃんワールド!

難点は、役替わりではなく4人同時に出演するので、
上演時間は8時間半と長時間…ひぇー\(ᯅ̈ )/
演じる方も観る方もフラフラに!

貧乏ミュージカルを見る人にたくさんの福が訪れますように

 

  ♡―――――♡ 

 

上方落語に「貧乏神」という有名な噺(はなし)があって、怠け者で嫁に逃げられて貧乏暮らしの男のところにやって来た貧乏神が、「ちと、精出して働け」と呼びかけます。

バウホール公演『くらわんか』はそんな古典落語を題材にした人情噺がベースとなった楽しいお話でした。

この公演は後に映像で観ることができました。
貧ちゃんは、風斗さん←バージョンです。

あんな可愛い貧乏神いますか?
可愛くて可愛くて可愛くて、もし貧ちゃんファンクラブがあれば、たとえ貧乏になっても入ってました。

『ANOTHER WORLD』でみつるさんが貧乏神になり登場された時は、当時をご存知の方は懐かしい気持ちでご覧になられたでしょう。
2作品とも谷正純先生の作・演出でした。

観るものを笑顔にしてくれる貧乏神、落語ならではの面白さで楽しませていただきました。

あー可愛い!

 

 最後に

 

他にも数名思いつきましたが4000文字を超えたのでここで終了です。
長々とお付き合いいただき有難うございました。

今回はコミカルシリーズでしたが他にも、危険な女シリーズ、色気ダダ漏れシリーズ、イケオジシリーズなど、色々と出来そうです。

宝塚の歴史と共に思い出の役は限りなく増え続けていきますね (*•̀ᴗ•́*)و ̑̑どっせい!
有り難いことです。

 

最後になりましたが、宝塚の現在の状況において歌劇団があらゆる事態を想定されて対策を講じられていることは、今までの敏速で誠実な対応から伝わってきます。
特に生徒さんたちはメンタルを維持されることも大変なこととお察しします。

生徒さん及び劇場従業員の方々の心と身体の健康をお祈りしています。

誰もが安心して観劇できる日を1日も早く取り戻すことが出来ますように。

皆さんもどうか元気にお過ごしください。

 

うさぎ

宝塚歌劇〜実在の登場人物を年代別に分けてみる〜誰と誰が同年代?

今日は特別映像「One Heart PROJECT」にかなり感動しまして、途中になっていたブログ記事を一気に書くことができました。
夢のコラボ!素晴らしい映像を有難うございました!

 

さて宝塚の舞台には実在の人物がたくさん登場しますが、作品Aと作品Bは同時代の話だったと後から気づくことがありませんか。

例えば。
フランスでロベスピエールダントンらが革命に身を投じている、その同じ時期、
稀代の詐欺師カリオストロはローマで宗教裁判にかけられていて、
ドイツではヴェートーヴェン(←来年デビュー)が名曲を生み出していました。

日本では江戸時代、『星逢一夜』から少しばかり後の時代の出来事です。

 

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前置きが長くなりましたが、今日やりたいことは↓これです。

雪組が誇る男役4天王(命名)望海風斗彩風咲奈彩凪翔朝美絢

またの名を4騎士、奇跡のカルテット!

過去に4人が演じた役は数知れず。
皆が同じ舞台に立つのもあと一作になります。

そこで過去に4人が演じた役を中心に、国境を越え時代ごとに登場人物を分けてみました。
(4人の役以外のキャラクターも登場します。)

 

 
①上記の4人が演じた役はわかる範囲で色分けしています。

望海さん→みどり
咲ちゃん→むらさき
翔ちゃん→あお
あーさ →あか
時々2色になります。

②歴史上の人物限定
(誕生年が推定の人は?←を記してます)

 

1700年代〜ひかりふる時代の人たち


宝塚作品は1700〜1800年代の作品が多いです。
まずは1700年代の作品から。

だいきほの始まりの『ひかりふる路』はまさにその年代です。

ロベスピエール    1758-1794
ダントン       1759-1794
マノン・ロラン夫人  1754-1793
サン=ジュスト    1767-1794 

・アントワネットに「なんて退屈な人 」と言われるほど生真面目なロベスピエールだが女性には人気があった。

・(お声の大きな)ダントンは金遣いも遊びも派手だったけど、愛妻家で急死した妻ガブリエルの胸像を作らせて飾っていた。

・ジロンド派の女王と呼ばれた黒幕的存在のマノン・ロラン夫人は、美貌に加えて知性と教養も持ち合わせた女性。

・「アデュー!」美貌と冷酷さを持つサン=ジュストが断頭台でロベスピエールに向かって言った最期の言葉。どこまでもクールでかっこいい男!

