風のワルツ

宝塚歌劇、楽しくブログで綴ります。

宝塚な薔薇の名前集合!〜ファントム・桜木・春の雪・グランドホテル・千・レイ・・・

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4月の終わりから5月、6月と薔薇が最も美しい季節になります。
こんな時世ですがうちの薔薇も小さな蕾をつけています。

宝塚の舞台にもよく薔薇が登場しますね。

最近、宝塚の作品や役名、また生徒さんの芸名や愛称などと同じ名前の薔薇がたくさんあることに気づきました。

今日はそのいくつか紹介したいと思います。
(画像をお借りしたサイトは最後に紹介します。)

 

 

作品名

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グランドホテルはゴージャス!
意外なのはエスメラルダがピンク色なこと。
宝塚ではエメラルドの海をバックにした熱いラテンショーでしたね。
明日海りおさんのサヨナラ公演名も2つ揃っていてびっくり!
青色の薔薇は現実的でないところが魅力なのでしょう。
ファントムが可愛らしい。 

 

役名

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星組トップコンビの役名揃い踏み!作品は違いますけどね。
どちらも綺麗です。

ドンファンドンジュアンのことです。
ベルベットのような深い赤、薔薇も濃厚だ・・

そしてマキシムアイリーンに負けないほど可愛らしさ!

 

ベルばらシリーズ

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さすがベルばらシリーズ、艶やかで華やかで美しいですね。
🎵白き〜薔薇ひとつ〜清らかに咲く〜
花言葉は 色によって違います。

紅薔薇は「愛情」「美」「情熱」「熱烈な恋」

白薔薇は「純潔」「純潔」「清純」

紫色は 「誇り」「気品」「尊敬」

黄色は   「友情」「平和」「愛の告白」

ピンクは「可愛い人」「美しい少女」

ベルばらのキャラクターと花言葉のイメージが見事に合ってる!
何色の薔薇が好きですか?

 

芸名・愛称

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「天津乙女」は天津乙女さんに因んで、また「大地真央」は真央さんの舞台30周年を記念して命名されました。
凄いですね、薔薇にその名を冠せられるなんて。
それだけ美しく気高い大スターということでしょう。

リサリサは一つリサが多いですね、消しちゃいましょうか。→バァーン!

彩はアヤと読みます。
意味も響きも文字さえ美しいので、名前に「彩」という漢字 の入っている生徒さんは多いですね。

追記1
Rei(レイ)麻実れいさんに因んでつけられたそうです。
ブログを見てお友達が教えてくださいました。(有難うございます!)

レイは新トップの礼真琴、柚香光のレイでもあります。
気高く凛としたターコさんのレイですが、令和のレイはどんな花を咲かせてくれるのかワクワクしています。

 

何となく真風涼帆

 

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「真宙」「涼」「ユリイカ」

何となくゆりかさんぽいもの集めてみました。
ちょっと無理があるような気もしますね、ごめんなさい!
どの薔薇もとても綺麗です。

 

ダリアとタカラジェンヌ

 

薔薇は少しひと休み。

ここで望海風斗さんの好きなダリアを紹介しましょう。
ダリアは江戸時代末期にオランダからやって来ました。

 

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ダリアにもタカラジェンヌいるでしょう!
色とりどりで可愛い花です。

 

花々タカラジェンヌ 

 

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チューリップ、紫陽花、椿、サザンカと季節を問わず色々と宝塚あります。
月組公演の『WELCOME TO TAKARAZUKA-雪と月と花と-』早く観られる日が来るといいですね。たま様〜

 

舞台

 

さて、薔薇に戻りましょう。

 

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地名になってる薔薇も多いですね。
あ、ラスベガスは真風さんコーナーでも良かったー!

 

これぞ宝塚!

 

最後に紹介する薔薇は「宝塚」を象徴するような名前の薔薇です。

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フェアリーやらプリンスやら宝塚でしょう? 
カフェブレイクまで。笑 

 

 薔薇の写真

 

ひと時、宝塚を感じて楽しんでいただけましたか?

この薔薇の画像は下記の[花の手帖]さんから多くお借りしました。
問い合わせたところ快諾していただき感謝しています。

まだたくさんの写真のストックがあるらしく、紹介した以外にも美しい薔薇の写真が多数あるので、お時間のある時是非ご覧になってください。
美しい花々に癒されます。

 

↓薔薇の歴史なども書かれています。

他、出典:

・NOIBARA - バラに関する情報満載!バラ関連ポータルサイト「NOIBARA」

・薔薇図鑑 〜Rose Collection〜大好きなバラがいっぱい

・バラの図鑑

 

さて、 うちの『希望』という名の薔薇も来週には可愛い花を咲かせてくれそうです。

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         (追記2)トリは『グランデ アモーレ』

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それではまたお会いしましょう!

 

うさぎ

 

美園さくらさん退団発表 & 記者会見

 

月組トップ娘役、美園さくらさんの退団が発表されました。

2021年2月14日の東京宝塚劇場公演 ロマン・トラジック『桜嵐記』、スーパー・ファンタジー『Dream Chaser』の千秋楽をもって退団されます。

トップの珠城りょうさんと添い遂げ退団されるのですね。

そして本日24日、退団記者会見が行われました。


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以下、太字は会見記事からのさくらちゃんの言葉です。


珠城さんなくして、美園さくらはない。必要不可欠の存在

相手役の珠城さんのことをこんな風に語られました。
この言葉を珠城さんはどのような気持ちで聞かれたでしょう。

耳には珠城さんからプレゼントされたというイヤリング、
記事のお写真からは、やり切ったという感じの笑顔!
清々しい様子が伝わってきました。

さくらちゃんのトップ就任は、ついこの間のことのように思えます。
『夢現無双 』の初々しいお通役はまだ1年前のことですね。

 

首席というだけあって何でもこなせるさくらちゃんですが、本来の実力を発揮したと感じられたのは『I AM FROM AUSTRIA』

この作品は珠城さんとさくらちゃんの代表作になりました。
トップコンビの代表作が同じものというのは素敵なことです。

今日の記者会見でさくらちゃん自身『I AM FROM AUSTRIA』についてこのように語っています。

宝塚でやりたかったものがすべて詰まっていた。新しい娘役像。いつ退団しても悔いはないと思いました。

さくらちゃん自身思い入れの強い役だったようですね。

昨年秋に友達と一緒に月組公演を観劇しました。
友達は初めて宝塚を観たのですが、エマ役のさくらちゃんの歌声に感動、
とても綺麗な歌声なのでずっと聞いていたいと。
彼女の琴線に触れたようです。

ドラマを感じさせる歌を歌える人なのです。


私はたまさくは相性の良いコンビだと思っています。

男らしくて包容力のある珠城さんに、いい意味でがっつり寄り添えるタイプのさくらちゃん。
2人のデュエットダンスはダイナミックで華やかで見応え十分です。


私は決して見本になるような娘役ではなかったと思いますが、与えられた役割に恥じることなく、責任感を常に持って、努力は決して怠らないようにと心掛けてきたつもりです。

さくらちゃんの娘役に対する姿勢や責任感の強さがとても素晴らしいです。

発表が早いこともあり、たまさくの舞台はあと2公演楽しむことができます。

私の希望としては、珠城さんは今までどおり珠城さんらしく。
優しくて温かい、どーんと男前な男役を最後まで貫いてほしいです。

さくらちゃんには持ち前の個性を発揮して大らかに大胆に、
珠城さんの包容力の中で宝塚の娘役を楽しんでほしいです。


退団公演の作品の『桜嵐記』はさくらちゃんに相応しく桜がモチーフになるのでしょうか。

珠城さんと美園さんの舞台を楽しみにしています。

 

月・うさぎ

  

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珠城りょうさん退団発表 & 記者会見

 

昨日月組トップスター珠城りょうさんの退団発表があり、今日3月17日退団記者会見がありました。

2021年2月14日、東京宝塚劇場公演、ロマン・トラジック「桜嵐記」/スーパー・ファンタジー「Dream Cheser」の千秋楽をもって退団されます。

 

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昨日は本当に驚きました。
一夜明けても未だその余韻は残り、
更に退団会見の記事を読んだことで、姉妹で(別々の場所で)泣きました。

 以下太字の箇所は会見での珠城さんの言葉です。

 

「今まで耐えて、背負ってきたもの、少しずつ…おろしていっていいのかな…」

退団時期はともかく就任の時期は自分で決めることは出来ません。

研9で就任されたのが2016年、今の時代では長期就任でタカラジェンヌとしては恵まれた人生であっても、その苦労が如何ほどであったか知る由もなく、言葉の重みに涙が出ます。

 

94期生と言えばこれからまだまだ男役として磨きがかかってくる頃です。

「もっと長くいたら、違う景色を見れたかもしれませんし、男役としていろんなものをお見せできたかもしれませんが、密度の濃い凝縮した時間を過ごさせていただいた。」

トップになる時期がもう少し遅かったなら…と今更言うつもりはありませんが、勿体ないという気持ちはあります。

 

トップスターの条件を一つあげよと言われたら、舞台の真ん中に立った時に広い大劇場の空間を埋められるスケールの大きさと答えます。
もちろん体の大きさのことではありません。
下級生の頃から珠城さんには十分その資質が備わっていたことがトップ就任を早めることになったのかもしれません。

 

宝塚的なキラキラ、あるいはギラギラ、オラオラ、
珠城さんにはそれとは少し異なる輝きやオーラを感じています。

春の日差しのような暖かさでもあり、深い海の中の煌めきのようでもあり。

色気より爽やかさ、激しさより穏やかさ、小慣れ感より実直さ、男らしさ。
グイグイせめてくるより大きく受けとめてくれる愛、包容力。
空の上の雲の中にすっぽりと包まれるような安心感。

宝塚ではドキドキ感のあるキラキラした刺激的なスターが人気の主流の今、珠城さんの持ち味は少し分が悪いかもしれません。
ですが、珠城さんがいるから5組のバランスが美しく保たれ、平成から令和へかけての一つの宝塚黄金時代が築けたのだと思っています。

以上は全て私が抱いているイメージに過ぎませんが、その唯一無二の個性が、珠城さんの持ち味でありスター性であり、最大の魅力だと思っています。
それが開花してきた今だからこそ、勿体無いと思うのです。


相手役の美園さくらさんはミュージック・サロンを開催ということで添い遂げの可能性も濃厚かもしれませんね。
彼女の実力の高さは作品力を大いに高めてくれます。
ちゃぴちゃん(愛希れいか)とは違った形で珠城さんとのコンビを楽しませてくれる存在で、今後が非常に気になります。

そして月城かなとさん主演の全国ツアー『ダル・レークの恋』
選ばれた作品的にも実力的にも何の心配もないでしょう。

「早く退団を発表することで、組を担っていく子(下級生)たちが『自分たちが背負っていかなくては』という気持ちを持って、次のステップに踏み出してくれたら」

これは下級生たち、取り分けれいこちゃんにとっては身の引き締まる思いでは。
珠城さんの大きな愛ですね。

 

卒業まであと11ヶ月、
その中で行われるバウホール公演『幽霊刑事(デカ)~サヨナラする、その前に~』

バウホール公演と言えば珠城さん代表作の一つとなった『月雲の皇子』
劇場で観る機会はありませんでしたが、映像では何度もリピート。
作品、キャスト全てが素晴らしかったですね。

