風のワルツ

宝塚歌劇、楽しくブログで綴ります。

花組公演「はいからさんが通る」観劇感想 〜新生花組の浪漫花咲く

 

花組公演『はいからさんが通る』
130日ぶりの開幕は宝塚歌劇の再演新生花組の誕生という大きな喜びの中、笑いあり涙ありの楽しい舞台になりました。

新トップコンビ柚香光さんと華優希さん、お披露目おめでとうございます。

生演奏はなく、半数の観客、出演者も減数という環境のもと、いつもと同じように夢と浪漫を観ることができました。
 

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18日にはLIVE配信で、20日には大劇場で観劇しました。
全体的な感想をまとめています。

開演10分前、2階席着席。
会場内はいつものざわつきもなく静かでした。

 

麗しのトップコンビー柚香光・華優希

 

柚香光さんは女性なら誰でも憧れるパーフェクトな男・伊集院忍をパーフェクトに演じ、
華優希さんも花村紅緒がはまり役となり、
トップコンビはお披露目公演で素晴らしい大正ロマンの花を咲かせました。

脚本は2017年版より増えたシーンもあり端折られたシーンもあります。
全体的には、あれこれ盛り込まずに焦点を絞ったことでスッキリした印象でした。

光ちゃんは演技にも歌にも気持ちが込められていて歌の弱さは気になりません。

キレのあるダンスと無敵のビジュアル、何より大羽をつけて大階段を降りてきた時大きく見えて、やはり選ばれしトップスターだと思いました。

前回より包容力も色気も増していて確実にレベルアップ。

優しさと強さを併せ持つ伊集院忍柚香光はごく自然に融合し、紅緒や周りの人への愛が伝わってくるいい演技に感動しました。


また華優希さんの生き生きとした紅緒は楽しくて目が離せず、オペグラで追っかけました。
コミカルでコロコロ変わる表情が面白くて可愛くて。

娘役をこれほど熱心に執拗に(笑)追ったのは、20世紀号の真彩希帆さん以来です。

正直に言うと「ダンス・オリンピア」ではダンサー柚香光の相手役としては少し物足りなさを感じていました。

ですがそこだけにとらわれていたら良いところも見えなかったかもしれません。

足りないところがあってもキラリと光るものが大きな魅力となり輝くタイプの人がいます。

華ちゃんがショーも含めてそのようなタイプかどうかまだ分かりませんが (厳しいですよ-笑)、
私は次の公演がとても楽しみになっています。


デュエットダンスは新生花組誕生の美しい門出です。

トップコンビの並びもお芝居の相性がいいこともよく分かりました。
少女漫画から抜け出したような2人は5組の中で今後貴重な存在になりそうです。

 

その他の生徒さん感想

 

ビジュアル系編集長 / 瀬戸かずや

伊集院忍に並ぶほど人気者、青江冬星

オスカル風の金髪巻き髪&ロングヘアー、ブルーのスーツ。
冗談社という社名と貼り紙の日替わり標語。

ロマンチックなのかコミカルなのか

この時代には珍しいビジュアル系編集はやはり最強のキャラクターです。

配役発表時には男っぽさ全開のあきらさんと冬星はイメージが違うと思いました。
ダークなスーツをビシッと着こなす渋いイケメンこそが瀬戸かずやだ !・・と。

しかも…冬星役で大当たりしたちなつさんの影がチラつきまして…チラチラ

しかし‼︎
あきらさんがブレずに自分の冬星をきっちり作り上げていたことはさすがでした。
トップコンビとの息もぴったりで2番手としての存在感をしっかり感じました。

 

開禁ワイルド軍曹 / 水美舞斗

この鬼島森吾も大人気のキャラクターですね。
マイティは顔立ちはノーブルなプリンス系ですがワイルドな男もとても似合います。

鍛え上げた筋肉美も最高!
戦闘シーンも歌もダンスもかっこよく、色気も男くささも確実にパワーアップしていました。

マイティ演じる鬼島軍曹のスピンオフ作品が見たいくらいです。
フィナーレ開襟はあかんやつですが、、好きです❤︎
役の振り幅が本当に広くて、これからの花組にとってますます貴重な存在になると思っています。 

 

快傑イケメン丸? / 永久輝せあ

高屋敷要(ライオン丸)で花組デビューとなった永久輝せあさん。
ユニークでいい男ですが、身なりとか風貌はちょっと・・というのが漫画の高屋敷。

その雰囲気を出しつつもやはりひとこちゃんののライオン丸はイケメンでした。

出番も増えていて、デビューが明るく陽気な役で良かったですね。
飄々とした袴姿の高屋敷の個性をひとこちゃんはよく掴んでいたと思います。

フィナーレのどちらのバージョンもかっこよくて凛々しくて。
素敵なダンサーぶりを観ながら、花組の永久輝せあになったんだなぁと、嬉し涙。

  

音くり寿 / 聖乃あすか

花組公演の楽しみの一つに音くり寿さんの存在があります。

本来なら北小路環より紅緒タイプの役柄がしっくりくるように思うものの、芸達者な歌うまさんは期待を裏切りません。

特に職業婦人となったところからは本領発揮、最後に「私たちが男性を選ぶのです」の言葉の力強さは素晴らしく、ブラボ〜と叫びたくなりました ^ ^
エトワールはさすがですね。

 

聖乃あすかさんの藤枝蘭丸
歌舞伎の女形美少年を宝塚の男役が演じるというのも面白いと思いました。←何気にややこしい ^^;

あすかちゃんは温かく柔らかい雰囲気のイメージがあるので、蘭丸もすんなりはまり綺麗でした。

この公演では華優希さん初め花組100期生の活躍と躍進を大きく感じます。

 

ちなみに現実の話、関東大震災により東京の劇場は壊滅状態になったらしく歌舞伎座再興に2年ほどかかったそうです。
いろいろあります。

 

朝月希和 / 飛龍つかさ 

花乃屋吉次さんは女も惚れるいい女ですね、かっこよかった、ひらめちゃん!
キリッとした表情に着物姿の立ち振る舞いが見事に決まってました。

芸者さんについてかなり研究されて役作りをされたようでとても美しい芸者さんでした。

 

牛五郎のつかさくん、出番が多くてインパクトの強い役柄で大活躍でしたが、とーっても難しい役だと思います。
たそさんの当たり役を若いつかさくんが大健闘、笑わせていただきました !

コミカルな役が多いですが爽やかなイケメン役も似合うと思うのですが。
歌えて踊れる実力派の飛龍つかさくん、ショーでの活躍も期待したい人です。

 

「はいからさんたち」のその後は・・

 

20日はひょんなことから観劇前にTwitterフォロワーMさまにご挨拶させていただく機会があり、その際に座席がお隣なことが発覚してびっくりしました。

この時期ですのでいつもみたいにお話は出来ません。
それでも観劇後の「楽しかったですね!」
短い言葉に観劇できた喜びを十分に分かち合うことができました。

観客が半数とは思えない万雷の拍手に『はいからさんが通る』は多くの宝塚ファンに夢を見せてくれたことを実感しました。

 

大正という短い時代を駆け抜けた個性豊かな登場人物たち、物語の最後は浪漫に満ちていました。

青江と冗談社の仲間たちは社の再生を誓い、
高屋敷の原稿は希望となる。

鬼島は新天地へと向かい、
環は親の決めた結婚を放棄して愛する人を追いかける。

伯爵夫妻(英真なおき、美穂圭子)のハートマークは2人の歴史とこれからの幸せの印なのかもしれない。


新しい時代へと向かう彼らの力強さに多くのエネルギーを貰いました。
夢を見ました。


さて忍と紅緒はどんな道を歩むのでしょう。
2人のデュエットダンスからハートマークが見えてくるようです。


花・うさぎ 

 

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スカステ星組OGコンサート / 湖月わたる『Song & Dance』/ 紅ゆずる『 紅-ing!! 』観ました!

先週末はスカステで湖月わたるさんと紅ゆずるさんのコンサートを観ることができました。
新旧星組OGの公演は、どちらもパワフルで素敵でした⭐︎

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紅さんは生粋の星組生で、配属された時のトップスターが香寿たつきさん。
2人目のトップがわたるさんでした。

全くタイプの違う2人ですけど、共通点もあります。
高身長に長い手足、宝塚男役になる為に生まれてきたようなビジュアル、
内面から滲み出る大きさ、大らかさ、優しさ、暖かさ。


以前わたるさんが『霧深きエルベのほとり』を観劇された時、このように言われてました。

「さゆみちゃんの本気のお芝居に心揺さぶられました」

卒業後何年たっても後輩のことを見守る姿勢は真面目で優しいわたるさんらしい。
そんな風に先輩から可愛がられている紅さんもきっと愛される人なのでしょうね。


わたるさん(75期生)紅さん(88期生) の学年差は13年。
その間には3人のトップがいました。
→安蘭けい(77)ー柚希礼音(85)ー北翔海莉(84)
いずれも実力派スターです⭐︎

13年というのは結構な学年差ですよね。

なので、
わたるさんのコンサートは30周年記念公演vol.2『Song & Dance』
宝塚17年に女優13年、舞台生活30年という年月を振り返ります。

紅さんのコンサートは 1st CONCERT『 紅-ing!! 』
これから女優としてスタートする姿を歌、ダンス、トークを通して描いていくファーストコンサートです。


湖月ゲストは 紫苑ゆう、真琴つばさ、姿月あさと、水夏希
錚々たるメンバーですけど、放映日のゲストは紫苑ゆう(シメ)さん。
長い宝塚ファンにとって永遠の王子様と言ったらこの方でしょうか。
わたるさんの4代前の星組トップです。

でも話すと関西弁でとっても面白い。
わたるさんもシメさんの前では完全に乙女で可愛い。

 紅ゲストは 歌広場淳、美弥るりか
キャストの下級生の皆さんと元気一杯賑やかに。
卒業後初めて観る方も。
それぞれの得意なダンスや歌に一気に懐かしさが込み上げてきます。

最後に美弥ちゃんがゲストの日の紅5の映像を映してくれて嬉しかったですね。
相変わらず素敵な人⭐︎

紅5の皆さん、いつか武道館からお誘いが来たら出てあげてくださいね ♪ ^ - ^

 

わたるさんは上級生、紅さんは下級生をゲストに呼びましたが、どちらも舞台上だけではなくて、人間的な絆や繋がりも強く熱く感じます。
それは宝塚OG公演の良いところかなぁといつも思います。

 

さて、簡単に感想を。

わたるさんと言えばやはりダイナミックなダンスが素敵ですが、
それ以前に宝塚卒業して13年経つのにこのかっこ良さ。

ある意味私は現役時代より今のわたるさんの方が好きかもしれません。

例えば 1998・宙組公演のルキーニ役。
当時観劇した時、素敵でしたが鮮烈というほど印象に残ることはなかったです。
←ごめんなさい、この時は姿月トートに心を奪われてました。

ところが、2015・OGガラコンサートの湖月ルキーニの素晴らしさったら!
宝塚で演じてから17年後のルキーニは、一味も二味も深みが出てとても魅力的でした。
日々の弛まぬ努力の結果だな、凄いなと思いました。

宝塚時代には若さの輝きや煌めきがありますが、年を重ねベテランになると+味わいが深まるということを、17年後の湖月ルキーニを観てしみじみと。

話がそれましたが、今は舞台で芸者さん役など(当然)女性を演じるわたるさんですが、宝塚関係の舞台になるとかっこいい男役になるのがとても嬉しいです。

この公演はチケットが取れませんでしたが わたるさんの魅力がふんだんに発揮された大人のコンサートでホント生で観たかったです。


『紅-ing‼︎』のさん、まだまだ現役男役の雰囲気でこちらも美しくてかっこいい!