実直なマクシム人間味溢れるダントン知性派美人のロラン夫人冷静なサンジュスト
『ひかりふる路』ではそれぞれのキャラクターの特性が見事に表れていましたね、凄いです‼︎

 

この時代には他にも有名人があちこちに点在していて、
革命家とは違う立場でフランス革命に関わったフェルゼン伯爵 新公、シャルル ド アルトワ伯爵 新公
先述したカリオストロ伯爵ベートーヴェン
そしてベートーヴェンに生前会ったのはゲーテ


1700年代に生まれた人たちは他にもたくさんいます。

フランツ1世シュテファン 1708-1765
マリアテレジア   1717-1780
カサノヴァ     1725-1798
プガチョフ     1742-1775
カリオストロ    1743-1795
ゲーテ       1749-1832
ベートーヴェン   1770-1827
マリーアントワネット  1755-1793
フェルゼン伯爵     1755-1810 新公  
シャルル ド アルトワ伯爵  1757-1836 新公
モーツァルト    1756-1791
ナポレオン     1769-1821
アレクサンドル1世   1777-1825

革命家に音楽家、国王に詐欺師、プレイボーイまで、宝塚の舞台を彩った華やかな顔ぶれです。
『f f f - フォルテッシモ』もこの年代になりますね。

wikiよりマノンロラン夫人の肖像画、確かに知的美人↓ 

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さて、1800年代になると日本は幕末を迎え宝塚は和の世界が多くなってきます

 

1800年〜幕末とエリザベートの時代

 

望海さん主演の新撰組作品は『誠の群像』『壬生義士伝』ですが、
ちぎさん主演の『星影の人』『幕末太陽傳』『るろうに剣心』も同時代・・・
雪組、幕末頻度が高い。

4人が演じた役をざっとあげてみます。

(新撰組隊士)

山南敬助  1833-1865
土方歳三  1835-1869
吉村貫一郎 1839?-1868?
斎藤   1844-1915

出ました!  1人で2色!
山南は星影の翔ちゃん、誠の咲ちゃん
土方は誠の望海さん、壬生の翔ちゃん
斎藤は剣心の咲ちゃん、壬生のあーさ←追記
 

(幕末志士、その他)

勝海舟  1823-1899
桂小五郎 1833-1877
坂本龍馬 1836-1867 新公
榎本武揚 1836-1908
高杉晋作 1839-1867
久坂玄瑞 1840-1864

こうしてみると彩彩は役の上でも絆が深い…!
この後のハリウッドもワンスも2人の呼吸はぴったりですもんね。

咲ちゃんのスーツ姿と翔ちゃんの和物姿は、美しいタカラジェンヌの中でも一際輝く存在です。

 

さて『壬生義士伝』の時代と『エリザベート』の時代は被っています。

坂本龍馬が生まれた翌年ドイツでエリザベートが生まれ、更にその36年後にルキーニが生まれました。

エリザベートとは随分年が離れているんですね。

シシィが殺害された翌年、アメリカではアルカポネが生まれています。
日本は明治32年のことです。

1800年代に生まれた人たち

リンカーン  1809-1865
アンリ・デュナン  1828-1910 新公
フランツ   1830-1916
エリザベート 1837-1898
桐野利秋   1839-1877
沖田総司   1842-1868
ルドルフ   1858-1889
ラスプーチン 1869-1916
ルキーニ   1873-1910
フェリックス・ユスポフ 1887-1967
マリー・ランバート 1888-1982
スチュワート・メンジーズ 1890-1968 新公
ドミトリー・パブロヴィチ 1891-1942
フィッツジェラルド    1896-1940
アルカポネ        1899-1947

ルキーニはルドルフより15歳も年下なんですね・・
てっきりルキーニの方がおっさん大人だと思ってました。
因みに『炎のボレロ』『ファントム』も1800年代の話です。

 

よく見かける土方歳三の写真(左)は、土方の小姓の新撰組隊士・市村鉄之助が土方の親戚の佐藤彦五郎に届けたものなので本人の写真で間違いないと言われています。写真はwikiより。

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さて1700〜1800年代の登場人物を見てきましたが、それより古い時代、紀元前から1600年代の人物を一気に見ていきましょう。

 

紀元前〜1600年代−ヨシツネ登場

 

紀元前

劉邦 前256?    項羽 前232    虞美人 前202?
アントニー 前83?     クレオパトラ 前69?

