風のワルツ

宝塚歌劇、楽しくブログで綴ります。

月組『アンナ・カレーニナ』感想③はライビュで!〜愛の巡礼

 

『アンナ・カレーニナ』 千秋楽

 

『Anna Karenina』千秋楽の幕がおりました。
おめでとうございます。

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この公演、舞台を一度、そして今日のライブビューイングと2度観劇する機会がありました。


ライブビューイングならではの良さがありますね。
ポイントでのクローズアップはもちろん、バウホールなどのような小劇場で人数も限られている場合は、全体的に観ることもできて満足度は高いです。

 

トリデンテの魅力


改めて、美弥るりかというスターはやはり独特の空気感を持つ人だなぁと。
登場するとふっと場の空気が変わります。
それは舞台だけではなくて、映像からも感じられるほどです。

美弥さんは色気ある男役の代名詞になってますが看板に偽り無し、他に類のない妖しい美しさが最大の魅力でしょう。

大きな瞳は静かに、それでいて熱く輝いて、恋に狂うヴィロンスキーを情熱的に演じる美弥さんがとても美しく、完全に魅入られました。


そして、ノーブルな顔立ちと静かな雰囲気からどこまでも正統派の月城かなと・・
と言いたいところですが、意外と謎めいたところもある人。

メジャーな作品で例えるなら、エリザベートやベルサイユのばら、どの主要人物を演じても大きくイメージを外してこないと思う。
私の場合、役の振り幅が大きい人を謎めいた人と言う。

個性派スターがひしめく月組の中で、それもまた一つの大きな個性となり武器にしてほしいと思うのですが。

今日のれいこカレーニンはかなり素晴らしい!
前回舞台で観た時より更に役に近づいてきているのか、カレーニンの切なさが強く感じられました。


海乃美月さんはやはり美弥さんととても相性良く感じます。
お芝居の呼吸、デュエット、ビジュアル、全て綺麗に合ってました。

去年ラスパでゼルダを演じたことは、このアンナ役に大きく生きているような気がします。

ゼルダもアンナも難しい役ですが、このように重い役を任せられるのは、やっぱり海ちゃんなのかなと。

とにかくこの月組トリデンテは素晴らしい。 


これは前回の舞台での観劇感想です。↓↓
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さて、その他の登場人物の中で、特に印象に残った方を書き留めておきます。


夢奈瑠音 / コスチャ
きよら羽龍 /  キティ

コスチャ(レーヴィン)は私がこの物語の中で1番好きな人物です。
生きる力をがみなぎり、愛する人を大きく包み込んむ優しい人で、小説ではアンナと並ぶくらいの大きなウエイトを占める人物です。

舞台でのコスチャとキティは、ヴィロンスキーとアンナと対照的な生き方をする2人として登場しますが、コスチャを夢奈さんは大らかに演じていて朴訥な感じがよく出てました。

 

そのコスチャが愛するキティ役の、きよら羽龍さん。
まだ研一なんですね。
落ち着いていて歌える人だなぁと。
娘役さんの名前としてはインパクトもありすっかり覚えました^ ^
かなり楽しみな人ですね。


光月るう /  スティーバ

アンナの兄で、とてもユニークで憎めない人。
欠点は女好き。
けど、男であるがゆえにアンナと違ってさは社会的制裁にあうこともなく、嫁さんと揉めながらも自由に生きてる人。
るうさんはひょうひょうとした演技で、私のイメージするスティーバにぴったりでした。
 
英かおと /  セルブホフスコイ

ヴィロンスキーの友人で、青年将校。
申し分のない婚約者がいて、言わば人生の王道を歩んでいる人。
そのエリート将校を爽やかな演技で表現。


ヴィロンスキー、カレーニン、コスチャ、セルブホフコイと、生き方も考え方もバラバラの男たち。
ロシア文学は登場人物が多い分、誰かに感情移入しやすく、思うより親しみやすいと思います。
 

また、専科からヴィロンスキーの母親役として五峰亜季さん、
アンナたちの友人役として美穂圭子さん、さすがの演技でした。

 

宝塚の「愛の巡礼」


カーテンコール
組長るうさんがご挨拶の最後に「では、お待たせしました。宝塚の愛の巡礼、美弥るりかでございます」と、美弥さんを紹介。

美弥さんにそういう呼び名があったの?
知らなかった。

美弥さん、るうさんのことは「セクシー組長」と言われてましたが。


映画館も笑いが起こってましたが、アンナとヴィロンスキーも、ある意味「愛の巡礼」であったのかと。

 

この作品のテーマでもある「愛」

愛の巡礼こと美弥るりかさんにぴったりの愛に満ちた舞台でした。

美弥るりかという素晴らしいスターの今後が気になってしょうがない、今夜。


月うさぎ