風のワルツ

宝塚歌劇、楽しくブログで綴ります。

雪組『炎のボレロ』観劇感想ー彩風咲奈〜復讐と恋の物語を熱演

 

雪組公演『炎のボレロ / Music Revolution! -New Spirit-』
8/30 梅田芸術劇場で、今日はライブ配信で観劇しました。

『炎のボレロ』の観劇感想です。

 

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彩風咲奈

 

炎のような男アルベルト

プロローグでアルベルト役の咲ちゃんが歌い始めた瞬間、込み上げてくるものがありました。

初演の懐かしさもありますが、何より雪組公演の幕が上がったという喜びと感動で胸が熱くなったのです。

白い衣装のアルベルトに目がくぎづけ。
素敵だ、咲ちゃん ‼︎ 
歌もとてもいい ‼︎

公演が復活して本当に良かったですね。


ストーリーは青年貴族アルベルト・カザルスの復讐と恋の物語。
宝塚の王道的な作品です。

舞台は19世紀メキシコ。
ラテンのリズム、情熱のボレロ、
エネルギッシュな音楽とダンス
復讐劇でも作風は明るくて、ハッピーエンド。

どの衣装も颯爽と着こなすヒーロー彩風咲奈、久しぶりの宝塚正統派2枚目役です。

そして花が咲いたような笑顔の可愛いヒロイン潤花

咲花ダンスデュエットはダイナミックでありながらもどこまでも美しくて、やはり2人は宝塚屈指のダンサーだと。

センターの咲ちゃんが眩しくて雪ファンとして誇らしい気持ちになりました。

 

太陽の祭り

南米三代祭りのひとつ、ペルーの太陽の祭り「インティ・ライミ」

ここからなのか物語の中に太陽の祭りのシーンがあり、太陽と月のコンテストが行われます。

月の女神に選ばれるカテリーナ(潤花)
太陽の若者に選ばれるアルベルト(彩風咲奈)

この流れ分かっていてもドキドキしますね。
2人のストレートな愛情表現は素敵です。


ここで少し心が揺らぎました。
咲花コンビがハリウッドゴシップの時より更に息が合っていることに。
見納めと思うと少し寂しい思いです。

良かったのは、2人の最後の物語がハッピーエンドなこと。
この幸せな結末を心に刻んで2人のこれからの活躍に大きな期待を寄せます。

 

潤花 カテリーナ

潤花ちゃんが演じるカテリーナは明るく活発で自分の意志を持っている女性です。

意に沿わない結婚を良しとせず婚約者一家に仮病を使う大胆さ。
自分が愛した人を真っ直ぐ見つめる強さ。

天真爛漫な愛の人を演じる潤花ちゃん、こんなにも伝統的な宝塚作品のヒロインが合うなんて。

雪組最後の作品がこれで良かった。
宙組での活躍が楽しみにしています。

 

朝美絢 ジェラール

ジェラール・クレマン(朝美絢)はアルベルト(彩風)を追うフランス軍情報部大尉。
別の角度から彼を紹介すると、ツンデレ系イケメン大尉。

彼にはモニカ(彩みちる)という恋人がいます。

彼も愛に溢れた人なのでしょう、
クールなのにハートが熱い男をカッコよく演じるのが朝美絢。
そりゃツンツンされてもあの目力に惚れますわ。

しかしジェラールにはあまり時間がありません。
残された時間を一緒に生きるモニカにジェラールが見せる去り際の切ない笑顔。

泣けましたーーT^T  (あーさ万歳‼︎)

キャロルもですが、私はあーさの魂のこもったお芝居によく涙します。

 

興奮はまだまだ続きます。

 

縣千 フラミンゴ

縣千くん。まだ可愛さも感じられた壬生義士伝。
あれから1年、どのように熟成させればこのような男っぷりに仕上がるのか。

共和派のリーダー役ですが、堂々としていてかっこいい。Saludサルー!

もちろん若いのでまだ荒削りなところも感じられます。
課題は課題として、あがちんの場合あまり小さくまとまらずダイナミックなスターに育ってほしいという希望があります。

叶うなら来年の新公で望海さんからタクトを受け取ってほしい。

1度目は轟悠さんから、2度目は望海さんから、その後は次期トップさんから。
というのが私のあがちんの理想の新公プログラムなのですが…
何とかならないものかと思います。


新公は大きな学びのチャンスなので、全ての新人公演が復活(または何か別の方法)する日を願うばかりです。

 

柴田先生の理想

 

炎のボレロは令和元年7月に逝去された柴田侑宏先生の作品です。

数々の名作を生み出された先生が「宝塚作品」についてこのように語られています。

生徒たちが観客に愛され見つめられ公演を続けていくためには、魅力的な役々・魅力的な作品を作らねばならない。

(中略)

歴史から人生から愛を見つめていくのが宝塚の立場だと。
これがやはり出発点だろう。
この命題をどのような形で見せていくかーそれぞれの作者の色合いに映し出されて、バラエティに富んだ作品が大劇場の一年十公演(当時)にずらりと並び、これがトータルな宝塚のイメージや魅力となって世の中に訴えていくことが理想であろう。

「歌劇」平成22年9月号より

 

「19世紀メキシコ」「炎のような男アルベルト」「復讐と恋の物語」「彩風咲奈」

柴田先生の掲げる理想にこれら全てのピースがピタリとはまり新たな作品『炎のボレロ』が完成したように思います。

 

 

雪組

 

脈々と続く雪組の歴史で1人のトップの時代が一区切りとするならば、
望海さんと真彩ちゃんが次の時代に託す雪組の未来もまた明るく輝くものであってほしい。


この公演は咲ちゃんを中心とした炎ボレチームにそんな希望の光を見たようで嬉しかったのです。(感想は主要メンバーのみになりましたが、炎ボレ出演者全員)

そして雪組には『NOW! ZOOM ME!!』の強力なメンバーもいます。

今日は触れませんでしたが『Music Revolution! -New Spirit-』
新しいバージョンはショースター彩風咲奈の魅力が詰まった素敵なショーに仕上がっていました。


『炎のボレロ / Music Revolution! -New Spirit-』千秋楽まで無事完走できますように祈っています。

また現在公演中の舞台、これから予定されている公演、コンサート、DS全て予定どおりに開催されますように。

そしていつか咲ちゃんが全国ツアーで愛媛へ行けますように。


最後にもう一度だけ言わせてください。
咲ちゃん最高ーー٩(ˊᗜˋ*)و ホノボレ‼︎


雪・うさぎ