紅さんが退団して寂しく思っていたので、映像越しですが久しぶりの歌声、ダンス、喋り、紅子、紅5と「紅ワールド」を満喫しました。

練習風景も見られる
主題歌も明るくて紅さんにぴったりの素敵な曲♪
宝塚の映像やスライドがたくさん!
巧みな話術でトークも最高⭐︎
ヒョウ柄衣装の紅子も最高⭐︎
まさか最後のダンスが聞けるなんて!

かつて天海祐希さんが理想の上司ランキング1位に選ばれてましたが、紅さんもかっこよくて楽しくて気さくで人気出そうです。

そんな楽しい紅さんの真っ赤なドレス姿・・・眩しいっ!
美しい女優・紅ゆずるを披露してくれました。

男役が卒業後に髪を伸ばしたりスカートをはいたりするのはファンもどぎまぎするものです。

スカートをはいても紅さん自身は今のままの自然体でいてくれそうな、いてほしいような、そんな期待を抱いています。

 

わたるさんも紅さんもとにかくパワフルで観ていると憂鬱なんて吹っ飛ぶ感じ、何かと沈みがちな日々に元気をチャージできました。

お2人のこれからの活躍が楽しみです。

17日にはスカイステージで『GOD OF STARS-食聖-』『Éclair Brillant』が放送されますね。
(22日は『A Fairy Tale -青い薔薇の精-』『シャルム!』)

楽しい作品のサヨナラ公演、たくさん笑ってホロリと泣いて「紅ワールド」を感じたいです。


OG・うさぎ

 

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雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』感想⑦ 東京千秋楽の感動を生中継で !

 

過酷な状況が続いてました。

公演は途中で中止され休演へ、
やっと再開するも3回の上演のみで再び休演。

そして迎えた雪組千秋楽。
観客が熱く見守る中、宝塚ファンにとって幕が上がったことは大きな喜び。

更に舞台の感動はスカイステージ映像を通して全国へ届けられました。

  

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開幕5分前、我が家のコンパクトなTV画面の真正面に椅子を設置する。
3分前、背筋を伸ばして直角に腰かける。
プロローグから微動だもせずに集中、息はしていたと思う。

どうも全身に力を入れ過ぎてしまったようで幕間はぐったり^^;
一息ついて、二幕は少し肩の力を抜いて観劇!

 

愛とは…Part1

 

さて、ヌードルスとデボラの愛は結局成就しませんでした。

そんな2人を見ていて思い出すのが「星の王子さま」の作者、サン=テグジュペリの名言です。

「愛とは互いを見つめ合うことではなく、2人が同じ方向を見つめることである」

目の前の女だけを見つめる男と
男の遥か向こうを見つめる女と
いつしか2人の視線の先は違ってました。

最後に再会したヌードルスとデボラが歌う愛のひとひら

愛のひとひらは
胸の奥に
しまっておこう

もう2度と同じ方向を見ることのない2人の切ない愛の歌です。

望海ヌードルスの熱い歌、真彩デボラの華やかな歌も素敵ですが、2人の味わいある大人の歌も耳福でした。

 

ヌードルスとデボラとマックスの3人が、目には見えない糸で絡み合いながら運命に翻弄されていく姿を見ていると、
愛とは複雑なものだなと。

望海さん、真彩ちゃん、咲ちゃんは、愛の捉え方が根本的に異なる個性の強いキャラクターを見事に演じ、それぞれ役への深いこだわりを感じました。

 

「どっせーい‼︎」

 

長引く休演でモチベーションを保つのは難しいことと思いますが、雪組の皆さんは流石でした。

この公演で宝塚歌劇団を卒業される舞咲りんさん、早花まこさん、美華もなみさん。
千秋楽の舞台を迎えられて良かったですね。
寂しくなりますが、数々の舞台は忘れません。
「どっせーい‼︎」も忘れません。

そして全ツ後に宙組異動となる潤花ちゃんのご挨拶。
大きな花を咲かせてくれるとを信じてます。
頑張ってください。

 

愛とは… Part2


もう一度サン=テグジュペリの言葉を。
「愛とは互いを見つめ合うことではなく、ふたりが同じ方向を見つめることである」

望海さんと真彩ちゃんはトップ就任からずっと同じ方向を見て走り続けている印象があります。

そして卒業の発表後、この大変な状況の中で『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』を雪組を率いて全力で演じてくれました。
揺るぎない強さを持って。

最後まで同じ方向を見つめて走り抜けて欲しいけど、辿り着く日のことを思うと胸が熱くなっています。

 

FOREVER  TAKARAZUKA


3月27日から花組公演と星組公演が開幕すると発表がありました。
どちらも大切な舞台です。
トップお披露目公演でもあります。

私たちに出来ることはHPに書かれていることを守り、感染予防、拡散防止の為に細心の注意を払うこと、

あとは千秋楽の日まで無事に舞台が続けられることを祈ることしかできません。

 

望海さんの最後のご挨拶は皆さんへの愛に溢れていました。
「舞台に立てて幸せです。」という心からの言葉を聞けて本当に嬉しいですね。

その後はいつもの面白くて可愛いくて涙もろくなった望海さん。

千秋楽を迎えられて良かったです、感謝しています。
なので終わって寂しいという気持ちを今は少し封印して。(でも寂しい〜)

ありがとうございました。この日を忘れません。


FOREVER  TAKARAZUKA
雪・うさぎ

 

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星組『眩耀の谷』感想 新生星組のエネルギー!

 

冒頭から物語の内容に触れています。

礼真  礼真琴
瞳花  舞空瞳

礼真は瞳花の産んだ子を「希望の子」と呼びます。
周と汶一族の血を結ぶ子だと

この言葉には胸が熱くなりました。

劇中で礼真が母の幻と一緒に子守唄を歌うシーンがありますが、母が子を愛おしむ気持ち、子が母を慕う気持ちが溢れ出る場面です。

希望の子という礼真の言葉は母の愛が彼の記憶に刻まれているからこその言葉ではないかと。

礼真の成長物語でもあり物語は大きく動きますが、その根底にはいつも母の愛があるように感じられました。

 

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礼真琴さんと舞空瞳さんのお披露目公演「眩耀の谷(げんようのたに)」の観劇感想です。

2月観劇時の感想に8月LIVE配信の感想を付け加えています。

礼真が、汶(ブン)族の聖地「眩耀の谷」で舞姫の瞳花に出逢い、己の進む道へと進んでいく。

聖地宝塚に生まれた礼真琴、舞空瞳コンビにふさわしい作品です。

 

 礼真琴(丹礼真) と新生星組

 

紅さんの元で、伸び伸びと成長した組子の皆さんの活躍が目覚ましく、
新トップ礼真琴は、前トップ紅ゆずるだけではなく、北翔海莉、柚希礼音らから受け継いだものを礎に自らの男役像がしっかり確立されているように感じられます。

組の形が変わっても卒業された方は舞台に生き続けるということを、いつも以上に感じる舞台でした。

謝珠栄先生の初の作・演出の芝居作品になります。

紀元前の中国を舞台に、主役の礼真が悩み苦しみながら人生を切り開いていく壮大なストーリー。

出会い、挫折、裏切り、決別、選択、決意、様々な経験を通して礼真が成長していく過程が描かれています。

琵琶の音や礼真の歌は情感たっぷりに観客を物語の世界へと引き込んでいきます。

「胘耀」とは、

げんようとは眩(まばゆ)いほど耀(かがや[=輝])くこと。
目がくらむほど強く光輝くこと。
日本語表現インフォより

タイトルの「眩耀」は物語のキーポイントになっています。

(因みに礼真が生きたB.C.800年頃は日本では弥生時代が始まり、大陸から米(水稲耕作)と金属器が伝わってきた時代)


男役の剣さばきのかっこよさと娘役の舞の美しい優美さが幻想的に描かれていて、歴史ファンタジーを五感で楽しむことができました。

シャープな動きで躍動感ある動きの礼真琴は真っ直ぐで正義感の強い礼真役がぴったりです。

定評ある歌もダンスも申し分なく剣舞も見事、全てに安定感がありました。

見どころはたくさんあります。
将軍(愛月)と対峙するところ
謎の男(瀬央)との掛け合い
瞳花(舞空)への思い
仲間たちとの友情、信頼していたものの裏切り。

最後に礼真が選んだ道は生きるため、生命を繋ぐための選択です。

ラストは物語の終着点であるとともに礼真たちにとっては始まりでもあり、新生星組のスタートに呼応するかのように力強いシーンになっていました。

 

主なキャスト感想

 

舞空瞳 (瞳花)

お披露目役は重い過去を持つ舞姫、瞳花。

重い過去を持つ瞳花とはー
周の将軍の妾にされ子供を生まされ、必死で周国から逃げ出そうとした時に子を奪われた盲目の娘。
(その子を礼真は希望の子というのです)

そんな過酷な過去を持っていても透明感を失わない。
若いひっとんが可憐に、一方で強く懸命に生きる女性を好演していたことに感動しました。

瞳花が舞うシーンは花のようにふわりと、美しく綺麗で優雅です。

また瞳花の気持ちをセリフではなく、ダンスを通して表現するという難しい場面がありましたが、ひっとんの懸命さが瞳花の人生と重なりとても素晴らしいシーンになってました。