幽霊刑事の作品紹介に「珠城りょうの思い入れある宝塚バウホール」と記載されてます。
バウホールには夢、涙、汗、情熱、大切なものがたくさんつまっており、生徒さんにとっては特別な場所ですし珠城さんにとってもそうなのでしょう。

あの小さなホールが大好きです。

惜しむらくはバウホールだけでは席数が足りません、
東上公演がないなんて!
いずれにせよライブ中継は必須ですね。


サヨナラ公演の作・演出は、雪組トップコンビに続いて上田久美子先生。
武将とはまさに珠城さんにぴったり。
先生は雪月とそれぞれのトップや組に合った最高の作品を作ってくださると大きな期待を寄せています。

またディナーショー『Eternità』の爽やかなポスター画像もアップされ出演者の発表もありました。→鳳月杏  輝月ゆうま  佳城葵  朝霧真
昨日から今日へかけて怒涛の発表です。

「こういうご時世ですが、私の退団のニュースが暗いニュースと受け取ってほしくない。次のステージに進む大きな一歩。まっすぐ歩いていきたいので、最後までついてきてほしい」

卒業は寂しさと同時に希望に満ちたスタートの第一歩でもあります。
珠城さんの言葉どおりの次のステージに進む大きな一歩、力強い言葉です。


取り止めもなく書いてきましたが、珠城さんはもちろんのこと、月組の皆さん、そして珠城さんを愛するファンの方にとっても充実した日々になることを祈っています。

 

月・うさぎ

 

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月組『出島小宇宙戦争』感想〜鳳月杏〜ロマンチックなコメディ

 

出島のポスターから等身大のカゲヤスが舞台に飛び出してきたかのような登場シーン。

牢獄でどんな暮らしをしていたらこんなキラキラになれるでしょうか・・
と問いかけたくなるような素敵なビジュアルはカゲヤス役の鳳月杏さん。


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『出島小宇宙戦争』2/16 シアター・ドラマシティ公演、観劇レポです。

ストーリーのネタバレはありません。

 

ハートフルコメディ


デジタル・マジカル  コメディタッチ、パラレルワールドに宇宙人、

歴史上の人物と史実をファンタジックに描いて奇想天外なストーリーが展開しますが、ベースになっているのは「愛」

主演のカゲヤスが天文学者なので、星や月やロマンチックな要素がたくさん散りばめられている夢あり冒険ありのハートフルコメディです。

カゲヤス役をちなつさんが魅力たっぷりに余裕を持って演じていて、周りの演者も生き生きと楽しそう。


どちらかと言えば 私はSF関係の映画や小説、ドラマをよく見る方です。
高校の時タイムトラベルものの壮大な物語を書きかけた(笑)くらい好きです。←3ページで撃沈

ただSFものはズッコケると残念なことになりますね。
特に舞台の演出は難しいように思います。

『出島小宇宙戦争』はストーリーの組み立てや登場人物のキャラ設定がわかりやすく、主題歌も素敵で耳に心地よく残ります。

奇想天外なストーリーに目を奪われがちですが、この作品はちなつさん演じるカゲヤスとそれぞれのキャラクターとの関係が丁寧に描かれていて、そこを感じ取ると作品の持つ味わいが出てきます。

頭は固いが妄想好きな私はこの世界観を楽しむことができました♪

主演のちなつさんが作品力を上げていることも素晴らしいことですね。

 

カゲヤス(鳳月杏)と仲間たち

 

内容に触れないようにして一言ずつ感想を書いていきます。 

 

鳳月杏 /カゲヤス(高橋景保)

ある時はキラキラと、ある時はいぶし銀の如く、
お芝居によって変幻自在のオーラを放つ、鳳月杏。

カゲヤスは洋装風味もある、いなせな着流しに天体望遠鏡を担いで颯爽と登場。
ちなつさんの大らかさと明るさとかっこよさと色気が上手くミックスされたビジュアル。
ミステリアスな銀髪はシルバーだけではなくブルーも入っているそう。

谷貴矢先生がちなつさんの持ち味を生かしたキャラクターを考えて作品を作り、ちなつさんがそれに応える。
カゲヤスに命を吹き込み魅力的なヒーローが誕生した。

縦横無尽に動き歌い踊る、舞台でカゲヤスが力強く生きてました。

安定感のある演技、深く心地良く響く歌、
ちなつさんはどなたとも自然に呼吸が合わせられる稀有なスターです。
なので主役でも主役でなくても女役でもパパ役でもイケメン役でも悪役でも何でもできちゃう、月組の宝ですね。

これからも大活躍してほしいちなつさん、カゲヤス役とても素敵でした。

 

海乃美月 / タキ

お転婆で可愛い月の住人にうみちゃん。
膝下の着物にブーツを履いてとても可愛い宇宙人。

IAFAでちなうみの夫婦役があまりにしっくりしていたので楽しみにしていました。

カゲヤスとタキ(カグヤ)はちょっと不思議な関係で、がっつり恋愛という感じではありません。
それでもキュンとするようなデュエットもあり、並びも美しくて何の不安もない2人。
素敵なコンビに釘づけになりました。

うみちゃんは最近大人っぽい役が多いので、久しぶりのキュートなヒロインは新鮮で嬉しいですね。

 

暁千星 / リンゾウ

リンゾウ役のありちゃんとちなつさんの2人の並びは眩し過ぎて、美の破壊力が凄かったです。
お互いのオーラを輝かせることができるベストコンビでは!

リンゾウは隠密ですが、隠密とは忍びの者。
目立たぬよう影のように身を潜めて生きている印象ですが、ありちゃんのリンゾウは見た目が華やかでお洒落で髪型もきまっていて、人一倍目立ってました。
それがこの作品の面白いところです。

カゲヤスとはちょっと複雑な関係。

ありちゃんは可愛いイメージから徐々に男っぽさが増してきて、ちなつさんとの対峙の場面なども見応え十分。

演技力もぐんぐんアップしてきて、公演毎に新しいありちゃんを発見できるのは楽しみです。

 

風間柚乃 / シーボルト

おだちんも吸収力強いですね。
天性の才能もありますが。
毎回個性の強い役を次々こなしていくので驚きます。

今回も変わり種のシーボルト役をしっかり妖しく演じてます。
ちなつさん相手に長台詞、歌も堂々たるもので。

この役をこの学年でここまで演じることは凄いことなのに、おだちん的に普通に受け止めてるところが怖いです。
ほんと素晴らしい。
でもこの役、言葉では表現できません。ごめんなさい笑

バウホールで主演する日もいよいよ近づいてきたのではないでしようか。

 

光月るう / タダタカ(伊能忠敬)

カゲヤス(鳳月)とリンゾウ(暁)の学問の師であり人生の師であるタダタカ役。
→なかなかのイケおじ

カゲヤスの夢の中の2人のお芝居はじーんとしました。
2人の間には別次元の時間が流れているよう。

ちなつさん、ここではしっかり受け身の演技で、攻めの演技と受け身の演技の使い分けが見事です。

るうさんの味わい深いタダタカ役も素敵ですよ、お酒のシーンにはホロリとしました。

 

別箱のオリジナル作品の良いところは一人一人の出番やセリフが多くて、通しの役をじっくり観ることができるところです。
梨花ますみさんは月の女王さまもキラキラと存在感あり、さすがです。
紫門ゆりあさん、白雪さち花さん、英かおとさん、それぞれに大活躍でお芝居上手な方が多いように感じました。

 

フィナーレ

 

う〜さぎうさぎ♪の音楽でうみちゃんセンターの娘役郡舞はとても幻想的で綺麗でした。

ちなうみデュエットダンスは、黒燕尾のちなつさんと白いドレスのうみちゃんがとても綺麗、かつダイナミック!
スタイル抜群の2人、リフトも見事です。

その後流れるようにちなつさんセンター男役の激しめの郡舞。
ゆりさんとうーちゃんはお芝居の赤と青の隈取りメイクそのままで。

そして、ちなつさん、ありちゃん、おだちん3人が残りダンス→三者三様で見応えあります。

最後はちなつさん1人のダンス、かっこいい…!!

別日に3列目で観劇した妹1はちなつさんのダンスに体が震えたと言ってました。
(ブランクもなく長ーい宝塚ファン歴を持つ妹、ダンスを見て震えたのは3人目やそうです)

 

自由に羽ばたく、心ときめく


舞台衣装やセットも楽しく、パラレルワールド、うさぎちゃんやメイドさんや月の住人など、非現実的な世界が繰り広げられます。

頭のスイッチを切り替えて、この世界観に浸ることができるなら眼福、耳福、心福の3福の舞台です。

多彩な宝塚作品の中で面白い光を放つ作品だと思いました。
そして、ちなつさんの役の振り幅の広さをまたしても感じる舞台になりました。
いつかカサノヴァも驚くほどのプレイボーイ役など観たいものです。
大きくなって月組へ戻ってきたちなつさん、堂々たる東上公演主演でした。

面白い視点から歴史を自由に大きく羽ばたかせた『出島小宇宙戦争』

頭も心も羽ばたくことができてとっても幸せでしたー


月・うさぎ

2019年の宝塚歌劇を振り返って

 

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皆さん今年1年も宝塚の舞台を楽しまれたでしょうか。
数多くの観劇をされた方から、1度の観劇の方、贔屓の組を中心に観劇される方、全ツのみの方、ライビュのみの方、状況によってそれぞれの楽しみ方があったと思います。
また今年は事情で観劇できなかった方もいるかもしれません。

私も全く観劇できない年もありました。

今年は恵まれた環境にあったので私的には観劇を十分に楽しむことができました。

また観劇は舞台であれ映像であれ、自分の目で観たこと 耳で聴いたこと 心で感じたことを大切にしたいと思いますが、他の方の感想から気づくこともたくさんありました。

 

今年最後のブログ記事として、宝塚歌劇2019年について振り返ってみます。

昨日届いた望海さんのCD「GIFT」についてはまだしっかりとした感想は書けませんが今年の大切な出来事として少し触れたいと思います。

今年は宝塚大劇場公演は5組全て観劇しました。タカラヅカスペシャル2019はライビュのみ。
ここでは別箱で観劇したものだけ記します。

月組
アンナ・カレーニナ
ON THE TIWN
チェ ゲバラ

雪組
20世紀号に乗って
PR×PRince
はばたけ黄金の翼よ/Music Revolution!
ハリウッド・ゴシップ

星組
鎌足
アルジェの男/ESTRELLAS
ロックオペラ モーツァルト
龍の宮物語

 

トップとはまり役

 

自分が描くトップのイメージと作品の役柄がぴったり合うと、作品力がアップしてより楽しめるように思います。

例えば
『CASANOVA』の明日海りお
I AM FROM AUSTRIA』の珠城りょう
『20世紀号に乗って』の望海風斗
『霧深きエルベのほとり』の紅ゆずる
『オーシャンズ11』の真風涼帆

望海さんだけ別箱作品ですが、20世紀号でのハマり具合が半端なかったのでこちらをあげてみました。

 

特に好きだった作品

 

