風のワルツ

宝塚歌劇、楽しくブログで綴ります。

雪組『壬生義士伝/Music Revolution!』LV感想 ⑥ ーポタリ

2019/9/1
雪組公演『壬生義士伝/Music Revolution!』
大千秋楽をライビュで観劇しました。

 

良かったーー!
一つの公演を何度か観る場合、大体同じところで心を掴まれます。
泣くところもいっつも同じ。

『壬生義士伝』が他の舞台と違っていたのは、心に引っかかる場面やセリフが観る時によって違うことでした。(今日は真彩ちゃんの涙に涙)


その中で唯一毎回深く胸に響いてきたのが吉村貫一郎の「ポタリ  」


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壬生義士伝

 

義に生きる吉村の生き方を本当の意味で理解することは、なかなか難しいです。

今日は最後ということもあって、頭で考えず心で感じようと。
無になって観劇するぞ!と、意識し過ぎて最初は逆に力入りました。

ふぅ、と肩の力を抜いて。

 

ポタリ  

 

 「ポタリ」というのは、主題歌『石を割って咲く桜』の出だしです。

ポタリ  
つららが解けて落ちる
しづのが落ちる

ポロポロでもなくほろほろでもなくポタリ  。
この表現で、大きなつららが解ける盛岡の厳しい冬の寒さと、しづの大粒の涙悲しみの大きさを感じます。

それを全て受け止めて貫一郎が歌う、
しづへの愛や故郷への愛。

「ポタリ」に込められた貫一郎の大きな愛を見事に表現する望海さん。

今日の歌も切なく響いて、しづと一緒に泣きました。
元々の極上の声に素晴らしい表現力、演技力で歌い上げるのですから心が動かずにはいられません。

 

宝塚らしい作品って?

 

歌劇誌8月号への投稿に、宝塚の舞台に相応しい作品だろうかという意見を耳にすると記しました。
字数制限があったので、ここで少し続きを書かせてください。

この作品を通して様々な宝塚ファンの方の考え方や感じ方に触れてきました。
それもあって宝塚らしい作品ってなんだろうと考えるようになりました。

主役の貫一郎が人斬りが生業で守銭奴で訛りも強かったりで、宝塚のヒーローぽくない・・という意見があります。

確かにね〜
腰は低いし宝塚正統派のヒーロー像とは少し違うかもしれません。

ベールに包んで美しく描けば同じ話、同じ人物でも夢ゆめしくなるのかもしれませんが。

 

私は素朴で真面目な吉村貫一郎に夢を見ることができました。

悲しい人生かもしれませんが、愛するしづや家族、仲間や友、たくさんの愛に満たされていて、そんな生き方もあるんだなぁと。

また、カテコで望海さんも言われてましたが、今の時代に生きる有り難さを実感できたことも事実です。

この作品がファンタジックに描かれていたら目で楽しむだけのものになり、原作とは別物になっていただろうし、
リアルに描かれ、吉村貫一郎が望海さんだから上手くまとまり良い舞台になったと思っています。

方言は貫一郎そのもの、盛岡組の皆さん素晴らしかったです。

 

個人的にはこのような骨太の作品を時々上演希望です。
雑誌の記述と重複しますが、夢ゆめしい作品とはひと味違う形の美しさ、これも宝塚ではないかと思っています。

私はこの舞台に十分過ぎるくらい夢を見ることができました。
何度も言っちゃいます。笑

 

鹿鳴館

 

鹿鳴館チームについても色々な意見が飛び交いましたね。
登場のタイミングや回数について、もしくは必要性についてまで。

この件についても以前ブログ記事に書きましたが、ひとつ今日感じたことがありました。

最後のシーンで皆がズラリと並ぶところを見て、ストーリーテラー以外にも大きな役割があるように思いました。


吉村が切腹で果てたところで吉村の人生は終わったでも終わってない。

まだ続きがありますね。

その後、次郎右衛門や息子嘉一郎の悲劇があり、新撰組にも終わりが来る。
時代の犠牲者である貫一郎たちと、後の世の華やかな衣装を纏う鹿鳴館の人々は対局にあるものです。

最後のシーンで吉村やその家族、新撰組の仲間たち、鹿鳴館の人たちとの横並びを見て、歴史の流れや矛盾が1枚の絵のように映し出されて、この人々が舞台に厚みを加えているように思いました。

ただ、鹿鳴館チームの後半の描かれ方には少し疑問を感じるところもあります。
演出については、観劇後にあれこれと素人構想 (>_<) を思い描くのも楽しみの1つとして捉えています。

 

『Music Revolution!』

 

プロローグから一気に引き込まれていって、あっという間にパレードな感じですが、一場面一場面はストーリーがあって見ごたえは十分!
好きです〜
流れがスピーディなので見逃さないよう必死になりますけど。

 ショーも書き出すと長くなりそうです。
以前ブログ記事にしましたので、よろしければご覧ください。←あっさりすませてごめんなさい!LV、壬生レポで燃え尽きました>_<

 

さて、雪組での大劇場公演は最後となる永久輝せあさん、朝月希和さん。
宝塚で観劇した時はまだ発表前だったので、今日はとても感慨深い気持ちでした。
ひとこちゃんは雪組からの始めての異動になります。
組み替えは予測していたといえ雪ファンとしては心情的に寂しいものです。

慣れ親しんだ雪組から羽ばたこうとしているひとこちゃん、そしてひらめちゃんが花組で大きな花を咲かせますように。

またこの公演で卒業される鳳華はるなさん。
ジジくん、今日は最高の舞台でした!

「Music is My Life」良かったですね

数々の素晴らしいダンス忘れません、本当にありがとう。

 

どっせーーい!

 

雪組ポーズ誕生

今日はひとこちゃん考案の雪組ポーズのお披露目もありました。

両手のひらを微妙にずらして重ね合わせて、雪の結晶を作り顔の横に持ってきて(←説明下手^^;)、掛け声は「どっせーーい!」

素晴らしい!拍手

雪組ポーズ誕生の歴史的瞬間に観劇できました(涙)

 

かちゃさん
そして、凪七瑠海さんは雪組の家族になったと。
かちゃさんは望海さんと同期で仲良しということもあり、すっかり雪組に馴染まれてるようで、とても楽しそうでした。
次は星組公演『モーツァルト』ですね。楽しみです!!

 

ジジくん

先述のとおり、完全燃焼されたかのような素晴らしい舞台でした。
これからは宝塚を観劇するのが楽しみだと。
もしかしたら客席でお会いできるかもしれませんね。
これからもずっと輝いていてください!

 

あと何でしょう、たくさんありすぎて大切なこと忘れてるかもしれません。
とにかく望海さんのカテコの挨拶はいつも最高に面白くて、あったかくて大好きです

今回のお芝居とショーの組み合わせはとても良くて心から楽しむことができました。
雪組の皆さん、専科の梨花ますみさん、凪七瑠海さん

ありがとうございました。

 

雪・うさぎ

 

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2019 FNS うたの夏まつり〜真夏の夜の夢〜宝塚雪組メンバーが歌う!踊る!

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今年のうたの夏まつりに雪組出演と聞いた日からスタートしたFNSカウントダウン。

次々と舞い込む情報に、期待が膨らみすぎて破裂しそうになりながら無事リアルタイムで見ることが出来ました。


感想を一気に書いていきます。

 

 

雪組出演者

 

ー出演者14名ー


望海 風斗 (のぞみ ふうと)

真彩 希帆 (まあや きほ)  

 

彩風 咲奈  (あやかぜ さきな)

彩凪 翔  (あやなぎ しょう)

真那 春人  (まな はると)

久城 あす  (くじょう あす)

煌羽 レオ  (きらは れお)

朝美 絢  (あさみ じゅん)

朝月 希和  (あさづき きわ)

永久輝 せあ  (とわき せあ)

綾 凰華  (あや おうか)

星南 のぞみ (せいな のぞみ)

彩 みちる (いろどり みちる)

潤 花 (じゅん はな)

 

ディズニー映画名曲メドレー


ディズニーの曲メロディが美しく耳馴染みも良くて、スッと心に入ってきます。
楽曲を聞いただけで魔法にかかったようにファンタジックな世界観が目の前に広がる。

宝塚の持つ世界観に通じるものがあるかもしれませんね。

 

♪ 星に願いを (ピノキオ)

 

望海風斗 

 

『星に願いを』は数多あるディズニー曲の中でマイベスト3に入る曲ですが、まさか望海さんの歌で聞くことができるなんて思ってもいませんでした。

メロディが美しくて歌詞も素敵ですね。

 

輝く星に 心の夢を

祈ればいつか叶うでしょう

 

まるで次々と夢を叶えていく望海さんの気持ちを代弁しているかのようでもあり、ほろりと。

 

2004年、AFI (アメリカ映画協会)が『アメリカ映画主題歌ベスト100』を発表しました。

『星に願いを』第7位にランクイン、とっても愛されているんですね。

 

物語の中ではコオロギのジムニー役者が星空を見上げながら、星の女神に向かって歌うのですが、ロマンチックなメロディと望海さんの深みのある美声とが完全にマッチ。 

願いをそっと星に祈ってみる。
もしかしたら叶うかもしれない。
大人だって夢を見たい。

望海さんの静かで美しい歌声が優しく深く心にしみていって、
大人のロマンを感じさせてくれませんか?

 

♪ 輝く未来 (塔の上のラプンツェル)
 

 

真彩希帆 x 新妻聖子  

真彩ちゃんと新妻さん、才能の塊のようなお二人。

まず、真彩ちゃん。
どう表現すれば良いのか・・
バックのデイズニーの映像、白いドレス、笑顔、歌声、全てがピタッと重なり合って、物語の世界観を見事に作り上げていてとても素敵でした。
真彩ちゃんの可愛らしさがディズニーにこれほどハマるとは!

そして新妻さん。
10年ほど前に『イリアス』のカサンドラ役をされた時に生の舞台で初めて歌声を聞きました。
この劇はストレートプレイでしたが、ストーリーテラーの新妻さんは語りかけるように歌われていたのが印象的で、その伸びのある歌声に圧倒された覚えが。
透明感のある美声を久しぶりに聞くことができました。

 

以前スカステのトークリクエストで真彩ちゃんが対談を希望したのが新妻聖子さん。
憧れの方とデュエットできるなんてこんなに素晴らしいことはありませんね。

宝塚とミュージカル界の2人の歌姫の美声が聞けるなんて贅沢な至福の時間でした。

 

 ♪ 美女と野獣 (美女と野獣)

 

 望海風斗 真彩希帆

ダンス 雪組12名

 

望海さんと真彩ちゃんの夢のデュエットです。

望海さんが、プリンスに!

2017ディズニーの映画をご覧になりましたか?
このストーリーの王子様は白馬に乗った既存のキラキラの王子様ではありません。

魔法で野獣の姿に変えられてしまい、本当の愛を知ることで呪いがとけて元の美しい姿に戻れるという、とても劇的な運命を背負っている王子様。

ドラマティックな望海さんの歌声にぴったりとくるのも納得です。

この素晴らしいナンバーは今も世界中の人の感動を呼び続けていますが、望海さんと真彩ちゃんの歌とダンスは映画に負けないくらい素敵です。

舞踏会のシーン、バックで踊るペアも美しくて、うっとりと優雅な気持ちになります
可愛いドレスを着た娘役さんが可愛い!
雪組のこのような夢ゆめしいシーンは貴重ですね。

 

望海x真彩センター

前半 彩風x朝月 彩凪x星南 
   朝美x  永久輝x

後半 真那  久城  煌羽  綾 合流

 

この音楽の作曲家アラン・メンケン氏 (ディズニー音楽の巨匠)は、「どうしたら音楽で物語を綴ることができるか」を大切にされているそうです。

音楽 (歌) で物語を綴ることができる望海さんと真彩ちゃん。

音楽の根底は同じ。だから2人は多くの方に感動を与えることはできるのですね。

2人の可能性はどこまで広がるのでしょう!

 

DA  PUNP x  宝塚

 

DA PUNPと男役8名とのコラボです。

彩風咲奈  彩凪翔  真那春人  久城あす

煌羽レオ  朝美絢  永久輝せあ  綾凰華     

 

♪  U.S.A.

 
センターは彩風咲奈

 

かっこよかったよ、咲ちゃん!

スタイルの良さを遺憾無く発揮して、しなやかに歌い踊るダンサー咲奈、
間違いなく周りを圧倒していたと思います。

持ち前の爽やかさに加えて色気も出てきて、ダンスにも歌にも磨きがかかってきた。
咲ちゃんはこれからぐんぐん人気が出てくるでしょう。

続く翔ちゃんとあーさの美はもはや宝塚の誇り。
あーさの黒髪が色っぽくて、翔ちゃんのキレッキレダンスがかっこいい。

スタイルやビジュアルの良さが強調されるけれど、咲翔 あーさは男役の美学をそれぞれにきちんと持っているので、色んな面から楽しむことができます。

まなはるくんのオラオラ
あすくんの素敵な笑顔
かりちゃんの絶妙ウインク
イケメンひとこちゃん
初々しいあやなちゃん

素晴らしいメンバーの活躍に拍手です。

 

DA PUMPはメンバーを変えながらも結成からもう20年以上経つんですね。

「U.S.A.」はジョー・イエローのカバー曲、2018年6月の『王様のブランチ』のエンディングテーマ曲になっていたようです。

このシーンもリピート確定!