デュエットナンバーは素敵な曲。
食聖、モーツァルトを経て段々と息が合ってきた様子の2人。
次回作への期待が一層高まります。

 

愛月ひかる (菅武将軍)

宙組時代から専科を経て大きくなった愛ちゃん、舞台に厚みが出ます、存在感抜群です、かっこいいです。

トップと異なる魅力が生かされて星組異動は大成功、
恵まれた体躯に大人の渋さと色気が加わり堂々たる将軍役でした。

それだけに後半もう一場面、見せ場が欲しく思いました。

それに関して謝先生が歌劇誌座談会で話されてます。
礼真が成長し人間的に変わっていくところを主題にしているので、どうしても周国側の場面が少なくなると。
限られた時間枠では描ききれないということです。

役より演じ手の方が大きく感じられたことは勿体なく感じたところです。

愛ちゃんは今後大いに活躍してほしいですね。

 

瀬央ゆりあ (謎の男)

2月、私より先に観劇した息子2は帰るなり開口一番、
「良かった!せおっち凄いわ!」
星組ファンの彼はかなり興奮していました。

せおっちは龍の宮以来すっかり我が家では注目の人に。
今年は上がってきそうな予感がしていましたが、一気に来ましたね。

その後、息子2と物語の中でせおっちの役が担う役割についてなど色々と話をしました。
私が見逃したところに気づいていたり。私以上に感動していました。

謎の男は噂どおりの美味しい役。
お芝居も上手くて、ことせおの掛け合いも息がぴったりでした。

注目すべきはその歌です。
特にお芝居においては余裕すら感じます。

最近舞台のせおっちは、演じることをとても楽しんでいるように見えます。

せおっちの強みはまだ伸び代がありそうなところ。
ますます目が離せない存在です。


有沙瞳 (春崇)

語り部として上品で美しい姿、美しい声で物語を語り繋ぎます。
くらっちの登場で場が華やぎ空気が変わる、そんな力をつけてきたのだと思います。

この舞台ではとても可愛いくて、ショーでは愛ちゃんとの大人の並びがとても素敵⭐︎
物語の最後は大きな見せ場になってますね。

くらっちは星組において大きな存在になってます。
息子2は龍の宮コンビの今後が気になってしようがない ^ ^
もちろん私も気になるところです。

 

天寿光希 (慶梁)
お人好しの大輝真琴 (百央)と共に礼真の部下役。
個性の強い役が多いので、前半の爽やかな青年役は新鮮でした。
最後に人間の愚かさを見せる演技でギラリ! と、みっきぃならではの存在感を見せてくれました。
お芝居上手いなぁ。

綺城ひか理 (カイラ) 
異動後一作目にしてしっくり感、星組に合ってますね。
落ち着いた演技と安定の歌声、いぶし銀のような大人の光り方が素敵!

天華えま (クリチェ)
あかちゃん(綺城)と眩耀の谷を守る汶族コンビで活躍。
平均的に何でもできてビジュアルも良いので、大きな決め手があれば更なるチャンスが掴めそうに思えます。

他にも極美慎天飛華音汶族側は出番が多くて若手の活躍が目立ちました。

音波みのり、小桜ほのか 
2人のお芝居が好きです。
モーツァルトに続き、はるこちゃんの迫力ある演技引き込まれます、そして美しい。
ほのかちゃんはやはり星組の歌姫ですね、舞も綺麗で素晴らしいです。
2人の姉妹インパクトありましたー。

 

この公演で専科の華形ひかるさんがご卒業され、万里柚美組長が専科へ異動されます。

万里柚美 (母)
気品がありいつまでも美しい方です。
礼真と歌う子守歌には感動しました。

華形ひかる (宣王)
みつるさんの宝塚最後の役は周国の王。

この宣王は史実では賛否両論あり、結果的に周の滅亡を早めたということで暴君になるということです。
先ほどの謝先生の意向どおり、みつるさんも出番は少なく感じました。

ですが豪華な衣装で皆の真ん中に立つ姿は立派で、王の存在感が十二分に感じられ目に焼き付けることができました。

最後の幕が降りるまでみつるさんらしく世界の彼氏として完全燃焼してください。

 

これからの星組

 

私がこの公演を観劇したのは2月18日、我が贔屓の雪組トップ望海風斗さんの退団発表の翌日でした。

この日に観劇できたことは有難いことでした。
先述したように、退団された方々が様々な形となって生き続ける舞台を観ることができたからです。
星組さんからたくさんのエネルギーをいただきました。

琴ちゃんはオーラもあり歌もダンスもできる頼もしいトップスターです。
それ故に観客の期待値が高くて時に重く感じることもあるかもしれません。

それでも礼真琴-舞空瞳なら乗り越えるだろう、更に高みに登るだろうという力強さを感じます。

新しい地に生きる希望を見つけた礼真と瞳花のように、2人が今までの星組の歴史にどのような物語を築き上げていくのか楽しみです

 

星・うさぎ 

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月組『出島小宇宙戦争』感想〜鳳月杏〜ロマンチックなコメディ

 

出島のポスターから等身大のカゲヤスが舞台に飛び出してきたかのような登場シーン。

牢獄でどんな暮らしをしていたらこんなキラキラになれるでしょうか・・
と問いかけたくなるような素敵なビジュアルはカゲヤス役の鳳月杏さん。


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『出島小宇宙戦争』2/16 シアター・ドラマシティ公演、観劇レポです。

ストーリーのネタバレはありません。

 

ハートフルコメディ


デジタル・マジカル  コメディタッチ、パラレルワールドに宇宙人、

歴史上の人物と史実をファンタジックに描いて奇想天外なストーリーが展開しますが、ベースになっているのは「愛」

主演のカゲヤスが天文学者なので、星や月やロマンチックな要素がたくさん散りばめられている夢あり冒険ありのハートフルコメディです。

カゲヤス役をちなつさんが魅力たっぷりに余裕を持って演じていて、周りの演者も生き生きと楽しそう。


どちらかと言えば 私はSF関係の映画や小説、ドラマをよく見る方です。
高校の時タイムトラベルものの壮大な物語を書きかけた(笑)くらい好きです。←3ページで撃沈

ただSFものはズッコケると残念なことになりますね。
特に舞台の演出は難しいように思います。

『出島小宇宙戦争』はストーリーの組み立てや登場人物のキャラ設定がわかりやすく、主題歌も素敵で耳に心地よく残ります。

奇想天外なストーリーに目を奪われがちですが、この作品はちなつさん演じるカゲヤスとそれぞれのキャラクターとの関係が丁寧に描かれていて、そこを感じ取ると作品の持つ味わいが出てきます。

頭は固いが妄想好きな私はこの世界観を楽しむことができました♪

主演のちなつさんが作品力を上げていることも素晴らしいことですね。

 

カゲヤス(鳳月杏)と仲間たち

 

内容に触れないようにして一言ずつ感想を書いていきます。 

 

鳳月杏 /カゲヤス(高橋景保)

ある時はキラキラと、ある時はいぶし銀の如く、
お芝居によって変幻自在のオーラを放つ、鳳月杏。

カゲヤスは洋装風味もある、いなせな着流しに天体望遠鏡を担いで颯爽と登場。
ちなつさんの大らかさと明るさとかっこよさと色気が上手くミックスされたビジュアル。
ミステリアスな銀髪はシルバーだけではなくブルーも入っているそう。

谷貴矢先生がちなつさんの持ち味を生かしたキャラクターを考えて作品を作り、ちなつさんがそれに応える。
カゲヤスに命を吹き込み魅力的なヒーローが誕生した。

縦横無尽に動き歌い踊る、舞台でカゲヤスが力強く生きてました。

安定感のある演技、深く心地良く響く歌、
ちなつさんはどなたとも自然に呼吸が合わせられる稀有なスターです。
なので主役でも主役でなくても女役でもパパ役でもイケメン役でも悪役でも何でもできちゃう、月組の宝ですね。

これからも大活躍してほしいちなつさん、カゲヤス役とても素敵でした。

 

海乃美月 / タキ

お転婆で可愛い月の住人にうみちゃん。
膝下の着物にブーツを履いてとても可愛い宇宙人。

IAFAでちなうみの夫婦役があまりにしっくりしていたので楽しみにしていました。

カゲヤスとタキ(カグヤ)はちょっと不思議な関係で、がっつり恋愛という感じではありません。
それでもキュンとするようなデュエットもあり、並びも美しくて何の不安もない2人。
素敵なコンビに釘づけになりました。

うみちゃんは最近大人っぽい役が多いので、久しぶりのキュートなヒロインは新鮮で嬉しいですね。

 

暁千星 / リンゾウ

リンゾウ役のありちゃんとちなつさんの2人の並びは眩し過ぎて、美の破壊力が凄かったです。
お互いのオーラを輝かせることができるベストコンビでは!

リンゾウは隠密ですが、隠密とは忍びの者。
目立たぬよう影のように身を潜めて生きている印象ですが、ありちゃんのリンゾウは見た目が華やかでお洒落で髪型もきまっていて、人一倍目立ってました。
それがこの作品の面白いところです。

カゲヤスとはちょっと複雑な関係。

ありちゃんは可愛いイメージから徐々に男っぽさが増してきて、ちなつさんとの対峙の場面なども見応え十分。

演技力もぐんぐんアップしてきて、公演毎に新しいありちゃんを発見できるのは楽しみです。

 

風間柚乃 / シーボルト

おだちんも吸収力強いですね。
天性の才能もありますが。
毎回個性の強い役を次々こなしていくので驚きます。

今回も変わり種のシーボルト役をしっかり妖しく演じてます。
ちなつさん相手に長台詞、歌も堂々たるもので。

この役をこの学年でここまで演じることは凄いことなのに、おだちん的に普通に受け止めてるところが怖いです。
ほんと素晴らしい。
でもこの役、言葉では表現できません。ごめんなさい笑

バウホールで主演する日もいよいよ近づいてきたのではないでしようか。

 

光月るう / タダタカ(伊能忠敬)

カゲヤス(鳳月)とリンゾウ(暁)の学問の師であり人生の師であるタダタカ役。
→なかなかのイケおじ

カゲヤスの夢の中の2人のお芝居はじーんとしました。
2人の間には別次元の時間が流れているよう。

ちなつさん、ここではしっかり受け身の演技で、攻めの演技と受け身の演技の使い分けが見事です。

るうさんの味わい深いタダタカ役も素敵ですよ、お酒のシーンにはホロリとしました。

 

別箱のオリジナル作品の良いところは一人一人の出番やセリフが多くて、通しの役をじっくり観ることができるところです。
梨花ますみさんは月の女王さまもキラキラと存在感あり、さすがです。
紫門ゆりあさん、白雪さち花さん、英かおとさん、それぞれに大活躍でお芝居上手な方が多いように感じました。

 

フィナーレ

 

う〜さぎうさぎ♪の音楽でうみちゃんセンターの娘役郡舞はとても幻想的で綺麗でした。

ちなうみデュエットダンスは、黒燕尾のちなつさんと白いドレスのうみちゃんがとても綺麗、かつダイナミック!
スタイル抜群の2人、リフトも見事です。

その後流れるようにちなつさんセンター男役の激しめの郡舞。
ゆりさんとうーちゃんはお芝居の赤と青の隈取りメイクそのままで。

そして、ちなつさん、ありちゃん、おだちん3人が残りダンス→三者三様で見応えあります。

最後はちなつさん1人のダンス、かっこいい…!!