大劇場公演も別箱公演も合わせて考えてみます。 

「作品」として良かった(好きだ)と思ったのは

霧深きエルベのほとり
20世紀号に乗って
龍の宮物語

3作品です。

感想等はここでは割愛しますが、全く異なるこの3作品はそれぞれに余韻が残る作品でした。

こうしてみると、今年は特に星組作品に好きな作品が多かったです。
『鎌足』も良作でした。
『ロックオペラ モーツァルト』『食聖』は、主演の持ち味を生かせたという点でお披露目とサヨナラに相応しい良い作品だったと思います。

 

また、CASANOVAの華やかさ、Iafaの温かさ、壬生義士伝の力強さ、オーシャンズ11のかっこよさ

トップと役柄が合っていると組子たちの力も増して来て、先述したように本来の作品力もアップすると改めて感じた舞台です。

ショーは今年どの組も良かったです。

宙組に関しては『アクアヴィーテ‼︎ 』は真風さんがトップになられてからの宙組で1番好きなショーです。

そして贔屓組の『Music Revolution! 』は最初から最後まで余すところなく楽しめるショーであったことをここに記しておきます。

 

宝塚OGの活躍

 

OG出演の舞台で観劇したのは
『ベルばら45』
『わたるのいじらしい婚活』
『ロミオとジュリエット』

『ベルばら45』では多くの懐かしいOGの皆さんを、『いじらしい婚活』では今年舞台生活30周年になる今も変わらず素敵な湖月わたるさん、ゲストの朝海ひかるさんの活躍を観ることができました。
どちらも感想を書いています。

また、感想を書くタイミングを逃しましたが『ロミオとジュリエット』
キャピュレット夫人役の春野寿美礼さんの歌声はさすがに素晴らしく、宝塚ファンとして誇らしい気持ちになりました。

 

今年印象に残ったスターさん

 

今年特に印象に残った生徒さん
(トップは除いています) 敬称略

美弥るりか
天寿光希
鳳月杏
彩風咲奈
瀬央ゆりあ
瑠風輝
風間柚乃
彩海せら

海乃美月
有沙瞳
音くり寿
きよら羽龍

一樹千尋
英真なおき
華形ひかる

別箱公演の観劇が雪月星組に偏ったことが影響しているようで、3組の生徒さんが多くなりました。
来年は花宙組も観たいですね。

 

夏のFNS /「GIFT」ーNOZOMI FUTOー

 

今年の出来事ということでいうと夏にはFNS歌の夏まつりで雪組メンバーが大活躍でした。

そして今年最後に届いたビッグプレゼント!
望海風斗さんが自ら選曲してレコーディングされた宝塚の名曲が詰まったCD「GIFT」です。

またメイキング映像、ミュージッククリップを収めたブルーレイもついているのですが、これはまだ見ていません。
年が明けてから綺麗に片付いて浄化した清い部屋で(笑) 見ようと思っています。

さてCDはさすがに待ちきれず何度も聴いていますが、古参ファンながら所々観劇にブランクのある私でも馴染みのある曲が多く、また望海さんに歌って欲しいと思っていた曲もあったりで、とても嬉しいです。

 

「GIFT」の中から2曲だけ感想を。

 さよならは夕映えの中で
ー風と共に去りぬー

お馴染みの曲ですが、夕日をバックにバトラーがスカーレットに別れを告げて去って行くところで歌う、言わば壮大なストーリーの最後に歌われる大切な曲です。

この歌を初めて舞台で聴いた時は大人の男の背中に惚れ惚れして(笑)、バトラーに恋しましたよ
「明日になれば」など、真彩ちゃんのスカーレットナンバーも聞いてみたい。

愛するスカーレットがようやく自分への愛に気づいたことで、バトラーにはやり直すという選択もあったけど、彼はそうしなかった。

傷つき、全てを終わらせて振り向きもせず去って行く…
やっぱりかっこいいですね〜 切なさを秘めた旅立ちに、バトラーの男としての生き方の美学がこの曲に込められています。

曲調は悲しい感じではないのですが、それだけに彼の心の悲哀を込めるのが難しそうです。

望海さんの歌にはバトラーのドラマが見えてくる。
素晴らしい一曲です。

 

アマールアマール
ーノバ・ボサ・ノバー

実は大石内蔵助より、バトラーより、望海さんに演じて欲しい役がこのソールです。

役に関して滅多に条件をつけませんが、トートとソールは超がつくほどの歌うまが理想です。

『ノバ・ボサ・ノバ』は宝塚作品の中で燦然と輝くショーの一つ。
舞台がブラジル、リオのカーニバルの出来事ということで舞台で思いっきり熱く踊り狂い歌う望海ソールが素晴らしい(←観ていません 演ってません)

…とまぁ、舞台が見えてくるという点でやはり素晴らしい望海さんのライライライ

これからも生き続けてほしい名曲であり作品としてこの曲を収めていただけたことはとっても嬉しいです。

 

急ぎ足になりましたが、このCDについての感想を書くと長くなることが今わかりました。
また後日改めて記事にできれば(いいなー)と思います。

 

宝塚歌劇の未来

 

今年は紅ゆずるさん、明日海りおさん始め、今の宝塚を支えてきた多くの生徒さんの卒業がありました。

先日2019宝塚グランプリも発表されたことでこの1年も幕を下ろそうとしています。

1914年(大正3年)プールを改造したパラダイス劇場でスタートした宝塚歌劇。

『ドンブラコ』から始まり、紆余曲折ありながらも105年。
来年年明けの大劇場公演は雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』
時代は桃太郎からギャングへ。

 伝統を大切に、同時に新しい挑戦も。
そのようにして宝塚歌劇の歴史が続いているように思います。

震災により宝塚の街並みも変わり、宝塚ホテルも新しくなりますが、思い出は残り夢は未来へと繋がり広がっていくことでしょう。

 

今年も拙ブログをご訪問くださりありがとうございました。
皆さまにとって来年も宝塚歌劇を通して彩ある素敵な日々となりますように。

 

うさぎ

 

月組『I AM FROM AUSTRIA』感想③〜鳳月杏と海乃美月〜2人の調べ

 

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鳳月杏と海乃美月

この舞台は2人の好演が大きく舞台に深みが増して楽しいミュージカルになったと思います。

 

『I AM FROM AUSTRIA-故郷は甘き調べ-』感想③です。
ネタバレご注意ください。

 

鳳月杏/ ヴォルフガング・エードラー


まずちなつさん。
すんなりと月組に溶け込まれています。
古巣とはそんなものでしょうか。


ヴォルフガングは絵に描いたような理想のパパ
ジョージ(珠城りょう)のパパと言っても老け役ではなく、色気ムンムンのイケオジです。
演じるのはちなつさんですからね。
しっかり者のママ(海乃美月)と、冒険心のある息子を大きな愛で包み込みこむ素敵な人です。


家族を決して自分の枠にはめようとしない。

ここ重要ですね。
自分の息子も1人の人間として尊重する。

息子ジョージの包容力や優しさ、明るさはヴォルフガングから受け継いだのでしょう。
ユーモアたっぷり、かっこよくて可愛いパパの遺伝子です。
それは父息子の空気感から自然に受けとることが出来ます。


終盤、パパとママが傷ついた息子ジョージを励まし、3人で語り合うシーンがあります。

ファミリーとして互いを思いやる温かい空間がしっかり存在しているところが凄い!
ホロリとなりました。

珠城さんとの親子愛、海ちゃんとの夫婦愛、3人との家族愛を自然に観客に伝えられるのは、やはりちなつさんの演技力かと。


カサノヴァ での女役、OTTでのイケメン青年から今回のイケオジまで、全て期待を裏切らないのですから、明日海さんや珠城さんからの信頼が厚いというのも頷けます。


月組への大劇場復帰1作目にして素敵なちなつさんを観ることができてバンザイヽ(´▽`)/

 

海乃美月/ ロミー・エードラー

 

ウィーンの老舗ホテル・エードラーの社長。(ちなつパパは養子さん)
社長、妻、母親の3つの顔をどれもピシッと持っている女性。

パパとは何だかんだありつつ安定した関係だし、息子はもう自分の道を歩き始めてる。

3つの顔の中ではホテルの社長としての顔が強くなってきた。

 

私の同級生に老舗旅館の女将Yさんがいます。
数年前には登録有形文化財にも登録された歴史ある旅館です。

以前彼女が言っていたのは、「私の24時間どこを切り取っても女将。いろいろと犠牲にしなければらないこともあるけれど、天職と思い感謝している。」

国も経営の形態も違いますが、老舗ホテルの社長ロミーと、老舗旅館の女将Yと根底に共通のものを感じます。

ロミーが「私の人生はホテル」と言うシーンがあります。
彼女は家族を愛してますが、常にホテルの経営を考えてしまうのでしょう。


その言葉を受けてのパパの言葉が素敵でしたけど。
「君の人生は私ではなかったのか」
ちなパパが言うから決まるんですね!


うみちゃんはセリフも明瞭で、テンポも良くて歌えて踊れて、どんな役も気持ちいいほど決まります。

パパとママが生み出す温かい愛がジョージとエマの愛を育む…
それはそのまま、鳳月と海乃、珠城と美園に当てはまる様で、ちなつさんとうみちゃんの存在の大きさが感じられました。

 

フィナーレとこれからの月組と


⭐︎フィナーレの始まりはれいこさん。
今回は悪役でハッピーエンドのシーンには不在でしたからね。

⭐︎たまさくのデュエットダンスは華やかでリフトはダイナミック!

⭐︎フィナーレの衣装もスタイル抜群のちなつさんは素敵でしたね。

⭐︎エトワールの晴音アキさん、よく通る綺麗な声。

⭐︎れいこさんは真っ赤な2番手羽、おめでとう、まだまだ躍進は続くと思っています。

✽+†+✽――✽+†+✽

れいこさんのフォトブックを買いました。

昔は雑誌やスチールなど揃えていたけれど、いつしか何も買わなくなっていました。

最近はまたポツポツ買ってます。
素敵なグッズもたくさんありますからね。


写真集の中身は…ふふふ…。
あまりに美しくて言葉で伝える自信がありません。
望海さんとれいこさんの写真集を並べて飾っていると、お部屋がオシャレに見えます。 

✽+†+✽――✽+†+✽

2020年のたまさく主演公演は名古屋御園座でのスタンダール『赤と黒』
ジョージと真逆の野心家ジュリアンの珠城りょう、想像つかない!
それほど、現在はジョージ役がハマってますから。
180度違う色の役は楽しみでしょう。
レナール夫人は美園さくら
フーケ/コラゾフ公爵の2役の月城かなと
遠征はできないので皆さんのレポが楽しみです。

ちなつさんは来年東上公演『出島小宇宙戦争』これは絶対に行きたいです。

✽+†+✽――✽+†+✽

そういや、たまさくのオーストリア旅行を見て、面白くて家族で大笑い。
さくらちゃんの可愛い絡みに珠城さんツンツン、さくらちゃんションボリ。
それでも絡んでいく頑張るさくらちゃん。

そんなさくらちゃんを見る珠城さんの眼差しが優しくて楽しそう♪

なのでさくらちゃんもめげずに頑張る!

