花組公演『はいからさんが通る』
130日ぶりの開幕は宝塚歌劇の再演と新生花組の誕生という大きな喜びの中、笑いあり涙ありの楽しい舞台になりました。
新トップコンビ柚香光さんと華優希さん、お披露目おめでとうございます。
生演奏はなく、半数の観客、出演者も減数という環境のもと、いつもと同じように夢と浪漫を観ることができました。
18日にはLIVE配信で、20日には大劇場で観劇しました。
全体的な感想をまとめています。
開演10分前、2階席着席。
会場内はいつものざわつきもなく静かでした。
麗しのトップコンビー柚香光・華優希
柚香光さんは女性なら誰でも憧れるパーフェクトな男・伊集院忍をパーフェクトに演じ、
華優希さんも花村紅緒がはまり役となり、
トップコンビはお披露目公演で素晴らしい大正ロマンの花を咲かせました。
脚本は2017年版より増えたシーンもあり端折られたシーンもあります。
全体的には、あれこれ盛り込まずに焦点を絞ったことでスッキリした印象でした。
光ちゃんは演技にも歌にも気持ちが込められていて歌の弱さは気になりません。
キレのあるダンスと無敵のビジュアル、何より大羽をつけて大階段を降りてきた時大きく見えて、やはり選ばれしトップスターだと思いました。
前回より包容力も色気も増していて確実にレベルアップ。
優しさと強さを併せ持つ伊集院忍と柚香光はごく自然に融合し、紅緒や周りの人への愛が伝わってくるいい演技に感動しました。
また華優希さんの生き生きとした紅緒は楽しくて目が離せず、オペグラで追っかけました。
コミカルでコロコロ変わる表情が面白くて可愛くて。
娘役をこれほど熱心に執拗に(笑)追ったのは、20世紀号の真彩希帆さん以来です。
正直に言うと「ダンス・オリンピア」ではダンサー柚香光の相手役としては少し物足りなさを感じていました。
ですがそこだけにとらわれていたら良いところも見えなかったかもしれません。
足りないところがあってもキラリと光るものが大きな魅力となり輝くタイプの人がいます。
華ちゃんがショーも含めてそのようなタイプかどうかまだ分かりませんが (厳しいですよ-笑)、
私は次の公演がとても楽しみになっています。
デュエットダンスは新生花組誕生の美しい門出です。
トップコンビの並びもお芝居の相性がいいこともよく分かりました。
少女漫画から抜け出したような2人は5組の中で今後貴重な存在になりそうです。
その他の生徒さん感想
ビジュアル系編集長 / 瀬戸かずや
伊集院忍に並ぶほど人気者、青江冬星。
オスカル風の金髪巻き髪&ロングヘアー、ブルーのスーツ。
冗談社という社名と貼り紙の日替わり標語。
ロマンチックなのかコミカルなのか
この時代には珍しいビジュアル系編集はやはり最強のキャラクターです。
配役発表時には男っぽさ全開のあきらさんと冬星はイメージが違うと思いました。
ダークなスーツをビシッと着こなす渋いイケメンこそが瀬戸かずやだ !・・と。
しかも…冬星役で大当たりしたちなつさんの影がチラつきまして…チラチラ
しかし‼︎
あきらさんがブレずに自分の冬星をきっちり作り上げていたことはさすがでした。
トップコンビとの息もぴったりで2番手としての存在感をしっかり感じました。
開禁ワイルド軍曹 / 水美舞斗
この鬼島森吾も大人気のキャラクターですね。
マイティは顔立ちはノーブルなプリンス系ですがワイルドな男もとても似合います。
鍛え上げた筋肉美も最高!
戦闘シーンも歌もダンスもかっこよく、色気も男くささも確実にパワーアップしていました。
マイティ演じる鬼島軍曹のスピンオフ作品が見たいくらいです。
フィナーレ開襟はあかんやつですが、、好きです❤︎
役の振り幅が本当に広くて、これからの花組にとってますます貴重な存在になると思っています。
快傑イケメン丸? / 永久輝せあ
高屋敷要(ライオン丸)で花組デビューとなった永久輝せあさん。
ユニークでいい男ですが、身なりとか風貌はちょっと・・というのが漫画の高屋敷。
その雰囲気を出しつつもやはりひとこちゃんののライオン丸はイケメンでした。
出番も増えていて、デビューが明るく陽気な役で良かったですね。
飄々とした袴姿の高屋敷の個性をひとこちゃんはよく掴んでいたと思います。
フィナーレのどちらのバージョンもかっこよくて凛々しくて。
素敵なダンサーぶりを観ながら、花組の永久輝せあになったんだなぁと、嬉し涙。
音くり寿 / 聖乃あすか
花組公演の楽しみの一つに音くり寿さんの存在があります。
本来なら北小路環より紅緒タイプの役柄がしっくりくるように思うものの、芸達者な歌うまさんは期待を裏切りません。
特に職業婦人となったところからは本領発揮、最後に「私たちが男性を選ぶのです」の言葉の力強さは素晴らしく、ブラボ〜と叫びたくなりました ^ ^
エトワールはさすがですね。
聖乃あすかさんの藤枝蘭丸、
歌舞伎の女形美少年を宝塚の男役が演じるというのも面白いと思いました。←何気にややこしい ^^;
あすかちゃんは温かく柔らかい雰囲気のイメージがあるので、蘭丸もすんなりはまり綺麗でした。
この公演では華優希さん初め花組100期生の活躍と躍進を大きく感じます。
ちなみに現実の話、関東大震災により東京の劇場は壊滅状態になったらしく歌舞伎座再興に2年ほどかかったそうです。
いろいろあります。
朝月希和 / 飛龍つかさ
花乃屋吉次さんは女も惚れるいい女ですね、かっこよかった、ひらめちゃん!
キリッとした表情に着物姿の立ち振る舞いが見事に決まってました。
芸者さんについてかなり研究されて役作りをされたようでとても美しい芸者さんでした。
牛五郎のつかさくん、出番が多くてインパクトの強い役柄で大活躍でしたが、とーっても難しい役だと思います。
たそさんの当たり役を若いつかさくんが大健闘、笑わせていただきました !
コミカルな役が多いですが爽やかなイケメン役も似合うと思うのですが。
歌えて踊れる実力派の飛龍つかさくん、ショーでの活躍も期待したい人です。
「はいからさんたち」のその後は・・
20日はひょんなことから観劇前にTwitterフォロワーMさまにご挨拶させていただく機会があり、その際に座席がお隣なことが発覚してびっくりしました。
この時期ですのでいつもみたいにお話は出来ません。
それでも観劇後の「楽しかったですね!」
短い言葉に観劇できた喜びを十分に分かち合うことができました。
観客が半数とは思えない万雷の拍手に『はいからさんが通る』は多くの宝塚ファンに夢を見せてくれたことを実感しました。
大正という短い時代を駆け抜けた個性豊かな登場人物たち、物語の最後は浪漫に満ちていました。
青江と冗談社の仲間たちは社の再生を誓い、
高屋敷の原稿は希望となる。
鬼島は新天地へと向かい、
環は親の決めた結婚を放棄して愛する人を追いかける。
伯爵夫妻(英真なおき、美穂圭子)のハートマーク♡は2人の歴史とこれからの幸せの印なのかもしれない。
新しい時代へと向かう彼らの力強さに多くのエネルギーを貰いました。
夢を見ました。
さて忍と紅緒はどんな道を歩むのでしょう。
2人のデュエットダンスからハートマーク♡が見えてくるようです。
花・うさぎ