風のワルツ

宝塚歌劇、楽しくブログで綴ります。

雪組『ハリウッド・ゴシップ』感想(後編) 彩凪翔 ー 熱演が光る

『ハリウッド・ゴシップ』感想(後編)、彩凪翔さんが中心の感想です。
ネタバレ含みます。

 

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彩凪翔の輝き

 

この公演を観て、彩凪翔主演の舞台を観たいなーという願望が芽生えています。

ジェリー役は熱演でした。大変魅力的でした。

咲ちゃんがぐいぐいお芝居を引っ張り、翔ちゃんがスパイスとなり絡んでいきますが、
彩彩2人のバランス彩潤彩トリデンテ、とても良かったのではないでしょうか。


数年の翔ちゃんの役の振り幅の広さー王子様から大人のクールな役、色の濃い役までーは演技ビジュアルともに秀逸で素晴らしい活躍です。

若い頃はビジュアルの良さが注目されがちでしたけど(私もそうだった)、誠の群像辺りから私の中で役者としての翔ちゃんの存在も大きくなってきました。

 

ジェリーの輝き


ジェリーは押しも押されぬハリウッドスター⭐︎

登場からスターオーラ全開でかっこいい。
翔ちゃんは華やかな容姿なのでキラキラ系の役が似合います。
しかしキラキラしているだけではありません。

傲慢で野心メラメラ、モテモテ。
監督もご機嫌を取りまくるほどの売れっ子スター。

ジョニー・デップ、キアヌ・リーブス、トム・クルーズのような凄いスターなのかな…彼らよりずっと若いだろうけど。

過去には大女優アマンダの愛を利用して栄光の座に就いたという華麗なる遍歴もあり。
悪そうな匂いがするなぁ。←大変良い

そんなスター然としたジェリーの振る舞いが板についていてジェリーの個性がしっかりと伝わってくる演技でした。凄い!凪さま。

 

彩×彩


ハリウッドでの栄光はいつまで続くのか・・
追うものより追われるものの方が怖い。

彗星の如く現れた新進スター、コンラッド(彩風)の影に怯える日々。

コンラッドとジェリー、トップ俳優の座をかけての対決です。

咲ちゃんと翔ちゃん、2人の対決にドキドキ。

壊れていくジェリー
薬に溺れてしまう。
転落するのはあっという間。

ここからの翔ちゃん特に大熱演です。

サロメの彩凪翔


劇中劇の「サロメ」

悪役の翔ジェリー。
お髭がよく似合うも、薬のせいで精神が蝕まれてボロボロになりながら演じる。
役柄なのかジェリーなのか最早わからないほどの錯乱ぶり。

思いっきり暴れて崩れて堕ちていく翔ちゃんの演技がとっても良い、震える。

『サロメ』は聖書の中に出てくるお話。
首を取られるヨカナーンは洗礼者ヨハネで、イエス・キリストとはハトコになります。
母親同士(マリアとエリザベツ)が従姉妹です。

劇中劇ですが『サロメ』のような古典的な戯曲に現代的な翔ちゃんがピタッとはまるとは意外でした。

「彩凪翔」の可能性まだまだ広がりそう・・。

 

ジェリーと監督、プロデューサー


映画監督ロバート役の真那春人くん。
カフェのおじいさんもどちらの役もいい。
皆んなに振り回されて、仕事できるのかなと心配になりそうな監督です。

助監督役の諏訪さきくんは表情豊かで細かい演技ができる人ですね。

ゴシップ紙コラムニストの愛すみれさんはストーリーの語り部として安定した歌唱力。


プロデューサーのハワード役の夏美ようさん。
はっちさん、声に圧がありアクの強いプロデューサーもさすがの演技です。
先日、大劇場公演で英真なおきさんと一緒に観劇されているところに遭遇しましたが、ふとお2人の星組時代を思い出しました。
何の公演だったか中堅スターの頃、ぴちぴちの革ジャンで2人で歌いながらの銀橋のシーン…。

そのお二人が今も専科で活躍されていることはとても嬉しいです。


作品の話に戻りますと、ジェリーやコンラッドと、監督やプロデューサーとの関係がシビアに分かりやすく描かれていたので、ストーリーに入りやすい印象がありました。

 

最後に


ダンスも翔ちゃんの大きな魅力

フィナーレの彩風ー潤のデュエットダンスはとても美しいものでした。
そして何ですか!彩凪ー縣コンビのかっこいいタンゴ!圧巻でした!
2組のデュエダンに感動で萌え転がりました。コロコロコロ➿

『ハリウッド・ゴシップ』は咲ちゃんの主演としての安定感と翔ちゃんの熱演、ヒロインその他の皆さんの好演もあり、見どころが多くて楽しい舞台になりました。

翔ちゃん素敵でした!⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎


雪・うさぎ

 

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