素敵なコラボ、ありがとうございました。

 

名作ミュージカルメドレー

 

このコーナーでも名曲が歌われ、どれも素晴らしくて好きな曲もあるのですが、ここはやはり「闇が広がる」一本で。

宝塚のトリは勿論のぞ様、望海風斗さん!

 

♪  闇が広がる (エリザベート)

 

トート 望海風斗 x ルドルフ山崎育三郎

実は望海さんのトップ就任が決まった時、雪組で『エリザベート』を上演してほしいと思ってました。
トートナンバーを聞きたかったからです。

完璧なキャスティングも準備していました。

その後月組さんで上演されて、雪組は『ファントム』が最高でしたからすっかり満足して、いつしか忘れていました。

が、

この企画を聞いた時、メラメラと蘇ってきました・・→意外としつこかった

しかも歌は100回はリピートしてるであろう
闇が広がる

相手はミュージカル界のプリンス
山崎育三郎さん

夢のようでした。

 

山崎育三郎さんの舞台は『モーツアルト』や『レディ・ベス』など何度か観ていますが、歌声がソフトでまろやかで耳福です。

 

今回のキャストですが。
もし舞台メイクをがっつりして一場面作るなら、体の大きな育三郎さんがトート、望海さんがルドルフになるのかなと。

でも、あのシーンは舞台ありき、中途半端に切り取って演るのは陳腐になりそうな気もする・・
うーんと、1人で唸ってました。

 

望海さんも育三郎さんも歌うまなので、どちらのパートでも良かったですが、声の力(目ヂカラも)は望海さんの方が強いのではと思います。

なので、やはり本音はのぞ様にトートで決めてほしかったし、聞きたかったのですね。

 

結果として2人の持ち味が見事にハマった演出で素晴らしいコラボになりました。

嬉し過ぎて聞いてる間、息が止まっていて危なかったですよ・・T_T

もちろん、キャストが入れ替わっても演技派の2人ですから、歌い方や表情、全てを変えられたでしょうけれど。

 

このような形で、忘れかけていた大きな夢のひとかけらが叶うことになりました。

 

真夏の夜の夢

 

番組が終わった頃、宝塚未観劇の友達と、久しく宝塚を離れている友達からラインが届きました。

 

未観劇さんに、舞台メイクでの登場について尋ねてみたら、

「宝塚はああいう(舞台メイクの)イメージがあるので特に違和感もなかった、素のメイクで歌うのは新鮮で素敵だった。」
そして望海さんと真彩さんの 歌の上手さに驚いていましたヽ(´▽`)/

 

久しく宝塚離れてた友達は、

「だいもんが凄いことになってる!ええー!! 」 →この後、望海さんと雪組メンバーの絶賛コメントへ

久しぶりに宝塚観劇したいそうです^ - ^

 

昨夜は宝塚ファンにとって、特に雪組ファンにとっては忘れられない素敵な夜になりましたね。

望海さんと真彩さんは、昨日2度目のトップ就任記念日を迎えられましたけど、まだまだ観たい作品、聴きたい楽曲が増えていく一方です。

今後の2人にも闇ならぬ光が広がるばかり。

真夏の一夜、素敵な夢を見ることができました。

ありがとうごさいました。

 

雪・うさぎ

 

 

雪組『Music Revolution!』感想~音楽の戦士たち

 

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音楽の戦士

 

のっけから魅せてくれる、レボリューションの男  望海風斗
板付きの登場!

♪ 魂の鼓動が 今 目覚める

両サイドには彩風咲奈凪七瑠海、高めのセリ。

お芝居では渋さで勝負、キラキラ系の役ではなかった3人が、
ロックテイストからの始まり、キラキラ、ギラギラ・・素敵すぎる(泣)
壬生とのギャップを楽しめるのも今回の公演の萌えポイントか

新撰組の面々はショーでもキラキラの輝き。

そしてもう1人、
耐える女しづさんから弾け出した真彩希帆
ショーの男前な真彩ちゃん、かっこいい!


黒っぽいスタイリッシュな衣装も音楽に合っていて素敵。
プロローグから高揚する、ワクワクする。

最高だなー!
このショーは見どころが多過ぎる。

 

♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・*゚

 

『Music Revolution!』観劇レポです。 

ただ今出先にて、順不同、思いついた順に書いていきます。
→書こうと思うタイミングが何故か今

 

散りばめられた名曲


歌って踊って走って、息付く間もないスピード感!
さすが中村先生、好きです
ひとりひとりの見せ場がしっかりあって、望海さんの呼吸と合ってるように感じるから。

ただ、半端なく歌い踊るので、生徒さんは大変だろうと思うけど!

クラシックの有名な曲もロックやラテンにアレンジして散りばめられています。

『新世界』
『威風堂々』
『革命』
『ラ・カンパネラ』
『カノン』
『愛の夢』

 

Jazz ダンサー咲奈


彩彩のダンスが大好き。
咲ちゃんの躍動感溢れるしなやかなダンス
翔ちゃんのキレッキレのかっこいいダンス
2人のダンスは違っていて、
どちらにも目を奪われる。


咲ちゃんのJazzのシーン。
Bryant先生振り付けですっごいかっこいい!
ここは何度もリピートしたい。


咲ちゃんのスーツの着こなしが綺麗
激しく踊っても乱れ方が綺麗

舞台映えするスタイルの良さはパーフェクト
長い手足を自在に操り、ジャズのリズムと一体化する
何て素敵なシーンなんだろう。


咲ちゃんのダンス、前々からOGスターの誰かを思い出させるのだけど、どうしても出てこない、、誰だろう。


そしてやはりジジくん(鳳華はるな)のダンスには目がいく

サックスの綾凰華、トランペットの縣千
殆どのシーンに一緒に登場
階段降りも一緒
この2人、お芝居もショーも凄い活躍ですね。

 

カノン


ひとこちゃん(永久輝せあ)の銀橋ソロスタートから、カノンのロックアレンジでダンスと歌のパワフルなシーン。
クルクル、リフトもある。

そしてここでもジジくんの素晴らしいダンスの見せ場もあります。
あゆみさんも凄いね!
というか、この場面の選抜メンバーのダンスのレベルが高過ぎる
見事なフェッテに感動の拍手。

その真ん中のひとこちゃん。
典型的な宝塚らしいスターで、宝塚に入る為に生まれてきた人だといつも思う。
PRのプリンス役はもちろん、ヨリトモのように男っぽい役もこなす貴重なタイプ
突然だけど(笑)

もはや「無難に一場面をこなせたか」ではなく、「観客を惹きつけることが出来たか」が問われるポジション。

このシーンのひとこちゃんに激しく感動しました(*'▽'*)
今後もこのようなシーンが増えてくるだろうし、色んなひとこちゃんを観てみたい ♪

 

Music is My Life


望海さんの「Music is My Life」
真っ白な世界。

お芝居で白い役とは縁遠いけれど、ここでは真っ白、衣装がね。
いや、歌も歌詞も何もかもが清らかです。

このシーン、真っ白すぎるとかアレコレ言われてますが、そんなことはもうどうでもよい・・(o˘◡˘o)

どの場面でもどんな歌でもハートに響く歌声は、もはや言葉にはできません。
望海さんと真彩ちゃんの2人の笑顔と歌声を聴けたら幸せです

 

かちゃさんはお芝居では渋い役どころで、身なりは立派だけど華やかな役というわけではありませんでした。
でもショーではキラキラ煌めいてましたね。

真彩ちゃんやひらめちゃん(朝月希和)など娘役と絡むシーンも多くて、
実力に安定感もあり、また長身でビジュアルも美しく、ショーを艶やかに彩ってくれました。

何よりも望海さんの満面の笑顔
いつか共演したいと語っていた望海さんの夢(多分かちゃさんも)がまたまた叶ったことになりますね。
望海風斗
凪七瑠海
沙月愛奈
3人の絡みがとても良くて、また涙。

89期生は本当に少なくなったけれど、
改めて力のある輝かしい学年に思う。

 

革命と独立


見応えあるシーンに、ここもまた息が…できません…。
上手の花道せり上がりはガウチョスタイルの望海風斗!

よ!
ここでいつも声が出そうになる自分が怖い→ しかも、よ!

歌いながら銀橋、衣装も似合ってる
というか無茶苦茶かっこいい。
ここでも聞かせてくれます〜

 

祖国の独立チームの代表は、
ボスの望海風斗彩凪翔
恋人の馬の精、真彩希帆

対するスペイン兵チームの代表は、
朝美絢永久輝せあ

まぁどちらのチームも皆さん決まってる。


翔ちゃんはダンスはもちろん、公演ごとに確実に歌が上手くなっていてホントに頼もしい。
土方歳三のイケメンぶりには動揺を隠せませんでしたが、ショーでは銀橋から妹が目が合った!と大騒ぎ。

なんでも凪様はバチっと目を合わせてから一旦外す→再びバチっと合わせる。
妹は年甲斐もなくメロメロ、ありがとうございます。


あーさのイケメンぶりもお芝居でかなり目立ちましたけど、このシーンの赤い衣装の軍服も素敵でよく似合います→妹ここでもメロメロ (妹メロメロ多め、昔から)

あーさも与えられたシーンをしっかりと作れる人ですから、この先お芝居もショーもどんどん期待が膨らんできますね。

 

黒燕尾

 

やっぱり黒燕尾は素敵
のぞ様は迫力あるし存在感抜群!
クラシカルなパターンではなくてオラオラ感のある群舞で、こっちも好き。

とはいえ、ビシッと見事に揃ってます。
一糸乱れぬとはこういうことか。
美しい・・!
ひとりひとりの表情がとても素敵でため息もの、目が足りないを実感するシーンです。
これはもう実際にご覧になってほしい。


そこからデュエットダンスかと思いきや、
順番に銀橋を次々と歌い継いでいくシーンになるんですね。


ここは…
咲ちゃんの風-新しい時代-」を感じさせるところ。
個人的には喜びと寂しさと、2つの思いが胸をよぎるシーンでもあります。

 

デュエットダンスー愛の夢


ただただ涙が出ます、
サヨナラでも何でもないのに。
愛すみれちゃんのカゲソロもとても綺麗で、
激しめのショーの中、うっとりするシーン。
目に焼き付けておこう。
言葉では表現できないのだ。

 

その他感じたこと


・この公演で卒業するジジくん、見せ場がたくさんありました。
ジジくんのダンスは本当に素晴らしい。
卒業は残念だけど、新しい人生もダンスのようにパワフルで素敵な日々になることを祈っています。
東宝公演千秋楽まで駆け抜けてください!

・真彩ちゃんのショートボブ、色っぽくて素敵
色んな意味で無敵の真彩希帆を感じた、今回も。

・パッと目を惹くロケットの潤花ちゃん。
ずっと見ていたい可愛い笑顔。
やはり大輪の花だ。

・今回はお芝居もショーもにわさん(奏乃はると)の活躍が素晴らしかった→歌も素敵。

・とある日の客席降りで、すぐ側にあやなちゃんが来てくれた♪
美しさにクラクラ

・かちゃさんが、望海さんの方へ真彩ちゃんの背中をポンと押すところが好き

・エトワールの羽織夕夏ちゃんの声は透明感があって良かった

・縣君がお芝居共々かなり抜擢されているのは嬉しいし、得意のダンスはもちろん、歌も頑張ってると思う。


こんなところでしょうか。
ざっくり感は否めませんが^^;また何か思い出したら付け足しましょう。

 

円熟期


先日久しぶりに『La Esmeralda』を観ましたけど、(七夕には毎年、『星逢一夜』と併せて観る習慣)
ちぎみゆパワーと2人の表現力は、その時の雪組の世界観を見事に創りあげています。

2番手の望海さんに関しては既に出来上がっている感じもあって、改めて凄い人だわとなりました。

エスメラルダ時代の若手が今は中心になって新しい雪組を作っている。
豊富なベテランと、次の世代もぐんぐん育っていて本当に充実しているなと。
今回のお芝居とショーを観て強く感じました。

この『Music Revolution!』で活躍している若手の皆さんも2年後、5年後にはきっとそうなっていくのでしょう。

その時はどんな色の雪組になっているのでしょうか。


来週には東宝の幕が上がります。

『壬生義士伝』は観る角度を変えると、感じ方や捉え方も変わってきて、わからないことも出てきたり、新しい発見があったりと面白い作品でした。

やはり、今の雪組にしかできないタイプの作品かなと実感しています。
各組にそのような作品があるように。


『Music Revolution!』は楽しさもあり、胸が熱くなるシーンも随所にあって、心が満たされたショーでした。

本当に感動をありがとうございます!!

 

♫彡。.:・¤゚♫彡。.:・*゚


Music  is  My  Life
風の音は
僕の耳元で囁きながら
やがて音楽となって
歩むべき道を教えてくれた


雪・うさぎ

 

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雪組『壬生義士伝』感想⑤ 吉村家と八木家の人々 / 真彩希帆 / 彩海せら…

雪組『壬生義士伝』観劇感想⑤です。

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宝塚大劇場公演の千秋楽、おめでとうございます。
千秋楽の様子は観劇された方の感想やタカニュなどを楽しみにしたいと思います。

今回は真彩希帆さん演じるしづとみよを中心に、吉村家と八木家についての感想です。
やっと真彩ちゃんまでたどり着きました。

ネタバレご注意ください!