別日に3列目で観劇した妹1はちなつさんのダンスに体が震えたと言ってました。
(ブランクもなく長ーい宝塚ファン歴を持つ妹、ダンスを見て震えたのは3人目やそうです)

 

自由に羽ばたく、心ときめく


舞台衣装やセットも楽しく、パラレルワールド、うさぎちゃんやメイドさんや月の住人など、非現実的な世界が繰り広げられます。

頭のスイッチを切り替えて、この世界観に浸ることができるなら眼福、耳福、心福の3福の舞台です。

多彩な宝塚作品の中で面白い光を放つ作品だと思いました。
そして、ちなつさんの役の振り幅の広さをまたしても感じる舞台になりました。
いつかカサノヴァも驚くほどのプレイボーイ役など観たいものです。
大きくなって月組へ戻ってきたちなつさん、堂々たる東上公演主演でした。

面白い視点から歴史を自由に大きく羽ばたかせた『出島小宇宙戦争』

頭も心も羽ばたくことができてとっても幸せでしたー


月・うさぎ

花組『DANCE OLYMPIA』感想〜柚香光のフラメンコに魅せられて

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ライヴュ観劇から日が経ってしまいました。

新生花組のトップ柚香光さんのプレお披露目公演『DANCE OLYMPIA』
舞台は予想以上の素晴らしさで、夏の梅芸での別箱公演にくるなら是非生で観たい!
その時に感想を書きたい思ってましたが、トップコンビの夏はブロードウェイミュージカルと発表されました。
なので遅ればせながら感想を残しておきます。


ダンスオリンピアは、エネルギッシュで、楽しく、華麗で、力強い。
息もつかせぬ躍動感でダンス、ダンス、ダンス!

光ちゃんを中心に花組の皆さんの魂を込めた素晴らしいダンスに感動しました。

これほどダンスに特化したショーを観たのは初めてです。
これは心に残るショーになります。

 

柚香 & 水美 永久輝 聖乃


ストーリー仕立ての1幕は、光ちゃんがしなやかなダンスを遺憾無く発揮。

マイティ (水美舞斗) はダイナミックなダンスを披露して存在感を出してました。
ほんとに凄いの一言です。
筋肉美に酔いしれます。

花組デビューのひとこちゃん (永久輝せあ) 
キレッキレダンスで花組に溶け込んで楽しそう、得意のダンスが花組スタートになって良かったですね。
ほのか (聖乃あすか) ちゃんとのサロメも妖艶で素敵でした。

そのほのかちゃん、これほど踊れるとは知らず驚きました。
素晴らしい!
1幕はあっという間に終わりました。

ユニークなストーリー仕立ての中に、ヒップホップや華ちゃん (華優希) とのデュエットダンスなど盛りだくさん。
光ちゃんたちのダンスがふんだんに散りばめてあり構成、演出が素晴らしく楽しむことができました。

 

2幕はオープニングの和太鼓なども見どころでした。
太鼓は音を響かせるのは思っている以上に難しいようで、皆さんかなり練習を積まれたと思います。

 

孤高のフラメンコ

 

光ちゃんのフラメンコダンサーのシーンは圧巻でした。
振付は『ドン・ジュアン』の佐藤浩希さん。
先生によると、フラメンコは虐げられた人たちが思いをぶつける術として地面を踏み鳴らしたことが始まりだそう。


スポットライトの下でひとり、リズムを刻む柚香光。
ビジュアルも最高です。

息をするのを忘れそうなくらい魅入られます。
ジプシーの切なさ、力強さ、心に秘めた情熱のフラメンコを色気たっぷりに魅せてくれました。

美しさと悲しさと、表現力が素晴らしい。
こういう自信に溢れた光ちゃん観たかった、光ちゃんにしかできないダンスだ。

お隣の席の方はずっと泣きっぱなし。
わかります、私も胸が熱くなりました。


トップスターとは孤独なもの。
その姿はひとりフラメンコを踊る柚香光と重なり、
観客は息つく間もなく。
あの瞬間、会場の空気は柚香光の為にだけ存在していたと思います。

魂のダンスだと思いました。
だから多くの人の胸を打つのでしょう。

これぞトップスターという姿を見ました。
素晴らしかったです。

 

これからの花組


光ちゃんの魅力とマイティの存在が大きく光るショーでした。
華ちゃんはダンスが得意ではないようなのでダンスショーと聞いてどうなのかなと思ってましたが、このショーは基本男役中心で展開している印象を受けました。

デュエットダンスはもちろん華ちゃんと美しく。

今後も花組ショーはこういう形になるのかなと。
華ちゃんとはお芝居でがっつり組んで、ショーではマイティたちとダンス中心のような。


新生星組を率いる礼真琴さんもダンサーなので(歌うまでもありますが)、光ちゃんの花組とどのような色の違いを出してくるのかと思ってましたが、この舞台は全く新しいタイプのショーで、2組の個性の違いが出ていました。

星組は舞空瞳さんもダンサーなのでトップコンビで踊る、
花組はダンサーチーム男役で魅せる。

 

ダンスオリンピアを観て光ちゃんの大人の作品を観たいと思いました。
かっこいいです。
フラメンコが素敵だったので、スパニッシュショーなんかも素敵ですね。


初々しいトップコンビ、光ちゃんと華ちゃんが作っていくこれからの花組の歴史、
マスカレード組も加わってどのように作られていくのか楽しみです。

そして光ちゃんのフラメンコは何かの形で生で観たい!
また1人楽しみなトップスターが誕生しました。


花・うさぎ
 

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雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』感想⑥ ライビュ観劇〜望海さんと真彩さんのファンで良かった!

2/3『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』

待ちに待った初日から今日まであっという間の日々でした。
大劇場千秋楽、おめでとうございます。

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ライブビューイングは初の最前列^^;
大劇場だったら泣いて喜ぶ神席ですね。
 

 

今日の千秋楽、素晴らしかったです!
ライビュは表情がよく分かるので劇場とは別の視点から楽しめました。

今までに観劇の感想は少しずつ書いてきました。
観劇を重ねることで、感じたことや気づいたことを以前の記事に加筆しています。

キャスト別の感想などはそちらをご覧いただければと思います。

 

⭐︎初観劇のざっくりした感想です。 

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キャスト別感想

 

⭐︎マックス役の彩風咲奈さんについて。
咲ちゃんのこんな役が観たかった、と言うのは私も含めて私の周りの意見です。
(こちらは加筆多め) 

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⭐︎デボラ役の真彩希帆さん、キャロル役の朝美絢さんについて。
個性の強い美しい女性2人、かなりインパクトありました。 

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⭐︎ストーリーに厚みを加えたジミー役の彩凪翔さんとその他に印象に残ったキャストについての感想はこちらから。 

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⭐︎そして望海風斗さんの感想です。
この感想を書く前に映画を見たので、それも絡めての感想になっています。
とにかく素敵な望海さんのヌードルス!

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プロローグとフィナーレ /
退団者の皆さん

 

望海さんの感想で書けていないプロローグとフィナーレについて。

プロローグの望海さん

登場シーンは大人の男が歌う、バラード。
束の間うっとり。

葉巻を投げ捨てる。
アップテンポな曲 ♪摩天楼のジャングル
うっとりから一転、心臓バクバクに。
パトカーのサイレン・・
そうだ、これはギャング作品だった!

ギャングスター彩風咲奈、彩凪翔、朝美絢とダンスで絡む。
銀橋にズラリと並ぶスーツ姿のギャングたちは圧巻です。

オープニングは皆の持ち味が生かされていて素晴らしい!

 

フィナーレ の望海さん

プロローグと同じく大満足のフィナーレ 。

衣装もとても似合っていて素敵です。
真紅のロング衣装も群舞の素肌に黒タイも新鮮でかっこいい。
卒業されるヒメさんときゃびぃさんと腕を組み微笑みあう。

だいきほデュエットダンスの衣装の色は紺色の不思議な煌めきのある美しさ。
2人の美しさが際立ち真彩ちゃんのドレス捌きも綺麗です。

望海さんのリフト、見事なのだけど男役さんはホントに大変で心配が先立ちます。
2人の大人の色気の艶やかさと、ため息が出るような美しさに涙が出そうです。

 

退団者の皆さん

宝塚大劇場での卒業を迎えられた舞咲りんさん、早花まこさん、美華もなみさん、お疲れ様でした。

それぞれのご挨拶も素晴らしかったです。

同期生からのお花渡しは上級生順に、華形ひかるさん、光月るうさん、縣千さん。

数々の素晴らしい舞台のご活躍を忘れることはありません。
東京公演で宝塚での最後の花を咲かせて、3月22日、東宝公演千秋楽の日を無事に迎えられますように。

 

カーテンコール

 

いつもの望海さんでした。
舞台に全力投球、カテコはグタグタになる望海さん大好きです。

「笑いは免疫力を高めるので、皆さん笑ってお帰りください。」はい、そうします。

「愛と青春のひとひらを枯らさないよう東京公演にも薔薇を咲かせます。」美しい薔薇をたくさん咲かせてください。

 きゃびぃさんの掛け声で「どっせいー‼︎」は良かったですね。

 今日は2月3日はまなはる(真那春人)くんのお誕生日、そして節分ということで、
「鬼ワンスアポン、福はインアメリカ」と、空へ向かって皆で豆まき!
いつもアイデアが楽しくて凄いです。

 

だいきほのファンで良かった!

