風のワルツ

宝塚歌劇、楽しくブログで綴ります。

雪組『壬生義士伝/Music Revolution!』LV感想 ⑥ ーポタリ

2019/9/1
雪組公演『壬生義士伝/Music Revolution!』
大千秋楽をライビュで観劇しました。

 

良かったーー!
一つの公演を何度か観る場合、大体同じところで心を掴まれます。
泣くところもいっつも同じ。

『壬生義士伝』が他の舞台と違っていたのは、心に引っかかる場面やセリフが観る時によって違うことでした。(今日は真彩ちゃんの涙に涙)


その中で唯一毎回深く胸に響いてきたのが吉村貫一郎の「ポタリ  」


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壬生義士伝

 

義に生きる吉村の生き方を本当の意味で理解することは、なかなか難しいです。

今日は最後ということもあって、頭で考えず心で感じようと。
無になって観劇するぞ!と、意識し過ぎて最初は逆に力入りました。

ふぅ、と肩の力を抜いて。

 

ポタリ  

 

 「ポタリ」というのは、主題歌『石を割って咲く桜』の出だしです。

ポタリ  
つららが解けて落ちる
しづのが落ちる

ポロポロでもなくほろほろでもなくポタリ  。
この表現で、大きなつららが解ける盛岡の厳しい冬の寒さと、しづの大粒の涙悲しみの大きさを感じます。

それを全て受け止めて貫一郎が歌う、
しづへの愛や故郷への愛。

「ポタリ」に込められた貫一郎の大きな愛を見事に表現する望海さん。

今日の歌も切なく響いて、しづと一緒に泣きました。
元々の極上の声に素晴らしい表現力、演技力で歌い上げるのですから心が動かずにはいられません。

 

宝塚らしい作品って?

 

歌劇誌8月号への投稿に、宝塚の舞台に相応しい作品だろうかという意見を耳にすると記しました。
字数制限があったので、ここで少し続きを書かせてください。

この作品を通して様々な宝塚ファンの方の考え方や感じ方に触れてきました。
それもあって宝塚らしい作品ってなんだろうと考えるようになりました。

主役の貫一郎が人斬りが生業で守銭奴で訛りも強かったりで、宝塚のヒーローぽくない・・という意見があります。

確かにね〜
腰は低いし宝塚正統派のヒーロー像とは少し違うかもしれません。

ベールに包んで美しく描けば同じ話、同じ人物でも夢ゆめしくなるのかもしれませんが。

 

私は素朴で真面目な吉村貫一郎に夢を見ることができました。

悲しい人生かもしれませんが、愛するしづや家族、仲間や友、たくさんの愛に満たされていて、そんな生き方もあるんだなぁと。

また、カテコで望海さんも言われてましたが、今の時代に生きる有り難さを実感できたことも事実です。

この作品がファンタジックに描かれていたら目で楽しむだけのものになり、原作とは別物になっていただろうし、
リアルに描かれ、吉村貫一郎が望海さんだから上手くまとまり良い舞台になったと思っています。

方言は貫一郎そのもの、盛岡組の皆さん素晴らしかったです。

 

個人的にはこのような骨太の作品を時々上演希望です。
雑誌の記述と重複しますが、夢ゆめしい作品とはひと味違う形の美しさ、これも宝塚ではないかと思っています。

私はこの舞台に十分過ぎるくらい夢を見ることができました。
何度も言っちゃいます。笑

 

鹿鳴館

 

鹿鳴館チームについても色々な意見が飛び交いましたね。
登場のタイミングや回数について、もしくは必要性についてまで。

この件についても以前ブログ記事に書きましたが、ひとつ今日感じたことがありました。

最後のシーンで皆がズラリと並ぶところを見て、ストーリーテラー以外にも大きな役割があるように思いました。


吉村が切腹で果てたところで吉村の人生は終わったでも終わってない。

まだ続きがありますね。

その後、次郎右衛門や息子嘉一郎の悲劇があり、新撰組にも終わりが来る。
時代の犠牲者である貫一郎たちと、後の世の華やかな衣装を纏う鹿鳴館の人々は対局にあるものです。

最後のシーンで吉村やその家族、新撰組の仲間たち、鹿鳴館の人たちとの横並びを見て、歴史の流れや矛盾が1枚の絵のように映し出されて、この人々が舞台に厚みを加えているように思いました。

ただ、鹿鳴館チームの後半の描かれ方には少し疑問を感じるところもあります。
演出については、観劇後にあれこれと素人構想 (>_<) を思い描くのも楽しみの1つとして捉えています。

 

『Music Revolution!』

 

プロローグから一気に引き込まれていって、あっという間にパレードな感じですが、一場面一場面はストーリーがあって見ごたえは十分!
好きです〜
流れがスピーディなので見逃さないよう必死になりますけど。

 ショーも書き出すと長くなりそうです。
以前ブログ記事にしましたので、よろしければご覧ください。←あっさりすませてごめんなさい!LV、壬生レポで燃え尽きました>_<

 

さて、雪組での大劇場公演は最後となる永久輝せあさん、朝月希和さん。
宝塚で観劇した時はまだ発表前だったので、今日はとても感慨深い気持ちでした。
ひとこちゃんは雪組からの始めての異動になります。
組み替えは予測していたといえ雪ファンとしては心情的に寂しいものです。

慣れ親しんだ雪組から羽ばたこうとしているひとこちゃん、そしてひらめちゃんが花組で大きな花を咲かせますように。

またこの公演で卒業される鳳華はるなさん。
ジジくん、今日は最高の舞台でした!

「Music is My Life」良かったですね

数々の素晴らしいダンス忘れません、本当にありがとう。

 

どっせーーい!

 

雪組ポーズ誕生

今日はひとこちゃん考案の雪組ポーズのお披露目もありました。

両手のひらを微妙にずらして重ね合わせて、雪の結晶を作り顔の横に持ってきて(←説明下手^^;)、掛け声は「どっせーーい!」

素晴らしい!拍手

雪組ポーズ誕生の歴史的瞬間に観劇できました(涙)

 

かちゃさん
そして、凪七瑠海さんは雪組の家族になったと。
かちゃさんは望海さんと同期で仲良しということもあり、すっかり雪組に馴染まれてるようで、とても楽しそうでした。
次は星組公演『モーツァルト』ですね。楽しみです!!

 

ジジくん

先述のとおり、完全燃焼されたかのような素晴らしい舞台でした。
これからは宝塚を観劇するのが楽しみだと。
もしかしたら客席でお会いできるかもしれませんね。
これからもずっと輝いていてください!

 

あと何でしょう、たくさんありすぎて大切なこと忘れてるかもしれません。
とにかく望海さんのカテコの挨拶はいつも最高に面白くて、あったかくて大好きです

今回のお芝居とショーの組み合わせはとても良くて心から楽しむことができました。
雪組の皆さん、専科の梨花ますみさん、凪七瑠海さん

ありがとうございました。

 

雪・うさぎ

 

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