風のワルツ

宝塚歌劇、楽しくブログで綴ります。

宝塚スピンオフ作品を妄想する / 貧乏神 / 喜六 / ブルース / 谷三十郎 / ピットキン主演

 
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辛いニュースが多い中、先日TwitterでフォロワーAさんの呟きが目に留まりました。

20世紀号のタグを見ていたら心がほぐれると。
レビュー本で20世紀号のメンバーに再び出会えた喜びの素敵なツイートです。

その中で「ブルース」の文字が突如光って見えまして、彼のことをブログに書きたい!と思いました。
ブルースは『20世紀号に乗って』で彩風咲奈さんが演じた役です。

ブルース主演のスピンオフ作品があれば楽しいだろうなというところから、ユニークな登場人物5名を選んで、彼らを主役にしたスピンオフ作品を考えてみました。

私の愛すべきキャラクターたちのもう一つの物語です。(完全妄想)

* (      )は当時演じた方です。

 

 

ポージングレビュー 『桃色ブルース』 


主演 ブルース・グラニット (彩風咲奈)
-『20世紀号に乗って』より

 

屈託のない笑顔、無邪気な性格、一途な激ラブ視線…
ピンクのスーツを着こなしポーズを決めるナルシストな彼は列車の中でも一際目立つ存在でした。
学生時代も はちょっと浮いていたかもしれません。

しかし彼も人間ですからいつも笑顔ではいられないでしょう。
『20世紀号に乗って』は彼の人生のほんの一部分に触れたに過ぎません。
実生活では悔し涙を流す日もあれば苦悩に顔を歪める日もあるはずです。

ですがブルースにはいつも笑っていてほしい。

なので彼の主演作品は、持ち味の「軽さ」を生かした笑顔はじけるポージングレビュー!

もちろん全てこだわりのピンクの衣装でゴージャスに華やかに。

次々とポーズを決めるかっこいいブルース‼︎
ワクワクしませんか!?

脚長ポージングスターの名前をほしいままに、
『桃色ブルース』最高にhappyなレビューになりそうです♪

 
♡―――――♡

 
個性の強いキャラクターが目白押しだった20世紀号乗客の中でも、ブルースは異彩を放つ存在でした。

いちいちポーズをとるところが可愛いくて頭をぶつけるのも可愛い。
何も考えてなさそうな笑顔は可愛さの極みでした。
キャリエール役で感動を呼んだ咲ちゃんの真逆の魅力が光る貴重な役でした。

 

ああ!20世紀号に乗って、
本当に楽しかったですねー‼︎ ←突然の発作

 

落語コメディ『喜六の記録』

 

主演 喜六 (七海ひろき)
-『ANOTHER WORLD』より

 

康次郎の後を追って…というわけではないがANOTHER WORLDへひょっこり来てしまったっぽい喜六。

顔はどえらいイケメンなのに中身のずっこけぶりがたまりません。

そんな喜六は地上でも皆なに愛されていた。
よく食べよく眠り、朗らかに働き、陽気に遊ぶ、裏も表もない男。

そんな喜六のこの世での人生を描いたハートフルな落語コメディ「喜六の記録」

お人好しエピソード、お気楽エピソード、能天気エピソードなどなど、
悩み少ない喜六の人生エピソードが盛りだくさん。

もちろん友達の康次郎も絶賛出演中!!

鯖にあたってアナザーワールドへ行くまでの喜六のほのぼの人生の記録を是非劇場で体感してください。

 

♡―――――♡ 

 

『ANOTHER WORLD』は3つの落語をベースにした楽しいミュージカルでした。
その中でかいちゃん演じる喜六は大変チャーミングな男。

人生はどんなに頑張っても限りがある。
ならば笑って暮らしたい。
これがなかなか難しいわけです。

でも喜六なら。

彼ならそんな人生を送れるかもしれない、というところからの彼のスピンオフ作品です。

落語作家の小佐田定雄さんによると「美」の世界の宝塚と「笑」の世界の落語の縁が深まるのは素晴らしいことだと。
「ANOTHER WORLD」はまさにそれが実証された作品でした。

 

谷 ロマン『油小路に散る』

 

主演 谷三十郎  (奏乃はると)
-『壬生義士伝』より

   

『壬生義士伝』では仲間に嫌われ油小路であっさり斬られてしまい、さぞかし悔しかったことでしょう。
曲がりなりにも新撰組の組長まで務めた男です。

スピンオフ作品3作目は、新撰組7番隊組長として激動の世を太く短く生き抜いた男、谷三十郎の人生を描く幕末ロマンです。


彼にも秘めたる野望や (逃げ足の速さ以外の)才能、武勇伝の一つや二つ、ロマンスの三つや四つあったかもしれません。

今回彼は唯一実在の人物です。
そこで彼の人生を簡単に調べてみますと、

大酒飲みで女好き、組のものには嫌われてた と書かれているのを偶然見つけてしまいました…

分かりやすい人柄のようで、ますます興味をそそられます。
しかしまだまだ私の知らない谷三十郎も存在するはず。

 

『油小路に散る』は壬生義士伝では語られなかった彼の知られざる凄い一面を(必死で探して) 描いた作品です。

油小路のラストシーンでは全観客の涙を誘うことになりそうです。(雪吹雪の演出あり)


♡―――――♡ 


壬生義士伝でのにわ三十郎さん、お上手でしたね、好きでした。

宴会の席では目つきといい足のよろけ具合といい本当の酔っ払いのおっちゃんのような動きがお見事でした。

またどの場面にも谷の小物感が出ていたと思います。

油小路で切られる瞬間から倒れるまでの顔、特に目は、谷という男の人生そのものを映し出しているように感じられとても印象に残っています。

 

