「嘘が苦手です」と、嘘を本当にして本物の夢をずっと見せ続けてくれたトップスター
相手役に恵まれて最強の歌唱力コンビ「だいきほ」の名を宝塚史に刻んだトップスター
カーテンコール挨拶ではいつもファンや組子たちまでも楽しませてくれるトップスター
そんな愛に溢れた雪組トップスター望海風斗さんが2021年4月11日宝塚歌劇団を卒業されました。
連日の大熱演、大熱唱、よくぞ元気に駆け抜けてくださいました。
また全員揃って無事に千秋楽を迎えられたことも大きな喜びでした。
昨日は珍しくカーテンから漏れる光で目が覚め、窓を開けると爽やかな風を感じるいい朝でした。
2021年4月11日の清々しい朝はずっと忘れることはないと思います。
ラストディ劇場観劇は叶いませんでしたが、自分の街の映画館でお見送りというのも意外といいものでした。
宝塚大劇場、また東京遠征の際にも舞台に近い席で観劇できたことは一生の思い出でになり、
チケットをお譲りいただいた方々には感謝の気持ちでいっぱいです。
カテコで「人生は幸せだった」と、
宝塚人生の最後の日に叫ばれたことはファンにとっても何より嬉しい言葉です。
そんな幸せに満ちたパワフルな望海さんなら次の人生でどのような道に進まれても力強く歩まれるでしょう。
しかし、それでも、やはり、
望海さんがいなくなってしまった宝塚は寂しく、
望海さんの隣にいる真彩ちゃんを見られないのは寂しく、
雪組の舞台に翔ちゃん(彩凪翔)がいないのは寂しいです。
『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』を演じるにあたって、小池修一郎先生がヌードルスにはダイヤモンドのような眩しい光ではなく、いぶし銀のような深い輝きを求めると言われてました。
雪に輝くダイヤモンドの輝きを封印・・
しかし望海さんの輝きはダイヤモンドの輝きだけが魅力ではなかったですね。
お芝居でも変幻自在の輝きに出会いました。
いぶし銀の如く深い輝きや、色気ダダ漏れの情熱的なルビーの輝き。
闇に落ちる漆黒の輝きもあれば透き通る月のような輝きもありました。
振り返ると一つ一つの輝きの中に望海さんの真実の輝きがあったような気がします。
嘘を本当にして本物の夢を見せてくれる人、
私は宝塚にずっとそんな人を求めていたような気がします。
宝塚ファンとして完全復活してから7年半、濃密で幸せな夢の時間を過ごすことができました。
そして真彩希帆さん。
お披露目からサヨナラまで大人気コンビとして舞台に咲き続けました。
特に添い遂げ推奨派ではありませんが、大好きなコンビが添い遂げするのは結果として嬉しいひとつの形ではあります。
真彩ちゃんは可愛くも強い娘役だと思っていました。
従来の宝塚娘役とは少し違う。
宝塚では役によっては男役を食ってしまいそうな勢い…と、最後の役(謎の女)を観てそのように感じました。
しかしそうならないのが望海さんの技量であり大きさであるし、真彩ちゃんも相手が望海さんだからぶつかっていけたのでしょう。
望海さんが真彩ちゃんにサナギが蝶になるように大きく羽ばたいてくれた、またお互い切磋琢磨しあえたと、最高の言葉をプレゼントしました。
刺激し合い高め合い彼女を大きく羽ばたかせたのは望海さんだと思うし、
望海さん自身も、ワンスは男役の集大成だったと言われていたことから目指す男役像をしっかり確立されていた。
やはり素晴らしいコンビだったと思います。
次期トップコンビ、彩風咲奈さんと朝月希和さんへのメッセージも優しく温かくてよかったですね…2人の名前を呼ぶ声には圧がありましたが、「ひらめ!」笑。
本日4月12日、雪組新トップコンビ誕生です、咲ちゃん、ひらめちゃんおめでとうございます。
さて、1番身近に迫った今の私の心の拠り所はやはりエリザベートガラコンサートです。
望海さんにとって多くの同期生と共演というのは心強いことでしょう。
卒業後休む間もなく2役もされる望海さんにしっかりついていかねばなりません。
エリザベート TAKARAZUKA25周年 スペシャル・ガラ・コンサート│梅田芸術劇場
そして真彩ちゃんもディナーショーのお知らせ。良かったですね!
今度はたくさんのファンの方の前で美声を聞かせられるよう祈ります。
真彩 希帆 ディナーショー【宝塚ホテル】阪急阪神第一ホテルグループ
望海さんにとって「今日(4月11日)が最高に幸せな日」になって良かったです。
充実した宝塚の日々があってこその言葉と受け取りました。
そして「生まれ変わってもまた宝塚で出会いましょう」と私たちの未来に夢を繋げてくれた。
本当に素敵な方です。
望海さん、ご卒業おめでとうございます。
本物の夢をずっと届けてくださって有難うございました。
雪・うさぎ