 

 

吉村家


吉村家の父、貫一郎 (望海風斗) については感想④に書いています。

 

しづ  真彩希帆


しづは百姓の娘で南部小町と呼ばれる美人さん。
大野次郎右衛門(彩風咲奈)の側室の話も断り、足軽の吉村貫一郎に嫁ぎます。

いつも元気いっぱいの真彩ちゃんが演じるしづは、過酷な運命に抗わず懸命に生きている3人の母親。


『20世紀号に乗って』で真彩ちやんは、自由でちょっと気の強いチャーミングなヒロインを水を得た魚の様に生き生きと演じました。

難しいナンバーの数々を自在に歌いこなしてとってもかっこよかった。


しづは真逆の耐える役です。
ギラギラのリリー・ガーランド役があまりにハマり役で印象的だったので、壬生義士伝の原作を読んだ時には、しづは真彩ちゃんの魅力を出せる役なのかな?と思いました。

でも、引き算の演技は、控えめなしづがよく表現されていて良かったと思います。

真彩ちゃんはもう、どんな役でも高い水準で演じられるようになったのだと今回は改めて感じました。


沖田と斎藤が貫一郎のことを、弱そうに見えて実は凄腕、と言います。
(沖田は色々と鋭いことを言う…)

しづもそうではないでしょうか。
剣術の話ではないけれど、しづは体が弱そうで性格も控えめな感じですが、貫一郎の脱藩後は母として強くなり留守を守り、弱そう見えて強い人に思えます。

真彩ちゃんが嘉一郎の頬を打つところの母親の顔にハッとさせられました。


大野千秋が貫一郎の遺品を届けにくるシーンがありますが、取り乱さず静かに切腹の話を聞くしづの姿に地味に驚きます。

私なら泣き叫ぶかもしれません。
必ず帰ると、死なないと言ったのに…と。

新撰組に入った時から、
あるいは脱藩を決めた時からもう覚悟ができていたのか。
武士の妻とはそういうものなのでしょうか。
この時代に生きる女性たちの強さは私の想像の範囲を超えています。


今回は望海さんと夫婦役ですが、ほぼ離れ離れでしづの出番はそう多くはありません。
いつもとは違った形のヒロイン像ですね。

それでも見終わった後、しづの存在感はしっかり残っています。
舞台の上で真彩ちゃんがしづをしっかりと生きていたからだと思っています。

 

嘉一朗   彩海せら


あみちゃんの演技がとても好きです。
滑舌も良く歌も上手で、望海さんのDNAを受け継ぐ貴重な人だと思っています。

フェアリー的な容姿や子役が多いことから、新人公演で吉村貫一郎を演じることに、イメージがわきませんでしたが、タカニュで流れてきた新公の様子を見たところ全くの杞憂でした。

実際に観劇された方で数名、望海さんに似ていたという感想を見かけましたが、顔が似ているわけではないけど、わかる気がしました。


本役の嘉一郎には毎回泣かされました。

母親が身を投げた時の兄としての物言い
脱藩者の家族として虐げられた時の怒りに震えた声
父親の死後に戦いに参戦する覚悟の顔


一場面一場面、気持ちがしっかりと伝わってきました。
今が伸び盛り、大きな期待を背負っている人です。

 

みつ   彩みちる


可愛くて可愛くて、泣いていると抱きしめたくなります。

みちるちゃんとあみちゃんはPRでカップルでしたが、新公では夫婦ですね。
あの時の可愛い2人が、180度違う役をしっかり演じるなんて!

みちるちゃんは星逢の時の新公でも、とても味わいのある演技だったのでしづのイメージはつきやすかったです。

本役の子供時代のはみちるちゃんのみつは、貧しさの中いつも泣いていて、母や兄に寄り添って懸命に生きる姿が印象的でした。

 

吉村家の親族

 

オトラ 沙月 愛奈
オカネ 杏野このみ

当時、脱藩者の家族を引き取るのは大変だったと思います。

辛辣な言葉を年端もいかない子供に投げかけますが、色々とあったのでしょう。
お2人の演技にその様子がよく表れていますね。

 残された吉村の家族の暮らしぶりを知る上で大切な役、重要な場面だと思います。

 

 八木家

 

 みよは八木家の娘というわけではありませんが、八木家で行儀見習いをしているので、ここに入れています。

 

みよ  真彩希帆

 

真彩ちゃんのもう一つの役です。
綺麗な着物を着てお金持ちで我儘娘、性格もしづとは違ったタイプになってます。

叔父さんにぷぅとふくれて物を言うところが可愛く、着物も良く似合う。


貫一郎には縁談を断られてしまいますが、さばさばした性格のみよ。

そんな気丈に見えるみよですが、その後の蛍のシーンで貫一郎のしづへの深い愛を知り、そっと涙するシーンは、ホロリとします。

しづとみよの演じ分けはきっちり、真彩ちゃんの2役は大成功です。

 

八木源乃丞   桜路 薫


おーじくん、落ち着いた物腰深みのある声が、京の富裕郷士としてとても合っていて良かったです。

実在の源之丞については色々な逸話が残ってますが、いずれも人柄良く、なかなか粋な人でもあったようです。

このお芝居の良いところは若手からベテランまでそれぞれに印象に残る見せ場があるところですね。

おーじくんはまだまだ95期生と若いですが、落ち着いた佇まいで役作りが上手なので、貴重な男役さんだと思います。

 

特別な席とは


この公演で観劇した席種は、B席もあればSS席もあったのですが…。

SS席の観劇日に事情で手放さなければならないという事態になり、妹共々半泣きでした…涙。
観劇日の前々日のことです。

結局は妹の尽力で1日違いのSS席と交換することが出来て2人とも観ることができました。
粘り強い妹と思ってましたがここまでとは…!

SS席は滅多に当たることもない特別な席ですし、望海さんがトップになられて初めてだったので感動はひとしおでした。

ただB席にも望海さんや真彩ちゃんの歌声は同じように耳に届きますし、至福の時を過ごせます。

実は忘れもしない、私が望海さんの素晴らしさに目覚めた公演が、2階の最後列での観劇だったので、私にとってB席特別な席になっているのです。

劇場の片隅でもご贔屓スターとの出会いはあるってことですね^ ^


まだまだ書けてませんが、ショーはかっこよくて楽しくて大好き!
お芝居を観た後、スカッとして帰れます。

この後、遠征は出来ないので大千秋楽のライビュにはエントリーしたいと思っています。

ブログは新撰組についてなど、面白そうなエピソードがあれば番外編として更新するかもしれません。


雪・うさぎ

 

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雪組『壬生義士伝』感想④ 吉村貫一郎 / 望海風斗

『壬生義士伝』観劇の感想です。

なかなか書けなかった望海風斗さんについて。
どのように伝えれば良いのやら、試行錯誤しつつですが思いつくままに書いていきます。

 

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ネタバレご注意くださいね。

 

 

吉村貫一郎  望海風斗


望海さんはトップ就任時から過酷な運命の役が続きます。
この公演も脱藩して新撰組に身を投じ、悲劇へと突き進む1人の武士(もののふ)の話。

望海さんの達者な演技力、歌声、そして真彩ちゃんたち出演者の結集力で作品の持つ力が更に高められたと思っています。

 

登場シーン

 

吉村貫一郎は実在の人物ですが、決して歴史の表舞台へは出てこないタイプです。
浅田次郎氏の小説が無ければ、
宝塚で上演されなければ、
私は吉村貫一郎と出会わなかった可能性もあります。

貫一郎は近藤や土方、斎藤のように写真も残っていません。
また映画やドラマも見てなかったので、原作を読んでいる時から望海さんをイメージしていました。
なので舞台に現れた瞬間からその人は吉村貫一郎でした。


登場シーンの青年の貫一郎、望海さんは青天で現れます。
とても若々しくて誠実そうな若者っぷりが美しい。
だいきほコンビとして定着していても、貫一郎としづはとても初々しく微笑ましいです。

望海さんの流暢な南部訛りは盛岡に生まれ育った貫一郎そのもの。
演じ手と青年はすんなりと融合して、朴訥な貫一郎の実直さや優しさ、しづへの溢れんばかりの気持ちを見事に表現していきます。
この登場場面だけで1記事書けそうなくらい素敵なシーンです。

 

脱藩

 

貫一郎は文武両道質実剛健質素倹約…といった四字熟語が似合う男!

真面目で働き者でも、足軽の身分で貧しい身の上。
ついに食べていけなくなり、大罪と知りつつ脱藩を決意します。
ここは家族との別れと、彩風咲奈演じる竹馬の友との決別でもあります。

もしも今の時代なら。 

強くて頭のいいパパと美人のママ、よく出来た子供たち。
少々変わり者だけど嫁を愛し子供を愛し、絵に描いたような理想の家庭を築いていただろうにと思わずにはいられません。

愛する家族と別れの時に貫一郎が歌うのは、切なさと力強さを合わせ持つ歌「石を割って咲く桜」
さすが望海さん! と唸らせる素晴らしさ。

♪ポタリ  ポタリ  ポタリ

石割桜の石を割って見事に咲いて、そして散っていった武士、貫一郎の心を表現しています。

これは泣ける・・・
このシーンは心の中に映像としていつまでも残るでしょう。

この岩手の石割桜は樹齢360年、盛岡地方裁判所前にあって国の天然記念物に指定されているようですが、本当に力強く見事な桜です。

 

吉村貫一郎と斎藤一

 

新撰組の人気者を演じるのは、宝塚屈指の雪組イケメン軍団。

隊士たちがズラリと華やかに並ぶ中、
貫一郎は腰が低く、口を開けば南部訛りで家族自慢、ふるさと自慢、皆と遊びにも行かずひたすら家族に仕送りをする。

正直、斎藤一は貫一郎をもっさりした奴と思っているだろう・・
実際にはそれだけでは済まされず暗殺の憂き目に遭うところでしたけど。
このようなタイプの男が癇に障るのでしょうね。

そうとは知らず酒席で斎藤にふるさと自慢を始める貫一郎ですが、
登場シーンで歌う「南部賛歌(雪の契り)」の歌詞には盛岡の美しい風景が盛り込まれていて、「石を割って咲く桜」と共にとてもいい歌です。

♪ 東に遠く 早池峰山 はやちねさん

から始まるこの歌、

とある原作のシーンが思い出されます。

 

原作を持ち出して申し訳ないのですが、吉村を嫌っていた斎藤が、国替えの折に貫一郎の死後に盛岡へ行くのです。(舞台にはありません)

小舟を降り立った斎藤の目の前に広がるのは、貫一郎の口から何度も何度も聞いた盛岡の景色・・岩手山、姫神山、北上川。

耳にするのは何度も何度も聞いた南部弁。

貫一郎の口癖が斎藤の耳に甦ります。
(南部盛岡は、日本一の美しい国でござんす) 

斎藤は、 嫌っていたはずの貫一郎を思い、涙が溢れでるのです。

原作でかなり感動したところです。(下巻のp79〜)

それを踏まえての望海さんと朝美絢、斎藤が舵を取っているかに見えて吉村に翻弄されているような2人の関係が、危うくも面白くも絶妙に表現されていてとても良かったです。

 

新撰組で

 

貫一郎は新撰組では浮いた存在でも決して嫌われていたわけではなく、むしろ好かれていたようです。

貫一郎にとって新撰組は生きる為の手段で、生きる為に人を斬ると明言しているので、ある意味わかりやすい人なのかもしれません。

沖田総司が後半で、極楽へ行けるのは(正確には、地獄の閻魔さんに許してもらえるのは)吉村さんだけかもしれませんね、
と言いますが、人斬りが生業であっても貫一郎にはそう思わせる何かがあったのでしょう。

しかし、刀を抜くと人が変わる。
そこのギャップがたまりません。

一見弱そうで強い貫一郎、斎藤との場面、介錯の場面、油小路の場面、
望海さんの殺陣は最高にかっこいい、それに尽きます。

 

蛍としづの幻と

 

貫一郎に恋したみよ。
舞台ではみよはしづ(嫁)に面差しが似ているとされています。

みよと一緒になることに貫一郎が迷いがあったかどうかはわかりません。
なぜなら、話を受ければしづたちは脱藩者の家族と虐げられることもなくなり、家族にまとまったお金まで送ってくれるという。
貫一郎の命も守られる、皆が勧めるのも当然かもしれません。

でも、きっぱりと断った。
有益な話よりも、ただ一つ気持ちを優先した 。

しづの立場になれば、どれほど暮らし向きが良くなってもその代償に失うものの大きさは計り知れないはずです。

の優しい光の中で、思わずしづの幻(みよ)を抱きしめる貫一郎。
しづへの思いが溢れていました。

貫一郎、しづ、みよ、3人の気持ちが交錯する美しいシーンです。

 

義に生きる

 

に生きた吉村貫一郎。

では義とは?
人間としての正しい道、正義を指し、武士道のもっとも厳格な徳目とある。

また、武士道とは義、勇、仁、礼、誠、名誉、忠義からなる道徳。
舞台では戦いのシーンで仁・礼・智・信がコロスとなり表現されています。

注目すべきは、武士にとってお金は二の次であるということ。
損得を超越して、正しいと信じる道を貫くことが武士道の掟、これが義の精神とあります。

ならば守銭奴と言われてた貫一郎の義は何だったのかということになるのですが、これは貫一郎自身が答えを出しています。
彼の義は家族の為に生きること
家族が彼の全てです。

 

そんな彼は鳥羽伏見の戦いで、戦いの最前線に立ちます。
あれほど生きることに全てをかけていたのに、です。

朝敵となり士気の下がる旧幕府軍として戦う新撰組もボロボロになり、勝利は新政府軍の手に。
新撰組隊士も多くの犠牲者が出たようです。

ここで貫一郎は武士としての義を全うしようとしました。
・・としか私には理解できなかったというのが本音です。
私の理解力が弱いのかもしれませんが、貫一郎の生への執着を思う時、ここはもう少し説得力が欲しいと感じました。

戦いに挑む望海さんの「もののふ」のかっこよさは半端なく、斎藤の南部に帰れ!の言葉にも背を向けて戦う姿は圧巻でした。

だからこそ、仲間の言葉を振り切ってまで立ち向かう貫一郎の心の叫びを聞きたかったです。

原作でその辺りの事情をもう一度読み直してみたいと思います。

  

貫一郎と次郎右衛門

 

戦いに敗れ、最後に貫一郎が行き着く場所は南部藩。
懐かしい次郎右衛門の元です。
頭のいい貫一郎、家族の元へ帰りたいという思いはあるものの、今置かれている状況も次郎右衛門の立場も自分の運命も、わかっていたと思います。

望海さんの今までの役は壮絶な死に方が多かったですが、今回は深傷を負い、介錯なしにたった1人で切腹し、消え入るように死んでいく…

ある意味で今までで1番衝撃的な死でした。

そして死ぬ瞬間まで家族を愛する貫一郎を演じる望海さんは、ここで完全に吉村貫一郎としての人生を終えました。

 

 望海さんの言葉〜新聞記事より

 

先ほど、Twitterのフォロワー様が静岡新聞に掲載された望海さんと真彩さんのインタビュー記事を送ってくださいました^ ^ありがとうございます!