 

A.D.1000まで 

木梨軽皇子  ?  -453
穴穂皇子  401-456
大長谷皇子 418-479 
蘭陵王(高長恭)     541-573
中大兄皇子    626-672  
大海人皇子      ? -686
玄宗 685-762    楊貴妃  719-756
吉備真備  695-775
在原業平  825-880
渡辺綱   953-1025

日本物は『月雲の皇子』の古墳時代から『あかねさす紫の花』の飛鳥時代『花の業平』『大江山花伝』平安時代まで。
名作が生まれてますのぅ。

中国では楊貴妃も蘭陵王も美し過ぎました。

 

1000年〜1400年代

源義経(ヨシツネ)   1159-1189
ジャンヌ・ダルク    1412 ?-1431
レオナルド・ダ・ヴィンチ  1452-1519
チェザーレ・ボルジア    1475-1507

お、ヨシツネ登場!『義経妖狐夢幻桜』
あーさも月組、雪組と歴史上の人物を結構演じてますね。

1300年から西欧はルネサンス期に入ります。

 

1500年〜1600年代

上杉謙信     1530-1578
前田慶次     1533 ?-1605
織田信長     1534-1582
竹中半兵衛    1544-1579
アレハンドロ・ファルネーゼ  1545-1592
フアン・デ・アウストリア   1547-1578 新公
蒲田治道         ?   -1601
ウィリアム・シェイクスピア  1564-1616
森蘭丸    1565-1582
真田幸村   1567 ?-1615
佐々木小次郎      ?   -1612
宮本武蔵   1584-1645

天草四郎       ? -1638
ルイ14世  1638-1715新公
坂田藤十郎  1647-1709
大石内蔵助  1659-1703
サンジェルマン伯爵   1691?-1784

日本は戦国時代から江戸時代、この頃も英雄がたくさん。
『戦国BASARA』望海さんが演じた猿飛佐助は私の大好きなキャラクター。
佐助は有名な真田十勇士の中でも屈指の実力と人気を持つ忍者で架空説と実在説がある面白いキャラクターです。

 

1900年以降に生まれた人たち

 

 最後に1900年代、グッと近づいてきましたね。  

クライド・バロウ  1909-1934
ボニー・パーカー  1910-1934
ジョン・F・ケネディ  1917-1963
カストロ   1926-2016
チェ・ゲバラ 1928-1967

 『Once Upon a Time in America』『ハリウッド・ゴシップ』は1920年代、
『20世紀号に乗って』『凱旋門』は1930年代の話でした。

 これからの宝塚

 

舞台の歴史上の人物たち数名を年代ごとに見てきました。

実在した人たちが宝塚の舞台で生まれ変わってヒーロー、ヒロインになり、多くの夢を見せてくれます。
ベートーヴェンはどんな夢を私たちに残してくれるのでしょうか。

7月宝塚歌劇再開の発表がありました。
9月頃と予想していたので私が思っていたより2ヶ月程早い再開です。
歌劇団が決めたことは今考えうる最善策なので、色々な意見を見かけますが、まずは公式の発表を熟読して理解し行動することが大切なことだと思っています。

花組公演の幕が無事に上がること、そこからがスタートですね!
(*ΦωΦ*)(≡^.^≡)♪

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うさぎ

 

 

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各組トリデンテをシャッフルして上演作品を考えてみる〜雑記です

宝塚歌劇の休演が続く中で、宝塚に関する楽しみを見つけたくて普段はあまり考えたり書かないようなことをブログ記事にしています。

今回はタカスペのトップコンビシャッフルから発想を飛ばしてトリデンテシャッフルして遊んでみました。

深く考えずに適当に決めるくらいの方が面白いと思い、トリデンテはほぼ適当に決めましたが、上演作品については気付けば少し真面目に考えてました。

 

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なるべく多くの人が知っている作品から選んでいます。
前回の「各組妄想劇場」同様に今回も思いついた順番に書いています。
スタートは何故か今回も珠城さんから!

 

珠城りょうシャッフル

 

『Shall we ダンス?』
ヘイリー・ハーツ  珠城りょう
エラ        舞空瞳
ジョセリン・ハーツ 瀬戸かずや


↑変則キャストですね。
『Shall we ダンス?』は作品の内容も良かったですが、壮一帆さんの上手さとかっこよさが更に作品力を高めていてとても良い舞台でした。

珠城さんにはハマり役だった青柳氏のサラリーマン繋がりでヘイリー役を。
壮さんとは違うタイプのヘイリーになりそうな珠城バージョン。

青柳&ヘイリーは誠実で穏やかで熱いところもあり、私にとって理想の男です。

娘1は本来妻のジョセリン役ですが、ひっとんにはダンス教師のエラを希望します。
ちぎさんの女役とっても綺麗でしたね。

ひっとんは可愛いエラになり、しなやかに踊ってほしい。

さてここで、つまずいたのはあきらさんの役がジョセリン役、つまり女役になってしまうこと。
どうしてもあきらさんは男役以外考えられず、、
うーーん、
うーーん、と物凄く悩みました。
結果

