風のワルツ

宝塚歌劇、楽しくブログで綴ります。

月組『I AM FROM AUSTRIA』感想③〜鳳月杏と海乃美月〜2人の調べ

 

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鳳月杏と海乃美月

この舞台は2人の好演が大きく舞台に深みが増して楽しいミュージカルになったと思います。

 

『I AM FROM AUSTRIA-故郷は甘き調べ-』感想③です。
ネタバレご注意ください。

 

鳳月杏/ ヴォルフガング・エードラー


まずちなつさん。
すんなりと月組に溶け込まれています。
古巣とはそんなものでしょうか。


ヴォルフガングは絵に描いたような理想のパパ
ジョージ(珠城りょう)のパパと言っても老け役ではなく、色気ムンムンのイケオジです。
演じるのはちなつさんですからね。
しっかり者のママ(海乃美月)と、冒険心のある息子を大きな愛で包み込みこむ素敵な人です。


家族を決して自分の枠にはめようとしない。

ここ重要ですね。
自分の息子も1人の人間として尊重する。

息子ジョージの包容力や優しさ、明るさはヴォルフガングから受け継いだのでしょう。
ユーモアたっぷり、かっこよくて可愛いパパの遺伝子です。
それは父息子の空気感から自然に受けとることが出来ます。


終盤、パパとママが傷ついた息子ジョージを励まし、3人で語り合うシーンがあります。

ファミリーとして互いを思いやる温かい空間がしっかり存在しているところが凄い!
ホロリとなりました。

珠城さんとの親子愛、海ちゃんとの夫婦愛、3人との家族愛を自然に観客に伝えられるのは、やはりちなつさんの演技力かと。


カサノヴァ での女役、OTTでのイケメン青年から今回のイケオジまで、全て期待を裏切らないのですから、明日海さんや珠城さんからの信頼が厚いというのも頷けます。


月組への大劇場復帰1作目にして素敵なちなつさんを観ることができてバンザイヽ(´▽`)/

 

海乃美月/ ロミー・エードラー

 

ウィーンの老舗ホテル・エードラーの社長。(ちなつパパは養子さん)
社長、妻、母親の3つの顔をどれもピシッと持っている女性。

パパとは何だかんだありつつ安定した関係だし、息子はもう自分の道を歩き始めてる。

3つの顔の中ではホテルの社長としての顔が強くなってきた。

 

私の同級生に老舗旅館の女将Yさんがいます。
数年前には登録有形文化財にも登録された歴史ある旅館です。

以前彼女が言っていたのは、「私の24時間どこを切り取っても女将。いろいろと犠牲にしなければらないこともあるけれど、天職と思い感謝している。」

国も経営の形態も違いますが、老舗ホテルの社長ロミーと、老舗旅館の女将Yと根底に共通のものを感じます。

ロミーが「私の人生はホテル」と言うシーンがあります。
彼女は家族を愛してますが、常にホテルの経営を考えてしまうのでしょう。


その言葉を受けてのパパの言葉が素敵でしたけど。
「君の人生は私ではなかったのか」
ちなパパが言うから決まるんですね!


うみちゃんはセリフも明瞭で、テンポも良くて歌えて踊れて、どんな役も気持ちいいほど決まります。

パパとママが生み出す温かい愛がジョージとエマの愛を育む…
それはそのまま、鳳月と海乃、珠城と美園に当てはまる様で、ちなつさんとうみちゃんの存在の大きさが感じられました。

 

フィナーレとこれからの月組と


⭐︎フィナーレの始まりはれいこさん。
今回は悪役でハッピーエンドのシーンには不在でしたからね。

⭐︎たまさくのデュエットダンスは華やかでリフトはダイナミック!

⭐︎フィナーレの衣装もスタイル抜群のちなつさんは素敵でしたね。

⭐︎エトワールの晴音アキさん、よく通る綺麗な声。

⭐︎れいこさんは真っ赤な2番手羽、おめでとう、まだまだ躍進は続くと思っています。

✽+†+✽――✽+†+✽

れいこさんのフォトブックを買いました。

昔は雑誌やスチールなど揃えていたけれど、いつしか何も買わなくなっていました。

最近はまたポツポツ買ってます。
素敵なグッズもたくさんありますからね。


写真集の中身は…ふふふ…。
あまりに美しくて言葉で伝える自信がありません。
望海さんとれいこさんの写真集を並べて飾っていると、お部屋がオシャレに見えます。 

✽+†+✽――✽+†+✽

2020年のたまさく主演公演は名古屋御園座でのスタンダール『赤と黒』
ジョージと真逆の野心家ジュリアンの珠城りょう、想像つかない!
それほど、現在はジョージ役がハマってますから。
180度違う色の役は楽しみでしょう。
レナール夫人は美園さくら
フーケ/コラゾフ公爵の2役の月城かなと
遠征はできないので皆さんのレポが楽しみです。

ちなつさんは来年東上公演『出島小宇宙戦争』これは絶対に行きたいです。

✽+†+✽――✽+†+✽

そういや、たまさくのオーストリア旅行を見て、面白くて家族で大笑い。
さくらちゃんの可愛い絡みに珠城さんツンツン、さくらちゃんションボリ。
それでも絡んでいく頑張るさくらちゃん。

そんなさくらちゃんを見る珠城さんの眼差しが優しくて楽しそう♪

なのでさくらちゃんもめげずに頑張る!

どの組のトップコンビも紡いできた2人にしか分からない時間があるでしょう。
愛の形が色々あるように、コンビの形も千差万別
たまさくコンビはかなりユニークで微笑ましく楽しませてもらいました。

 ✽+†+✽――✽+†+✽

来年の月組大劇場公演のラインアップも発表されました。

『WELCOME TO TAKARAZUKA -雪と月と花と-』

『ピガール狂騒曲』

和物ショーの演出が植田紳爾先生ということに驚きです、かなりご高齢なのでは… (なんて、ごめんなさい‼︎)

そして坂東 玉三郎さんが監修を手掛けられるということで二重の驚き、これは楽しみです。

今のところ来年の月組の布陣も大きく変わらなさそうですね。

 

宝塚も故郷

 

私が初めて宝塚を観たのは3歳の時ですが、熱い時期があったり離れたり。
これからもそんな感じなのかもしれません。

心の赴くままに。

でも必ず戻る場所。

宝塚歌劇を愛する人にとってはここも一つの故郷なのかもしれませんね。

 

月組さん、素敵な舞台を有難うございました!

 

月・うさぎ

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