2人の画像が美しいこともありますが、そこでの望海さんの言葉がとても素晴らしく興味深いので一部紹介させていただきます。 

 ー役作りで大切にしているところは。

望海 宝塚はとても美しい世界で、お客さまは夢を見に来てくださるのだと思いますが、それだけではやはり、上辺だけになってしまうのではないでしょうか。

いいところもあれば悪いところもあるのが一人の人間であり、一つの作品で、だからこそ共感して応援してくださるのではないかと。

その意味でもすべてさらけ出すことを大切にしています。

 

 役作りにおいて、いつも真摯な望海さん。

この吉村貫一郎のことも良いも悪いもある1人のリアルに生きた男として捉えられたのでしょうか。

一作ごとに役作りが深まっていく望海さん、すべてさらけ出すという言葉がとても印象深く説得力があり共感するばかりです。

 
雪・うさぎ

 

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雪組『はばたけ黄金の翼よ』『ハリウッド・ゴシップ』振り分け

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雪組公演の『はばたけ黄金の翼よ』『ハリウッド・ゴシップ』の振り分けが発表されました。

 

はばたけ黄金の翼よ

 

kageki.hankyu.co.jp

 

多くの過去作品の中から何故この作品が選ばれたのかなと思ってましたけど、
久し振りに初演の映像と振り分けを見て、納得できる面もありました。


楽曲が良いので望海さんの声が十分生かせる。
勇ましいヒーローのヴィットリオは望海さんに合っている。
ヨーロッパの豪華なコスチュームを楽しめる。
2番手、3番手が生かせそうなキャラクターが登場する。
ヒロインが少年の格好をするシーンがあるので、真彩ちゃんの男役が見られる。
激しいシーンもあるが、だいきほのラブロマンス&ハッピーエンド。

などなど。

 

それから何かと話題になっている髪型についてですが。

主演ヴィットリオのチリチリパーマ。
原作が劇画なので(「風のゆくえ」)おそらくそのままになるのかな。
望海さんの場合はカリオストロ伯爵をイメージすると良いのかと……。

チリチリといっても、微妙なチリチリ具合で大きく変わってきますね。
ともかく、美しい望海さんを生かせるようなものにしてほしいです。


2番手役ファルコはサラサラロングで、3番手役ジュリオはクルンとした王子様ヘア。

エリザベートのトートが演じ手によって髪型や衣装が変わるように、今回も全く同じということはあり得ないと思うので、あーさとひとこちゃんがどんなイケメンになるのかこちらも楽しみにしましょう。


配役はまだ発表されてませんが、
ヴィットリオ  望海風斗 
クラリーチェ  真彩希帆
は決まりでしょうし、3番手役までは、ほぼ決まりではないかと。

それにしても初演時、まだ若い杜けあきさん、フィナーレの歌はやはり素晴らしい。
ヒロインの一路真輝さんは可愛いらしく、麻実れいさんの鼻にかかった独特の歌い方がいいですね。

 

ということで、普通にいくと、

ヴィットリオ 望海風斗  /  麻実れい
クラリーチェ 真彩希帆  /  一路真輝
ファルコ   朝美絢  /   平みち
ジュリオ   永久輝せあ  /  杜けあき

初演とは誰一人被らない、全く違うタイプの新布陣になるのではと。
この再演、かなり楽しみになってきました。

 

ハリウッド・ゴシップ

 

kageki.hankyu.co.jp


さて、こちらも楽しみ、咲ちゃんの大切な主演公演ですから。
大好きな彩彩くんも出るしね

雪ファンにはたまりません。

主演コンビの配役は出ています。

コンラッド 彩風咲奈
エステラ  純花

その他の配役も気になりますが、オリジナル作品なので予想が難しいです。

鍵を握るのは彩凪翔さん。
2番手役の男役か女役か。

つまりは咲ちゃんとライバルの若手スターのジェリー・クロフォード役なのか、大女優アマンダ役のなのか。

どちらの役がどれくらいの大きさなのか、全くわからないので難しいのですが、もし翔くんがアマンダ役ならジェリー役は縣くんの可能性もあるかな。


個人的に私は翔くんの男役希望。
咲ちゃんと敵対する役なら尚更興味深い。
なので翔くんがジェリー役なら思いっきり彩彩のバチバチが観たいと思います。

もしアマンダ役なら、カサノヴァのコンデュルメル夫人やWSSのアニータのように、女から見ても惚れ惚れするような存在感のあるかっこいい女役でお願いします。

翔くんは演技はもとより、歌唱力も上がってきているのでどちらもこなせそう。

ともかく配役発表待ってます!

 
雪・うさぎ 

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雪組『壬生義士伝』感想③ 大野一家・彩風咲奈と鹿鳴館・凪七瑠海を中心に

『壬生義士伝』今日は大野一家鹿鳴館のチームについての感想です。  

 

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咲ちゃんがキャリエールの好演を踏まえて、どんな次郎右衛門になるのか。
そして、専科から出演のかちゃさんはどんな役なのか。
とても楽しみでした。
ネタバレあります。

 

 

大野家

 

大野千秋とみつは、大野家の人なのですが鹿鳴館チームで登場します!

 

大野次郎右衛門   彩風咲奈 


華美な役ではないけれど、風格と美しい佇まいを必要とされる大野次郎右衛門役、
咲ちゃんにはビシッと決めてほしい思ってました。

望海さんとはファントムで父子として息が合ってましたが、この舞台では竹馬の友としてしっくりはまっていたように思います、


貫一郎としづは、まだ人物像が捉えやすく、役の色もはっきりしていますが、
次郎右衛門は生い立ちや立場、状況から複雑な心情を抱えていていて、本音と建前の狭間で揺れる役です。
役作りという点ではかなり大変なのでは^^;

また、私は後半の描かれ方が全体的に急ぎ足に感じられたので、演じ手は更に難しかったのではないかなと思いました。


若き日の次郎右衛門は、好きなしづが貫一郎を夫に選んでも、カラッと笑い飛ばす大らかさと明るさを持っていて、
咲ちゃんの爽やかでノーブルな顔立ちと相まって清々しい青年像を作り上げてました。

次郎右衛門はその後の吉村家に起こる悲劇を全て見ているので、貫一郎の気持ちは痛いほどよくわかっているはず。
貫一郎の側でそっと見守る様子の咲ちゃんの表情が切ない。
そして貫一郎だけではなく、しづや子供たちのこともずっと見守っていました。


先ほど、後半部分が急ぎ足に感じると書きましたが、
過去に演出を何かとつついていた時期もありましたが、こだわり過ぎて夢の世界も楽しさが半減してしまって(T . T)

自分が楽しんで観劇できるさじ加減を見つけることで今は楽しんで観ることができています。

と言いつつ、ポロポロっと言いますけど> <
まぁ、ほどほどに。


大野次郎右衛門に話を戻します。

次郎右衛門が貫一郎に切腹を命じた夜、貫一郎の為に自ら南部米のおにぎりをにぎります。

自分の命令によって大切な友を失おうとしている、いうに言われない悲しみを描いているシーンです。

ここからは咲ちゃんがエンディングへ向けて舵をとっていきます。
世間に見せる厳しい顔と、家族や友を思う優しい心と。


昨日の観劇で気づいたのは、母親に、貫一郎に、家臣に、息子に、それぞれに語りかける声が自然な感じで違っていること。
咲ちゃんはとても繊細な演技ができる人だと思いました。

歌にも気持ちがこもっていて、この公演で咲ちゃんのここ1年の歌と演技の躍進ぶりを改めて感じました。

咲ちゃんのキラキラが観たい人も安心してください。
ショーで思いっきり楽しめます

これからの咲ちゃんですが、、
望海さんに個性の強い役が多いこともあってかどうか咲ちゃんに濃い役、悪い役はなかなか回ってきませんね。
別箱主演公演は楽しみですが。
一度、真っ白な望海さんと真っ黒な咲ちゃん、どうでしょう!


あ、次は望海さんギャングでしたね(≧∀≦)
この流れ、やっぱり私は好きです。

 

ひさ   梨花ますみ

 

次郎右衛門の生みの母で、ひっそり身を隠すように暮らしていて、
時折、次郎右衛門がこれまたひっそり訪ねて来ます。

次郎右衛門はこの母と暮らし、貫一郎と共に学び遊んでいた頃が1番楽しかったのかもしれませんね。

梨花さんのひさは自分の運命を受け止めて覚悟ができている、凛として芯の強そうな母親です。

 

佐助   透真かずき

 

忠実な大野家の下男としてりーしゃさんは今回もホントに素晴らしく、南部弁も流暢でお芝居の中でとてもいい空気を出してくれています。

佐助は、立場的に大きくは目立たずに控えめに、だけど次郎右衛門にとって大きな役割を果たしてくれているようです。

次郎右衛門が貫一郎の苦しみを見ていたなら、佐助はその次郎右衛門の苦しみをも見ています。

おにぎりを握るシーンは、それぞれの悲しさが伝わってきて、りーしゃさんと咲ちゃんの演技が本当に素晴らしいと思いました。

 


鹿鳴館

 

チームとしての鹿鳴館の感想は感想①で書いたので省きます。

松本良順  凪七瑠海

 

ストーリーテラーとして、貫一郎の生きた時代を振り返り説明しながら話を進めていきます。

松本良順はは、特に生前の貫一郎と深く関わったわけではありません。
 
実はもう少し吉村と関わった人(例えばこの舞台には出てこない原作の証言者)に設定する方が良かったのではないかと思ったのですが、
それでは斎藤のように感情が入りすぎるかもしれませんし。

やはり元新撰組隊士ではなく少し離れたところから貫一郎を見ていた人物をストーリーテラーの中心にする方が良いのかもしれません。

(初演時『エリザベート』でルキーニという発想も衝撃でしたが)

この舞台ではその人物が松本良順という、私には思いつかない発想でした。(当たり前だ)
 
前置きが長くなりました。
かちゃさんのエリート感は半端ではありません。
すごい名医に違いない、と思わせる軍医総監。
さすが!
 