 

ヌードルスのやるせない気持ちを歌った切ない曲 ♪ 真夜中にひとりいい歌ですね。
覚えやすく、ここ数日頭の中をずっと流れてます。

『ワンス アポン ア タイム イン アメリカ』は夢夢しい物語ではなく、
主役はかっこいい生き方でもありません。

挫折して苦しんで泣いてもがいて、それでも懸命に生き抜いた時、最後にヌードルスの心に映し出されたものは何か。

受け取り方や感じ方はは年代によって、また男女によっても違うかもしれません。
味わい深い大人の作品にまだまだ余韻を楽しみたいと思います。

本当に素晴らしかった。
いつもながら、望海さんのファンで良かった望海さんの相手役が真彩ちゃんで良かったと、深く心に刻み込んだ公演でした。

 

雪・うさぎ

 

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雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』感想⑤ 望海風斗 ヌードルスを生きる

 

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『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』舞台を4度観たところで映画を見ました。

もう少し先で見るつもりでしたが、先週体調を崩して雪組観劇が1回流れてしまったこともあり熱が下がった頃に予定を早めてこっそり見ました。

 

いや〜これはもう、、
よくぞこの映画をミュージカル化して、宝塚で、望海さんで上演してくださいました。

小池先生の長い年月の熱い思いに、運命の女神が望海風斗さんを与えてくれた、ということなんですね。(プログラムより)
この結実の刻に望海さんのファンでいられたことはとても嬉しいです。

 
「映画」と「舞台」テーマは同じでも、伝え方は全然違います。

映画の中には名優「ロバート・デ・ニーロ」演じる素晴らしいヌードルスが存在して、

宝塚では「望海風斗」ヌードルスも舞台で彼の人生を見事に生き抜いています。

映画を見てからの観劇は今日が初めてです。
少し映画の話も絡めながらの望海風斗さんとヌードルスについての感想です。
細かいところには触れません。
それでもネタバレを含みますのでお気をつけください。

 

デボラと赤い薔薇


宝塚ならではの演出の一つが赤い薔薇
時代ごと薔薇がに印象的に使われてて、ストーリーのドラマティック性を高めています。

何年かたってこの舞台を思い出す時には赤い薔薇の花も頭に浮かぶと思います。

 

少年時代のやんちゃな望海ヌードルスが本当の少年のように若々しい動きで、うちの息子たちのガサツな活発な行動を思い出し毎回楽しんでいます。

夢見る2人が歌うのは ♪皇帝と皇后
醜いアヒルも白鳥になれる いつか皇帝に。
サナギが蝶になるように いつか皇后に。

ちょっと大人びた雰囲気の真彩ちゃんのデボラと戴冠式を真似っこするシーンなど、可愛くて感動もの!

デボラにプレゼントするのは可愛い薔薇のブーケです。
ヌードルスらしくストレートに、でも薔薇のブーケなんて意外とロマンチストですね。

だいきほの少年少女時代の生き生きとした演技と歌は、物語の根底となる大切な時代をしっかり作り上げていて流石だと思います。


次に薔薇の花が出てくるのが1幕の終わり。

例の青年時代の素敵になったヌードルスが海辺のホテルで、真っ赤な薔薇を敷き詰めて…の豪華なシーンです。→ネクタイほどくとこ

ここでは男役17年「望海風斗、大人の色気」←強調! が余すことなく発揮されます!

色気だけではありませんよ。
デボラが去った後は、思い通りにならないもどかしさ、怒り、悔しさ、絶望、切なさ、哀愁…
一気に諸々の感情が溢れ出します。

マックスやデボラが過去を振り返らずにトップを目指して進んで行くことに、ついていけないヌードルス。

真っ赤な薔薇の花をバックにヌードルスが歌うのは ♪愛は枯れない 
このシーンは1枚の絵のように鮮やかに脳裏に焼き付けられます。


そして壮年期、ここで出てくるのは1輪の赤い薔薇です。
ヌードルスが準備したものではなくて、キャロルが落とした忘れもの。

デボラとの偶然の再会と偶然拾った1輪の薔薇。
2人の胸に去来したものは?

ここで切ない絶品の大人デュエットあります。

 ♪愛のひとひら
愛のひとひら、心に埋めたとしても再び息づくことはない。

ある種純愛として描かれている2人のラブストーリー、私は好きです。

こうして時代ごとに2人を薔薇が彩ることで、映画にはないドラマティックな世界観が創られました

赤い薔薇の花言葉は「あなたを愛しています」
薔薇は色や本数によっても花言葉が変わるそうです。

 

ヌードルスと「ダビデの星」


ヌードルスが熱唱する ♪ダビデの星
ユダヤ人のヌードルスの宗教観や歴史的背景を考えると理解できる歌です。

私の個人的な解釈ですが、 ダビデの星の歌詞の中に、
今日まであなたの存在を信じなかった、
とあるので、元々ヌードルスに深い信仰心はなかったのかもしれません。

でもやっぱりユダヤ人、危機に陥った時、彼が最後の最後に問いかけるのは、人ではなくダビデの星 (ユダヤ教の唯一神) なのだと。
日本の宗教観とは全然違うんですね。

 

映画では、デボラとの会話からヌードルスが毎日聖書を読んでいると言うことがわかります。
それなりに信仰心はあったようですが・・
ここから小池先生はダビデの星へと発想を飛ばされたのかなと。( 知りませんけど>_< )


この歌はヌードルスの神への問いかけ、神への叫びとして心に響いてくる歌です。

 

昔、アメリカで…

 

『ワンス アポン ア タイム イン アメリカ』

  ー昔アメリカでこんなことがあった

 映画は3つの時代が行ったり来たりシャッフルされていて複雑な構造になってますが、それが独特の味わいを出していてそれは素晴らしい作品です。ハマりそうです。

舞台でそれは不可能ですが、時系列に進行することですっきりとして分かりやすくなっていることや、宝塚ならではの華やかさがあること、
そして何より望海風斗、真彩希帆の卓越した歌唱力と表現力でこの作品を上質なものにしていると思います。


ギャング作品なので、銃撃戦、強盗、襲撃、裏切りや破滅などたくさん描かれていますが、観終わって私の心に湧き上がってくるのは、とても静かな感情です。
郷愁であったり人生の悲哀だったり。


好きな人と報われることがなくても、友を思うあまり裏切っても裏切られても、散々なことがあるのが人生だよと、
そんな人生を振り返りながらヌードルスが最後に歌う ♪ONCE UPON A TIME IN AMERICA

苦しみを受けることで人は何かを悟る、最後のヌードルスからそんなメッセージも受け取りました。


ヌードルスがあの懐中時計を握りしめて消えて行く背中に、貧しくても寄り添うように皆んなと一緒に過ごした少年の日々や、デボラがいたが映るようで、、

私の中では望海さんとヌードルスが完全に一つになっています。


もう一度観劇とライビュの予定があるので、続きを書くとすれば(曖昧発言)その後になります。


雪・うさぎ

 

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雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』感想④ 表と裏 / 彩凪翔 / その他のキャスト

 

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少なからず人は表と裏の顔があると思いますが『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』のジミーの裏の顔は・・。

この作品で影のキーパーソンとなるジミー役の彩凪翔さんと、その他印象に残ったキャストについての感想です。

細かいところは触れていないつもりですが、ストーリーの流れなどネタバレにご注意ください。

 

ジミー / 彩凪翔


ジミーは全米運送者組合に属する労働者という現実的な役で、キラキラ系とは対極の役です。

そもそもこの作品の男役に要求されるのはキラキラではなくてかっこ良さ、または色気や渋さ。
ジミーは他とは一味違う個性を光らせて存在感を出していく役どころです。

ストライキを先導する場面は前半の若いジミーの大きな見せ場で、翔ちゃんの熱演はそのままジミーの熱さとなって伝わってきます。

青年時代のジミーが善人と呼べるのかどうかわかりませんが、少なくとも理想を持っていて熱かった。
年月を経て欲にまみれた男へと変わってからは冷徹な顔になってました。

主要キャラクターにはそれぞれ持ち歌があって、聴けば聴くほどいい歌が多いですがジミーのテーマ曲も素敵なんです。

私のお気に入りは、壮年期ジミーが裏の顔を出してマックスに向かって歌う「マックスに引導を渡すソング」(「すみれの国日記」のルルさん命名)
静かに語りかけるような出だしで歌い始める非情な彩凪ジミーが最高にかっこいい。


最初にギャング映画が原作の作品と聞いた時、望海さんに敵対するギャングボスは翔ちゃんで、その組織にはあーさもいて…と話を作って妄想してました。

全くの見当違いでしたが。

翔ちゃんはギャングがかっこよく決まると思ったんです。
プロローグのギャングスター彩凪翔はやっぱり素敵なんですね。

キラキラの翔ちゃんはフィナーレで登場します。
あーさと一緒に歌う ♪真夜中にひとり、2人の歌でストーリーに引き戻されて胸がジワっとなるシーン。
そこから群舞、パレードでワンスの彩凪翔のジミーが完結します。


ジミーには実在のモデルがいるそうですが、75年に謎の失踪。

野心故に内面的にダークサイドに堕ちていくジミーですが彼が求めた夢は何だったのか。
ヌードルスたちとは違うところから現代アメリアの負の側面が描かれたことでストーリーに厚みを出していて大変興味深い役でした。
翔ちゃんはまた新しい役の引き出しが増えたのではないでしょうか。

 

その他のキャストの感想


コックアイ / 真那春人 
まなはる君、瞳の色が左右違う。メイクでや顔の歪め方とか色々細かいところのこだわりが凄い。
ハーモニカと拳銃どちらも使いこなす、かっこいいギャングです。

 

ニック / 綾凰華
ニックは才能豊かで、デボラや皆んなと良好な関係を築ける優しい人。
あやなちゃんの雰囲気にぴったりの役です。
ニックの存在は熱く激しい男たちの中でオアシスになっています。
フィナーレダンスになると凄くかっこいい!