まっいいかな、と。
←企画そのものが遊びなので唸るほど悩まなくてよいという結論。

花組の彼氏、ザ男役のあきらさん、今回は女役でお願いします‼︎
もし上演されることがあれば(ない)、全力で応援します。
 

礼真琴シャッフル


『ノバ ・ボサ ・ノバ』
ソール    礼真琴
エストレーラ 華優希
オーロ    月城かなと


リオの熱いカルナバルを舞台に展開するドラマティックなラテンショーの傑作『ノバ ・ボサ ・ノバ』

現実的な話としては礼真琴トップ就任中に再演の可能性はあるかもしれないと思っています。
前回の星組再演は2011年と琴ちゃんもかなり下級生でしたし、今の琴ちゃんのダイナミックな歌とダンスのパワーにシナーマンを託したいという気持ちがあります。

まぁ今日は現実的な話は置いておいて、

エストレーラのはなちゃん。
リオの住人ではなく母親とカルナバルを観光しに来たヒロイン
ソールとの出会いと束の間の恋の切なさを表現してくれるでしょう。

個人的に大好きなのはオーロ役。
私の好きだったオーロは香寿たつきさん、
歌も演技も自在に操るタータンのオーロは今でも妹との間で語り草になっています。

とにかくソールと張り合うくらいのパワーが必要とされる役です。

で、ここは琴ちゃんの同期のれいこちゃんに。
れいこちゃんは濃いラテンショーよりノーブルでクールな作品が似合いそう…

と見せかけてのオーロ役。

エスメラルダの黒塗りも素敵でしたし、ドラマ性のあるショーの中に生きるオーロを熱く捉えてくれそう。
燃えたぎろう、れいこちゃん!

今回5組の中でもしかして1番持ち味がばらばらのトリデンテかもしれません。
だから面白いと思うのですが。
どんな化学反応が起きるのか乞うご期待!
←このメンバーで上演されることはありません。

 

望海風斗シャッフル

 

『竜馬伝!』

坂本竜馬  望海風斗
お竜    美園さくら
中岡慎太郎 芹香斗亜


久しぶりに初演の真矢みきさんの『RYOMA』を観ました。
真矢さんの物怖じしない大胆さとカラッとした持ち味が、明るく大らかな竜馬と気持ちよく融合してとても楽しい作品になってました。

再演の貴城けいさんの作品は、かしげちゃんに合った竜馬バージョンにリメイクされています。

そこで私は目をつけました。
常に、好きな日本の歴史上人物ベスト3に入る人気者、坂本竜馬に・・
これは是非のぞ様に演じていただきたいと。

望海さんにとって幕末ものは土方歳三、吉村貫一郎、高杉晋作と演じていてお手のものです。加納惣三郎もですか。

船上に現れる竜馬のシルエットからの登場はわくわくしますよ。
茶目っ気のある豪快な竜馬を魅せてほしいですね。

男前でしっかり者のおりょうさんに美園さくらちゃん。
破天荒な龍馬をしっかり支えてくれそう。

そして再演で2番手役になった中岡慎太郎にキキちゃん。
竜馬の同郷、同士ということで、花組時代一緒の時を過ごしたのぞキキを楽しみましょう。
キキちゃんのシーンもたっぷり作ってください。

竜馬自身は明るくて陽の人だけど、平穏な人生に背を向けて嵐の中に飛び込み、最後は時代の波にのまれてしまう。

ということで、のぞ様、最後はまた切られちゃいますね、
でも今回は仲間も一緒です。←「キキ中岡」道づれ

しかしながら竜馬は悲劇より激動の幕末を短くとも力強く生き、風のように走り抜けた人という印象の方が強く、そこも人気の秘訣かと。

明るく大らかで男らしくて歌うまのかっこいい幕末の志士、ほんっと観たいです。

 

柚香光シャッフル

 

『大江山花伝』

茨木童子 柚香光
藤子   星風まどか
渡辺綱  愛月ひかる

 

このチームは最初『情熱のバルセロナ』にしようと思ってました。
大地真央、黒木瞳さんが初演、水夏希、愛原実花さんが再演した作品です。

それでも良かったんですけど、今日久しぶりに宙組公演の『大江山花伝』を見ていて、パッと光ちゃんの茨木をイメージしたんです。
で、急遽変更に。

『大江山花伝』は初演は平みちさん主演の大好きな作品です。
原作は『紫子』や『アンジェリク』と同じ漫画家、木原 敏江さん。

今日観た茨木役ゆうひさんホントかっこよくて、またファンになりそう。
渡辺綱役は初演の杜けあきさんも再演の北翔海莉さんも歌うまで、主題歌は今も結構な頻度で聞いています。

さてこの作品はプロローグもエンディングも好きなんですが、超イケメンの鬼役(正確には鬼と人のハーフ)を光ちゃんで。

かっこいいだけではなく彼の背負う悲しさや切なさをとおして、滲み出てくる茨木の美しさを出してほしいですね。
光ちゃんならこの世のものではない何かを自ら発光してくれそう。←求め過ぎか?