どの組のトップコンビも紡いできた2人にしか分からない時間があるでしょう。
愛の形が色々あるように、コンビの形も千差万別
たまさくコンビはかなりユニークで微笑ましく楽しませてもらいました。

 ✽+†+✽――✽+†+✽

来年の月組大劇場公演のラインアップも発表されました。

『WELCOME TO TAKARAZUKA -雪と月と花と-』

『ピガール狂騒曲』

和物ショーの演出が植田紳爾先生ということに驚きです、かなりご高齢なのでは… (なんて、ごめんなさい‼︎)

そして坂東 玉三郎さんが監修を手掛けられるということで二重の驚き、これは楽しみです。

今のところ来年の月組の布陣も大きく変わらなさそうですね。

 

宝塚も故郷

 

私が初めて宝塚を観たのは3歳の時ですが、熱い時期があったり離れたり。
これからもそんな感じなのかもしれません。

心の赴くままに。

でも必ず戻る場所。

宝塚歌劇を愛する人にとってはここも一つの故郷なのかもしれませんね。

 

月組さん、素敵な舞台を有難うございました!

 

月・うさぎ

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月組『I AM FROM AUSTRIA』感想②〜美しい悪〜月城かなと…

 

『I AM FROM AUSTRIA-故郷は甘き調べ-』観劇レポ②です。

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細かいことはあまり書かないようにしていますが、ネタバレもあるかと思いますのでご注意ください。

 

リチャード/ 月城かなと


お芝居で主役が主役たるために悪役は欠かせない存在ですが、コメディに登場する悪役はだいたいどこかズッコケていて憎めません。

ましてそれがイケメンだったり美女だったら・・

ということで今回の悪役はれいこさん(月城かなと)です。

まずは、れいこさんお帰りなさい!


復帰第1作目のリチャード役は女優エマ(美園さくら)のマネージャー

確かに打算的で野心家の嫌ーな男ですが(笑)、どこまでのワルなのかはわからない。

まぁ、色々やってますけどね。
マネージャーとして女優の行動をアレコレ規制することは仕方ないとしても、そこに愛は何もないわけです。


悪役というのは主人公のダークサイドだそうですが、確かに腑に落ちます。

主人公ジョージ(珠城りょう)は愛に溢れていて、エマへの愛も思いやりに満ちています。

一方リチャードからはエマへは思いやりのひとかけらも感じられず、ただ利用しているだけ。
もしかしたら愛を知らない孤独な男なのかも(T . T)


愛ある主人公と愛を知らない男
2人は光と影、表と裏

この物語に良い人が多い中、悪としての働きをするリチャードはとても貴重な存在です。

そんな寂しい男リチャードですが、口が悪い。
常にジョージに喧嘩売ってます。
そんな感情の起伏の激しい男を“静なる麗人”月城かなとがどのように演じるのか。

コメディならではの難しさもありそうですが。

まず、歌が良かった。
音域が更に広がったのか、高音も無理なく綺麗に。
れいこさんまだまだ伸び代ありますね。

嫌な濃い男を美形のれいこさんが演じると引き込まれてしまいますが、
れいこさんの演じるリチャードはパンチがあるタイプの悪役ではなく、ゾクゾクするような悪いヤツ。

外側は野心に燃えて激しく、中身は愛のない男という2面性を演じたれいこさんのリチャード像は、私的にはピタリとハマりました。

ところで、れいこさんが珠城さんと、あるいはちなつさんと、これからどのような関係を築いていくのか気になってました。
(番手がどうこうとかではないです)

正直まだよく分かりません。
ただ3人のタイプがあまりに違うので面白いなぁと。
ここにありちゃん、おだちんと入ってきても見事に被らず、色とりどり。
これは月組の強みではないかと思います。


れいこさんの本来の持ち味はノーブル憂いがあり、それでいて男っぽいところがある…いわゆる正統派2枚目とイメージしているのですが、ここ数年見事に真逆の役が続きます。(別箱除く)

番手の関係もあるでしょうが、貴公子然としたロイヤル月城かなとというイメージを固定させない為なのかどうか。

この数年は美弥るりかさん(美と色気のカリスマ)から受けた影響も大きいと思います。

リチャードは今までの役(ベルナルド・ポッキー・ルキーニ  ・又八など)の集大成になるのかもしれません。

れいこさんの持つ雰囲気を大切にしつつ更に多くを吸収してそれを生かして、いつか大輪の花を咲かせることを楽しみにしています。

フィナーレの様子はまた次回に。

 

気になった人、一言感想


夏月都 ヘルタ
エネルギッシュなるうさんのエルフィーとは真逆のしっとりとした女性
エマ(美園さくら)のママ、お顔の感じとか本当の母娘みたいでした。
ヘルタはエマの故郷の象徴でもあります。


紫門ゆりや デニス
優しそうで素敵な警官です。
この警官グループはストーリーの中でユニークな働きをしています。


白雪さち花 ミス・ツヴィックル
パパとの浮気を怪しまれる面白キャラを好演。
OTTの時から個性的な声がツボです。


千海華蘭 ホルガー
お洒落なホームレスさん。
作品の中では異彩を放つ集団のリーダーとして大活躍、良かった!


輝月ゆうま ライナー
ゴシップ記者で、リチャード(月城)と組んで色々やらかしますが、存在感があって迫力あってかっこいい。


夢奈瑠音、蓮つかさ、天紫珠李
フロント係として活動的な役どころ、それぞれ個性豊かで可愛いです。

 

愛国心より郷土愛?

 

大劇場では記念に公演ドリンクを飲んだりしましたが、翌日は疲れが出て朝から栄養ドリンク剤をグイッと!(こういうところに年が出ます^^;)
それでも舞台からはたくさん心に栄養をもらえましたし、また生きていける。


前回の感想で、この舞台を観て自分の家族や故郷に思いを巡らせた、と書きましたが、もう一歩進んで考えると、私は祖国に対する意識が少し弱いように感じました。

 一般的に日本人は愛国心より郷土愛が強い傾向にあるらしいです。
それは戦後の教育が関係しています。
実際には決して日本人に愛国心がないわけではなく、私も日本が大好きなのですが。

そんなことも考えながら、気付けば随分と涼しくなって過ごしやすくなったなぁと。
こうして四季折々を楽しめるのも日本に住んでいる特権かもしれません。


さて、次回は鳳月杏さんと海乃美月さんを中心に感想を書きたいと思います!
この夫婦、半端なく素敵なんです!!

 

月・うさぎ 

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月組『I AM FROM AUSTRIA』感想①〜始まりはトルテ〜珠城/ 美園/ 暁 /風間/ 光月…

 

月組公演『I AM FROM AUSTRIA-故郷は甘き調べ-』初日観劇レポです。 

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素晴らしい作品に出会いました。
ふんだんに散りばめられたユーモアの中にも心に響く言葉がたくさんあり、
ハッピーエンドで幕が降りた後、あかりが心にぽっと灯ったかのような温かい気持ちになりました。

ウィーンの街は美しい。
たまさく(珠城・美園)が2人でウィーンへ旅されてましたが、さすが音楽の都、街のあちこちに芸術が感じられました。

私も過去に2日ほど訪れたことがありますが、流れる川や風に揺れるの木々の葉でさえ美しく…

そんな素敵な街の老舗ホテルの御曹司ジョージがこのミュージカルの主役です。

ここからは少しネタバレがあるかもしれないのでお気をつけください。

 

トルテは故郷の味


この記事のタイトルは「始まりはトルテ」としました。

ジョージとエマが仲良くなったきっかけは「エードラー・トルテ」というホテルの名物ケーキです。(ザッハトルテのようなケーキ)

老舗ホテルの御曹司とハリウッド女優という華やか(本質はピュア) な2人の始まりは甘いトルテから。
幸せの予感しかありません。


そして大切なことはウィーンで育った2人にとってトルテは懐かしい故郷の味だということです。
エードラー・ホテルで育ったジョージにとっては尚更です。

それもありタイトルにどうしてもトルテを入れたかったのです。

 

ジョージ/ 珠城りょう


さて、ジョージ役の珠城さん。
『I AM FROM AUSTRIA』は珠城さんの代表作になるのではないでしょうか。


ジョージは育ちが良くて温厚で優しくて。
信念を持ち実行力もあるバランスの取れた青年です。

彼氏だったら素敵だな
息子だったら幸せだな
友達だったら楽しいな


珠城さんの温かみのある声と優しいセリフが上手く融合して、持ち前の包容力が存分に生かされていました。

珠城さんには青柳さんなど他にもハマり役がありますが、今回は全てを上回るほどではないかと…。


あと、各場面ごとのバラエティに富んだナンバーがどれも印象強くて素敵です。

同じウィーンミュージカルのトートナンバーより珠城さんは今回の楽曲の方が合っているように感じられました。
好みや感じ方でしょうが。

悩みながら奮闘しながら成長していく過程を珠城さんのジョージから伝わってきてとても良かったです。

 

エマ/ 美園さくら


たまさくコンビになってまだ1年未満とは思えないですね。
エマは20世紀号のリリーのようにナンバーもたくさんある大きな役です。


オーストリア出身の有名なハリウッド女優ですが、心が疲れきっている様子。
ジョージに出会って、自分のアイデンティティ(自分が何者なのか) を確立することで、故郷や母親への愛を取り戻し成長していきます。

自分のルーツを探求することは難しいけど大切なことなんですね。


さくらちゃんは歌も演技も全体的に安定していて、舞台度胸もありそう。
とりわけダンスはダイナミックで見応えがありました。

衣装もブロンドも似合ってましたよ。
可愛らしさと冒険心を併せ持つ魅力的なヒロインでした。

 

パブロ/ 暁千星

 

アルゼンチン代表サッカー選手パブロ役ですが、今回1番驚いたのはありちゃん。

登場シーンからオーラ全開です。
スター選手パブロのオーラなのか、暁千星の放つオーラなのか…

刈り上げて束ねた髪と顎髭と、アスリート並みの動きで、マッチョ、マッチョ♪
男っぽくてかっこいい。

このパブロはとてもいい人なんです。
愛ある人です。

 

彼自身も自分のアイデンティティを探求し、悩み、素直に自分と向き合うことで理想の人に出会うことになります。
恋は成就するのかどうか・・。
彼のような人には幸せになってほしいですね。

ありちゃんの演者としての可能性、広がりには毎回驚かせられます。

 

フェリックス/ 風間柚乃


ジョージの友達でホテルのフロント係のフェリックス役ですが、ゲバラでのカストロ役からの転身ぶりにびっくり。
おっちょこちょいのところがある可愛い役でした。

そしてとてもいい!