ストーリーテラーとしてはさらさらと流れるように話を繋げていきます。
 
流れるようにと言うのは、思うよりずっと難しいでしょうね。
間の取り方もありますし。
若手の方では難しいかと。
この鹿鳴館の設定をするには、やはりかちゃさんの力が必要だったと思います。

あるいはかちゃさんがいるから、この設定が実現したのか。


望海さんとはまた別な持ち味のかちゃさんの出演は、雪組にとって良い刺激になったと思います。

 

大野千秋   綾凰華

 

幕末にも明治にも登場して出番が多いです。
お芝居は安定感がありますね。
聡明で温かい人柄がよく表れてました。

あやなちゃんのイメージは優しい顔立ちから癒し系の人でしたけど、
RRでは男役の色気も感じられたし、まだまだたくさんの引き出しを持っている人ではないかと思うので、これから楽しみです。

 

みつ(成人) 朝月希和

 

幼い日のいつも泣いていた小さな女の子の姿はありません。
あの壮絶な日々を過ごしたみつがこんなにも快活な人になれたのは、他ならぬ千秋の愛情があったからでしょう。

ひらめちゃんはそんな悲しい過去を乗り越えてきた強さと明るさを持つ素敵な夫人として明治の世に存在していました。

 

 夫人たち

 

ビショップ夫人  舞咲りん
松本登喜         千風カレン
鍋島栄子         妃華ゆきの 

明治に生きる鹿鳴館に強く美しく咲くご婦人方。
かちゃさんと共にストーリーを進めていきます。
存在感たっぷりでそれぞれに適役かと思います。

 

素敵な時間

 

昨日は初めて望海風斗さんのお茶会に参加させていただき夢の様な時間を過ごしました。

そしてますますファンになりました

ご贔屓は舞台だけで と思っていて、過去に参加したお茶会もご贔屓ではない人という変わり者です。かなり前のことで忘れかけていましたが。

それを覆してくれたのが望海さんであり、こんな私に声がけしてくださった方。

感謝しています^ - ^

 

感想、、なかなか進みませんな〜
1日があっという間に過ぎてしまいます
思い切って朝型に変わろうかと思ってますが、多分無理でしょう。はい。

続きます

雪・うさぎ

 

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雪組『壬生義士伝』感想② 新撰組隊士たち〜彩凪 / 朝美 / 永久輝 / 奏乃 / 縣 /…

 

『壬生義士伝』はお芝居が重くて切ない…という面が強調されがちですが、華やかなシーンも笑いもあって見応えのある舞台になってます。

 

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例えば新撰組隊士がズラリと並ぶ姿☆
これぞ宝塚の醍醐味!
華やかな美しさに圧倒されます。

今日は新撰組隊士についての感想ですが、望海さんについてはまた後日に。
ネタバレありますのでお気をつけください。

 

 

土方歳三 / 彩凪翔


登場シーンの翔くん、期待を裏切らないかっこよさです。

この芝居での土方は鬼の副長というよりも、荒々しい隊士たちを取りまとめる兄のような存在。
これは原作どおりのイメージです。


「めんどくせー、めんどくせー」と、さらりと言う男前。
実は全てお見通し、管理能力抜群、
テキパキ采配する抜け目のなさ。

土方は言葉にも行動にも一切の無駄がないとか。
翔くんの土方はまさにそんな感じです。

理性派の土方とは対照的に、融通が効かず、こだわりが強く、何かと熱(苦し)い吉村貫一郎

だけど土方は吉村の腕だけではなく、人となりを信頼していました。
人を見る目にも長けていたのでしょうね。
土方が、他の隊士とは少し違う目線で吉村を見ている様子はよくわかりました。

最初は真面目で質実剛健、剣の腕も立ち、仕事のできるという理由で吉村を重宝していたのかもしれませんが、
いつしか守銭奴呼ばわりされても、家族に送金し続ける吉村を尊んでいたのかもしれません。

役作りもビジュアルも完璧な翔くんの土方歳三です。

 

斎藤一 / 朝美絢

 

かっこよさではあーさも負けてません。←イケメン対決ではない。
ほぼ2番手役と並ぶくらいの出番の多さで大活躍でした。

ただ、大野次郎右衛門役は、吉村に続く難役だと思います。
なのでやはり2番手役になったのかなと。


斎藤は主役の吉村との絡みも多くて、見応えのあるシーンがたくさんありました。
そう言えば、吉村だけではなく、沖田とも、土方とも、谷とも絡みがありますね。

斎藤一というのはよくモテたし洒落者だったそう。
で、もっさりした田舎侍の吉村を毛嫌いしていた。
気に食わないという理由で吉村を切ろうとする。
そのシーン。

酒宴の席から夜道まで、緊迫した空気の中での2人の殺陣は息を呑みます。

空気が作れるというのは凄いですね。
あーさは月組で培ってきた力を基に、雪組で望海さんたちに学んだことも積み上げられて、花開いてきた感じでしょうか。

斎藤は谷の件といい、なかなかの非常っぷりで自分軸がブレないタイプですが、吉村にだけは翻弄されているように思えました。

吉村から最後のおにぎりを貰って食べた後で、彼が食べていないことを知り、憤慨して吉村に責めよるシーンがあります。

自分では気づいていないけれど(認めたくないのかも)、吉村のことは根っこの部分で尊敬し、彼に何かを求めていたのではないかと。

このあと吉村を生かそうとして叫ぶ姿に涙します。

あーさは一貫してクールに演じましたが、
人を愛せない一匹狼の漢の人情的な一面も表現されていて感動しました。

 

沖田総司 / 永久輝せあ


かっこよさではひとこちゃんも負けてません←この後の隊士たちも以下同文でm(__)m

沖田総司はハマりすぎでしょう。
土方や斎藤の様に写真は残っていないけれど、何となくのイメージ像がある人ですね。

その想像の中の世界から浅葱色の羽織を着て颯爽と現れたかのようなひとこ沖田総司
分かってもらえますか?

ともかく原作を読んで改めて再認識したのは、新撰組は壬生浪と言われて恐れられている集団であること。

その一番隊組長が沖田総司。
若く明るく心優しいイケメンでも、剣を握れば容赦なし。

年下の斎藤一を「はじめくん」と爽やかに呼ぶ口が、
目障りな仲間の谷を「斬っちゃいましょうか。」とさらっと言う。

このギャップには怖さを感じます。
沖田は優しい人という固定観念がありますが、そればっかりじゃないですよというところ。

原作で感じた沖田のリアルな面を、舞台でひょうひょうと演じるひとこちゃんの演技、
センスがあると言うのでしょうか、上手いと思いました。

やはり出来る人、持ってる人です。
そう思わずにはいられません。

それでふと思いましたが、いつか永久輝せあの「星影の人」観たいなと。
個人的に思い入れのある作品なのです。

 

近藤勇 / 真那春人


近藤勇と言えば、顔も性格もゴツゴツしたイメージがありまして、優しい顔立ちのまなはるくんとイメージがつきませんでした。
が、そこは芝居巧みなまなはるくん、
宝塚の近藤勇を堪能することができました。

やはり新撰組の要となるのはこの人、近藤勇。

吉村の縁談についても身内の様に取り計らおうとする。
この舞台では、恐さや厳しさより大らかで父親の様な(年齢的には兄かも)まなはるくんの局長だったと思います。

 

谷三十郎 / 奏乃はると  


にわさん、当たり役ですね、さすがです!

七番隊組長谷三十郎
微動だにしなければ、なかなかの大物風だが。
少し動けば小物の佇まい.…おまけに女好きっぽい。

一見強そうに見えないことはないのだが。
剣を抜いたらへっぴり腰…逃げ足も早い。


愛すべきキャラクターと言いたいところですが、仲間内ではかなりの嫌われ者。
最後は斎藤らに暗殺されてしまうけど、死ぬ瞬間に「え、何で?」と問いかけているかの様な顔のまま倒れていくのが哀れでもあり滑稽でもあり。

この芝居の中でユーモラスな役割を担うおっさん谷三十郎の絶妙なにわさんの演技、存在はかなり光ってました。

 

池波六三郎 / 縣千


原作(池田七三郎)と名前が微妙に違うのが気になってましたが、新撰組時代はほぼ原作どおり、
生き残って証言者となるのも同じ。

変わっているのは、明治の世で斎藤と警官として行動を共にしているところでしょうか。

縣くん、今回本役でこんなに活躍するなんて。
印象に残ったのは、吉村のお見合いのシーン。
皆んなの話を聞いている時の表情と、吉村を慕うあまり思わず飛び出していく行動とが、一途な若者らしさが出ていてとても良かったのです。

ビジュアルよしセリフも明瞭な縣くん、新公は土方歳三役ですね。
翔くんから目でモノを言う男役の魅せ方を学んでほしいです。

望海さんのトップ就任後、新公主演もしましたが、まだ一度も望海さんの役を演じてません。
ひとこちゃん→轟さん→咲ちゃん→そして翔ちゃん。
次回…でしょうか。

縣くんはどんなタイプのスターに成長するのかなと時々考えます。
男の哀愁を感じさせるような、ドラマティックな役柄が似合うスターになって欲しいというのが私の希望です。

3期上の綾凰華さん、1期下の彩海せらさんなど、雪組には伸び盛りの生徒さんがたくさんいるので、刺激しあって自分の目指す男役像に近づいていってほしいですね。
楽しみにしています!

 

その他色とりどりの新撰組隊士たち

 

伊東甲子太郎 / 煌羽レオ

かりちゃん、別箱になりますがPRxPRince でのクールなお役がかなり印象深く残っていてはまり役だったんですね。

つまり、ハマると凄い存在感を残せる人だと思うのです。

伊東は新撰組の中でも位置付けが少し異色なタイプで、
結局は仲間に油小路で暗殺されますが、キレのいい殺陣はかりちゃんの持ち味が生かされてました。

独特の魅力があるのでこれからもっと活躍の場を広げてほしい人です。


小川信太朗 / 久城あす

切腹だけでも悲劇なのに、とんでもない企ての犠牲になりますT^T

このシーンで介錯を務める谷と吉村の剣の腕の差が歴然とし、小川はとばっちりを受けて大変な目に会うのですが、役柄的にはそれが目立つ見せ場となります。

ざんばら髪となり、抗おうとして最後のひと暴れ、なかなか見応えありましたよ。

 

近藤周平 / 眞ノ宮るい

優しい顔立ちのはいちゃんですが、新撰組隊士としてキリッとしていて素敵でしたし
とても綺麗ですね。

兄(谷)を暗殺されたことを知って叫ぶところを連れ出されるところは印象的でしたが、はいちゃんの演技はまだまだよく知りません。
これから注目していきたいと思います。

 

♡━━━━♡

 

一口に新撰組隊士といっても最後まで同じ志を持つことは難しいようです。

明日の保証もない日々を懸命に生きる若い輩たち。

壬生義士伝では舞台の上で美しく咲く新撰組隊士たちを堪能することができます。

 

続きます!

 

雪・うさぎ 

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雪組『壬生義士伝』感想① 名もなき侍を息づかせ輝かせる人

雪組公演「壬生義士伝」観劇レポです。

 

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だいきほ初の夫婦役、絡みは少なくてもしっくりくる、呼吸が合う。
ふたりがこの2年近くで積み上げてきた絆が結実した思いです。


~原作 浅田次郎「壬生義士伝」(文春文庫刊)~
脚本・演出/石田 昌也


今日は全体についてのざっくりした感想です。


幕末とは主に1853年から1869年までの時代。
今から150年ほど前のことです。

そんなに遠い昔でもないような気もしますが、
全く別世界の様な気もします。

なので、私は登場人物の誰にも感情移入はしませんでした。
同じ心を持つ日本人ですが、現代とはものの見方、価値観、ましてや吉村貫一郎の置かれた状況を理解するのが難しいと思ったのです。

ただ貫一郎の気持ちに寄り添うことはできました。
その時代に生きる人の必死さ、切なさが舞台から伝わってきたからです。


私は吉村貫一郎の名前を、この公演で初めて知って小説を読みましたが、
原作の世界観をそのまま舞台に移すのはかなり難しいと思いました。

華やいだシーンも少なく、主役の吉村貫一郎も決して表舞台に出る人ではない。
石田先生が主題とするのは原作どおりの「義」
それを宝塚の舞台でどの様に美しく彩り魅せられるのか。


もちろん望海さんが演じる吉村貫一郎役に関しては不安要素は何一つなく、期待しかありませんでした。

宝塚の煌めきも華やかさもない名もなき田舎侍に、息を吹込み輝かせることの出来る人だとわかっていたからです。
みすぼらしい身なりで腰の低い男を輝かせるには、それ相当の技量が必要でしょう。

結果、望海さんの貫一郎は原作とピタッと一つに重なり、期待どおりの素晴らしさ。
幕が降りた後も暫く余韻に浸りました。

この時点で壬生義士伝がなぜ雪組公演に選ばれたのかわかるような気がしました。

 

♡━━━━♡


また、原作のままだと娘役さんの役がほぼない・・というところもあっての鹿鳴館チームの誕生かなと思うのですが、このシーンの是非が問われています。

こちらのチームを仕切るのはかちゃさん演じる松本良順先生。
ストーリーテラーとしての役割を担っています。

幕末時代の話に気持ちが入り込んでいるところに、このシーンが度々出てきて話をさえぎられてしまう、
という意見と、
このシーンがあるからストーリーが分かりやすくなる
という意見があるようです。

実際に原作を読んでいない妹は違和感も感じず、むしろこのシーンがあるのでストーリーがよく分かったようです。
なるほど。


実を言うと、私は1度めの観劇の時はこの場面が少し多いように感じました。
つまり幕末のストーリーをさえぎられる感じです。

観劇後、妹の話を聞きながら考えてみました。

原作の進め方も、明治に生き残った人々の吉村に関する証言(思い出話)で、ストーリーが構成されています。

なので、さえぎられるという発想は少し違うかもしれないな、と。

2度めの観劇では、鹿鳴館時代をベースにして、回想として幕末期の場面を捉えるとこで、私の中でより幕末期がクローズアップされてきて集中することができました。
伝わりにくいかもしれませんが^^;

そう考えると宝塚の壬生義士伝は見方によって、また原作や映画などの映像を見たかどうかでも、ずいぶん印象や感想が変わる作品なのかなと思います。

 

 ♡━━━━♡

 

これから観劇される方は是非楽しみにしてください。
そしてもし誰か感想を分かち合える人がいれば、お互いの感想を伝えあうことで何か発見があって面白いと思います。

私は次回は、中学生の時から一緒に宝塚へ行っていた宙組ファンの友達と一緒に観劇しますが、彼女の感想もまた楽しみの一つです。


演出について感じたことは他にもいろいろありますが、またゆるゆると書いていきたいと思います。


今日はここで終わりにしようかと思いましたが、望海さんのことだけ少し書いたので、他の方についても一言だけ感想を。


♡━━━━♡

 

真彩ちゃん(しづ・みよ)  二役でした。
しづ役は抑えた演技でイメージどおり、歌が泣ける・・

咲ちゃん、難しい役ですね。
渋い役ですが決してキラキラ新撰組メンバーにのまれない存在感。
ショーではすっごいカッコいい!

