オン・ザ・タウン、舞台は1944年、世界一刺激的で夢や希望が溢れる街NY!
24時間という限られた時間を過ごす3人の水兵たちの物語。
出演者は型破りの変わり者が多くて、見どころがたくさんでした。
8/4梅田、Bパターン観劇レポです。
ヒルディ(タクシードライバー) 夢奈瑠音
クレア(人類学者) 海乃美月
ルーシー(ヒルディのルームメイト) 白雪さち花
全体の印象
作品はブロードウェイの香りがする楽曲に、ダンスがたくさんあります。
潤色・演出は野口幸作先生
3人の恋のドラマはとっても楽しくて、ちょっと切なくもあり。
明るくわかりやすいストーリーなので夏休みということもあって、小学生くらいの子供さんもちらほら見かけました。
まずプロローグが素敵です。
新しい1日の始まり。
颯希有翔くんの素晴らしい歌、
船から意気揚々と飛び降りてくるゲイビー、オジー、チップの3人
ワクワクするスタートです。
衣装のセーラー服、
ポスターではありちゃん(暁千星)以外はどうなのかな…と思ってました。
実際に観ると、同じ衣装でも三者三様の素敵な着こなしでした。
同じ水平服ですけどイメージの違いですね。
珠城ゲイビーは誠実さと優しさがセーラー服から溢れ出ていて、
鳳月オジーの色気とかっこよさは隠しようもなく、
暁チップ期待通りの可愛さと華やかさ、ふと見せる男っぽさ。
セーラー服から滲み出る3人の個性は綺麗に調和していて、子供っぽくならず素敵でした。
さすがです〜
さくらちゃんの衣装は、ゲイビーが言うように「薄着」が多いです
→露出多めということですが、どれもキュートで可愛い。
キャスト別の感想
珠城りょう x 美園さくら
ゲイビー 珠城りょう
アイヴィ 美園さくら
真面目な珠城さんが、優しく一途なゲイビーを誠実に演じるので、ぴったりでした。
珠城さんは、青柳さんやダルタニアンやゲイビーのように仲間がいて、その中心でリーダーシップをとって活躍するという役が好きです。
ゲイビーは生真面目なタイプなので、柔軟なオジーと違って物事をコミカルに軽く捉えるのは多分苦手。
コミカルなポーズをとってもサマにならず硬さがあるところがゲイビーの可愛らしさや面白さ。
大きな珠城さんがアイヴィが約束の時間に現れずにしょんぼりしているところなど、とってもいじらしかったです。笑
全体を通して大らかにのびのびと演じられていて、ゲイビー役はとても良かったと思います。
後半にゲイビーが夢の中でアイヴィと踊るシーンがありますが、ここではセーラー服ではなく、黒のシースルーでセクシーに。
さくらちゃんは真っ赤なドレスで、素敵な2人でした。
フィナーレのデュエットダンスも大人っぽくて良かったです。
さくらちゃんはダンスもダイナミックで見応えあるなぁ。
娘役としての完成度も高いですが、演技面では少し若さを感じます。
まだまだ伸び代がありそうで楽しみですね ♪
大劇場公演で感じましたが、たまさくはお似合いです。
コンビは徐々に呼吸が合ってくるパターンもありますけど、たまさくは並びも雰囲気も既にぴったり。
と、私は感じました。
鳳月杏 x 海乃美月
オジー 鳳月杏
クレア 海乃美月
ちなつさんのオジー役は素敵すぎませんか!!