私はルキーニやカストロのようなインパクトの強い役柄こそおだちんの威力を発揮できると思ってましたが、考え改め。
コミカルで可愛い役もこなせてホントに振り幅の大きな人です。


珠城さんや(まさかの)轟さんの友達まで普通にできちゃうところが凄いですね。 

ストーリー最後に愛の告白を受けたおだちんの表情がとてもおかしかったです。
おだちんにはもう期待しかありません。

 

エルフィー/ 光月るう


るうさん今回は女役エルフィー役、楽しみにしていました。
ホテルのベテランコンシェルジュですが…独特です。
これは観なければ説明がつけ難い味です。

言動がかなり不思議さんですが、ジョージとエマの良き理解者であり、皆んなのリーダー的存在でもあるんですね。

男役が演じる女役は迫力がありますがエルフィーも然り、るうさんの巧みな演技に注目してください。

 

姉妹都市

 

『I AM FROM AUSTRIA』は1869年に日本とオーストリアの間に修好通商航海条約が結ばれて150年という記念の年に、105周年を迎える宝塚での上演が実現しました。

初日にはウイーンオリジナル版の作者、プロデューサーのウィーン劇場協会関係者の方々も観劇されていました。

この初日の貴重なチケットはT様のご厚意にあずかり観劇することができ感謝しています。

 

さて、日本とオーストリアにはたくさんの姉妹都市があるようです。

ちなみに宝塚市はウィーン市9区アルザーグルントと姉妹都市として交流があるようです。

地図はウィーンの行政区地図。
ウィーンの中心部ですね。
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ハッピーエンド


宝塚の作品に求めるものは千差万別、人それぞれです。
私の場合は泣いたら笑いたくなる、笑ったら泣きたくなります。


今回はハッピーエンド。

2人が仲良くなるきっかけとなった故郷の味トルテですが、
おそらくー、
この先エマはトルテを食べる度にこの日の出会いを思い出し幸せな気持ちになるでしょうし、ジョージは、トルテを口にしたエマの笑顔をずっと心に刻むのだろうと想像します。

そのように今が過去になり思い出となり、自分の歴史を作っていくのだなぁと。

帰りの車窓から暗くなった景色をぼんやり眺めながら、家族について、故郷について考えを巡らせるのも心地良い時間。

空気が澄み秋が深まるこの季節にぴったりのハートフルな作品です。


また観劇の機会があるので続きはゆっくり書いていきます。


月・うさぎ

 

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月組『チェ・ゲバラ』感想-轟悠とエルネストー終わりなきロマン

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月組公演『チェ・ゲバラ』8/17観劇レポです。
主に轟悠さんと風間柚乃さんについての感想になります。 

作・演出は原田諒先生。
ストーリーの流れ、楽曲、衣装、全てがまとまりよく見応えのある舞台になってました。

 

轟悠とエルネスト・ゲバラ


宝塚の舞台でこのような作品に出会うと、やはり轟悠さんの存在の大きさを感じます。

先日映像で観た『パパ・アイ・ラブ・ユー』
ここまでコミカルな轟さんを見たのは初めてで新鮮でした。
相当なセリフ量と思いますが軽妙でテンポよく2枚目コメディを堪能しました。

芸に終わりはないと言いますが、轟さんの男役芸が更に広く深く進化していることを実感していたところのゲバラ役。
大変興味深い舞台になりました。


チェ・ゲバラという人物を簡単に自己紹介しますと、
1928年生まれ (昭和3年) なので、ご存命なら今年91歳。
そんなに昔の方ではないんですね。

1959年には来日して、広島の原爆記念館にも訪れています。

本名はエルネスト・ゲバラ
チェというのはあだ名のようなものになります。

アルゼンチンの裕福な家に生まれて医者になったエリート、かなりのイケメンで秀才。
選択によっては穏やかな人生を全うできたかもしれません。

しかし彼はキューバの貧困を目の当たりにしたことがきっかけで、独裁と戦うためにカストロ兄弟らとキューバへ向かい己に課せられた運命に立ち向かいます。


さて、この意思の強い情熱的な革命家を演じる轟さん。
先述したとおり、轟さんの持つ個性は年月と共に磨かれ熟成され、男役を極めていかれています。
今宝塚においてゲバラ役をこの完成度で演じられるのは轟さんだけかもしれません。

革命家としての熱量や力強い演技はもちろんですが、妻となるアレイダへ向ける眼差しがとても印象的でした。
出会いから別れまで、場面によって異なる表情でありながら愛に溢れた優しい眼差し⭐︎
形だけではなく心で演技されているのだなと。
 

後半キューバの革命を成功に導き、キューバ政府の要職に就き子供も授かりながら自分の信念からまた革命に身を投じます。

何という激しい人生・・。


原田諒先生の言葉から。

強烈な個性とロマンティシズム、あえて困難な道を選び進み続けるゲバラの高潔な生き様は、轟悠に通じるものがある。

凄い言葉ですが、そのとおりだと感じられる方も多いのではないでしょうか。


外側だけ見ると「ゲリラ」という題材は宝塚の夢の舞台とは異質な世界に感じられますが、
根底にあるのはゲバラの究極のロマンティシズム

そして轟さんがこの先も歩み続けるであろう宝塚の男役という道。
現実的には異質なことであると同時に私たち究極のロマンを与えてくれる世界です。

轟さん自身もロマンチストな方なのではと想像しているのですが
共演された月組の生徒さん、この舞台での経験は今後様々な形で生きてくると思います。

 

風間柚乃とフィデル・カストロ


その、轟さんの影響を最も受けたであろうカストロ役のおだちん(風間柚乃)。

実力派のおだちんにとって歌えることは特に大きな強みだと思うのですが、今回も期待を裏切らず力強い歌声を聞かせてくれました。

 

2人の演技力の高さでゲバラとカストロの年齢差を感じさせなかったのですが、学年差を考えるとそれはとんでもなく凄いことですね。

例えばカストロがアレイダのことをひやかしてゲバラが照れるというシーンでは、いいように観客の笑いを誘っていました。
間の取り方が上手いのです。

最後にゲバラが離れていくところでは切なさがよく伝わってきました。

 

因みにこのフィデル・カストロいう人物ですが、
ゲバラと共にキューバ革命の中心的役割を果たした後、キューバ14代目首相として49年に渡り統治し、2016年、90歳で亡くなります。

 

おだちんの演技を上手いと思ったのはラストパーティの学生役のセリフを聞いた時が最初でしたが、その後『エリザベート』代役のルキーニ役を観た時に只者ではないと思いました。

そういやルキーニ役は轟さんの雪組時代の当たり役でもありましたね。

おだちんはルキーニ役やカストロ役など個性が際立つ役や情熱的な役に、より魅力を感じますが、まだまだ若いのでこれからどのように成長されるか楽しみです。

カストロ役もしっかりやり遂げてますます勢いが加速していきそうです。

 
この公演でれいこちゃん(月城かなと) が休演されたことは本当に残念でした。
本当に本当に残念でした‼︎

次回の大劇場公演で元気なれいこちゃんに会えることを心から楽しみにしています。

 

エルネスト・ゲバラの名言から

 

1967年10月9日、英雄ゲバラは39歳の時ボリビアの山中で処刑されました。
最期の瞬間、銃撃をためらう兵士に向かって以下の言葉を放つ。
「どうした、お前の前にいるのはただの男だ。よく狙え。怯むな!」
このシーンの轟さんは本当に素晴らしく圧巻の演技でした。

ゲバラの残した数々の名言の中で最も印象的な言葉と言えば、

明日死ぬとしたら、生き方が変わるのか?
あなたの今の生き方は、どれくらい生きるつもりの生き方なのか。

革命家として生きるゲバラにとっては今日1日を生きることの意味がどれほどであったのか。
今の時代を安穏と生きる私たちが答えるには難しい投げかけだと思いました。


月・うさぎ

 

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月組『ON THE TOWN』キャスト別感想 8/4 B ー 鳳月杏が素敵!

オン・ザ・タウン、舞台は1944年、世界一刺激的で夢や希望が溢れる街NY
24時間という限られた時間を過ごす3人の水兵たちの物語。


出演者は型破りの変わり者が多くて、見どころがたくさんでした。


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8/4梅田、Bパターン観劇レポです。

ヒルディ(タクシードライバー) 夢奈瑠音
クレア(人類学者)  海乃美月
ルーシー(ヒルディのルームメイト) 白雪さち花

 

 

全体の印象

 

作品はブロードウェイの香りがする楽曲に、ダンスがたくさんあります。
潤色・演出は野口幸作先生

3人の恋のドラマはとっても楽しくて、ちょっと切なくもあり。

明るくわかりやすいストーリーなので夏休みということもあって、小学生くらいの子供さんもちらほら見かけました。


まずプロローグが素敵です。

新しい1日の始まり。

颯希有翔くんの素晴らしい歌、
船から意気揚々と飛び降りてくるゲイビー、オジー、チップの3人

ワクワクするスタートです。


衣装のセーラー服、

ポスターではありちゃん(暁千星)以外はどうなのかな…と思ってました。

実際に観ると、同じ衣装でも三者三様の素敵な着こなしでした。
同じ水平服ですけどイメージの違いですね。

珠城ゲイビーは誠実さと優しさがセーラー服から溢れ出ていて、
鳳月オジーの色気とかっこよさは隠しようもなく、
暁チップ期待通りの可愛さと華やかさ、ふと見せる男っぽさ。

セーラー服から滲み出る3人の個性は綺麗に調和していて、子供っぽくならず素敵でした。
さすがです〜


さくらちゃんの衣装は、ゲイビーが言うように「薄着」が多いです
→露出多めということですが、どれもキュートで可愛い。

 

キャスト別の感想

 

珠城りょう x  美園さくら


ゲイビー  珠城りょう
アイヴィ  美園さくら


真面目な珠城さんが、優しく一途なゲイビーを誠実に演じるので、ぴったりでした。


珠城さんは、青柳さんやダルタニアンやゲイビーのように仲間がいて、その中心でリーダーシップをとって活躍するという役が好きです。


ゲイビーは生真面目なタイプなので、柔軟なオジーと違って物事をコミカルに軽く捉えるのは多分苦手。

コミカルなポーズをとってもサマにならず硬さがあるところがゲイビーの可愛らしさや面白さ。
大きな珠城さんがアイヴィが約束の時間に現れずにしょんぼりしているところなど、とってもいじらしかったです。

全体を通して大らかにのびのびと演じられていて、ゲイビー役はとても良かったと思います。

 

後半にゲイビーが夢の中でアイヴィと踊るシーンがありますが、ここではセーラー服ではなく、黒のシースルーでセクシーに。
さくらちゃんは真っ赤なドレスで、素敵な2人でした。

フィナーレのデュエットダンスも大人っぽくて良かったです。


さくらちゃんはダンスもダイナミックで見応えあるなぁ。
娘役としての完成度も高いですが、演技面では少し若さを感じます。
まだまだ伸び代がありそうで楽しみですね ♪


大劇場公演で感じましたが、たまさくはお似合いです。
コンビは徐々に呼吸が合ってくるパターンもありますけど、たまさくは並びも雰囲気も既にぴったり。
と、私は感じました。

 

鳳月杏 x 海乃美月


オジー  鳳月杏
クレア  海乃美月


ちなつさんのオジー役は素敵すぎませんか!!