翔くん(土方歳三)、美しい…
惚れてしまいそうな男っぷりの土方。
ずっとオペラグラス追ってました!

あーさ(斎藤一)、美味しい役ですね、
あーさのちょっと悪そうなクールな役、待ってました!

ひとこちゃん(沖田総司)、爽やかな明るさの中に潜んでいる壬生浪感がかなりツボです。

かちゃさん(松本良順)、ストーリーテラーとしての役割ですが、ほんっとにお医者様に見えました。
しかも名医ぽいところが凄い^^;

また、上級生、下級生の方にも見せどころが多く、
特に今回、縣千くんの抜擢、躍進は目を見張るものがありました。


あと、ショーはとても素敵です

この公演のお芝居とショーの組み合わせはベストだと思います。

また少しずつ書いていきたいと思います。

 

♡━━━━♡

 

余談ですが、今日は望海さんファンのフォロワーMさんとお会いできました。
幕間に連絡を取り合って、終了後にお話できてとても良かったです。
Mさんに駅前の素敵なカフェを教えてもらい、雪組をイメージしたブレンドコーヒーをいただきました。

ほっこり、美味しかったです


雪・うさぎ
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『壬生義士伝』ゆかりの地を訪ねて〜霊山歴史館から八木邸、角屋 まで

 

雪組公演『壬生義士伝』が開幕しましたが、Twitterなどの皆さんの観劇レポに心踊る思いです。

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某日、新撰組ゆかりの地を訪ねようと思い立ち、京都へ出かけました。

のんびりお散歩しながら・・のつもりが最初の訪問地の霊山歴史館についた時点で、少しフラフラになりましたが(どれだけ弱い)、
ひ弱な姉の救世主・妹2が途中から車で登場!
午後から行動を共にしてくれました^ - ^

幕末を学ぶ、というような内容ではありません。
資料や文献も流し読み。

幕末に生きた人たちの気配を感じながらの気ままな旅です。

少しだけお付き合いください♫

 

 

霊山歴史館 <幕末ミュージアム>

 

りょうぜんと読みます。
スカイステージ〜歴史のトビラをたたくでご覧になった方もいらっしゃると思いますが、真那春人さんと彩凪翔さんが訪問されてました。

日本では唯一の幕末維新博物館、幕末好きにはたまりませんね。

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 <私のアクセス>
京阪の祇園四条駅ーバスで10分弱ー東山安井で下車
その後は目的地目指して坂道を歩くこと15分くらいかな?(チラシでは7分 )

普通に体力があれば全然大したことないです。
時間があって、歩ける方は祇園からも十分歩ける距離ですね。(私は無理です。)

ここは数年前来たことがあるので懐かしい〜

ホールには刀剣たちが展示されてました。
例えば、近藤勇土方歳三の使用刀とか、龍馬を斬った刀とか。

この刀が志士たちの人生の象徴のようにも思えて、しばらくは見入ってしまいました。

 

展示コーナーには、近藤勇局長の奥さんのつねさんが作ったドクロの刺繍の稽古着もありました。
私自身、刺繍を少し趣味にしていますが、とても丁寧に可愛く刺してあって、愛情が込められている様子が感じられました。
生活感を感じて親近感を覚えます

他にも再現模型コーナーで、池田屋事件などわかりやすく再現されていてました。

 

ところで我らが主役、吉村貫一郎に関するものは、展示物はおろか資料もほとんどありません。

放送された新撰組隊士名簿に「吉村貫一郎」の名が記されているのみなのでしょうか。

不思議なことに、資料にもほぼ残らない名もなき剣士の存在が更に大きくなっていきます。

ここで可愛い朱印帳と絵葉書を買いました。

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八木邸 <壬生屯所旧跡>

 

さぁ、夕方には大阪に戻らなくてはなりません。
祇園に戻り、バス(20分弱)に乗り四条大宮で下車、10分ほど歩いて八木邸の近くの洋食屋さんで簡単ランチ。

歩くのは誰よりも遅く、食べる早さは誰にも負けません!←真似してはいけない例

 実家が京都にもかかわらず、八木邸も角屋も前を通っただけで中に入るのは初めてです。

 

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お隣の和菓子屋さん京都鶴屋「鶴寿庵」で見学料を払います。(抹茶と屯所餅付き)

中に入るとちょうどガイドさんがお話しされるところでした。
奥の間で15分ほど新撰組についてのお話を聞くのですが、学生の頃の授業と違ってちっとも眠くならず、もっと聞きたいくらいでした。

お話のあとはお部屋を見学。
壁の塗り替えなどはされてますが、天井や欄間などは当時のまま。
新撰組はここから始まったんだなぁと。

芹沢鴨が暗殺の時に逃げ込んだ隣の部屋に、その時の刀傷も残っています。
これも翔くんとまなはるが取材されてましたね。
放映の時はカバーはかけてませんでしたが、実際には透明カバーを被せてました。

八木家は壬生村の郷士だったので、家の作りも郷士の家の作りになってるそうです。

見学が終わる頃ちょうど妹から連絡が入りました。
隣の 和菓子屋さんに到着したようです。
一緒に美味しいお餅をいただきました。

 

壬生寺

 

八木邸から歩いてすぐのところに壬生寺があります。

まずは『壬生義士伝』の公演無事大成功祈願を!

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広くてゆったりとした境内です。
新撰組の兵法練習場にもなっていたようですが、

逸話として、境内で沖田総司が子供たちと遊んだり、近藤勇らが壬生狂言を楽しんだり、新撰組が相撲興行を企画したり。

死と隣り合わせで生きる隊士たちの平穏なひとときを垣間見るようでした。

 

壬生境内の東側にある池の中の島は、壬生塚と呼ばれています。
芹沢鴨ら数名の新撰組隊士のお墓がありました。
写真右は近藤勇胸像です。

 

お土産やさんで妹がアイスを買って口にしたら、「おお!すごい味!」
私も一口、、おお、苦い〜
生姜味に壬生菜など野菜が入っているようですが、これは大人の味、癖になりそう^ - ^

アイスを食べ終わり、近くの幸福堂さんで母の大好物金つばを買います。
ここの金つばは絶品やそうです。

この後角屋さんへ移動
車だとあっという間、10分弱で到着です。
妹!ありがとうな!

 

角屋〜もてなしの美術館

 

さて島原大門をくぐり、しばらくすると京屋町特有の格子造りの『角屋』が見えてきます。

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角屋はかつて賑わった花街・島原の中にあった揚屋(あげや)です。

二階が主な座敷で、そこへお客様を揚げることから「揚屋」と呼ばれるようになりました。

揚屋は遊郭の店ではなく、今でいう料亭です。
揚屋には太夫や芸妓は抱えず、置屋から派遣してもらい、お客様に遊宴を楽しんでいただくそうです。

お茶会や句会なども行われて、文化サロンとしての役割もあったようですが、とにかく豪華!

放送されていた奥の43畳の大座敷「松の間」では新撰組なども大宴会を催していたようで、その広さにも圧倒されます。

ガイドさんによると、ここへの訪問はお庭の桜の綺麗な季節が1番おすすめの時期とのこと。
とりわけ印象に残った言葉は、
「壬生義士伝の開幕に向けて、先日、大変お綺麗な宝塚の方がお見えになりました」

桜の時期に、今度はもう1人の妹も一緒に訪ねたいと思いました。

 

このあとは気になるカフェへ。

 

きんせ旅館  <2階は江戸時代のまま>

 

島原エリア内にある『きんせ旅館』2階は1日1組限定の旅館、1階はカフェになってます。
旅館は江戸時代後期のままだそうです。

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1階のカフェも別世界。
ステンドグラスや床のタイルが特徴的で素敵な空間になってます。

コーヒーもとても美味しいの。
ゆったりと落ち着くことができます。

ほどよく歩いて気持ちよく楽しい 1日になりました。

京のお散歩、お付き合いいただきありがとうございました!
今度は盛岡へ!  行ってみたいです〜(๑˃̵ᴗ˂̵)
 

雪うさぎ
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雪組『壬生義士伝』キャストのまとめ〜原作と人物相関図から

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雪組『壬生義士伝』の開幕が近づいてきました。

『ファントム』でエリック旋風を巻き起こし、『20世紀号に乗って』ではコメディも大盛況に終わっただいきほ雪組

望海さんは先日、朝日新聞のインタビュー記事で、貫一郎についてこのように語られていました。

「大きなことを成し遂げたわけではないけれど、周りの人の心に何かを残していく」という生き方に魅力を感じ、「トップとして、吉村のような人になれたら」と憧れを抱く。
引用:生き様伝えたい:朝日新聞デジタル 

 

短い言葉ですが、毎公演ごと私たちの心にいつも何かを残してくれる望海さんならではの言葉として、深く受け取りました。
この記事を教えてくださったMさんありがとうございます。

原作は浅田次郎氏のベストセラー小説、
映画化・ドラマ化された話題作で、望海さんの熱い演技に期待が高まりますね。

 

舞台化される作品に原作がある場合、私は迷わず読んでしまう方です。

文字からの想像は創造となって、頭の中で自分なりの舞台を造り上げます。
先に見たことを後悔することもあるのに読んでしまう・・
習性になってしまってます。

 

遅まきながら原作の登場人物についてまとめてみました。

この物語は、二つの柱でストーリーが進んでいきます。

一つは、ある記者によって取材された証言者の話から。
吉村貫一郎と関わりのあった人物を取材することで、貫一郎の生きてきた軌跡をたどっていくのです。

この記者の正体は明かされていませんが、浅田氏がかつてインタビューで小説家の子母澤寛さんがモデルであると言われたそうです。

二つ目は、吉村貫一郎自身の独白です。

 

人物の説明は証言者の言葉から。
舞台での設定と同じか変わるのかも注目です。
物語の概要を知りたくない方はご注意ください。

 

 

南部弁について

 

その前に。
この舞台の特徴の一つに南部弁があります。
盛岡出身の役の方たちの方言ですね。

直ぐにスラスラ話せた方、苦戦された方などいろいろだったようですが、
この南部弁、意外なことに関西の影響を受けているそうです。

南部弁についてとてもわかりやすく解説してあるサイトがあるので、もしご興味のある方はご覧になってください。→ human.cc.hirosaki-u.ac.jp human.cc.hirosaki-u.ac.jp  

吉村家

 

貫一郎   望海風斗

新撰組隊士
家族を愛する彼は、生活苦から盛岡藩を脱藩、新撰組に入隊
家族への仕送りの為にひたすら働く
土方歳三の信頼が厚く、諸士調役兼監察や新兵の教育係を仰せつかっていた
色は浅黒く役者顔
北辰一刀流、免許皆伝の腕を持つ。
元は大野次郎右衛門組(彩風咲奈)の組付足軽だった。 


しづ   真彩希帆

貫一郎の妻
南部小町と謳われた美しい人。
体が丈夫ではなく病気がち。


嘉一朗   彩海せら

吉村家の長男
才子、活動写真の俳優のようなとびきりの二枚目
剣術で鍛え上げた立派な体と偉丈夫のふうがある


みつ (少女時代)   彩みちる

吉村家の長女
のちに大野千秋の妻となる。

 

*:,.:.,.*:,.:.,.*:,.:.,.。

 

舞台では出てこないようですが、吉村家にはもう1人、父親と同じ名前の貫一郎という次男がいます。
原作では後に証言者の1人として登場します。

 

大野家


大野次郎右衛門   彩風咲奈

南部盛岡藩重臣、勘定差配役
吉村とは幼なじみで互いの嫡男も仲の良い友達
律儀で几帳面、藩内での人望はきわめて厚く相当の切れ者
吉村に切腹を申しつけた


大野千秋   綾凰華  ー証言者5

大野家の長男
子供の頃から神経が細やかで利発
後に医者となり、奉天市四平街に診療所を構える


大野みつ   朝月希和
吉村の長女
大野千秋の妻となり、看護婦としても彼を支える


ひさ   梨花ますみ
大野次郎右衛門の生みの母
ひっそりと長屋門で暮らしている
吉村は身の回りの面倒を見ていた


佐助   透真かずき ー証言者6
大野家の忠実な下男
次郎右衛門の心根をよく知る

*:,.:.,.*:,.:.,.*:,.:.,.

 

大野次郎右衛門は架空の人物ですが、モデルは南部藩家老の楢山佐渡と言われています。
難しい役どころのようですが、キャリエール役で大きく飛躍した咲ちゃんに期待!

 

新撰組隊士


近藤勇   真那春人  (局長)
天然理心流
生真面目で一騎当千のつわもの
鍛え抜かれた剣そのもののような理屈のない好漢


土方歳三   彩凪翔  (副長)
抜け目がなく無駄な動きはせず、言うことなすこと、全てに何らかの意味のある男
思慮深く、まめな性格で他人の心を忖度することができた
観察眼に長けていて神経質
みてくれ同様、中身も格好のいい男


沖田総司   永久輝せあ  (一番隊組長) 
天然理心流
剽軽でおしゃべりで明るい
天才的な剣の腕を持つが、若くして胸を患う


永倉新八   真地佑果  (ニ番隊組長) 
神道無念流 免許皆伝
あちこちの名門道場を渡り歩き武者修行していた筋金入りの剣客
吉村とは共に北国の出で、人付き合いが不器用なところや真面目一途な気性も似ていて親しかった


斎藤一   朝美絢  (三番隊組長) ー 証言者4
副長助勤
無口で頭の良い侍
免許も目録も切紙の1枚も持たない。
無骨者だが、常に物事を考えていて腹が据わっている
後は警視庁警部補


谷三十郎   奏乃はると (七番隊組長)
副長助勤
直心流の達者だが腕前は怪しい
近藤勇のお気に入り
口が達者で世渡りの術に長けている

近藤周平    眞ノ宮るい
三十郎の弟で近藤勇の養子になる
剣筋は良い


原田左之助  橘幸  (十番隊組長)
西洋の彫刻のような美男子、所帯持ち
豪放磊落な気性で陰湿なところのない人


池波六三郎   縣千 ー証言者3
原作では池田七三郎  
吉村を慕っていた。


小川信太朗   久城あす
夜回りの巡察でしくじり、切腹を命じられる。

 

*:,.:.,.*:,.:.,.*:,.:.,.