一緒に行ったTちゃんは誠実派の珠城ゲイビーのファンですが(元々たま様ファン)
私はちなつオジーのファンです♡
遊び人ぽいオジーですが、自分たちを正しい道へと導いてくれた友達ゲイビーの為にアイヴィ探しを頑張る義理堅さや優しさを持っています。
この舞台でのちなつさんの存在はかなり大きいでしょう。
縦横無尽な演技力もですが、フィナーレのショーも魅せ方が抜群にかっこいい。
歌えて踊れて演技もうまい。
ビジュアルもスタイルもいい。
べた褒めですが、かっこいい役も女役も悪役も何でも高いレベルでこなすちなつさんは、本当に貴重で素晴らしいスターだと思うのです。
次回公演ではイケオジと思っていいのでしょうか。
最近はどの公演もイケオジ大人気ですから期待してますよ〜
さてオジーと仲良くなるクレア役のうみちゃん、すっかり元気になられて良かったです。
男好きな海乃クレアと女好きの鳳月オジー
2人の出会いからの掛け合いが可笑しくて大笑い。
そこに個性的なクレアの婚約者、英真なおきさんが絡んで、3人の独特な世界を作り出すのですが…
強烈キャラのクレア、うみちゃん凄く良かったですよ。
ちなつさんもうみちゃんも芸達者なので、個性の強い役に負けずにパンチがあってこの舞台を更にグイッと引き上げているようでした。
このオジー役を前回は風間柚乃くんが好評を博していたんですね。
凄い!としか言いようがありません。
珠城さんとちなつさんはお互いに別の輝きを持っているので、それが良いように作用していてとても良かったです。
これからの月組にとっては最高の人が戻って来てくれました。
暁千星 x 夢奈瑠音
チップ 暁千星
ヒルディ 夢奈瑠音
このコンビも凄いの。笑
チップのありちゃんは可愛くてセーラー服がよく似合う。
ガイドブックを持ち歩いているのも、仕草も全て可愛い。
前半はヒルディに押されてますが、後半はチップの男っぽさも出てきます!
プログラムに野口先生がありちゃんについて、「バブみ(子供なような可愛さ)とオラみ(セクシーな男性)が同居したチップ」と表現されてましたが、
確かに2つのありちゃんを観ることができました。
ダンスでも男役のかっこよさがグイグイ出ていて、色々なギャップが魅力ですね。
知らないありちゃんがもっとあるかもです・・( ̄ー ̄)
そのチップをナンパする、夢奈ヒルディ。
るねくんは今回は娘役ですが、男役ならではの迫力があって歌も良くて大熱演でした。
女の子になると小悪魔っぽくなってとても魅力的。
るねくん凄いなぁ。
フィナーレのショーは男役全開ですよ!
その他のキャスト
ピットキン 英真なおき
クレアの婚約者ですが、面白すぎる。
もしかしたら1番受けたかも。
人として。笑
懐が大きい…とはちょっと違っていて独特の人ですね。
じゅんこさん、歌もお上手で完璧でした。
マダム・ディリー 夏月都
アイヴィの教師。
派手派手で存在感があって、圧倒されました。笑
歌が良かったです。
ルーシー 白雪さち花
ヒルディのルームメイト。
迫力満点で、くしゃみも何もかもが流石としか…!
ヒロイン以外の娘役は全て個性がぶっ飛んでいるので^^;
最後に
私が学生の時(かなり前の話)、夏休みの1ヶ月間、アメリカに西から東へと語学の研修旅行に行きました。
ロスから始まって、南側を小刻みに一つの街に3〜4日くらいの滞在で東へと進んでいくのです。
ニューヨークに到着した頃は旅も終わりの方で、すっかり時差ボケもなくなってましたが、NYでの滞在時間は1日だけ。
多分費用的な理由だったのでしょう。
友達たちと24時間をどのように使おうかあれこれ悩んだ記憶があります。
チップのようにガイドブックを握りしめていた友達もいました。
あの時はどの街よりワクワクしました。
NYという街がそうさせたのか、短い時間だったからか。
多分両方だったのでしょう。
時代も状況も全く違いますが、この舞台はすっかり忘れていた遠い日のワクワクした1日を思い出させてくれました。
宝塚版 OTT、丁寧な役作りが好演の珠城さん、歌唱面でちなつさん、ダンスのありちゃんと、それぞれの得意分野がよく生かされてました。
2度目の舞台ということもあるのかもしれませんが、出演者の皆さんには余裕すら感じられました。
楽しいミュージカルを観ることができてhappyな気分です♪
月・うさぎ