 

パッツィー / 縣千
縣くん、この学年で出来上がったビジュアル+大人な色気予備軍のとても楽しみな人です♪
スーツも着こなし抜群に似合ってます。

縣パッツィーは愛嬌もあって、生まれた環境が違っていれば陽のあたる人生を歩んでいたのではと思わせる(軽めの)青年でキャラ立ちしていて良かったです。

縣くんは歌が課題と言われてますが、まだまだ伸び代あると信じたい。
私が望海さんの歌が好きなのは、技術的に素晴らしいだけではなく心に響いてくるから。
縣くんにもまずは心に響く歌い手を目指して欲しいですね。

 

ドミニク/ 彩海せら
あみちゃんの演技にはいつも泣けますが、またまた最後の叫びが耳に響く…
あみちゃんの動きや表情など細かい演技がかなり好きで、オペグラでよく見ています。

 

バグジー / 諏訪さき
セリフもはっきりしていて聞きやすく、何でも卒なくこなせますね。
新公のヌードルス役は歌えるしゅわっちが輝ける舞台になりそうです。
最高の力が出せますように!

 

サム / 煌羽レオ

こういう役をバシッと決めてくれるカリ様、最高です〜

ファット・モー / 奏乃はると
ヌードルス達と友達だけどギャング仲間ではなくて、どこかのんびりしているファット・モー。
にわさんが出てくるだけで平和感と安心感が。
今回もいい味出してられます。

 

感謝して


25年前の今日、阪神淡路大震災で多くの方が犠牲となり宝塚市も大きな被害を受けました。

様々な苦難を乗り越えて存在してくれる宝塚歌劇に感謝、
当たり前に過ごしている日々にも感謝です。


『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』非常に見応えある作品です。

観劇回数が増えると感想も変わってきますね。
以前の記事に感じたことを加筆するかもしれません。

この公演は複数回観劇しますが、今までで1度の観劇でもずっと心に残る作品もあれば、稀に何度か観たけど残ってない作品もあります。、

なのでこの作品がずーっと心に残るかどうかの正確な答えは数年後でしょうか(笑)まぁ十分残ると思いますが。

今はただこの世界観に はまり続けます。

 続きます。


雪・うさぎ 

↓望海風斗さんについて

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 ↓真彩希帆さんと朝美絢さんについて

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 ↓彩風咲奈さんについて

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↓全体的な感想 

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雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』感想③ 夢に向かうデボラ・愛に生きるキャロル / 真彩希帆 / 朝美絢

夢を叶える為にー⭐︎
愛に背を向けるデボラ
愛だけに生きるキャロル

対照的な2人の女性を魅力たっぷりに演じる真彩希帆さんと朝美絢さんについての感想です。

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細かいところは触れてませんが、ストーリーの流れなどネタバレしてますのでお気をつけください。


デボラ   真彩希帆
キャロル  朝美絢

ヌードルス 望海風斗
マックス  彩風咲奈

 

デボラ / 真彩希帆


バレエのレッスンを受ける真彩デボラにいきなり惹きつけられました。

少女時代の可愛いデボラは他の少女たちとは少し様子が違っているような…。
どこか遠くを見つめる瞳が印象的で、ひとりだけ別世界にいるような…。
浮いているような…。

そんな印象を受けました。

この時点で真彩ちゃんのデボラのはまり役感をかなり強めに感じました。

歌が素晴らしいのは言うまでもなく、やんちゃなヌードルスとのやり取りも可愛くて、夢を語る2人に神はどのようにこたえるのか。

これからだいきほが作り出す「ワンスの世界観」の期待値がここで一気に高まります。

サナギが蝶に、みにくいアヒルの子が白鳥になるように、いつか皇帝と皇后になるという約束をした2人ですが、神はここで2人を離してしまいます。


次にヌードルスと再開するのは7年後。
スターになったデボラの登場シーン。

あまりにゴージャスな衣装にびっくりしましたが、
それよりも圧巻の歌声で豪華な衣装に負けてないデボラ真彩希帆に感動しました。

真彩ちゃん立派になったなぁと。←いや、デボラ

ヌードルスとは長い年月の間に、別れと再会を繰り返す切ない関係です。

愛に流されず現実的なデボラ
「私、失敗しないので」というセリフこそありませんが、目標に向かって真っ直ぐに突き進む姿は逞しい。
それでも1幕最後の名シーンで泣きながら去って行く後ろ姿には寂しさを感じました。

意思の強いデボラ役はやはり真彩希帆さんのはまり役だと思います。


壮年期、思わぬ場所でのヌードルスとの再会。

このシーンのだいきほも好きですね。
昔とは違う空気感が静かに流れていて、2人の間に長い年月を感じます。

そして衝撃的なラストへと向かうのですが、神は結局2人の恋をハッピーエンドにしませんでした。

 

真彩ちゃんはデボラの芯の通った人生をブレずに演じてくれたので、映画を見ていなくても彼女の人生観がしっかり伝わってきたように思います。

それにしても本当に美しい歌声です。
真彩希帆CDがあればぜひ欲しい、娘役さんの歌で感動するのは何年ぶりでしょう。

 

キャロル / 朝美絢


キャロルはホントに可愛い。
美しくて妖艶で…と数多称賛の言葉はありますが、あーさのキャロルはとってもチャーミングで歌を聴く度に顔が緩む私。

特に2幕ストーリーが込み入ってくる中、お色気たっぷりなのに爽やかさもあり舞台を明るくしています。
声もよく通る綺麗な声、私が惚れた男♪ などいいですよ!


このキャロルもマックスと出会うことで大きく運命が変わった人です。
DVされてもマックスを一途に愛する
そういう意味で彼女もブレない人かもしれません。

銀行襲撃事件以降、ヌードルスとデボラ、マックス、キャロルはそれぞれ別の場所で別の人生を歩みますが…

ヌードルスが1人静かな日々を送っていても、
マックスが昔の名前を捨て栄光を手に入れていても、
デボラがハリウッドスターとして成功をつかんでいても
キャロルが記憶を失ってしまっても

内面ではお互いを断ち切ることができずに複雑に絡み合っていたんだろうなと。


記憶を失ったキャロルのあーさの目の演技がとてもいいです。
キラキラした目、不思議そうな目、遠い目、怯えた目

キャロルは昔のことしか覚えていないと言う。
小さな記憶の中の世界で生きるキャロルが幸せなのか不幸なのか。
その後の彼女の人生が穏やかな日々であるよう願わずにはいられません。

女役キャロルという新境地を開いて結果を出したあーさの次なる挑戦が楽しみになっています。


さて、本来はバリバリの男役、朝美絢

プロローグのギャングスターもかっこいいし、
フィナーレでは最初に翔ちゃん(彩凪翔)と2人でキラキラの衣装で歌うところからのスタートも素敵です⭐︎
あとは男役群舞など、これからご覧になる方は是非楽しみにしてください。

 

 マンハッタンに咲いた花

 

子供の頃の夢に向かってまっしぐらに進んだデボラと、危険な男を愛し過ぎて愛だけに生きたキャロル。
1920年代からのアメリカを生き抜いた2人の美しい女性。
真彩デボラとあーさキャロルは、それぞれの魅力で個性豊かに舞台を美しく彩り、大変楽しませてくれました。

続きます。


雪・うさぎ 

↓望海風斗さんについて

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↓彩風咲奈さんについて

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↓彩凪翔さんとその他のキャストについて 

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 ↓ 全体的な感想

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雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』感想② 危険な香りを纏う男マックス / 彩風咲奈

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このストーリーの登場人物の中で興味を惹かれたのがマックスでした。
危険な香りがしませんでしたか?
今日は気になるマックスと彼を演じた彩風咲奈さんについての感想です。←追記あり。

細かいところには触れていませんが、ストーリーの流れなどネタバレしてますのでご注意ください。

マックス  彩風咲奈

ヌードルス 望海風斗
デボラ   真彩希帆
ジミー   彩凪翔
キャロル  朝美絢

 

ヌードルスたちとの出会い


ローワー・イーストサイドの街角でのマックスの登場場面、ここは印象的でした。

一見飄々とした彩風マックスの登場シーンはとてもいい。

マックスはヌードルスのグループを警官から助ける形で出会います。

この一件は少年マックスのしたたかさや、ヌードルスが言うように鋭さや度胸を感じさせます。

それまでマックスが過ごしてきた過酷な月日や、生まれながらに備わっている彼の資質もあるのでしょう。

その後ヌードルスと二分する行動力とリーダーシップを持ちながら、どこか掴みどころがない少年というイメージは、彼が最後に銃を取る瞬間まで拭えませんでした。

望海さんと咲ちゃんの色の違いが、そのままヌードルスとマックスの違いと上手く重なりベストなコンビネーションです。

 

あの日のプレゼントは

 

少年少女時代、コーラスのオーデションに合格したデボラに、マックスがお祝いのプレゼントを渡そうとします。

渡そうとした瞬間、ヌードルスがやってきて先にデボラに薔薇の花束を渡す、瞬時にマックスは自分のプレゼントを引っ込めて、笑顔の2人を背にその場を去る、
というシーンです。

ほろ苦さもあるけれど、たわいもない風景の一つなのかもしれません。
が、ヌードルスとマックスの性格や、(デボラを挟んでの)微妙な関係性を表すシーンとして印象に残っています。

大人になったヌードルスとデボラはこの出来事を覚えていましたけど、あの場にマックスもいたことが記憶の片隅にでも残っているかどうか。

マックスは忘れてないでしょう、多分。

このシーンがあるから、彼も少年時代からずっとデボラが好きだったとわかります。

表面的にはクールで内面に複雑な感情を抱えているマックス。
咲ちゃんこのような役は初めてではないですか。
少年時代からどこか影のあるマックスの個性を上手く出せていました。

  

ジミーとの繋がり


マックスとジミーとはお互い持ちつ持たれつ、同じ匂いがするのでしょうね。
襲撃事件以降、スキャンダルにまみれて破滅していくまで、繋がりを深めていたようです。

マックスは栄光と引き換えに何かが少しずつ壊れていきますが、最後のジミーとのシーンの悲壮感や焦燥感は哀れでもあります。

青年時代の颯爽とした自信に溢れたマックスは見る影もなく。
この咲ちゃんの変貌ぶりは凄いです。

マックスが最後の瞬間に見た景色は、ベイリー長官として生きてきた富と権力の日々なのか、それともニードルスや仲間たちと貧しくても寄り添い楽しかったあの少年時代なのか。

マックスの恋愛観


マックスの心の奥底にはずっとデボラがいたというのは間違いないと思うのですが、ヌードルスのようなストレートな熱さが感じられず、マックスの恋愛の価値観やプライオリティが今一つわかりません。