可憐で一途で意志の強い藤子役はまどかちゃんに。
ビジュアルも雰囲気も合っていて最高です。

正義感が強くて優しい男気溢れる渡辺綱は男気溢れる愛ちゃんで。
鬼と友情築ける綱さんは人間がおっきいですからね。
その辺は愛ちゃんの包容力で完璧かと思います。
このような爽やかな青年も絶対似合うと思うんです。

わ、このキャスト良さそう!

 

真風涼帆シャッフル


『ベルサイユのばら〜アンドレ編』
アンドレ  真風涼帆
オスカル  真彩希帆 
フェルゼン 彩風咲奈


最初に。
真彩ちゃんのオスカル役は決しておふざけではありません。(この企画そのものがおふざけです)

まず、以前タカスペでゆりかさんがベルばらに出演したことがないと寂しそう?だったので、この演目に決めました。

そして真風氏はアンドレでもフェルゼンでもどちらの役をされてもバシッと決まります。
なので、相手役の真彩ちゃんの役を先に決めました。

もちろん普通ならアントワネット役でしょう。

しかし私の中では真彩ちゃんはオスカル一択!

オスカルは女性ですが男装の麗人、過去100% 男役さんがされているので、男役志望だった真彩ちゃんには是非オスカルをしてほしいのです。

ゆりかさんは包容力溢れるアンドレとなっていただきたい。

フェルゼン役には咲ちゃんで是非。

思い起こせば彩風咲奈ヒストリー、
ダントン、次郎右衛門、マックスと、望海さんの役に負けないくらい壮絶な人生送っている方ばかり。
アンリやキャリエールだってたいがい重い人生です…
↑ (一言で済ませるなら20世紀号ブルースちゃん以外ね)

それもあって悲劇には違いありませんが、ベルばらでは少女漫画から抜け出したようなキラキラの貴公子になっていただきたいのです…涙、涙

 


以上で各組トリデンテシャッフルと上演作品について終わりたいと思います。←突然終了。
今日は朝から色々と考えていたので体力(というより脳内) を消耗しました、
またオススメの作品などあれば教えてくださいね。

それではまたお会いしましょう。

うさぎ 

 

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宝塚妄想劇場〜各組の宝塚作品に因んで考えた遊びです。

 

5月後半は本来なら『NOW! ZOOM ME!!』一色の日々を送っているはずだったうさぎです。

今月最後の雨の日曜日、何をしようか考えるうちにブログを更新したくなりました。
いつもは書きたいことが出てくるとブログを書きますが、今日は逆パターンです。

そこで各組でかつて上演された作品からヒントを得て、それに因んだ妄想作品を書いてみました。
ちょっとした遊びですので、軽ーい気持ちでお読みくださいませ。
上演してほしい作品も真面目に考えました。

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思いついたから順番に書いていきます。

妄想タイトル→簡単なあらすじ→まともな希望作品

 

月組

 

妄想劇場『赤と白と青』

青柳誠二は仕事でウィーンへ来てきた。
休日に友達のジョージに会うため、Hエードラーを訪ねるが残念ながら留守で会えなかった。
美人の嫁エマによると五つ星になり多忙を極める日常らしい。
帰国後、青柳は宝塚の月組公演『赤と黒』を観劇する。
実は美園さくらの隠れファンなのだ。(エマに似てると感じる青柳)

そんな青柳の日常をを描くハートフルな作品。
が、舞台裏は大変なのだ。 
何しろ主演の珠城さんは、青柳、ジョージ、ジュリアン演じる珠城りょう3役を演じる驚異の早変わり!
因みにタイトルの赤と白はオーストリア国旗、青は青柳、舞台の『赤と黒』もちょい絡んでます。

 

私が月組で前々から観たいと思っている作品は『太王四神記』です。
珠城さんを中心にピタッとくるんです、全てが。
もう叶いませんが今の月組で観たかった作品です。
 

宙組 

 

妄想劇場『日本海十一』

もうお気づきでしょうが、『オーシャンズ11』の日本物バージョン。 
こちらに関してはストーリーはご存知のとおり。

舞台は花のお江戸へ移ります、幕開けは華やかにチョンパで。

ゴージャスに登場するのは、見目麗しい夫婦、日本海涼吉こまど
…と思いきや、実は涼吉は天下の大泥棒。

腕は天下一品だが、仕事時の男前オーラ隠しには苦労が絶えない。

室町時代創業の老舗旅館「みなとや」を舞台に、(この時代でこの設定には多すぎるであろう)十一人の男たちが暴れ回る豪快エンターテインメント大作。
大ヒット間違いなし!(だろうか・・)

 

さて真風さんへのリクエストは宇治十帖から『夢の浮橋』の匂宮。
どうしても和物を推したい。
雅な源氏の世界で群を抜いて色気があるのは光源氏と匂宮でしょう。
真風氏の色香漂う貴公子役をぜひ、ぜひ、ぜひ!
 

