『誠の群像』観劇の感想です。
『誠の群像』の主題歌を歌いながら土方歳三(望海風斗さん)登場
望海さんの歌はさすがで聞き惚れます。
キリッとした風貌のクールな眼差しは土方歳三にぴったり。
あの熱いロベスピエールとはまるで別人です。
そのロベスピエールに続いて土方歳三も、はまり役でした。
幕末には多くの英雄たちがいて、誰を主軸に置くかで善悪の描かれ方さえ変わってきます。
新撰組もヒーローにもダークヒーローにもなりうる輩たち。
それでも近藤、土方、沖田を中心に個性豊かなメンバー達はいつでも私達を魅了するのです。
今回のヒーローは土方歳三
鬼の副長と恐れられる存在で自分にも厳しい人。
劇中、土方が歌います。
心を 凍らせて
愛を 眠らせて
・
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優しさは心の奥に 置き去りにしたままで
副組長としての厳しさを保つ為、仲間への涙も、好きなお小夜への想いも
凍らせて眠らせて、心の奥にしまい込んでいるのです。
そんな両面を合わせ持つ土方の辛さや切なさの表現を、望海さんは見事に演じてくれました。
そして土方に想われるお小夜役を真彩希帆さん。
真彩さんの歌声は本当に綺麗
演技も安定していて、だいもんとは息もぴったりのベストカップル♡
『ファントム』は期待大・大・大です。
隊士の山南敬助は、新撰組にあって文武両道で穏やかなイメージのある人ですが、優しい雰囲気の彩風咲奈さんが好演。
後半はガラリと変わって榎本武揚役を演じられてました。
咲ちゃんは望海さんとは全然持ち味が違うので、それがまた良いですね。
勝海舟役の彩凪翔さん。
翔くん、和物よく似合っていて素敵でした。
包容力があって自由な勝海舟役も良かったです。
翔くんは雪組にとって本当に大切な人だと再確認^ ^
沖田総司役は綾凰華さん。
優しくて強くて儚い総司役にぴったり。
新公主演で力をつけてきて、これからが楽しみな人です。
今回はショーでも大活躍でした!
『誠の群像』のお稽古に望海さんは初演の土方歳三役の麻路さきさんから譲り受けた着物を着て現れたそうです。
優しい先輩に恵まれてだいもん幸せですね。
素敵なエピソードです。
お芝居は土方歳三の新選組時代から最期までを、わかりやすいストーリー展開で私を惹き込んでくれました。
ストーリーの終わり
土方歳三は最期に何を求めていたのか。
武士として、男としてどのように美しく散るのか。
土方歳三の名前が歴史の中に刻まれているように、私もこの作品の中の土方歳三を刻んでおきたいと思います。
雪組の皆さん、素晴らしい舞台をありがとうございました。
雪組公演、次は『凱旋門』です!
雪・うさぎ