 

縣千くん演じる池波六三郎はおそらく原作の池田七三郎かと思われます。
なぜ実名でないのかわかりませんが、証言者としてかなり詳しく吉村について語ります。

 

新撰組から離脱する高台寺党 


伊東甲子太郎     煌羽レオ (参謀)  
北辰一刀流の名門伊東道場の道場主
参謀として新撰組に迎えられたが、新撰組を抜けて高台寺党を結成
薩摩と深く気脈を通じていて、近藤、土方らを亡き者として、新撰組を勤王倒幕の先兵にしようと画策していた
全て間者の斎藤一により近藤らに報告される


藤堂平助   諏訪さき (八番隊組長)  
北辰一刀流 免許皆伝
魁(さきがけ)先生とあだ名された元副長助勤
近藤勇の愛弟子


篠原泰之進   天月翼 (柔術の先生)
かつて吉村(望海)と同じ監察方に任じのちに赤報隊に参じて手柄を立てた。
剛直で礼儀正しい。

 

*:,.:.,.*:,.:.,.*:,.:.,.

 

この一派の企ては全て間者の斎藤一により近藤らに報告される。
ほぼ全員、七条油小路で暗殺されます。
(ー坂本龍馬暗殺の3日前)

 

 京・八木家


八木源之丞(京の郷士) 桜路薫
京の郷士でみよを預かる。
穏やかでひとかどの教養人
屋敷を解放して新撰組隊士たちを見守る

 

 みよ   真彩希帆
京の両替商の主人(八木)の遠縁で行儀見習い中
可愛らしい娘
吉村を慕っている

 

*:,.:.,.*:,.:.,.*:,.:.,.

 

真彩ちゃんは二役です。
吉村貫一郎と関わりのある、立場も境遇も全く違うタイプの女性、しづみよ。
真彩ちゃんが2人の女性をどう演じ分けてくれるのか。

医療従事者


松本良順   凪七瑠海
新撰組の健康診断を担当していた
幕府の御典医として活躍→大日本帝国陸軍・軍医総監


登喜    千風カレン
松本良順の妻 

 

*:,.:.,.*:,.:.,.*:,.:.,.

 

かちゃさんの演じる松本良順。
新撰組とは主治医として関わりが深かったようです。
軍医総監とは軍医官の最高位のこと。
望海さんとの同期共演が実現、2人の見せ場がほしいですね。

 

人物相関図

 

発表されている人物相関図です。↓

kageki.hankyu.co.jp

 

*:,.:.,.*:,.:.,.*:,.:.,.

 

人物相関図から。

原作には登場しなかった人物、登場したが名前がわからなかった人物、あるいは私が見逃してしまった人物について。
映画やドラマには出てきたかもしれませんが、私は見ていないのでわかる範囲で記します。

オトラ(沙月 愛奈)   オカネ(杏野 このみ)
貫一郎が脱藩したことで肩身の狭い思いをしているしづらを面倒みている吉村の親族です。
辛く当たりながら渋々面倒を見ていると書かれています。

写真屋(叶 ゆうり)

梅早登(早花 まこ)  竹若(笙乃 茅桜)  松乃(愛 すみれ
華やかなりし鹿鳴館時代の芸者さんでしょうか。

鍋島栄子(妃華 ゆきの)
実在する人物で、鍋島公爵夫人。
外交官夫人の草分けとして活躍して、鹿鳴館の華と呼ばれていたそうです。

ビショップ夫人(舞咲 りん)
この方も実在する方で、英国人のイザベラ・バードという女性。
医者のジョン・ビショップ氏と結婚。
旅行家、写真家、紀行作家など多彩な才能で活躍。
舞台では旅行作家として鹿鳴館を取材しています。

 

 証言者による吉村貫一郎とは


最後に吉村貫一郎について語る証言者たちの話です。
舞台ではどのような形でストーリーが展開していくのか。

証言者1と2、7はキャストには出てきません。
ですが吉村について語っていることを、簡単に記しておきます。

因みに証言者1の元新撰組隊士は架空の人物のようです。

 

証言者1  元新撰組隊士 
角屋の主人、昼は定食屋、夜は居酒屋を営む。
吉村貫一郎は好きではなかった。
守銭奴だったから
剣術は確かだが武張ったとこがなく、学問はあっても鼻にかけず、だがさほど大したものには見えなかった。


証言者2  桜庭弥之助
吉村の脱藩前の藩校の生徒
自分の記憶には、学問に秀で藩内一の能筆で北辰一刀流の免許皆伝という吉村先生と,
上田組丁の足軽同心で、二駄二人扶持の小身者の吉村と2人の吉村貫一郎がいた。
質実剛健にして信義を重んずる南部武士の鑑だった。

 

証言者3  池波六三郎(縣千)ー原作では池田七三郎
吉村先生の本当の強さは誰も知らなかったのではないか。
普通は金が入りゃ見栄を張るけど、冬の袷の1枚だって買わない変わり者
いっけん柔和かつ温厚で偉ぶるところはないが、剛直な人
吉村貫一郎と斎藤一は水と油、
2人は幹部の人たちの中では浮いていた。→嫌われ者
みんなの輪に入らず、土方と直接繋がっていた。
吉村は地味で慎ましやか、斎藤は洒落者で女遊びも派手。
土方はそんな吉村のことが大好きだった。


証言者4  斎藤一 (朝美絢)
初対面から吉村を嫌な奴だと思った。
田舎侍、天真爛漫な笑顔、風采が上がらぬ、腰は低いが図々しく、話もつまらない。
出会いの夜から蛇蝎(だかつ)のごとく忌み嫌った。
その善なるもの、その正義たるもの、存在のすべてが許し難かった。
吉村貫一郎の本当の強さを知っているのはわしだけ。
奴は小人、しかしそのちっぽけな器はあまりに硬く美しい器の持ち主じゃった。


証言者5 大野千秋 (綾凰華)
父、次郎右衛門と吉村先生は共に赤沢塾に通う幼馴染だった。
父は決して冷酷非情な人間ではなかった。
無私の精神を持った心優しい人物だったし、心から尊敬している。
吉村先生は足軽の身でありながら文武両道に卓越しておられた。
藩校明義堂の助教となり、同時に藩道場で御師範の代稽古も務めていた。
「南部の子だれば、石ば割って咲け」というのは吉村先生の訓(おし)え。
吉村の息子の嘉一郎とは幼友達。
貫一の切腹後、蝦夷地の戦に参陣する嘉一郎から妹のみつを託される。
のちに妻となり、母のごとく慕われている当診療所の名物看護婦であり、可愛い妻である。


証言者6佐助 (透真かずき)
吉村と大野は大の仲良しだった。
息子たちも然り。
2人の友情を脱藩前から、吉村の切腹の時まで見ていた。
2人とも生き方を心得た立派な男だった。
次郎右衛門の命を受けて、吉村の次男を越後まで送り届ける。


証言者7吉村貫一郎
貫一郎(望海風斗)と同名の吉村家の次男
しづが名付けた。
8才から越後の資産家の家で不自由なく育てられた。
農学者として盛岡高等農林学校で教鞭を執っている。
会ったこのない父のこと、病弱だった母のこと、優しくて働き者だった兄のこと、遊んでくれた姉のことを語る。
 

*:,.:.,.*:,.:.,.*:,.:.,.

 

吉村貫一郎は新撰組屈指の剣士ですが、どちらかというと地味な存在です。
私はこの公演が決まっって初めて吉村貫一郎のことを知りました。

吉村を取り巻く美剣士たちの描かれ方も気になりますね。
また、夫婦、親子、友達、仲間たちとの様々な愛の形にも注目したいです。

長くなりましたが、取りこぼしなどもあるかと思います。
わかり次第、追記、訂正したいと思います。

長くなりました〜

それでは『壬生義士伝』楽しみにしましょう!

 

雪うさぎ 

 

 

 

 

2020年 雪組ラインアップ発表『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』

新作ミュージカルはギャングで!

 
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2020年の雪組公演ラインアップの発表がありましたね!!
『ONCE UPON A TIME IN AMERICA(ワンス アポン ア タイム イン アメリカ)』

 

ギャング!
ドラマティックな展開!
悲劇的な結末!
望海風斗!
小池修一郎先生の脚本・演出
一本物の世界初のミュージカル化!

完璧なカードが揃いました!
ありがとうございます!

 

悪の匂いがプンプン…なのかどうかはわかりませんが、
役柄的にはアル・カポネや諸々の役で培ってきた望海さんの真骨頂を発揮できるのではないでしょうか。

 

映画の主演がロバート・デ・ニーロ
大人の男・・
絶対似合いますね、望海さん
早速映画を見ます。
4時間であろうと10時間であろうと見ますとも!

悲劇的な顛末というのは気になりますが、きっとまた心を引き込まれるようなことになるのでしょう。
私はとても楽しみです。

 
雪組公演
■主演・・・望海 風斗、真彩 希帆
◆宝塚大劇場:2020年1月1日(水・祝)~2月3日(月)
◆東京宝塚劇場:2020年2月21日(金)~3月22日(日)

 ミュージカル
『ONCE UPON A TIME IN AMERICA(ワンス アポン ア タイム イン

アメリカ)』脚本・演出/小池 修一郎

 

「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」は、1984年に公開されたセルジオ
・レオーネ監督によるギャング映画。

凄まじい勢いで変貌を遂げる20世紀のアメリカ社会を背景に、主人公の少年期、青年期、初老期という3つの時間軸を交差させる緻密な構成、サスペンス的な要素も織り交ぜたドラマティックな展開が熱狂的ファンを生んだ傑作です。
数多のミュージカル作品を生み出してきた小池修一郎の脚本・演出により、確かな実力を備えた望海風斗を中心とした雪組が、この作品の世界初のミュージカル化に挑みます。
ニューヨークの貧民街で暮らす移民の少年達が、ギャングとして成りあがって行く過程で育む友情と絆、恋を中心に、その後の悲劇的顛末までをノスタルジックな情感で描き上げる、新たなミュージカル作品の誕生にご期待ください。
 
引用: 宝塚歌劇公式ホームページより
 

 

望海さんのことで大きな発表がもう一つありました。

すみれの花咲く頃 さよなら皆様望海風斗CD発売です。

宝塚に名曲は多いですが、この2曲は受け継がれし名曲ですね。
子供の頃宝塚の歌の中で1番に覚えた曲です♫

何て幸せなのでしょうか。
聴くときっと感動のあまり泣いてしまうと思います。

↓以前書いた記事です
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個人的なことで少し忙しくしておりました。
諸々の情報を教えてくださったブロ友のルルさん、ありがとうございます。

雪組の発表事項の内容は重大かつ凄いことなのですが、この記事は特に内容もなく(^^;;、ただ喜びを共有させていただきたくて書きました。

自分の目で映画を見た上で伝えたいことがあれば、また何か形にしたいと思います。

 

週末には『壬生義士伝』のキャストのまとめをアップしたいと思います。
こちらはもう少し頑張ります!^ - ^

 雪うさぎ
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雪組公演2019年 ラインアップ発表『はばたけ黄金の翼よ』『ハリウッド・ゴシップ』

 

雪組公演、秋はドラマティックに

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2019年秋の雪組公演ラインアップ発表されました。

・望海風斗/真彩希帆主演の[全国ツアー公演] はばたけ黄金の翼よ

・彩風咲奈主演の[KAAT神奈川芸術劇場公演/シアター・ドラマシティ公演] ハリウッド・ゴシップ

 

 

34年振り『はばたけ黄金の翼よ』


まずトップコンビは粕谷紀子先生原作「風のゆくえ」から34年振りの再演となる『はばたけ黄金の翼よ』

まさかの3度目の全国ツアー!そして望海さんが劇画の中のヒーローに
かなり意外な演目でした。
いつもの望海さんが演じるタイプの役とは異質なので。

かなり昔に映像で観ただけなのですが、プロローグが印象的で麻実れいさんがそれはかっこよくて素敵でした。
一路真輝さんの娘役も新鮮で話題になりましたが、真彩ちゃんがどのように演じるのかとても楽しみです。
途中少年ぽい格好しますよね?うろ覚えです・・

ストーリーもHPを見て記憶を辿りながら何となく思い出した感じですが、確かにドラマティックなストーリーで楽曲も良かったと思います。
もう1度妹に借りてみようと思います。

ドラマティックという点では望海さん的なのかもしれませんが、おそらく今までとは違った新しいヒーロー像の望海さんが観られるのではないでしょうか。

私は古い良きもの(作品)を大切にしてほしいという気持ちが大きい方ですが、ターコさんのサヨナラ公演で、ターコさんのあて書きのような作品、
2人は全くタイプの異なるトップなので、望海さんの魅力も存分に生かされるよう、小柳奈穂子先生の新たなアプローチに期待したいと思います^ ^

十分期待できるでしょう!
望海さんですから!!