雪組 

 

妄想劇場『21世紀号に乗って』

こちらはTwitterフォロワーさん数名のお名前を随所にちりばめて書いてみましたので、他より少し長くなっています。
(仮名遣い、漢字、英語、など表記を変換している場合があります。)

もちろんどなたでも内容は分かるようになっています。(と思います)

 

ミント ・ジャフィは祖父のオスカーに瓜二つのイケオジ予備軍。
恋人のルル・グラニットにプロポーズしたばかり。

ルルの大好きなものは(全身)ピンクのドレスとシシィ、お人形のシェラ、お菓子のマドレーヌムース
とっても乙女なのだ

しかし!歴史は繰り返す。
ルルはシャキッとしないミントに不満を持ち、最近出会ったエリオに惹かれ始め婚約解消!
ひぃー」失意のミント…!
祖母のリリー、母親のルーシーはオロオロするばかり。

そこで親友のラズカアーミーに相談してルルを取り戻す作戦を立てる。

あるが出る夕刻、ばらゆり向日葵ビオラ(季節バラバラ)の花束を大量に抱えたミントがメイプル駅にやって来た!
新調したパープルのスーツを着て計画どおりルルと同じ21世紀号に乗ろうとしている。
薔薇の花びらのさきっちょにはキラリと光るリングが!

車掌さんはにこにこ笑顔のイケメンmuttu
何も知らずに親友マリーアリエルアリスと一緒に乗車しているルル。

右隣の部屋はルルたち、
左隣は日本人のひらぬまファミリーとウサギのうさミミ
パパは奥さんのゆきマママッサンと呼ばれている。
娘はノリコ
ノリコの兄やんアキラ、姉やんはユーコケイコキヨナホ
エリコユキミに弟ユキチ
大大家族やないかー‼︎

いつの間にかきりは晴れ美しい三日月、ミントの夢をのせていよいよ希望の21世紀号がジェラ駅へ向かって出発する。

2人に幸あれ!
ハッピーあれ!


望海さんの『オペラ座の怪人』は観たかったですね。The Phantom Of The Opera、聴きたいじゃないですか。
もう1つ『タイタニック』
若き日のディカプリオの映画は美しく悲しく、かなりはまった記憶。
豪華客船を舞台に感動のロマンスのミュージカル、観たかったです。
(しつこいですが、『カサブランカ』も希望)
 

花組 

 

妄想劇場『花より華』
主役は道明寺光(ひかる)
超イケメン、道明寺司のいとこにあたる。
マドリッドに住む彼は屈指のフラメンコダンサーとして大活躍、
スペイン人の母親の期待どおりに育つ。
充実した日々を送っていたが、やがて別居中の盆栽作家の父親の影響を受け、盆栽にのめり込んで行く…。
遂にはダンスか盆栽か、スペインか日本か、父親か母親か、どちらかを選択せねばならない時がやってきた。
やがて光の可愛い恋人はなびにもある決断の時が。
苦悩する光が最後に選んだ大切なものは…。
珠玉の作品の香りがします・・(か?)

 

花組で観たいのは『憂国のモリアーティ』
19世紀ロンドンが舞台のかっこいい漫画作品です。
主役ウィリアムとシャーロック・ホームズの頭脳戦も見どころ。
ただ原作どおりだと男役祭りで娘役の出番が少ないのが難点ですね。
個人的に光ちゃんは想像意欲を掻き立てられる生徒さんです。
 

星組 

 

妄想劇場『ANOTHER WORLD 琴組』
康次郎たちが地上へ戻った後、徳次郎は冥途歌劇団を受験する。
性別や年齢による決まりはなくここでは100歳を超える方も活躍されている。
そして宝塚歌劇団も驚きの狭き門。

徳次郎は見事首席入団、新設された琴組でいきなり大人気のトップスターに!
新しく冥途にやってきたおひとちゃんとの出会い、赤鬼赤太郎との友情…。

若くして高級魚フグに当たりこの世界へやってきた徳次郎の愛と青春の日々を鮮やかに描く熱血ミュージカル。
この作品好きなんです。
なので少し続編希望の本気入ってます。

 

星組で観たい作品は『アラジン』です。
去年、ディズニー映画の実写リメイク作品をみましたが、歌も作品も素晴らしくて、終始ことちゃんを想定しながら観てました。
勢いのある今の星組にぴったりです。
 
 

専科 

 

妄想劇場『パパ・アイ・ラブ・ミー』
妻、恋人、子供と嵐の日は過ぎ去り静かな日常に戻った2枚目医師デーヴィッド
家族や友を何より愛していると信じて生きてきた。
色々あって(←ざっくり)、最後には自分を大切にすること、愛することの本当の意味に気づくという、哲学コメディ。
新しいジャンルの扉を轟悠が開きます…。