一緒に行ったTちゃんは誠実派の珠城ゲイビーのファンですが(元々たま様ファン)
私はちなつオジーのファンです

遊び人ぽいオジーですが、自分たちを正しい道へと導いてくれた友達ゲイビーの為にアイヴィ探しを頑張る義理堅さや優しさを持っています。

 

この舞台でのちなつさんの存在はかなり大きいでしょう。
縦横無尽な演技力もですが、フィナーレのショーも魅せ方が抜群にかっこいい。

歌えて踊れて演技もうまい。
ビジュアルもスタイルもいい。

べた褒めですが、かっこいい役も女役も悪役も何でも高いレベルでこなすちなつさんは、本当に貴重で素晴らしいスターだと思うのです。

次回公演ではイケオジと思っていいのでしょうか。
最近はどの公演もイケオジ大人気ですから期待してますよ〜


さてオジーと仲良くなるクレア役のうみちゃん、すっかり元気になられて良かったです。

男好きな海乃クレアと女好きの鳳月オジー
2人の出会いからの掛け合いが可笑しくて大笑い。
 

そこに個性的なクレアの婚約者、英真なおきさんが絡んで、3人の独特な世界を作り出すのですが…

強烈キャラのクレア、うみちゃん凄く良かったですよ。

ちなつさんもうみちゃんも芸達者なので、個性の強い役に負けずにパンチがあってこの舞台を更にグイッと引き上げているようでした。

このオジー役を前回は風間柚乃くんが好評を博していたんですね。
凄い!としか言いようがありません。

 

珠城さんとちなつさんはお互いに別の輝きを持っているので、それが良いように作用していてとても良かったです。

これからの月組にとっては最高の人が戻って来てくれました。

 

暁千星 x 夢奈瑠音


チップ      暁千星
ヒルディ  夢奈瑠音


このコンビも凄いの。

チップのありちゃんは可愛くてセーラー服がよく似合う。
ガイドブックを持ち歩いているのも、仕草も全て可愛い。

前半はヒルディに押されてますが、後半はチップの男っぽさも出てきます!

プログラムに野口先生がありちゃんについて、「バブみ(子供なような可愛さ)とオラみ(セクシーな男性)が同居したチップ」と表現されてましたが、
確かに2つのありちゃんを観ることができました。

ダンスでも男役のかっこよさがグイグイ出ていて、色々なギャップが魅力ですね。
知らないありちゃんがもっとあるかもです・・( ̄ー ̄)


そのチップをナンパする、夢奈ヒルディ。
るねくんは今回は娘役ですが、男役ならではの迫力があって歌も良くて大熱演でした。

女の子になると小悪魔っぽくなってとても魅力的。
るねくん凄いなぁ。
フィナーレのショーは男役全開ですよ!

 

その他のキャスト


ピットキン  英真なおき

クレアの婚約者ですが、面白すぎる。
もしかしたら1番受けたかも。
人として。
懐が大きい…とはちょっと違っていて独特の人ですね。
じゅんこさん、歌もお上手で完璧でした。


マダム・ディリー  夏月都

アイヴィの教師。
派手派手で存在感があって、圧倒されました。
歌が良かったです。


ルーシー  白雪さち花

ヒルディのルームメイト。
迫力満点で、くしゃみも何もかもが流石としか…!
ヒロイン以外の娘役は全て個性がぶっ飛んでいるので^^;

 

最後に

 

私が学生の時(かなり前の話)、夏休みの1ヶ月間、アメリカに西から東へと語学の研修旅行に行きました。
ロスから始まって、南側を小刻みに一つの街に3〜4日くらいの滞在で東へと進んでいくのです。

ニューヨークに到着した頃は旅も終わりの方で、すっかり時差ボケもなくなってましたが、NYでの滞在時間は1日だけ。
多分費用的な理由だったのでしょう。

友達たちと24時間をどのように使おうかあれこれ悩んだ記憶があります。
チップのようにガイドブックを握りしめていた友達もいました。

あの時はどの街よりワクワクしました。
NYという街がそうさせたのか、短い時間だったからか。
多分両方だったのでしょう。

時代も状況も全く違いますが、この舞台はすっかり忘れていた遠い日のワクワクした1日を思い出させてくれました。

 

宝塚版 OTT、丁寧な役作りが好演の珠城さん、歌唱面でちなつさん、ダンスのありちゃんと、それぞれの得意分野がよく生かされてました。

2度目の舞台ということもあるのかもしれませんが、出演者の皆さんには余裕すら感じられました。


楽しいミュージカルを観ることができてhappyな気分です♪


月・うさぎ

月組『クルンテープ』感想〜天使の都で束の間の夢をみる

美しすぎた幻

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美弥るりかさんの退団公演となり、新トップコンビのお披露目となる公演のショー
『クルンテープ』は、笑いあり、涙あり、ため息あり。
まるで束の間の夢を見ているようでした。


遅まきながら大劇場公演で観劇したショー『クルンテープ』の観劇レポです。


タイの首都バンコクの正式名称がクルンテープマハナコーン、
略してクルンテープ
響きが可愛いですね。

人も気候もあたたかいけれど、エキゾチックな顔も持つ異国の地、タイ。

藤井大介先生の好きな国だそう。
好きだとアイデアは尽きないでしょう。
タイへの愛、月組への愛が感じられる55分でした。


印象に残っているシーンをまとめてみます。

 

カンタンニャン(結婚)

 

衣装、タイ舞踊、音楽、どれもが新トップコンビにマッチしていてお披露目にふさわしいショーだと思いました。
2人のシーンで印象的だったのは「カンタンニャン」と呼ばれる結婚式の場面です。 

ゆったりとした曲の中、銀橋で2人の結婚式
素敵なシーンです。

珠城さんの優しさと包容力が半端なく、可愛い花嫁さくらちゃんは恥じらいながら珠城さんに導かれて寄り添います。
これから始まる2人を祝福しましょうと、
観客が笑顔になれるシーンです。

 

ムエタイ

 

ムエタイはタイの格闘技ですね。

れいこちゃん(月城かなと) VS ありちゃん(暁千星)

出てきたところから、
ありちゃんの方が強そう・・

それぞれの彼女が見守る中、闘いがスタート!

で、楽しいメロディに合わせて闘うのですが、腰が引けてるれいこちゃん、ノックアウト!
やっぱりね。

と思いきや、どういうわけか最後は逆転してれいこちゃん勝利!

明るくコミカルなシーンです。
れいこちゃんはコミカルな演技も板についてきましたね。

頭がカチンコチンの私は、今だに雪組時代のれいこちゃんのイメージが強くて、時々月組の中で歌い踊るれいこちゃんを不思議な感覚で観ています。


ありちゃんとれいこちゃん
これから月組の中心スターとして活躍していくんですね。

2人が美弥さんから学んだことはたくさんあるはず。
これからちなつさんに学ぶこともたくさんあるでしょう。

美弥さんの残したものを大切にして、大きく羽ばたいて欲しいです。

 

蓮の花の中のたまるりーブーア

 

珠城さんと美弥さんの神秘的なデュエットダンスです。
一蓮托生がテーマということですが、
改めて珠城さんがトップに就任されてからの2人の歴史を思います。

形だけを見れば2人の立ち位置は変則的なのかもしれません。
けれど2人は全てを受け入れて心を合わせて手を取りあって月組を導いてきた。
だから、このシーンはこんなに美しいのではないでしょうか。

最後は蓮の花の中で溶け合うなんてロマンチックなシーンで、今の2人にとってベストなデュエットダンスだと思いました。


このシーンで綺麗な歌声は・・・
美しいコーラスの中にきよら羽龍ちゃん発見!
やはり注目の人です。

 

4人の男女ーライキンドクーン(傷)

 

恋人同士の男(月城かなと)と女(美園さくら)
仲良く歌いながらの銀橋
れいこちゃんはスーツが似合う。
大人の色気もあってかっこよく決まってます。

妹2は、れいこちゃんを観ていると、ゆりちゃん(天海祐希)を思い出すそう。
夢現無双の時にも言ってましたが、特にこのシーン。

そうかな?  うーん、私にはわからない。
人によって見方はいろいろですね。
どちらも美形には違いないけれど。


2人が行き着くクラブ
ポールや椅子を使ったホストたちのダンスが素敵です。
ナンバーワンホストは珠城りょう。

一目で惹かれ合う珠城と美園
嫉妬する月城

いつもの三角関係かと思いきや、もう1人の美女、暁千星
ありちゃんショートパンツからスラリとした筋肉美!凄い存在感!
何してもオーラありますね。
そして、ここでもれいこちゃんをキック!^^;
また、サマになるんですね〜ありちゃん。

最後は銃。
この4角関係迫力あります。

次回公演からはここにちなつさんが入ってくるのですね…

 

去りゆく人がいて、あとを任される人がいて、力強く戻ってくる人がいる。
脈々と受け継がれる宝塚の歴史を感じます。

 

他に印象に残ったところ

 

・プロローグはお坊さん光月るうさんと修行僧らが登場しての幕開き。
心の中でそっと拝ませていただきました。←嘘です
上の画像のような坊主頭ではなくターバンを巻いて。
タイ独特の宗教感を楽しむことができます。

・ニューハーフレビューの女王・まゆぽん(輝月ゆうま)は迫力満点で歌も上手で素晴らしいです。

・水上マーケットで船に乗った花売りの青年風間柚乃くんが歌いながら登場。
ここでも聴かせてくれます。

・フィナーレで珠城さんが大階段に座っていて、両手を広げてさくらちゃんを呼ぶところは、男らしさが溢れています。
走り寄るさくらちゃんは可愛くて、とても爽やかな2人。

一転、たまさくコンビのデュエットダンスはダイナミック!
ここでも力強い珠城さんのリフトが光り、何度も言いますが素敵なコンビの誕生です

 

美弥るりかー瑠璃色伝説


・プロローグで歌う美弥るりか

♪ 美しすぎた 幻のような
  数多の夢  瑠璃色の伝説となり
           この地に眠る
       夢は永久に 愛は永久に 

夢と 愛、ここはは永遠ではなくて永久なんですね。

・マカプジャ(万仏祭) の始まり。
花道からせり上がり黒燕尾で歌う美弥るりか
華やかさと美しさをまとい、舞台で最上の色気とオーラを放つ人。
泣ける、、、。

別れの歌手が歌い終わり退場した後、再び皆と同じようにターバンを頭に巻いて登場して合流です。

男役郡舞は黒燕尾を腕まくり、ターバンを巻いて。
素敵な振り付けは安寿ミラさん(ANJU)


‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦‧✧̣̥̇‧✦


このショーはタイを舞台にユニークで楽しく、随所に藤井大介先生の愛ある演出を感じました。

そして美弥るりかさん。
17年という宝塚人生の中で男役の美学を追求し確立され、私たちを魅了してくれました。
ありがとうございました。
最後の日までキラキラと輝いてください。

美弥るりかの瑠璃色の伝説はずっと語り継がれることでしょう。


月うさぎ

『夢現無双』感想↓
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月組『夢現無双』感想〜剣豪ふたり〜武蔵と小次郎

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「おじさん 言うな」
おじさんのように強くなりたいと城太郎が言った後に武蔵が返す言葉。
何でもないセリフですが、武蔵(珠城りょう)が言うと妙に耳に残ります。

人生を剣にこだわり勝ちにこだわった男が洩らした、たわいない言葉が微笑ましく、心に留まったのかもしれません。

 

 
『夢現無双』観劇の感想です。
吉川英治原作の『宮本武蔵』より、脚本・演出は齋藤吉正氏。


この公演、初回観劇してから少し日にちが経っていて、今日2度目の観劇でした。
実は感想に少し手こずっていました。
内容が盛りだくさんで頭の中が整理できなかったのです。