青年期にはキャロル(朝美絢)という魅力的な女と付き合っていた。
気に入らないとぶったりする。
それでも一途に慕ってくる可愛い女。

だけど壮年期の彼のそばにいるのはデボラ。

救いは記憶を失ったキャロルのことを見捨てたわけではなかったこと。
彼の優しさに触れたような。

キャロルのことも彼なりに愛していたと思いたい。

それでも彼にとっての「愛」は何なのかはよく分かりませんでした。
わからないのであれこれ考えてしまいます。

  

マックスとヌードルス


マックスはヌードルスを友として愛していたのか憎んでいたのか。
憎むというよりも、彼の野望を理解してくれないヌードルスに絶望感を抱いたかもしれません。

男同士の友情はサラッとしているようで結構濃密なこともあるようです。
特に少年時代から特殊な環境下で、ともに必死に生きてきた仲間ですから。

少年の頃に抱いていた夢は一緒でも、ある時から違う方向を見つめることもあるでしょう。

言葉や行動、キャロルの言葉から、マックスの深い闇をヌードルスも感じていたのでは。

そしてデボラ。
彼女との出会いは彼らの人生の中で大きな出来事でした。

少年時代のあの日、花束を渡したヌードルス、プレゼントを引っ込めたマックス。
あの日から2人の道なき道を歩む旅が始まっていたのかと。


望海さんと咲ちゃんは今まで同志、親子、友達と様々演じてきたことで、歌も演技もリズム良く呼吸が合っています、素晴らしい。

  

マックスと彩風咲奈


プログラムの咲ちゃんは、何処を見ているのか何を掴もうとしているのかわからないような表情です。

マックスは明確な目的を持つ上昇志向の強い男だけど、心の中はだったのではないかと思えてなりません。

ギャングとして成り上がって暗黒街の顔役となり、商務長官にまで上り詰めるという、今までになかったメラメラとした役を咲ちゃんは気負うところもなく淡々と演じていてとても良かったと思います。


ところで咲ちゃんはとにかくスタイルが良くてスーツ姿もかっこいいです。
大人の色気もあり素敵です。

雪組男役はそれぞれにスーツ姿のかっこよさが違っているので、プロローグは目が釘づけになりますが、そこも大きな楽しみですね。

青年時代のマックスが劇中で仲間たちと歌うアポカリプスの四騎士の歌はマックスが最高潮の時でほんといいです〜

そしてフィナーレ、大階段に座る咲ちゃん、踊る咲ちゃん、とくとご覧あれ。


マックスについて印象に残ったところをいくつか書きましたが、彩風マックスは、彼の得体の知れない闇の部分をじわっと感じさせてくれました。
このじわっとは結構後から効いてきて、おかげで私はこうして彼についてあれこれ妄想して楽しい時間を過ごしています。

私は咲ちゃんのこんな役が観たかった!

舞台のマックスが素敵だと映画のマックスにも興味がわいてきます。

つづきます!


雪・うさぎ

 

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花組『マスカレード・ホテル』感想 瀬戸かずや 刑事役を好演!

颯爽と舞台に登場、刑事役をかっこよく決めるのは主演の瀬戸かずやさん。

『マスカレード・ホテル』1/7 感想です。
ネタバレにご注意ください。


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ミステリアス・ロマン
『マスカレード・ホテル』
原作 東野圭吾「マスカレード・ホテル」(集英社文庫刊)
脚本・演出/谷 正純

 

ストーリーが流れるよう


私はミステリーものや推理小説が好きですけど、読み始めから流れるように犯人へと辿り着かなくては、面白くありません。
ドキドキ、ビクビク、ハラハラしながら一気に結末へと進みたい。

舞台も同じかと。

宝塚マスカレードは谷先生の脚本もすっきりとしていてわかりやすく、2幕に入ると盛り上がりもあり最後まで一気に引き込まれました。

セットもシンプルでこちらもスッキリ。
ストーリーへの集中力が高められ、とことん素敵なあきらさんを楽しめます。

また事件を中心に、恋愛要素も程よく散りばめられていて宝塚のロマンスも楽しむことができました。

 

あきらさんを中心に


警視庁捜査一課の警部補の新田浩介
あきらさんがこの役にこれほどハマるとは。
一緒に行った友達曰く、
「この舞台何処を切り取ってもかっこいい瀬戸かずや」

演技も歌もスーツ姿も自然なので、等身大の新田浩介が目の前にいるような錯覚に夢を見れます。
ぶっきらぼうで個性の強い新田が衝突しながらも山岸(朝月)に見せる優しさ、
突き放しているようで後輩の能勢(飛龍)に見せる思いやりなど演技も上手くて、素敵な刑事さんでした。


ヒロインの朝月希和さん、ひらめちゃんのお芝居もホント良かった!
花組時代、雪組時代としっかり力を蓄えてきて花開いた感じがします。

キリッと落ち着きのあるフロントクラークとしての顔、小競り合いしつつ気になる新田(瀬戸)へ見せる1人の女性としての顔

出来る女と恥じらう女の両面をうまく表現して、山岸尚美という人間を魅力的に作り上げてました。

主演コンビのデュエットダンスも綺麗でしたよ⭐︎

 

新田の後輩巡査の能勢役には飛龍つかさくん。
元気で可愛い後輩役を好演、登場するだけで舞台が明るく華やかになりますね。
コメディセンスも抜群!
フィナーレの歌は素晴らしかったので、お芝居でも歌をもっと聞きたかった。
歌って踊れて芸達者なつかさくんのこれからの活躍には期待しかありません。


ホテルの総支配人役の汝鳥伶さん。
貫禄ありますね、流石ですね!
フィナーレでの軽快なステップ、とても良かったです。


そしてまたまた音くり寿ちゃんが魅せてくれました。
あの見せ場であれだけの歌と演技ができるなんて素晴らしいの一言!

薔薇の精でのくりすちゃんは軽やかなダンスでホンモノの妖精のように可愛らしかったけど、今回は危険な女を体当たりで熱演。
カメレオン女優さんですねー、素晴らしい‼︎

 

マスカレードシリーズ


東野圭吾さんの作品は白夜行を皮切りに一時まとめて数十冊読みましたが、多分7〜8年前にマスカレードホテルも読んでいたようです。←本棚にあった。

実はストーリーを覚えてなかったんです。
観劇の途中で思い出すかなと思ったけれど全く思い出せず、新鮮な気持ちで観劇できました。

東野さんの作品は読後感がどーんと辛くなるようなものもあるのですが、このマスカレードシリーズは新田浩介という魅力溢れる主人公が事件を解決していくという痛快なミステリー作品。
映画化もされましたが、宝塚ならではの男役のかっこよさが刑事にピタリとハマりましたね。

また舞台がホテルというのも華やかで良かったかもしれません。

このマスカレードシリーズは3作品あり、いずれも新田浩介が主役になってます。
・マスカレード・ホテル
・マスカレード・イブ
・マスカレード・ナイト

宝塚でもシリーズ化できそうですね。

 

花組へ期待


花組の別箱公演の観劇は明日海りおさんフェルゼン役の『ベルサイユのばら』以来になりました。

『マスカレード・ホテル』はあきらさんを中心とした力強いメンバーの好演もあって見応えもあり、花組さんのこれからが楽しみになる舞台でした。


花・うさぎ

 

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雪組『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』感想① 世界初のミュージカル化!

『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』

原作は映画史に残る名作のようですが、結局見ずに観劇の日を迎えました。

それが正解かどうかはわかりませんが、私が予習せずに観るのは珍しいことです。


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明けましておめでとうございます!
2020年も宝塚歌劇を楽しみながらマイペースでブログ更新できることが目標です。
今年もどうぞよろしくお願いします。

今年の初観劇は1月5日雪組公演の『ワンス アポン ア タイム イン アメリカ』
日常に戻る前の貴重な1日になりました。

今回は全体の印象をざっくりと。内容に触れてないと思いますが、完全に真っ白な状態で観劇されたい方はご注意くださいね。

映画を見る前の感想です。

 ミュージカル
『ONCE UPON A TIME IN AMERICA』
 脚本・演出/小池 修一郎

 

宝塚ワンス…の世界観

 

ギャング映画が原作ということで少し身構えてました。

先生によるとストーリーの根幹は、ユダヤ系の移民の人たちがアメリカでどう生きていくかということだそうですが…

ユダヤ人、移民、ローワーイーストサイド、ギャング…これらのキーワードに心がザワザワします。

観劇前は今までになく心がざわついて、観劇後はいいようにぐったり放心状態、
こんな感じでした。

 

この作品のミュージカル化はチャレンジだったと思います。
映画のインパクトが強く、小池先生が言われる様に宝塚作品としては異色で独特の世界観を持っているからです。

新しい試みというのは評価や好みが分かれるものですが、私的には見応えのある作品になっていて大変満足感がありました。
ジャンル的に好みではない人もいると思いますが。

映画を先に見ている場合は、舞台は別物(らしいので)として捉えることで舞台の世界観に入り込めるかもしれません。

 

特徴としてはだいきほ中心に歌がとても多いです。
メロディだけでなく歌詞も難しく、心の叫びのような歌などもあり、それを歌いあげるだいきほの歌パワーは全開です。
新公のヌードルス役が歌える諏訪さきさん、というのも納得!

何度か観劇できるなら、メロディは次第に耳に残るでしょうが
1度の観劇予定の方もだいきほの歌声に充分な満足感を得られると思います。
ほんとに素敵な歌が多いので。

また、女役キャロルにあーさを起用したことは大正解かと。
通しの役は少ないながら適材適所のキャストに感じました。

真彩ちゃんの華やかな衣装で歌うシーンは驚きの豪華さ。

プロローグと1幕のラスト、フィナーレもとっても素敵です♡お楽しみに!