 

轟さん主演では『ジュリアス・シーザー』希望します。
かつて上演されたロック・オペラ ではなく、新たに轟悠主演バージョンで。
シェイクスピア作品の中でも人気が高い作品ですので見応えがありそうですね。

 

以上、各組と専科の妄想劇場、及びに希望公演でした。

失礼いたしました。

うさぎ

 

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「すみれの花」あれこれ 〜 スイーツ・香り・詩・音楽・Tea・俳句〜愛される宝塚歌劇の花

宝塚歌劇団のシンボル「すみれの花」

可憐で小さな花ですが、逞しく生きる知恵や強さもあり、凛とした美しさで古くから愛される花です。

今日はすみれに関するものをあれこれ集めてみました。

すみれを食す、香る、観る、読む、聴く、愛でる・・。

色んなすみれを楽しんでください。

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 すみれティー

 

まずはすみれの香りのteaから。
ティーと言えば日本茶と紅茶ですね。

 

青い緑茶

こちらは先日Twitterで紹介したPetit Point「すみれが香る青い緑茶」です。
宇治茶を使用しているのですっきりした味です。

水出し用ですが冷たいものが苦手なので温めてみました。
美味しいですが、やはり色は写真のように綺麗に出ませんでした(右側)。

暑くなって来たら冷たくしていただきたいです。

 

すみれ入りブラックティー

次は紅茶。ハートアートコレクションのトゥールーズから直輸入したすみれ入りすみれのブラックティーです。

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紅茶色で味はすみれのフレバーティ。
飲みやすいと思います。

南仏トゥールーズにはスミレの群生地があり、毎年2月にスミレ祭りが開催されます。
街には130種類のスミレで彩られスミレの特産品が並ぶようです。

そんな素敵なお祭り行ってみたいですね!

以前宝塚月組公演『いますみれ花咲く』という日本物レビューがありましたが、今度はトゥールーズを舞台のスミレレビューなんてどうでしょう。

すみれの紳士、すみれ娘、すみれっ子、
すみれの歌手、すみれダンサー、すみれの燕尾の郡舞…。(全てすみれをつけただけ)

  

すみれスイーツ

 

スイーツ2種類、お腹の足しにはなりませんが気持ちは優雅になります。

 

すみれの砂糖漬け

皇妃エリザベートに愛されたスミレの砂糖漬け
有名なのはウィーンDEMEL(デメル)のものでしょうか。
デメルはハプスブルク家の紋章を今もブランドマークにしているウィーン王宮御用達菓子です。

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私が数年前に買った時のパッケージと同じタイプが左で、右は今お買い物できるものです。
箱も包装紙も綺麗ですね。

砂糖漬けは優雅で贅沢なスイーツでした。
けれど買ったのは1度だけ。
私は好きでしたが他の家族男3人は上品過ぎて物足りなかったようです。
女性向きのお菓子かもしれません。

食べ方はそのままでも美味しいですが、ホットミルクの中に入れるとほんのり甘くてスミレが香ります。←おすすめ

あとはグラスに入れた白ワインに一粒入れたり、紅茶に入れてもいいですね。

因みにショパンはホットチョコレートに入れて飲むのが日課だったそうです。
はぁおしゃれな日常を送られていたのでしようね、男性でもいろいろですね・・。

スミレやビオラの砂糖漬けは手作りもできますので、ご興味のある方はチャレンジしてみてください。
検索すると色んなレシピが出てきます。
お洒落な日々が待ってますよ〜♪

 

すみれのキャラメル

さてマリーアントワネットもすみれ好きだったようです。
モンパリグルマン社のキャラメル、マリーアントワネットキャラメル ヴァイオレット(すみれ)

 

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麗しいアントワネット箱を開けると右のすみれ付きのキャンディが入ってます。
柔らかくて口溶け良く、バターとすみれフレバーが香り美味しい甘さ。
こちらは息子たちがパクパク食べるので途中「待ったー!」の一声。

手作りか市販の生キャラメルにすみれの砂糖漬けをのせれば、自家製のすみれキャラメルが出来そうです。

 

すみれの本

 

 日本スミレ探訪〜ナポレオンと宝塚

スミレの花が好き方にこの本はとてもおすすめです。

著者の山田隆彦さんは日本植物友の会副会長ですが、とにかくスミレ愛が強くて心満たされる一冊です。

この本は、


スミレに魅せられてよかった。
スミレにはロマンがある。


と語られる山田さんが学生時代から55年、日本に生育する約220種のうち167種のスミレと出会われた、その記録です。

 

仕事では、スミレを趣味とする変わったやつがいると注目されて人間関係が広がった。
趣味でも、理科系の私には古典など世界が違うと思っていたら、スミレが詠まれた万葉集の世界へとつながり、また、スミレを歌ったクラシック音楽の世界にも誘われた。
さらに、ほかの草や木、シダなどの植物の世界へも好奇心が呼びおこされ、思いもよらぬ方向に、つぎからつぎへと世界がふくらんでいった。