今回は印象に残った場面からの感想を書きたいと思います。
内容を知りたくない方はお気をつけください。

特に印象に残ったシーンは、次の3場面です。

千年杉の戒め
吉岡一門との戦い
巌流島の決闘

 

千年杉の戒め

 

お尋ね者として故郷に帰って来た武蔵が、人生の師となる沢庵宗彭(光月るう)に諭され、七宝寺の千年杉に吊るされる場面です。(モデルになった木は大聖寺の大銀杏)

このようなお仕置き、今は見ることのない光景ですが、たまに時代劇などに出てきますね。

大概は男の子に対する父親の躾けのようですが、
武蔵の歌の歌詞にもあるように、男たるもの、と願う親心でしょうか。

舞台では、俺は強いと自負する武蔵を、おまえは誰よりも弱いと諭す沢庵和尚。

この頃の武蔵は傲慢で、誰よりも強くなる事にしか価値を見出せない男。
この場面は演出の齋藤先生が原作を読んで描きたかったシーンだそうですが、年若い武蔵の暴走を戒める為の愛の形として印象に残りました。

このシーンで珠城さんが木に吊るされて歌うのですが、心に響くいい歌でした。

宮本武蔵は五輪書(兵法書)でも知られるように剣豪としてだけではなく、兵法家でもあり芸術家でもありました。

知略にも長けた剣豪として、珠城さんには映画やドラマとは一線を画した、宝塚ならではの強さと美しさを持つ武蔵を演じて欲しいと思ってましたが、ほぼイメージどおり。

また、今回の衣装は終始着物の色も柄も地味でしたが、武蔵の無骨さや男っぽさが際立っていてとても良かったと思います。 

 

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武蔵が吊るされた千年杉のモデル

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武蔵とお通の銅像   

 引用:https://www.e-tsuyama.com/report/2014/09/post-741.html

 

吉岡一門との戦い

 

京都の吉岡一門と言えば剣法の一派の名門です。
当主の清十郎 (暁千星)との勝負に勝った武蔵、
雪辱を果たすべく吉岡一門は武蔵に果たし状を送ります。

吉岡一門総勢70名余りと、武蔵ひとりの戦い。

有名な一条寺下り松での戦いです。

武蔵は容赦なくまだ幼さが残る大将を1番に斬りつけます。
勝利至上主義、無敵の武蔵の姿です。

このシーンでの珠城さんの殺陣は迫力ありました。

先に敗れた吉岡当主役のありちゃん。
今回はハッとするような大人の役です。

見た目は甘い王子様タイプだけど、時折見せるワイルドな一面。
大柄で華があるので、このような艶やかな大人の役も似合います。

ただ中盤でのこの場面は、もう少し派手な演出にして盛り上げても良かったのではないかと思いました。

 

巌流島の決闘

 

この公演がサヨナラとなる美弥るりかさん。

勝ちにこだわる武蔵は、天才剣士・佐々木小次郎(美弥るりか)に勝つことを大きな目標にして生きてきたところもあります。

この小次郎との巌流島での戦いのシーンは、終盤の最大の見せ場です。

約束の時間に待つ小次郎、遅れてきた武蔵。

燕返しと二刀流の闘いは思うよりあっけないもの。
命をかけた勝負とは案外そんなものかもしれません。

*余談ですが、この巌流島 (下関) には、かつて坂本龍馬とお龍がやって来て花火をして遊んだそうです。

さて美弥るりかさん、全編を通してやはり美しい。
美剣士・佐々木小次郎を宝塚的に再現するとこうなりますよという完璧なヴィジュアル。

紫の衣装もよく似合い、殺陣など力強い珠城さんとは好対照の剣士ぶりで、視覚的にも楽しめました。

美弥さんの圧倒的な存在感は言わずもがな、声の響きが良くてセリフの一つ一つが胸に沁みます。

海乃美月の吉野太夫との艶やかな語らいのシーン
月城かなとの又八との出会いの笑えるシーン
珠城りょうとの白熱した対決のシーン
そして散り際の美しさよ。

どこを切り取っても美弥さんの佐々木小次郎が溢れています。
改めて素敵なスターだと感動を覚えました。

美弥るりかの佐々木小次郎、忘れることはありません。

 

武蔵とお通

 

大劇場お披露目となる美園さくらさん。

今回さくらちゃんが珠城さんの相手役に選ばれた理由がわかりました。
声もビジュアルも雰囲気もとても合っていて、素敵なコンビ誕生です!

珠城さんは声に温かみがありますが、2人の相性の良さでそれが生かされているように思いました。
さくらちゃんは歌も上手で独特の雰囲気(魅力)を持っているので、この先味わい深くなっていくのではないか楽しみです。

 

武蔵とお通の恋はすれ違いで結局は成就することはないのですが、そのもどかしさが切なくて良かったです。

剣の道を極める宮本武蔵に、家庭を持ち落ち着いて堅実に生きようという人生の選択はないのでしょう。

選ばれし男を好きになったお通の一途さや寂しさがひしひしと伝わってきました。

 

外見は凛々しい又八、月城かなと

 

れいこちゃん(月城かなと)はちょっと情け無い武蔵の幼友達の又八役です。

最初キャスト発表された時は、正直え?またそういう役?と思いました。
別箱ではともかく、大劇場公演では持ち味とは真逆の役が多いように感じるのです。
それはそれで良いのですけどね。

 

ところでこの又八、いい働きをしています。
いい働きといってもお芝居の中では真面目に働きません。

楽して生きることに命をかけているという。
いつの時代にもこのようなタイプの人間はいるわけで、皆が皆、己に厳しい人間ではないのです。
むしろ出来るなら楽して生きたいと願う人は少なくないと思います。←あ、私も。

それをきっちり形にしているのが又八。
人生お気楽主義の又八ですが、彼も武蔵と共に成長していきます。

そんな又八をれいこちゃんは肩の力を抜いて演じてました。
力を入れるのは容易いけれど力をを抜くのは案外難しいものです。

真面目なイメージのれいこちゃんですが、おちゃらけた役もこなれてきたのか随分と堂に入ってきました〜(嬉し泣き)

だ・け・ど  
そろそろ大劇場公演でもれいこちゃんらしい中身もパリッとした役をください!(*≧∀≦*)

 

印象に残った役

 

・又八の母親お杉役の夏月都さん。

なつこさん、息子を溺愛するかなり個性の強い役です。
息子を持つ身としては全く理解できないこともないですけどね。

親とは理不尽なもので。
我が子のことになると、逆恨みだとか、人に責任をなすりつけるとか、常識を超えて鬼と化す可能性を秘めているのかもしれません。

お杉さんはちょっとやり過ぎですけど、舞台ではこれくらいインパクトがある方が面白いでしょう。
なつこさんの演技とても良かったです。

 

吉野太夫海乃美月さん。

知的で教養があって色気ある太夫
琵琶を持つ姿が綺麗でした。
こういう役はやっぱり海ちゃんでしょう。
美弥さんとの並びが好きなのですが、やはり美しく舞台に彩りを添えてくれてました。

 

辻風黄平の風間柚乃くん。

1度目の観劇に一緒に行った妹2は、この前のアンナ・カレーニナが十数年ぶりの宝塚で、この大劇場公演はやはり十数年ぶり。

その妹2が、おだちんをしっかりキャッチして、面構えが良くて凄く楽しみな生徒さんだと。
タカラジェンヌの美しい顔を面構えと表現するのも面白いけれど、この舞台では確かに確かに。
今回は不良の一団のヒール役、決まってました。

夏の別箱公演はれいこちゃんと一緒にチェ・ゲバラ出演ですね。
おだちんのことは私も期待しています。

 

感想、少し書きあぐねていましたが、書き出すとまだまだ足りません。

他にも武蔵の成長において大きな影響を与える人物など数名気になった方たちがいるのですが、もう3500文字近くになってきました。

あともう少しだけ。

 

武蔵の夢と現(うつつ)

 

お通への恋は心の奥にしまい込み、剣に生きる道を選んだ武蔵。
宿敵小次郎との決闘に勝ち、無双という夢が現(うつつ)になった時、彼は何を思ったのか。
もう一つの別の人生を思ったのでしょうか。
観た後に、結構じわりじわりとくるタイプの作品です。

 

 月うさぎ 

『クルンテープ』感想↓
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『89期生』瑠璃色に輝く4つの海−最終回

瑠璃色に輝く4つの海と花2輪 

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宝塚89期生、入団時は49名でしたが現在は7名、うち3名は今年卒業されることを発表されています。

明日りお風斗ひろき凪七瑠という4つの海
宝塚という舞台で、瑠璃色〜美弥るり〜に輝く海は、今も私たちを魅了してやみません。

久しぶりのこのシリーズは今回で最終回になります。
最後は娘役の純矢ちとせ沙月愛奈の花々も一緒に、賑やかに締めくくりたいと思います。

 

明日海りおという海

 

カサノヴァご覧になったでしょうか。
東京公演は間もく開幕ですね。
これからご覧になる方は大いに期待してください。

みりおさんはフェアリータイプの役割を請け負ってトップ就任されたように思います。
就任当初は甘く美しいビジュアルから、爽やかで少年のような初々しさを感じました。

いつの頃からでしょうか。
品のある王子様感を残しつつも、大人の男の色気や表現力がぐんぐん増してきて、フェアリーにとどまらず、明日海りおという唯一無二の男役スターが確立されたのは。

カサノヴァ役はみりおさんの男役の美と色気の集大成と感じます。
相手役のゆきさん (仙名彩世) を見送られた後に、ご自身は11月24日付で退団。

 記者会見で、「ファンの皆様の拍手や温かなお言葉に励まされ、もっと素敵な男役になろうと頑張ることができました」と言われたのが印象的でした。

どれほど数多の事柄を乗り越えてこられたのか。

 

さぁ、卒業の日まで、まだまだ夢を見させてください!

☆明日海りおー今後の予定

『CASANOVA』
3月29日〜4月28日 東京宝塚劇場
東京の皆さんお楽しみに!

『恋するARENA』
6月25日〜6月26日横浜アリーナ
公演日の26日はみりおさんのお誕生日ですね
新しい娘役トップに華優希さん。

『A Fairy Taile』
8月23日〜9月30日 宝塚大劇場
10月18日〜11月24日 東京宝塚劇場
最後にどんなみりおさんのフェアリーが観られるのでしょうか。

.+*:゚+。.☆

明日海さんの海はどこまでも広がりを感じさせる海
その先は・・
どんな幻想の世界があるのだろうと思わせてくれる人。

 

美弥るりかの瑠璃色

 

美弥さんのサヨナラ公演が開幕しました。
まだ未観劇ですが、大変な美剣士だそうですね。
ヴィロンスキーから佐々木小次郎へと鮮やかな転身。

 89期の中のみならず、タカラジェンヌの中でも一際謎めいた雰囲気で、不思議な空気を纏われています。

海が青いのは美弥さんが瑠璃色の魔法をかけているからだよ・・と言われたら、案外納得するかもしれません

個人的に美弥さんには少し親近感を覚えます。
何故なら誕生日が同じだから(//∇//)

美弥さんの色気と、みりおさんの色気とは対局にあると思うのですが、同じ濃厚な色気の持ち主の望海さんともまた違うように感じます。

望海さんが色気でぐいぐい攻めるタイプなら、美弥さんは静かに座ったままでとてつもない色気を放つような。

もちろん美弥さんも唯一無二の特別な男役です。

 

さぁ、最後まで美弥さんを追っかけましょう♫

☆美弥るりかー今後の予定

『夢現無双』『クルンテープ 天使の都』
3月15日〜4月15日 宝塚大劇場
5月  3日〜6月  9日 東京宝塚劇場
ショーは青い海と色鮮やかな花々に抱かれた、南の楽園 タイを舞台に!