ただ、
チケットが取れるのでしょうか。
 

■主演・・・望海 風斗、真彩 希帆
◆全国ツアー:2019年10月12日(土)~11月10日(日)

宝塚ロマン

『はばたけ黄金の翼よ』
~原作「風のゆくえ」粕谷紀子(集英社クイーンズコミックスDIGITAL版)~
オリジナル脚本/阿古 健
脚本・演出/小柳 奈穂子

粕谷紀子氏の劇画「風のゆくえ」を原作とした『はばたけ黄金の翼よ』は、1985年に雪組トップスター麻実れいのサヨナラ公演として上演され鮮烈な印象を残した作品。この度の雪組全国ツアー公演において、演出・小柳奈穂子による新たなアプローチで34年振りに宝塚歌劇の舞台に甦ります。
中世の北イタリア。勇猛果敢なイル・ラーゴの若き領主ヴィットリオ・アラドーロは、宿敵である隣国ボルツァーノとの戦において、領主カンポ公を討ち果たす。和平の条件としてカンポ公の妾腹の娘クラリーチェとの結婚を要求したヴィットリオだったが、結婚式の夜、彼女から父の敵として短剣で斬りつけられる……。自らの手で運命を切り開こうとするクラリーチェに心を奪われるヴィットリオ。そしてクラリーチェもまた、非情な支配者の顔の奥に秘められたヴィットリオの優しさに触れ、次第に彼に惹かれていく。しかし、長年覇権を争ってきた両国間に渦巻く権謀術数が、二人の前に立ちはだかり……。
敵同士の二人が、真実の愛によって結ばれるまでを、ドラマティックに描く物語。

引用:宝塚公式ホームページより

 

『ハリウッド・ゴシップ』

 

もう一つは彩風咲奈さん主演の作品です。
彩風咲奈さん、主演おめでとうございます!
ハリウッドを舞台に、こちらもドラマティックな作品みたいですね。
 

■主演・・・彩風 咲奈
◆KAAT神奈川芸術劇場:2019年10月11日(金)~10月17日(木) 

一般前売:2019年9月8日(日)
◆シアター・ドラマシティ:2019年10月23日(水)~10月31日(木)
一般前売:2019年8月25日(日)

ミュージカル・スクリーン
『ハリウッド・ゴシップ』
作・演出/田渕 大輔

映画スターを志しながらもチャンスに恵まれないコンラッドは、これを最後にと、新人発掘を謳う大作映画のスクリーンテストに臨む。しかし主演に選ばれたのは今をときめく若手スター、ジェリー・クロフォード。新人発掘の謳い文句は単なる話題作りだったのだ。その事実を知ったコンラッドは、怒りに任せスタジオへ。だがそこで、彼は往年の大女優アマンダに見出される事となる。彼女はコンラッドに、スターになるための演技や身のこなし、更には、聴衆の目を惹きつける“秘策”をも伝授するという。そんなアマンダにはある思惑があった。それは彼女を踏み台にしてスターとなったかつての恋人、ジェリーへの復讐。やがて、スターの素養を身に付けたコンラッドは、アマンダと共に先の映画の制作発表会見へと乗り込んで行く。そこにはジェリーの新たなロマンスの相手と噂される無名のヒロイン、エステラの姿も。驚く彼らを前に、コンラッドはでっち上げの“ゴシップ”を披露し、悲願であったスターへの道を歩き始めるのだが……。
1920年代のハリウッドを彩るスキャンダラスな“ゴシップ”をモチーフに、虚構の街で夢を紡ぐ人々の光と闇をドラマティックに描く。

引用:2019年 公演ラインアップ【KAAT神奈川芸術劇場公演/シアター・ドラマシティ公演】<2019年10月・雪組『ハリウッド・ゴシップ』> | ニュース | 宝塚歌劇公式ホームページ

 

 

咲ちゃんが主演をしたのがもう2年前ですか。
この2年の成長振りは素晴らしいですね。
貫禄さえ感じます。

最近の咲ちゃんは個性の強い役も多いですが、どのような役なのでしょう。
出演者の振り分けが気になりますが、こちらも期待できそうですね。

ということで、雪組もベルばらではありませんでした。

これで今年の雪組は『20世紀号に乗って』『PR×PRince 』『壬生義士伝』『Music Revolution!』『はばたけ黄金の翼よ』『ハリウッド・ゴシップ』とかなりバラエティに富んだラインアップになりました。

雪組公演、春には大いに笑い、夏にはおそらく泣かされて、ショーでは熱く、
そして秋にはまた新しい感動をいただけそうで楽しみが続きます。

雪うさぎ 

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雪組『PR×PRince』4/4 感想〜永久輝せあ主演〜Bow Happy Romance

プリンス永久輝せあ

 

町田菜花先生(演出・脚本)のデビュー作品『PR×PRince』今日千秋楽を迎えました。
無事にこの日を迎えられて本当におめでとうございます
少し日にちがたちましたが、4/4観劇レポです。

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満を持しての永久輝せあバウホール単独主演公演

ひとこちゃんの魅力が最大限に引き出されて、
宝塚の原点であるときめきを感じさせてくれる作品でした。

時代設定は現代で、全体的に遊び心が満載、
イケメン王子3人を中心に、個性的な登場人物を配して、ストーリーはテンポ良く進みます。

町田先生が貧乏なペキエノ王国の象徴として描きたかったのは心の豊かさだそうですが、
心の豊かさの根本にあるのは、やはりでした

1人の女性を大切に思う愛
王国への愛
忘れられない愛
見守る愛

様々な愛の形が散りばめられていて、わくわく感もあり、ホロリとするところもあり、見終わったあとは、すさんだ私の心でさえ(T T) 愛で満たされておりました

 

。o♡o。+。o♡o。

 

今回は宝塚ブログ界の愛の巡礼(うさぎ独断命名)、すみれの国日記ルルさんと、観劇をご一緒させていただきました。
ルルさんの視点は新鮮で、発想が豊かなのでお話していて色々な発見がありました。

観劇前のランチ、観劇後に駅での謎の立ち話 約2時間弱^^;
濃密な楽しい時間となりました。

 

永久輝せあ  第一王子ヴィクトル

 

このストーリー、笑いがたくさんあります。

例えば、ひとこプリンスがメガネをつけた時と外した時の人格が変わるところは最大の見どころ。

メガネをかけた可愛く内気なプリンスと、メガネを外した時に現れる自信に満ちたかっこいいプリンスと。

セリフや歌声、表情、体つきまで変わります。
そうです、ヴィクトルの中にもう1人別の王子がいるのです。

笑いを誘う面白い場面なのですが、かなり研究されたのでしょう。
自然なコミカルさ(←これが難しい) で、とてもいい演技でした。

 

メガネをかけた時のちょっと気弱なプリンスは、実は王国の環境問題に取り込む熱い志を持った研究員でもあります。

ヒロインのエル(潤花)は、誠実で優しいメガネをかけている王子様に恋するのです。
メガネを外した時のキザで積極的なヴィクトルに戸惑うエル。→最後には愛の力で人格が一つになります。
そんな2人の初々しいロマンスがとても素敵に描かれていました。

 

宝塚の王道とも言えるプリンス役、
もしビジュアルだけを武器に演じるなら印象の薄いプリンスになってしまうでしょう。
ですが、私たちの目の前のプリンスはそうではなかった。

ひとこプリンスは2つの人格を使い分け、どちらの王子も生き生きと舞台の上で息づかせ私たちを魅了してくれました。

 

もう一つ注目したいのは男役としての色気。
ひとこちゃんは爽やかなイメージの方が強いですが、時折見せる憂いを含んだ表情がとても美しい。

2~3年もすれば、大人の色気も加わり、役柄の幅も更にグンと広がるでしょう。←言い切ってます。


今の雪組は上級生も下級生も層が厚くてスター揃い
真ん中に立つと俄然輝く永久輝せあ

ひとこちゃんの今後の活躍の場はどのようになっていくのか。
目が離せません。

 

綾凰華 & 彩海せら

 

2人の弟プリンス役。
仲のいい兄弟です。
権力争いだとか恋人争奪戦だとかメラメラしたものは全くありません。
ひたすら美容や体力づくり、兄の恋が成就するように協力したり、見守ったり。

 

第ニ王子 綾凰華   ヴァレンティン

過去のほろ苦い恋の経験から美しさを保つのに余念がない、ナルシストなエステ王子。
あやなちゃんのコメディ役は初めて。
優しい面差しでスタイルも良く、どんな役柄も演じられるイメージがあって、お芝居が上手いのでいつも惹きつけられます。
今回もテンポの良い台詞回し。

雪組では望海さんの実弟オーギュスタン役や、弟分の沖田総司役、
新公では望海さんの役を演じることが多かったですね。

望海さんの影響を受けつつ綾凰華の個性を伸ばして、独自の男役スターとして花開こうとしている状態でしょうか。

 

第三王子 彩海せら  ヴァルテリ

あみちゃんには驚きました〜できる人ですね〜若さ溢れる体育会系王子を好演 !
エリックの子供時代の記憶が新しいですが、華もありますねー。

堂々としていて舞台映えする美しさに加えて歌も演技も上手です。
第三王子は若さゆえにちょっと失敗してしまうのですが、その辺のお芝居も良かったですよ。

 。o♡o。+。o♡o。

綾凰華、彩海せら、20世紀組の縣千など、
雪組の若い芽がぐんぐんと伸びてきています!

 

可愛い娘役たち

 

潤 花  エル

このストーリーのヒロインですが、かのちゃんは笑顔が素敵ですね。
笑った時のお口が可愛いくて印象的。
華やかな容姿はファントムの舞台でもパッと目に飛び込んできました。

課題は歌だとよく言われますが。
そうですね、特に高音部分が気になりますか。

エルは王子のラボの研究員の理系女子、可愛いけれどしっかり者です。
そして腕っぷしも強い。
そんな元気なエルの特徴がよく出ていました。

かのちゃんは良い意味で大らかなイメージがあるので、その持ち味を大切にしながら成長してほしいです。

 

星南のぞみ  ダイアナ 

あやな王子の初恋の人なのかどうなのか、ちょっとミステリアスな役。
どちらかと言うと美人系のりさちゃん。
さほど出番が多いと言う感じはなかったけれど、かのちゃんやみちるちゃんの可愛いさとは対照的に、クールで大人っぽい雰囲気で存在感を出してました。

 

彩 みちる  マリー

あみ王子と (今どきと言われてましたが)お手紙のやり取りをしている虫さんラブの変わり者のお姫様。
とっても可愛いんです〜♡ 全てが‼︎
このキャラクターの設定とってもいい^^ 結構ハマりました。
あみちゃんとの並びも夢のように可愛い2人、これからもみちるちゃんには頑張ってほしいなぁ。

 

光るベテランの存在感

 

ビジュアル良し、性格良しの申し分のない王子たち。
どのように育てればこうなるのでしょう。
親の顔が見てみたい!

と思ったら、
はい、このお二人でした。

ペキエノ王国の王と王妃

奏乃はると  アンセルム王
舞咲りん      ベアトリス王妃

にわさんは組長になられての初めての舞台、さすが貫禄です、温厚で優しそうな王様。
ヒメさんはカルロッタから一転、ミーハーでお気楽な可愛い王妃様。
2人ともラブラブなご夫婦で、なるほどー、このお2人のご子息なら愛情深い子に育つわねと納得しました。

早花まこ ひとこ王子の乳母アリーチェですが頼りになりそうな感じ、さすが演技派ですね!

 。o♡o。+。o♡o。

隣国の敵役の3人組

愛すみれ  王女リリー→迫力ある!
笙乃茅桜  秘書ローズ→仕事出来そう
煌羽レオ  見守り役ギャレット→

この舞台ですっごく目立ったのは、カリちゃん、煌羽レオさん。
驚きのセリフ無し!
動きと表情だけで全てを表現します。

何しろ動作がいちいち決まって、かっこいい。
若いイケメンたちの中で大人の色気ムンムンのおいしい役でした。

フィナーレでは、あいみさんが歌い、カリちゃんとひーこさんのダンスがあって眼福でした!

。o♡o。+。o♡o。

ユニークな大臣3人組

叶ゆうり→渋さが光るカスパル
ゆめ真音→歌うま大臣ダミアン
一禾あお→軽めの大臣エリアス

それぞれとってもユニーク、この3人の設定も面白い存在でした。

 

 

最後に

 

フィナーレはプリンスとプリンセスのデュエットダンスがとても美しくて夢の世界
ひとこちゃんは凛々しい衣装に金髪の王子様が本当によく似合います

私はどちらかと言うと白いキラキラの王子さま系より渋い大人のいぶし銀系が好きなのですが、王子様もいいですね(笑)
ひとこちゃんの顔が好みなのかもしれませんが。(←そこ)

作品はとても良かったと思います。 

環境汚染という現代にも通じる問題を現代の小さなペキエノ王国を舞台に、新しいアプローチで取り上げたところや、
遊びも取り入れながら、それぞれのキャラクターの見せ場があったことも◎

ベースとなるプリンスたちのラブロマンスも上手く描かれていて、ワクワクしながら観ることができました。

永久輝せあさんと町田菜花先生、二つの新しい力がこのバウホールで結集して実を結んだ感じでしょうか。
素敵なミュージカルでした

 

雪・うさぎ 

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