出典: 山田隆彦(2019)日本スミレ探訪
太郎次郎社エディタス16–17


さて、ナポレオンスミレの父と呼ばれたほどスミレが好きで、妻の誕生日にはスミレの花束を贈るほど。

興味深いのは、彼の愛したスミレはスイートバイオレットともニオイスミレとも呼ばれていて、これが宝歌劇団の「すみれの花咲く頃」のスミレと同じそうです。

山田さんのお母様は宝塚歌劇が好きでお庭にニオイスミレが植わっていたそうです。

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すみれの花の砂糖づけ〜詩集から

ガラッと変わりますが、タイトルはまるでレシピ本の様ですが、江國香織さんの素敵な詩集です。

その中でタイトルになっているすみれの詩は「だれのものでもなかったわたし」という3行だけの短い詩です。

江國さんの詩はとてもストレート。
受け取り方は人それぞれと思いますが、個人的には人との距離感など江國さんに共感できることが多いなぁと感じる詩集です。
だれのものでもなかったわたし、う〜ん、意味深。

 

すみれの香り

 

すみれのアロマオイル 

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スミレの精油は‪深く眠りたい時‬、‪癒されたい時‬、‪効果があると言われてます。‬
‪アロマポットやディフューザーなどなくても大丈夫、
‪ティッシュやコットンに一滴落として好きな場所に置くだけでも効果は得られます。(妊娠中、授乳中は×)‬
‪枕の横に置くといい夢が見れるかもしれませんね。

 

すみれの香水

 

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すみれの香りの香水3種。

左、TOCCAのフローレンス
ガーデニアとスミレが漂う上品なフローラル

真ん中、ボルサリのヴィオレッタ ディ  パルマ
ナポレオン2番目の妻の情熱、エレガンスと官能性を表現したクラシカルな香り

右、アニックグタールのラ ヴィオレット
私が実際に知ってるのはこの香りだけ。甘くて儚い花の香りでとても好きです。

すみれの香りはたくさん出ています。
青っぽい香りから華やかな香りまで様々ですので好きな香りが見つかるかもしれません。

 

すみれの俳句

 

さて、次は俳句です。

すみれの俳句と言えば小学校で習った松尾芭蕉「山路きて何やらゆかしすみれ草」を1番に思い出しますが、本当にたくさんの俳句や短歌に詠まれている花です。

すみれは和歌の世界では万葉の時代から詠まれていて、「墨入れ」と似ていたところから「すみれ」となりました。→万葉時代の表記は須美礼だったそうです。

 

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すみれの句を四句。

菫ほどな 小さき人に 生まれたし 夏目漱石

一夜寝て なほもゆかしき 菫かな 三浦樗良

みちびかれ 水は菫の 野へつづく 桂信子

菫野や 今見し昔 なつかしき 高井几菫

 

すみれレストラン

 

大阪にイタリアン「sumile osaka」スミレというお店があります。
吉田美和さんのソロワークとしてリリースされた「beauty annd harmony」シンボルフラワーのスミレの花をモチーフに笑顔=Smileを願い「sumile」(スミレ)と名付けられたそうです。

去年の秋訪れました。綺麗でしょう。

 

すみれとクラシック 

 

ゲーテが詩を書きモーツァルトが作曲した歌曲「すみれ」

内容は野に咲くスミレの心を謳ったものです。

「ああ、ほんのしばしでも、野原で1番美しい花になれたなら、やさしい人に摘みとられ胸におしつけられたなら、ああ、ああ、ほんのひと時でも」

近づいてくる少女に摘まれたいと望むスミレですが、結局少女に踏みつけられてしまい・・でも、スミレは幸せです、というちょっと切ないストーリーです。 

1785年モーツァルト29歳の時の短い作品ですが機会があれば聴いてみてください。
私の場合ドイツ語はおろか音楽も何も語れませんが、ストーリーを思い浮かべながら聴くと、ドラマチックな曲の表現力が心に響きます。

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すみれの花咲く頃 

 

最後に辿り着いたのはここです。

以前に宝塚歌劇団のシンボルのすみれについて記事にしていました。

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この歌を望海さんが歌われることになり本当に嬉しかったですね。
定期的に聴いています。 

 

さて、すみれに関するあれこれ書いてきましたが、ここにあげたのはほんの一部です。
時代を問わず世界中の人にとても愛されている花だということがよくわかりました。

私は小学校の卒業アルバムに好きな花をすみれと書いているのですが、宝塚の影響もあるかもしれません。

これからもすみれについてアンテナ張り巡らせたいと思います。
また何かすみれに関する情報があれば教えてくださいね。

 

うさぎ 

 

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