風のワルツ

宝塚歌劇、楽しくブログで綴ります。

雪組『20世紀号に乗って』感想➂ 夢と現実〜朝美・真那・ 縣〜

 適材適所のキャスト

 

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この舞台の観劇前に映画版を見た時、宝塚でオリバー役とオーエン役は誰だろうと考えました。

オリバー役は咲ちゃんだと思っていたので、彩彩コンビかな…と予測していたのですが、真那ー朝美コンビ。大きく外れました。


言い訳として
まさか咲ちゃんが、ああ来るとは思わなかったので。

↓感想⓵です

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↓感想⓶
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 感想の続きです。

 

朝美絢  オーエン

 

オスカーの宣伝担当。
登場シーンが多めのお得な役どころです。
やっぱりイケメンですね。
アル中気味ですけど。

見た目はシャンドン伯爵を彷彿とさせ、中身はショレっぽい人が顔を出します。
あーさは役付きが良くて、毎回着実に結果を出している感じがします。
この公演でも大活躍で、コミカルで可愛いあーさを堪能できました。

今後は、自分の魅せ方を更に磨いて、理想とする男役像の完成形に向けて突き進んでほしいですね。

希望ですが、あーさにはナルシストで思いっきりキザってる役が見たいです。
ジゴロなんかもいいかな。

 

真那春人  オリバー

 

オスカーのマネージャー
独特のいい味を出してコメディ感を高めてくれます。
うまいなぁ

三銃士の中ではフェアリー系のお顔立ち、オスカーに怒鳴られてばかりでお気の毒…でもちょっとくせ者…だけど胃潰瘍持ちで気が弱そう >_<

とにかく役の振り幅が大きいので雪組にとって無くてはならない貴重な人ですね。

別箱公演では大きな役がつくので、キャストが発表された時にはなるほど~! と思いましたが、期待通りの活躍で笑わせてくれました。

   ε=ε=⋤⋥⋤⋥⋤⋧。

落ちぶれたプロデューサーと、胃潰瘍のマネージャーと飲んだくれの宣伝担当
わちゃわちゃ感がたまりませんでした。

かくして三銃士(望海・真那・朝美)のキャストは大成功!

咲ちゃんと翔ちゃんが、それぞれの自分のポジションでしっかり役を作り素晴らしい活躍をしてくれたことで三銃士も生きてきましたね。

 

京三紗  レティシア

 

乗客たちを巻き込んで引っ掻き回すとんでもない老婦人役です。

雪組の組長から専科へ移られたのが23年前、汝鳥 伶さんと同期ということで、宝塚で過ごされている歳月の長さには感慨深いものがあります。

記憶に新しいのは月組カンパニーの敷島瑞穂先生役。
強く凛とした役でしたが、今回は真逆の役です。

ひょうひょうとしたおとぼけの演技が役にぴったりで、ソロもあって大活躍、こんなに大きな役の京さんを始めて観たので嬉しかったです。

甥役の真地佑果くんと彼の妻役の朝月希和ちゃんは今回は脇を固める感じになりました。

 

縣千  マックス

 

ブロードウェイのヒットプロデューサー役

縣くんは華があって貫録さえ感じて若手男役スターの中で私が最も注目している人です。

コメディは難しいと思いますが、健闘されてましたねー。
髪型も役柄に合っていて良かったです。

フィナーレではセンターで娘役4人とステッキ片手に得意のダンス!
まだまだ伸び代があるし、これから上級生にたくさん学んでほしいですね。

 

愛すべきキャラクター

 

その他にもユニークな登場人物が盛りだくさんでした。

久城あす 
ドクター役ですが、最後の場面が大笑い、表情での表現力が秀逸でした!
あすくんは歌がとても上手なのでショーの時でも一度たっぷりと聞かせてほしいなぁと思います。

 ポーターさんたち
彩凪翔さんと一緒のタップダンスは素晴らしかったです。
パッと目をひくのは眞ノ宮るいくん。
全ツのSUPER VOYAGERの時の妖艶な美女が忘れられません。
そして諏訪さきくんは何をしても上手いですね。
踊って良し歌って良し。
こらからの活躍を期待したい人です。

舞台女優イメルダ役の沙月愛奈さん、リリーの付き人アグネス役の千風カレンさん、議員グローバー役の透真かずきさん(←爆笑)、など皆さん適役、好演でした。

 

最後に

 

一般的に笑いのツボはアメリカと日本は少し違うようです。

私の知人のアメリカ人夫妻(日本語ペラペラ) は、柔軟な方たちで、来日後すぐに日本文化には慣れたけど、どうも日本人の笑いがわからなかったと。
自国で受けたジョークもあまり日本では受けないんだと言われてました。→半分くらいは面白かったけど。

12年たって、今では立派な親父ギャグを言い→別の意味で面白くないのですが^^;
ボケツッコミまで芸人並みになられましたが、日本とアメリカの笑いの文化の違いを感じました。

 

そんな中でこの作品は、日本人にもわかりやすい笑いと楽しさが詰まった作品だと思いました。

今まさに充実期を迎えた望海風斗と真彩希帆のトップコンビと雪組メンバー、京三紗さん、適材適所のキャストで素晴らしい舞台であったと思います。

 

  ε=ε=⋤⋥⋤⋥⋤⋧。

 

このミュージカルは残念ながら版権の関係でライビュもなし、映像にも残らないようですが、舞台の完成度を考えると上演されたことには大きな意味があったと思います。

私は一度の乗車でしたが、この一度の乗車がどれほど大きなものだったかとひしひしと感じます。

東京で雪組公演を観劇するのも初めての経験で新鮮、舞台を満喫して東京の友達にも会えて良い思い出になりました。

 

帰ってきたら待っているのは現実の日々。
現実があるから夢を見ることができる。

とびきり楽しい夢を見ることができました。

 

  ε=ε=⋤⋥⋤⋥⋤⋧。

 

明日は雪組バウホール公演の『PR×PRince』を観劇予定です。
この数日間、普段の私の行動からすると夢を見過ぎているかもしれません。(月組公演もこっそり観ました。)
現実があってこその夢だよ、と自分に言い聞かせつつ、

明日は楽しみたいと思います。

雪うさぎ