‪哀愁喜歌劇『怒らない男ピットキン』

 

主演 ピットキン・ブリッジワーク
    (英真なおき / 輝月ゆうま)
ー『ON THE TOWN』より


男好きの婚約者に適当にあしらわれても、
軽く扱われても、
完全になめられていても、

怒りもせず終始穏やかな口調で「わかるよ

哀愁漂う男の名はピットキン…

尋常ではない包容力をお持ちのおっちゃん ジェントルマンです。

最後はどうにも我慢出来なくなって爆発しますけどね。
→よく耐えたで賞

忍耐強いピットキンが肉食系女子の婚約者に愛想を尽かして、最後に心を通わせたのはユニーク系女子でした。

似た者同士の哀愁カップルの誕生
『怒らない男ピットキン』のラブロマンスの始まりです…

この2人の今後の愛の物語に興味を抱く方が、私以外にいらっしゃれば幸いです。

 

 ♡―――――♡ 

 

私が観劇したのは英真ピットキン。
じゅんこさんの独特の間合いの演技が面白くてかなりツボにはまりました。
歌もしみじみと歌い上げ、ピットキンの人間性が滲み出るような歌がお上手でした。

この老成したおじさまを若いまゆぽんが好演したというのは凄いと思います。

 『ON THE TOWN』は娘役の活躍の場も多くて賑やかな舞台を楽しみました。

 

貧乏ミュージカル『貧ちゃんズ』

 

主演  貧乏神
(華形ひかる/朝夏まなと/祐澄しゅん/望海風斗)
ー『くらわんか』より


最後は『くらわんか』の貧ちゃんたち。
4人の役替わり公演でした。

最高に可愛い4人の気弱な貧乏神たちがチーム結成‼︎「貧ちゃんズ」

貧乏の王道を説く真面目な貧ちゃん
お掃除もする健気な貧ちゃん
お金も貸してくれるお神好しの貧ちゃん

4人の貧ちゃん主演の楽しい貧乏ミュージカルです。


『くらわんか』では気弱な貧ちゃんでしたが、『貧ちゃんズ』では彼らの活発でやんちゃな一面を描いています。

『貧ちゃんズ』のプログラムで4人の貧ちゃんの紹介文を見てみましょう。
中途半端な関西弁で書かれているのが特徴です。


世界の貧ちゃんH
あの世とこの世のプチ二股生活をおくる貧ちゃん。
あちら(アナザーワールド )では冥途観光案内のアルバイトをしてちゃっかり稼いではりまっせ。

スタイリッシュ貧ちゃんM
なんと!!  福の神昇格へ向けて修行中の傍ら、異国のライバル黄泉の帝王トート役で舞台出演中‼︎  ごっつ人気もあるようで凄いでんな〜

ダンサー貧ちゃんS
お仕事が終わったらそそくさとダンスのお稽古熱心にしてはる貧ちゃん。
弱そな貧ちゃんも剣舞はかっこようて嫁の小糸も惚れ惚れしてますがな。

歌うま貧ちゃんD
お休みの日は歌劇観劇ツアーにちょこんと参加。
冥土歌劇団「ベルサイユの蓮」はプレミアチケットゲットでおめめウルウル、お口ニマニマ。
根っからのオタク貧ちゃんですわ。

 

皆んな個性強そうですね〜
可愛い貧乏神たちがあちこちであばれる貧ちゃんワールド!

難点は、役替わりではなく4人同時に出演するので、
上演時間は8時間半と長時間…ひぇー\(ᯅ̈ )/
演じる方も観る方もフラフラに!

貧乏ミュージカルを見る人にたくさんの福が訪れますように

 

  ♡―――――♡ 

 

上方落語に「貧乏神」という有名な噺(はなし)があって、怠け者で嫁に逃げられて貧乏暮らしの男のところにやって来た貧乏神が、「ちと、精出して働け」と呼びかけます。

バウホール公演『くらわんか』はそんな古典落語を題材にした人情噺がベースとなった楽しいお話でした。

この公演は後に映像で観ることができました。
貧ちゃんは、風斗さん←バージョンです。

あんな可愛い貧乏神いますか?
可愛くて可愛くて可愛くて、もし貧ちゃんファンクラブがあれば、たとえ貧乏になっても入ってました。

『ANOTHER WORLD』でみつるさんが貧乏神になり登場された時は、当時をご存知の方は懐かしい気持ちでご覧になられたでしょう。
2作品とも谷正純先生の作・演出でした。

観るものを笑顔にしてくれる貧乏神、落語ならではの面白さで楽しませていただきました。

あー可愛い!

 

 最後に

 

他にも数名思いつきましたが4000文字を超えたのでここで終了です。
長々とお付き合いいただき有難うございました。

今回はコミカルシリーズでしたが他にも、危険な女シリーズ、色気ダダ漏れシリーズ、イケオジシリーズなど、色々と出来そうです。

宝塚の歴史と共に思い出の役は限りなく増え続けていきますね (*•̀ᴗ•́*)و ̑̑どっせい!
有り難いことです。

 

最後になりましたが、宝塚の現在の状況において歌劇団があらゆる事態を想定されて対策を講じられていることは、今までの敏速で誠実な対応から伝わってきます。
特に生徒さんたちはメンタルを維持されることも大変なこととお察しします。

生徒さん及び劇場従業員の方々の心と身体の健康をお祈りしています。

誰もが安心して観劇できる日を1日も早く取り戻すことが出来ますように。

皆さんもどうか元気にお過ごしください。

 

うさぎ