 今日は内容には触れないという約束なので作品についてはここまでにします。

 

キャストについて

 

キャストの感想ももう少し観劇回数を重ねてからにしたいと思いますが、少しだけ。

主演の望海風斗さん。
壮年期の渋く深みのある演技に加えて、大人の熟成された味わいを出せるのは、男役18年目を迎えようとしている望海さんだからこそと思いました。

この作品は特に、歌と芝居が一つになっているように感じられ、聞き逃すまいとばかりに結構力入れて観ていました。

抑えた演技はボリスから、抑えられない衝動はエリックから
あるいはロベスピエール、アル・カポネ、源太・・

今までの全ての役を糧にして積み上げてきた男役の集大成がヌードルスではないかと。
それでもまだまだ私の知らない望海さんがありそうで、ますます今後の舞台が楽しみになっています。
のぞ様にかける期待はエンドレス…なのですが、望海さんについての感想はこれでジ エンドにして続きはまた後日にしたいと思います。

 

真彩ちゃん(真彩希帆) この公演でも安定の歌姫、少女からのデボラへの変貌も楽しめます。

ちゃん(彩風咲奈) またもや難役に挑戦も盤石の2番手に怖いものなし。

ちゃん(彩凪翔) 物語のスパイスとなる重要な役を手堅く好演 and 手堅くイケメン。

あーさ(朝美絢) 男役も女役も色気があって美しく、特に二幕は素晴らしい存在感。

あやなちゃん(綾凰華)  独特の雰囲気を確立しつつあり、今回は可愛くソフトに。

くん(縣千) 壬生義士伝に続いて抜擢に応えていてダンスではやはり目を惹きます。

まなはるくん(真那春人) ハーモニカの少年が可愛くて青年役にもこだわりを感じました。

 

最後に

 

映画のDVDが、わたしの本棚でポツンと寂しそうに出番を待っています。哀愁すら感じまます…泣。
名曲『アマポーラ』(スペイン語でひなげしの意味)が、映画の中でどのように流れているのかなど、色々と気になる点はあります。
いつのタイミングで見るかですが、もう少し観劇してからにしたいと思ってます。

舞台を観て自分の中の何かが疼くような気がします。
ギャング映画にあって観劇後に残るこの胸の疼きは?

自分にも懐かしくて大切な何かがあったような…。

感想の方ももう少し深めていけたらと思います。


雪・うさぎ

 

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『タカラヅカスペシャル2019-Beautiful Harmony-』感想ー夢に泣いて夢に酔う時

 

『タカラヅカスペシャル2019-Beautiful Harmony-』ライブビューイング感想です。

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泣いたり笑ったり、今年のタカスペはいつもより気持ちが大きく揺さぶられながらも楽しい時間を過ごすことができました。

今年は特に望海さんと真彩さんに対する思い入れが強くて( いつもですね )、
全体の感想を書いてますが、途中(こっそり)雪組特集があったりします。
それでは順不同、思いつくままに書いていきます。
(今回は全て愛称ではなく名前で)

  

各組トップコンビ


今年学年が1番上になるのは雪組望海風斗さんと真彩希帆さんです。
初日の終了後あちこちで望海さんと真彩さんのラスボス感という言葉を目にしましたが、実際に観て私もそのように感じましたね。
圧倒的なオーラと存在感がありました。

そしてこちらも貫禄と安定感の宙組真風涼帆さんと星風まどかさん。
真風さんはトップが横並びになると一際大きく颯爽としていて思わずザ・男役!と叫びたくなるほど。

トップとして初めてタカスペの舞台に立つのは花組の柚香光さんと華優希さん、
星組の礼真琴さんと舞空瞳さん。

2組の持ち味が全然違っていていいですね。
いかに男役としての自分の魅せ方を知っているかが大きなポイント。
異なる魅力があるので、それぞれ持ち味を存分に生かして大きく飛躍されるよう、宝塚のいちファンとして期待しています。

 

世界の終わりの夜に」


各トップスターのSpecial Songは皆さん聞き応えありました。
望海さんが歌われたのは「世界の終わりの夜に」

この曲は元X JAPANのYOSHIKIさんが作詞作曲した楽曲を、2004年『TAKARAZUKA舞夢!』のショーの中で当時花組トップだった春野寿美礼さんが歌われた曲。
特別な曲ですね。

初日望海さんがこの曲を歌われたという情報が入り懐かしさがこみ上げてきたオサさん大ファンの妹1。
あの曲を望海さんが…と。

素晴らしい歌い手の春野さんから望海さんへと歌い継がれることで名曲はずっと生き続ける。
深みのある声と表現力は、語りかけるように心に染み入り、心を掴まれて、
望海さんが届けてくれた愛の祈りは永遠に胸に刻まれると思います、これからもずっと。

かつて妹が涙したこの歌を15年後の今日、姉の私は涙なしに聞くことはできませんでした。

 

雪組にフォーカス!

 

全体の中から雪組メンバーの活躍をまとめてみます。

Music Revolution!

雪組メンバー10名でパワフルに。
蘇りますね、音楽の戦士たちのメロディ🎵

 

雪組コーナー 

2組に分かれます。
まず『ルパン三世』のメンバー登場
次元に扮した彩風咲奈、五エ門の彩凪翔、懐かしい。
2人とも当時より更にカッコよくて、色気が半端なかったです。

ルパン三世役は朝美絢綾凰華
トレードマークの赤ジャケを2人が一緒に着ると素敵かっこいい!

不二子役は4人、星南のぞみ野々花ひまり彩みちる潤花
お色気というより可愛い感じですね。

ルパン三世のテーマを歌ったら次に登場するのはトップコンビ。

 

ここでまさかの『ひかりふる路』
お披露目公演の時にして完璧だと思ったロベスピエール、
望海さんに終わりはない、まだまだ進化していることを実感し未だ感動の余韻に浸っています。

そして真彩さんとの「今」
2人の歌声が美し過ぎて泣けるほど素晴らしい。

ここで映画館の空気が一瞬変わったように感じたけれど。
気のせいでしょうか。

最後はルパン組と一緒に「CONGRATULATIONS 宝塚!!」

楽しさと感動に溢れていた雪組コーナーでした。

 

彩風咲奈「エル・クンバンチェロ」

各組の2番手のパワフルで大きな見せ場です。
皆さん素敵なんですよ。
雪組からはもちろん彩風さん
あまりにかっこよくて見入ってしまいました。
やっぱりダンスが綺麗、彩風さんにしか出せない魅力を毎回発見するのが楽しみです。

 

第二部の始まり、ダイアモンドガールの真彩さんは可愛くてキュート、声は天使のように美しく・・でもやっぱり男前!
不思議な娘役さん、そして思いきり素敵だ!

 

Memories of 柴田侑宏「くそったれ」


柴田侑宏先生の名作主題歌を歌い綴るコーナー
これは全曲知ってましたね、
そして曲を聴きながら全て舞台を再生できる(たけくらべ以外)のも凄いことだと思います。
心に響く作品というのはやはりいつまでも記憶に残るものなのですね。
さすが柴田先生です。


このコーナーでさんが『紫子』望海さんが『忠臣蔵』の主題歌を歌い上げてくれたのは特に嬉しかったかな。
2人とも素晴らしい歌声でした。

『紫子』はいつか再演してほしいと思っている作品です→イメージ的には彩風さんで希望。

『忠臣蔵』はいろんな意味で再演は難しそうな作品ですね。
杜けあきさんのサヨナラ公演一本物の大作で、かりんちょさんの大当たり役でした。
たまに望海さんで再演希望と言われるのは納得できる面もあります。

かつての名曲をこうして聞く事ができるのもタカスペならではです。

 

ここでの雪組メンバー(作品名で)

『琥珀色の雨にぬれて』朝美さんが水美さんと。
2人ともかっこいいです。
朝美さんは本当に歌上手くなって、声の伸びがとても綺麗に感じました。

『バレンシアの熱い花』さんが聖乃さんと歌う。
さんは凄く抜擢されているように感じます。

『哀しみのコルドバ』彩風さんと星風さん
彩風さんが色っぽくてドキドキです、美しいコンビ。

『仮面のロマネスク』愛月ひかるさんと真彩さん
このようなコンビを見られるのもやはりタカスペならではですね、素敵でした。

『星影の人』華形さんと凪七さんが歌っているところへ彩凪さん登場。
彩凪さんの沖田総司あるんじゃないか、と思った瞬間。
 

MCで望海さんが話されていたこと。
『凱旋門』のボリス役のお稽古の時、ラヴィック(轟悠)に向かって言う「くそったれ」というセリフ、柴田先生からなかなかOKが出なかったようです。

望海さんなら出来ると信じてのことでしょうけど、簡単に首を縦に振らなかった先生も、最後まで「くそったれ」を探求し続けた望海さんも凄いと思いました。

 

印象に残った人・シーン


♪ 愛月さんと舞空さんの「うたかたの恋」が素敵で、愛月さんの貴公子役を観くなりました。

♪ 同じく桜木みなとさん、星風さんとのラダメスとアイーダもお似合い。
桜木さん存在感出てきて、いい意味で自信に溢れてる感じです。

♪ 龍の宮以来すっかり注目の人になった瀬央ゆりあさん。
ある新聞記事で遅咲きの大輪と称されてましたが、そんなに遅くもない。
確かに大輪の花オーラを感じました。

♪ 組コーナーでは面白かったのは宙組さん。
ていうか他の組と全く別世界でした…。
その中でも芹香斗亜さんのスカーレットにはかなり笑いました!
いや、物凄くチャーミングで綺麗なんですけどね。

ところでこのコーナー、芹香さんが話題をかっさらってますが、真風涼帆バトラー、
どえらくかっこよくて、同時にウケたんですけど。
こういう趣向も楽しくて好きです。
宙組さんありがとう。

♪音くり寿さんと有沙瞳さん、
ソロがあって良かった、各組でいい働きをしている素敵な2人です。

♪花組の永久輝せあとして初めての舞台ですね、花組コーナーの劉邦役、とても堂々としていて素敵でした。
柚香さんや水美さんとのダンスは見応えありそうで、これからが楽しみになりました。

♪各組の2番手さんたちー瀬戸かずや彩風咲奈愛月ひかる芹香斗亜ー何だか大人の香りがして素敵ですね、新たな2番手伝説が始まりそう。

専科コーナー
凪七瑠海さんの蘭陵王、華形ひかるさんの貧ちゃん、轟悠さんのゲバラ、
三者三様にどの役もインパクト強かったので舞台が蘇り楽しめました。

 

今年最後の夢


去年まで出演していた人が今年はいなかったり、
来年の卒業を発表されている人もいたり、
毎年様々な思いを持ちながら観るのがこのタカラヅカスペシャル。

それでも1年の終わりの夢の競演は全てを受け入れて楽しみたいという思いがあります。

Beautiful Harmonyという明るいテーマ曲から始まった今年のタカスペ、宝塚の数々の名曲が歴史の中で歌い継がれていくことの素晴らしさを感じることができました。

今年最後の素敵な夢をありがとうございました。

 

うさぎ

 

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