風のワルツ

宝塚歌劇、楽しくブログで綴ります。

雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』感想② 危険な香りを纏う男マックス / 彩風咲奈

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このストーリーの登場人物の中でかなり興味を惹かれたのがマックスでした。
危険な香りしませんでしたか?
今日は気になるマックスと彼を演じた彩風咲奈さんについて感じたことをつらつらと。

 

細かいところには触れていませんが、ストーリーの流れなどネタバレしてますのでご注意ください。

マックス  彩風咲奈

ヌードルス 望海風斗
デボラ   真彩希帆
ジミー   彩凪翔
キャロル  朝美絢

 

あの日のプレゼントは

 

少年少女時代、コーラスのオーデションに合格したデボラに、マックスがお祝いのプレゼントを渡そうとします。

渡そうとした瞬間、ヌードルスがやってきて先にサッとデボラに可愛い薔薇の花束を渡します。

瞬時にマックスは自分のプレゼントを引っ込めて、笑顔の2人を背にその場を去る、というシーンがあります。

切なさもありながら微笑ましい、たわいもない風景の一つかもしれませんが、2人の性格や、微妙な関係性を表すひとコマとして印象に残っています。

映画にはこのシーンあるのかどうか。

大人になったヌードルスとデボラはこの時の出来事を覚えていましたが、あの場にマックスもいたことは記憶の片隅に残っているのでしょうか。

おそらくマックスは…
決して忘れていないと思います。

あの日のプレゼントはあれからどうなったのか。

去って行く時の彩風マックスの表情が忘れられません。

 

ヌードルスたちとの出会い


話は前後しますが、ローワー・イーストサイドの街角でのマックスの登場場面、ここも印象的でした。

マックスはヌードルスのグループを警官から助ける形で登場。

私はマックスがスーと警官に向かって話し始めた時、警官に捕まったヌードルスに気を取られていて一瞬どこから出てきたのかわかりませんでした。
気配を感じさせないというか…。

その後ヌードルスと二分する行動力とリーダーシップを持ちながらどこか掴みどころがない少年というイメージは、彼が最後に銃を取る瞬間まで拭えませんでした。

この一件は少年マックスのしたたかさや、ヌードルスが言うように彼の頭の良さや度胸を感じさせるのですが、
それまでマックスが過ごしてきた過酷な月日や、生まれながらに備わっている彼の資質を垣間見るシーンとして記憶に留めています。

一見飄々とした彩風マックスの登場シーンはとてもいい。

 

ジミーとの繋がり


マックスとジミーとはお互い持ちつ持たれつ、同じ匂いがするのでしょうね。
襲撃事件以降、スキャンダルにまみれて破滅していくまで繋がりを深めていたようです。

マックスの破滅は栄光の座についた時から、栄光と引き換えに何かが少しずつ壊れ始めていたのかもしれません。

咲ちゃんの壮年期ビジュアルは、キャリエールとはまた違う悲壮感が漂っていて事の重大さが滲み出ていました。

マックスが最後の瞬間に見た景色はニードルスたちとつるんでいた貧しくても楽しかったあの少年時代でしょうか。

 

マックスの恋愛観


マックスの心の奥底にはずっとデボラがいた、ということでいいのかどうか。

ヌードルスのようなストレートな熱さが感じられず、マックスにとっての恋愛の価値観やプライオリティが今一つわかりません。

青年期にはキャロル(朝美絢)という魅力的な女と付き合っていた。
気に入らないとぶったりする。
それでも一途に慕ってくる可愛い女。

だけど壮年期の彼のそばにいるのはデボラ。

救いは記憶を失ったキャロルのことを見捨てたわけではなかったこと。
彼の優しさに触れたような。

キャロルのことも彼なりに愛していたと思いたい。

それでも彼にとっての「愛」は何なのかはよく分かりませんでした。
わからないのであれこれ考えてしまいます。

  

マックスとヌードルス


マックスはヌードルスを友として愛していたのか憎んでいたのか。
男同士の友情はサラッとしているようで結構濃密なこともあるようです。
特に少年時代から特殊な環境下で、ともに必死に生きてきた仲間ですから。

少年の頃に抱いていた夢は一緒でも、ある時から違う方向を見つめることもあるでしょう。

言葉や行動、キャロルの言葉から、マックスの深い闇をヌードルスも感じていたのでは。

もしヌードルスとマックスの間に激しい愛憎の感情が渦巻いているのなら、2人の関係をもう少し踏み込んでほしかったような気もしますが、映画ではその辺りどうなのでしょう。

そしてデボラ。
彼女との出会いは彼らの人生の中で大きな出来事でした。

少年時代のあの日、花束を渡したヌードルス、プレゼントを引っ込めたマックス。
あの日から2人の道なき道を歩む旅が始まっていたのかと。


望海さんと咲ちゃんは今まで同志、親子、友達と様々演じてきたことで、歌も演技もリズム良く呼吸が合っていますね、素晴らしい。

  

マックスと彩風咲奈


プログラムの咲ちゃんは、何処を見ているのか何を掴もうとしているのかわからないような表情です。

マックスは明確な目的を持つ上昇志向の強い男だけど、心の中は咲ちゃんの表情のようにだったのではないかと思えてなりません。
つまりプログラムに写る咲ちゃんはマックスの心の顔。

ギャングとして成り上がって暗黒街の顔役となり、商務長官にまで上り詰めるという、今までになかったメラメラとした役を咲ちゃんは気負うところもなく淡々と演じていてとても良かったと思います。


話はガラッと変わりますが ^^;、咲ちゃんはとにかくスーツが似合う、かっこいい
大人の色気も出てきて素敵です。

雪組男役はそれぞれにスーツのかっこよさが違っているので、プロローグは目が釘づけになりますが、そこも大きな楽しみです。


マックスについて印象に残ったところをいくつか書きましたが、彩風マックスは、彼の得体の知れない闇の部分をじわっと感じさせてくれました。
このじわっとは結構後から効いてきて、おかげで私はこうして彼についてあれこれ妄想して楽しい時間を過ごしています。


今日はマックスについて、2度目を観劇後の感想でした。

つづきます!


雪・うさぎ

 

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