ダ・ヴィンチが描いた記憶
『異人たちのルネサンス』
闘争や陰謀が物語を覆っていますが、中核にあるのはノスタルジックな純愛。
その一点 (純愛) に心を掴まれたなら、他はどうあれ心に響く作品だと思います。
権力抗争などをもっと全面に押し出して、迫力ある展開を期待すると、やや物足りないかもしれません。
確かにその方がストーリー的には引き込まれる可能性がありますね。
が、私は2人の純愛に心を掴まれました♡
もう1度観たくなる作品です。
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心を掴まれること以外にも良かったと思える点があります。
1つ目は、ショーもお芝居も役柄がトップの真風さんに合っていて、他のキャストもそれぞれの持ち味が生かせていたように感じられたことです。
特に愛月さんの存在が光ります☆
2つ目は主題歌が良かったこと。
3つ目は宙組の和物ショーが新鮮で、且つストーリー仕立てになっていたので、そこを楽しむこともできたことです。
また、男役の皆さん日本物の鬘や着物がとても似合っていて美しく、眼福でした。
まどかちゃんも綺麗ですね☆
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感想は、登場人物を大きく4つのグループに分けて書いてみます。
①レオナルドと工房の仲間たち
真風涼帆、澄輝さやと 、和希そらなど
②ヒロイン・カテリーナ
星風まどか
③権力者メディチ家の人たち
芹香斗亜、桜木みなと、純矢ちとせなど
④グイド司教と陰謀家たち
愛月ひかる、凛城きらなど
主要メンバーがバランス良く分かれてますね。
レオナルドと工房の仲間たち
改めて、
真風さんが演じるのは、天才レオナルド・ダ・ヴィンチ
天才というのは孤独なもの。
その孤独を埋めてくれたのが少年時代に出会った少女カテリーナだったという設定。
真風さんは光と影を併せ持つイタリア人のマエストロ(芸術家)がよく似合う。
想像以上にピタッときました。
そしてレオナルドには一緒に働く工房の仲間たちがいます。
張りつめたストーリーの中で、どこかコミカルで明るい職人仲間たちです^ - ^
ペルジーノ 澄輝さやと
ボッティチェリ 蒼羽りく
クレディ 和希そら など。
皆さん役に溶け込んでいていい感じです。
特に和希さんは歌も上手く華があり目を引きました。
謎の微笑み
カテリーナ 星風まどか
訳あって権力者の愛人でありながらも、少女のままのガラスの心を持ってる女性。
演出の田淵氏がまどかちゃんに期待したのは、そんなアンバランスな色気だそう。
今のまどかちゃんにぴったりの役柄だと思いました。
可愛いだけではこの役はできない。
レオナルドの心の中にずっといた女性であり、再会後に心血注いで描いた女性です。
どれだけ魅力的なんでしょうね〜♡
難しい役だと思います。
まどかちゃん、怪我の様子はどうなのでしょう。
不具合を全く感じさせない好演でしたが、早く治るといいですね。
まどかちゃんはこの役で新しい扉を開いたのではないでしょうか。
権力者メディチ家
ロレンツォ 芹香斗亜
ジュリアーノ 桜木みなと
ロレンツォはオレ様キャラのカッコいい役です。
キキちゃんはクールに素敵に演じてました。
花組から続いて2番手時代が長いので、どのような役も安定感があり安心して任せられますね。
ロレンツォのビジュアルも完ぺき!
ジュリアーノのずんちゃんも個性の強い役で印象に残りました。
甘い顔立ちだけど、WSSのアニータなど結構引き出しの多い人だなぁと今回改めて感じました。
美しいし、これからますます期待大です。
黒いフィレンツェ司教
グイド司教 愛月ひかる
今回もあいちゃんの存在は宙組の大きな強みだと感じました。
花組の鳳月杏さんにも感じられる素晴らしさ。
2人のお芝居を観るのはいつも楽しみです。
グイド司教は悪役ですが、渋くてカッコいい。
善のお面を被った悪の司教様ぶり、ぜひご覧になってみてください^ - ^
小声で。
そういや最近おじ様キャラにハマりつつある私。
何故だろう。
やっぱり歳のせいなのか・・^^;
だけど、ホンモノのおじさんには(余程でない限り)興味はないかな^^;
ジェンヌが演じる素敵なおじ様がいいです。(//∇//)
もう1人、印象に残ったのは、カーニバルの夜の祭で歌い踊る、風馬翔さん。
凄くカッコいい!
極上のフィナーレ
これは真風さんがホントに素敵
黒い衣装も白い衣装もどちらも素敵
デュエットダンスは夢白あやさん、代役を頑張ってられるのですが・・
まだ研2、大変だと思います。
本役さんの復帰が待たれますね。
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「ルネサンス」とは「再生」のこと。
田淵氏によると、登場人物それぞれが、何かを取り戻すなり発見することが、作品のテーマだそうです。
そして「異人」とは魂の解放に向かっていく人たちのことらしいです。
なるほど。
そのような意味合いならば、
人は、いつの時代でも、魂の解放を求め旅をする異人なのかもしれないですね。
もちろん、私たちも。
宙うさぎ♡