風のワルツ

宝塚歌劇、楽しくブログで綴ります。

花組「ポーの一族」観劇感想〜刹那の輝きを残して

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ポーの一族、観劇感想です。

華やかな舞台でした。

明日海りおさんが、子供時代を可愛らしく無理なく演じることは可能なのか。
声の出し方、所作、顔つき、スタイル、雰囲気、どれか一つでも違うと子供には見えない。
そのようなことを考えながらの観劇。

 

エドガー役、明日海りおさん。

懸念していた子供時代のエドガーが可愛い。
そしてかっこいい!
さらに違和感なく少年時代へと移って行きます。
ここでも不自然さは全く感じませんでした。

再演物が多く、また今までの相手役との相性もあってかどうか、今まで何となく明日海りおならではの輝きが100%発揮されてないように感じてました。

エドガー役は今の宝塚でみりおさんにしかできない役でしょう。
ゆきさんとの信頼関係も感じられるし、トップとして円熟期を迎えたみりおさんに更に大きな期待がかかります。

最後まで歌と演技力でストーリーを引っ張っていった明日海りおさん。
運命に翻弄されるエドガーを、丁寧な役作りで演じられるのは素晴らしく、明日海作品の中で1番好きな役になりました。

 

男爵の瀬戸かずやさん、素敵でした。
ストーリーの要となるかなり重要な人物です。
出番も多く目立ってました。
このような渋い役を演じらられる貴重な人。
ポーの一族の不思議感も良く出ていたと思います。

クリフォード役の鳳月杏さん
いやぁ、かっこいいですね~
歌も上手くて存在感抜群!

次の公演ではどんな役をされるのか創造意欲を掻き立てられる実力派スターさん。
博多座では中大兄皇子を演じられますが、かなり期待しています。

 

仙名彩世さんとちなつさんの二人きりの場面にはドキドキ
一転、結末へと続く激しいシーンへ
終盤の大きな見せ場です。

ここでもお二人はしっかりしたお芝居されるなぁと感動しました。

ゆきさんは声も綺麗で演技も安定感があり素敵な人です。
ただお芝居の性質上、ヒロインだけど通常のヒロイン像ではない。
新しい形のヒロインと受け取れば良いのか・・

ゆきさんは博多座では正統派ヒロイン、額田王女役。
みりおさんとの大人の作品が楽しみです。

メリーベル役の華優希さんは儚げで原作とイメージが合っていますね。

花組さん、層が厚くてとても充実しています。

 

最後にアラン役の柚香光さん

以前から、れいさんはとても目立つ綺麗なスターさんという印象でした。
観る度ごとに存在感が増してきて。

今回アラン役はれいさんにぴったりの役。
ビジュアルだけでなく、アランの持つ苦悩もよく伝わってきて演技も良かったと思います。

今後にますます期待が高まります。

 

歌で繋がれてストーリーが流れていく、宝塚だからこそ出せる世界観

最後のシーンで新たなる地に現れたエドガーとアラン
いずれそこも去って行くのでしょう
一瞬の輝きを残して。

劇画のように美しい世界に浸ることができました。

 

 花・うさぎ