風のワルツ

宝塚歌劇、楽しくブログで綴ります。

宙組『アクアヴィーテ!!』感想〜琥珀色の誘惑

 

 ウィスキーの美しい琥珀色の輝きは熟成の証だとか

 

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宙組公演のショーがとても素敵でした。
雑感になりますがお付き合いいただければ嬉しいです。

 

ウィスキーに合う宙組生


カクテル、ワインに続く藤井大介先生の今回のテーマはウィスキー

苦さと甘さに酔い痴れることができるでしょうか。


プロローグではスツールに腰掛けて真風さんセリ上がり。
グラス片手に物憂げにブルースを歌う。

「真風涼帆」の魅せ方としては最上級のプロデュース、
ゆりかさん大好きな親友の悲鳴が聞こえてきそう。

思いっきりキザってる真風さんが見事に決まっていて絵になり、これからの展開にドキドキする、
そんな素敵な始まりです。

8章、男役の美学を熟知されているANJU先生の酒場でのタンゴの振付もとても素敵です。

星空の下で真風さんがひとり踊って終わるという幻想的なストーリーとこのシーンでのチェロが美しい。

チェロは人の声に1番近い低めの音色と言われているので耳に心地良く、響きに哀愁を感じることもあってこのシーンには効果的だと思いました。


キキちゃん(芹香斗亜)も色気があって芳醇なウィスキーのよう。
2人の異なるトップの元で2番手を経験し熟成された「芹香斗亜」、何とも言い難い眩い光を放ちます。

みりおさんの宝塚男役の正統派の美しさと、真風さんの男役のダンディズム、かっこよさが、
キキちゃんの持ち味のしなやかさやスタイリッシュなところにブレンドされて、唯一無二の魅力的なスターなったように思えます。

アフリカの野獣のシーンは燃え上がるウィスキーのように熱いイメージ だそう。

ワイルドなキキちゃんの歌、そらくんともえこちゃんのダンスなど、とても見ごたえのあるシーンでした。


今が花盛りのキキちゃん、真風さんとのコンビは最高潮…
…なだけに、気になるのは2番手時代があまりに長過ぎること。

矛盾するかもしれませんが、真風さんのトップ継続を望んでいないということではありません。
素敵な方ですから。

ほんとに人事とはままならないもので何が正解なのか我々が知る由もないことです。


ずんちゃん(桜木みなと)は、真風さんとキキちゃんの大人の色気の中で、爽やかな色気を醸し出します。

堂々とした歌にダンス、あの可愛かったずんちゃんはどこ行ったー?と思うほどかっこよくて大人っぽくて素敵になっていきますね。
ベネディクト役で大きな飛躍をして一回り大きくなったような。


真風さんとキキちゃんとずんちゃん、3人の見せ場、ウィスキーはお好きでしょ♪

観劇前に聞いた時は、まさか?と思いました。
たまにカラオケで歌いますし。(私声が低めなので竹内まりやver. 母は石川さゆりver.)←無駄な情報

実際に3人が銀橋で歌い始めた時は浮いた感じもなく流れに馴染んでました。
最近ショーでは宝塚の枠を超えた歌が歌われてるので慣れっこになったのかもしれません。
宝塚の歌にも演歌っぽいのもありますし。

そして3人が客席へ降りてそれぞれ順番に客席のターゲットへ甘い囁き…なんですが、口説き文句が半端ではなかったな。

お楽しみに。

 

星風まどかさんは歌もダンスも卒なくこなす優秀な娘役さんですが、このショーでも大活躍でした。
前から薄々感じてはいましたが、まどかちゃんはキキちゃんやずんちゃんとも合うんですね。

和希そらさんは歌もダンスも演技も全てにパンチが効いているところが好きで、宙組で1番注目している生徒さんなので活躍の場が凄く増えてきてとても嬉しいです。

 

その他印象に残ったこと

 

・錬金術師に扮する英真なおきさん、面白い役柄でしたね。
ウィスキーはある錬金術師が編み出したという説から要所要所に登場。

・女装?が多くてびっくり。
実羚淳さん、春瀬央季さん、七生眞希さん、和希そらさん、秋音光さん、皆さんとても綺麗ですが、ベテラン英真なおきさんの女装も美しく負けてらっしゃいませんでした。

・夢白あやさんのポジションがかなり高かったですが華がありますね。

・アクアヴィーテの意味である「命の水」
これが1番伝わってきたのは太鼓や笛の和楽器で表現された大地のエネルギーが溢れるシーン、素敵でした。
 

全体的な印象としては、真風さんとまどかちゃん、キキちゃんは盤石のトリデンテとして、桜木みなとさん、和希そらさん、瑠風輝さんら中堅スターも実力者揃いでショーのクオリティを上げているように思えました。

今年の宝塚のショーはどこも組らしさが生かされていて楽しい!

 

各組に因んだお酒


各組の作品に因んだお酒を見つけました。


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左上から時計回りに。

(花)シャルム→ (月)武蔵→ (星)モーツァルト→ (宙)白鷺の城→ 最後の雪が凄い→
(雪)フランチャコルタ リゼルヴァ ヴィットリオ モレッティ テアトロ アッラ スカラ フィデリオ 

ヴィットリオ(はばたけ黄金の翼よ)という文字を見つけられましたか。

 

最後に


かっこいいBARで、
あるいはお洒落で洗練された部屋で、
憂いを帯びた素敵な人がお酒を飲んでいると、それだけでドラマになり色々と妄想しますよね。(私だけ?)

プロローグに戻ると真風さんはそんな感じ。
そこから始まり最後まで酔いが醒めなかった。

トップの持ち味が存分に生かされて、宙組生の魅力を十二分に発揮。
疲れた日常からふっと離れて時間を忘れて楽しませていただきました。

 

宙・うさぎ 

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