そして、千秋楽にはサヨナラショーも開催されるので楽しみですね!

宝塚と東宝の間に、
ディナーショーも開催されます。
4月17日・18日 宝塚ホテル
4月21日・22日 第一ホテル東京
<出演者>光月るう、響れおな、月城かなと、春海ゆう
最高のメンバーですね

.+*:゚+。.☆

瑠璃色とは濃い紫みの鮮やかな青色のこと
美弥さんは褪せることのない瑠璃色の刻(時)を刻む人。

 

望海風斗という海

 

もうすぐ『20世紀号に乗って』が開幕します。
ハッピーエンドとは縁の薄いトップコンビの初のコメディです。
そしてそれは我らがスター望海風斗の宿命かもしれません^^;

望海さんはドラマティックな人生を辿る男が似合うのでしょう。
全ての感情を歌で表現してくれる。

お披露目のクロードの報われない愛への苦悩→苦悩と言ってもこんなの序の口でした・・。
ロペスピエールはギロチンにかかり、土方歳三は戦死、ボリスは亡命者として生きて、
ファントムは撃たれて死んでしまい、次の大劇場公演の吉村貫一郎も・・・(号泣)

そんな望海さんの海にどっぷりはまってしまったら最後、嵐が来ても荒波にのまれても心地よく感じるのですから、有り難いことです。

トップになって夢を次々に叶えていく望海さんですが、その一つが底抜けに明るい役を演じるということでした。
もうすぐそれも叶いそうで嬉しいですね。
望海さんの夢はファンの夢でもあります
唯一無二の人ですから。

 

さぁ、間もなく20世紀号発車しますよ!

 望海風斗ー今後の予定

『20世紀号に乗って』
3月22日〜4月7日  東急シアターオーブ
イケオジ祭り?数々のナンバーにも注目です。

『壬生義士伝』『Music Revolution!』
5月31日〜7月8日  宝塚大劇場
7月26日〜9月1日  東京宝塚劇場
かちゃさんとの同期共演も見どころですね!

 .+*:゚+。.☆
望海さんの海はどこまでも深く、
喜びも悲しみも愛も憎しみさえも
全てを包み込むように深い。

 

海に浮かぶ 花2輪

 

ここで89期生の素敵な娘役さん2人 登場です

純矢ちとせ

入団時は男役だったせーこさん。
妹1は当時をよく覚えていて、なかなかイケメンだったと。
お綺麗ですからね。

せーこさんの皇太后ゾフィーは大好きでした。
威厳あり、品格あり、迫力ある歌声、どれをとっても素晴らしかった。

全く違うタイプの役で、天は赤い河のほとりでのナキア役の秘められた恋の演技も素敵でした。

幅広い役、特に大人の女性を鮮やかに演じられる人、歌える人としての印象が強いです。
残念ですが、せーこさんも次の大劇場公演で卒業をされます。

☆純矢ちとせー今後の予定

『オーシャンズ11』
4月19日〜5月27日  宝塚大劇場
6月14日〜7月21日  東京宝塚劇場
クィーン・ダイアナ役、迫力のある役でぴったりです!

 

沙月愛奈

あゆみさんは、スタイル抜群の素晴らしいダンサー、
男役さん顔負けのかっこよさ、迫力といい他の娘役さんとは一味違う印象です。 

そして若手の娘役さんには出せない味もあって、ダンスのわからない私でも見惚れるくらいです。

まぁ同じ年代の男役さんもガンガン踊ってるわけですからね。

最近ではファントムの従者として12期下の縣千くんらを引き連れてキレッキレのダンスを魅せてくれました。

あゆみさんもこの後は望海風斗さんと同じ東急シアターオーブ組です。

☆沙月愛奈 ー今後の予定

 『20世紀号に乗って』
3月22日〜4月7日  東急シアターオーブ
イメルダ役、ダンスに期待!

『壬生義士伝』『Music Revolution!』
5月31日〜7月8日  宝塚大劇場
7月26日〜9月1日  東京宝塚劇場

 

 七海ひろきという海


宝塚らしい男役スターだと思える人。
誰もが好む美しいビジュアル、爽やかな色気も濃厚な色気も持ち合わせて、常に舞台上でかっこいい人、ワクワクさせてくれる人。

スカステで観たディナーショーでは、舞台を降りた普段のお兄様もかっこいいと言われてましたね。
さりげないポーズだったり言葉だったり。

きっと普段から男役の研究をされているのでしょう。

研究は功を奏します。
かいちゃんの竹中半兵衛は本当に素敵でした。
そして愛すべき喜六かいちゃんにしか出せない味です。
私にとって喜六ちゃんは唯一無二の特別な存在ですが、本来は優しくて包容力のある役が似合うのかな。
トビアスもそんな感じでした。

星組は魅力の詰まった組だと気付いた直後のかいちゃんの卒業発表。
卒業まで1週間切りました。

 

さぁ、最後の幕が降りるまでキラキラ輝いてください!

☆七海ひろきー今後の予定

 『霧深きエルベのほとり』『ESTRELLAS』

 2月15日〜3月24日 東京宝塚劇場
トビアス役

 .+*:゚+。.☆

虹色に輝く海を見たことがありますか?
夢でしか見たことはないけれど、
七海さんの海にはきっと何かがある予感がします。

 

 凪七瑠海という海

 

去年観劇について一つ後悔したのは、かちゃさん主演の『蘭陵王』を観れなかったこと。
美しすぎる武将がぴったりのかちゃさんを観てみたかったことです。

専科に移られてから出演の公演回数が少なくなった感は否めず、かちゃさんご贔屓のお知り合いの方はどれほど喜んでおられたか。

同時に、出演が決まる度にこれが最後ではないかと不安がられる・・それはここ数年の89期生のファンそれぞれの共通の思いでもあります。

さて、かちゃさんはその繊細な美しさから、89期男役の中で、唯一エリザベートという大きなヒロインを演じた人ですね。

高身長で手足が長く下級生の頃から優雅な佇まい。

この方も独特の空気感を感じる唯一無二のスターだと思います。 

望海さんが同期で共演できるチャンスがあるのは、専科のかちゃさんだけでした。
そしてついにその時がやってきました。
壬生義士伝、今日の段階ではまだ詳しい配役が発表されてませんが、2人の共演はとても楽しみです。

 

さぁ、かちゃさんようこそ雪組へ!

☆凪七瑠海ー今後の予定

『壬生義士伝』『Music Revolution!』
5月31日〜7月8日  宝塚大劇場
7月26日〜9月1日  東京宝塚劇場

  .+*:゚+。.☆
瑠海さんの海ははいつまでも透明感のある海
透き通った海の中に何が見えるのかわくわくするのです。

 

 唯一無二

 

宝塚が大好きで夢を見て入団されてから16年、それぞれが、それぞれの場所で輝いて、7名全員が唯一無二の存在として大きな花を咲かせられています。
楽しいことばかりではないでしょう。
16年という決して短くない年月を過ごされている7名は本当に素晴らしいと思います。

私たちはたくさんの夢をいただいています。
いただいた夢は決して忘れません。

夢人の歌詞に、作った夢は消えませんというフレーズがありますが、忘れようにも忘れられないというのが本当のところです。

ありがとうございます。

 

うさぎ

 

「月城のえと文 かな、と」〜歌劇を読んで、れいこちゃんのこと

月城のえと文  かな、と


今年の歌劇は初頭かられいこちゃん(月城かなと)が、えと文を担当するということで、楽しみにしていました。

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れいこちゃんて、知的なイメージがあって文才もありそうじゃないですか。
あまりふざけたことも書きそうな感じがしないのですが、どうでしょう。
その辺も注目でした。

 

月城かなと、書きます。

 

意外や意外、最初は自信がなくて、お断りしようかなぁと思ったそうです。

だけど宙組では、忙しいであろう星風まどかさんが引き受けたということを聞いて、
書くことを決意されたようです。
男役10年、月城かなと、書きます」と。本当に真面目そう♡


待ちに待った1月号。
題字は蒼真せれんさん。

一気に読んで、また読み返して・・

面白い
れいこちゃん、こんなにユーモアたっぷりに!

言葉の選び方にセンスが感じられて、文章も上手いなぁと思いました。
テンポも良くて読みやすく、次が楽しみになりました。

 

私が嬉しく感じたのはそれだけではありません。

えと文は、組の観察や取材が必須です。

れいこちゃんが楽しそうで。
上級生からも下級生からも愛されているような、そんな微笑ましいエピソードが満載なところがとても嬉しかったです。

 

少し話は飛びますが。
以前インタビューで、れいこちゃんは「自分を変えたい」と言われてました。
これは多少の差はあっても誰でも思っていることかもしれません。(私は年中)

あるいは、向上心が高い方なのかもしれません。

また、ちゃぴさんとのトークでは「私、前よりよく喋るようになったでしょ」と。

大人になると、何かきっかけがなければ、自分を変えるのは難しいと思いますが、れいこちゃんには、組み替えという大きな出来事がありました。

もしかしたら、それが1つのきっかけとなって、新しい(気づかなかった?)月城かなとを発見されたのかもしれません。

舞台においても、組み替えを機に、いい意味で違った魅力を見せてくれる人は多いですしね。


大人で静かな雰囲気のれいこちゃんですが、きっと楽しく茶目っ気な要素もたくさん持ち合わせているのではないかな。

この、えと文から、それが伝わってきて、とても良かったと思います。

 

これからの「月城かなと」


雪組時代れいこちゃんは、花組から異動してきた望海風斗さんに出会って、
「こんな男役を目指したい。でも自分にはなれないと思った。(ニュアンス)」と思ったそうです。

もちろん、なれないのではなくて、望海さんとれいこちゃんの輝きは、それぞれ別のところにあるからなのですが。
望海風斗は望海風斗
月城かなとは月城かなと


各トップさんはそれぞれに確立した男役像を持ってられますし、何かと話題の95期生の皆さんもそれぞれ輝きが違いますね。

その中でれいこちゃんにも自分の理想とする男役像がしっかりあるだろうし、その魅力を最大限に生かして輝いてほしいです。


敬愛する美弥るりかさんが次の公演で卒業されるのは、とても寂しいと思いますが、
月組に馴染んで急成長を遂げているれいこちゃんなので、
劇団さん、もう組み替えとかはやめてね。


最後に、3月号の「月城のえと文 かな、と」によると、
次回のタイを題材にした月組のショーが、何だかとても面白そう!

セクシー組長(光月るう)がセクシー炸裂?のようです。
れいこちゃん、楽しい情報をありがとうございます。
3ヶ月間、お疲れ様でした^^


月・うさぎ